ある日、中学2年生の「みなと」が通う学校に自分を天使だと名乗る男子が転校してきた。
家が近所だということから、みなとは彼の仲良くし始めるが…。
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目次
悪魔の偽りは天使 第1話
私の名前は|船谷《ふねや》みなと。
中学2年生。
私の父は漁師、母は市場で働いている。
魚と野菜をよく食べているせいか、私は健康的に育ってます☆
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「おはよ~久しぶり、みなと」
始業式の日、ガラガラの教室に一人ぽつんといたのは、親友の|熱海《あたみ》《《あかね》》。
「ん、おはよ…1ヶ月ぶりかな?夏休みの宿題やってきた?」
「それがさぁ…忘れてて…船谷みなと様ぁ、宿題を拝見させていただいても…」
「お断りします☆でも教えたげる」
「きゃあああ、みなと大好き!」
「はい、どーもどーも」
何気ない会話。
でも、この後私の日常が壊されるなんて思ってもいなかった…。
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始業式が終わって、皆がざわつく休み時間。
私は前の席のあかねと「皆変わったねー」と話していた。
日焼けした子、バッサリ髪を切った子。
久しぶりすぎて距離感もよく分からなくなっちゃう(笑)。
あかねと私は毎日塾だったから特に思い出はない…一緒にカフェ行ったくらい。
気づけば今日最後の授業(?)が始まる時間。
「はーい、皆さん座ってー。では、転校生を紹介しまーす」
「え、転校生!?」
「やったあ♪」
先生が教室を出ると、皆がまたザワザワ。
「えー、転校生かぁ、暑い中ご苦労ご苦労」
キャラ変するあかね。
先生が連れてきたのは…背が高そうな男子、遠くだからちょっと分からない。
「えー、イケメン」
「あかね、静かにしようね(圧)」
私とあかねがブツブツ言っていると、転校生は自己紹介を始めた。
「初めまして、|神門 白魔《ごうど はくま》です。」
そう言って爽やかスマイル…ダメだ、直視出来ない、心のサングラスがいるなこれは。
「変わった名前~」
「かっこよー」
「ねぇねぇ…みなとぉ…私一目ぼれしちゃったかもぉ~」
「ねぇねぇ」ってあかね…前他の人にも言ってたよね、しかも結構最近。
私がジトーッとあかねを見ていると、隣に…|白魔《はくま》くんが座った。
「よろしくね、船谷さんだっけ」
怖い怖い、なんで知ってんの君。
「ハイ、ヨロシクオネガイシマス…」
「よろしくね、私あかね!」
これで陽キャと陰キャの差が分かります👍
「よろしくね」
私はギギギ…と前を向いた。
---
学校は早く終わり、整備委員である私とあかねは居残り掃除をした後、帰る準備を始めた。
「ねぇ、船谷ちゃん」
転校生・白魔くんまだ残ってたんかい!
「ワタシノナマエハ、《《ミナト》》デス!」
「どしたのみなとぉ…まさかひとめぼ」
「あかねちゃん、黙ろうか♡(圧)」
「はははっ」
笑われた…恥ずかしー。
「一緒に帰えろ―よ、みなととあかねちゃん」
|ナンデワタシダケヨビステナンデスカ《何で私だけ呼び捨てなんですか》。
「えぇ、いいなぁみなと。呼び捨て」
「あかねちゃんはまだまだかなぁ」
「どういう差よー」
私だけ会話に参加出来ないまま、3人で教室を出た。
Ringoの今までの活動は一旦休止ですが、一度違う話を書いてリフレッシュをしようと思います🍏
悪魔の偽りは天使 第2話
【前回のあらすじ】
2学期が始まったが、今まで通り陰キャで友達一人(あかね)と話しまくっていた主人公・みなと。だが、そこに白魔という男子生徒が転校してきたのだっタ。
「え~白魔くんAB型なんだぁ~!私はO型だよ」
「O型の人ってフレンドリーって聞くよ?」
「あはは、合ってるわ(笑)」
はい、私みなとです。
話しているお二人さんはあかねと白魔くん。
私は並んで歩く二人の後ろにいます。
いいよなぁ…コミュ力高めぇぇ…!
ていうか私を見捨てるなあかね!
「ねぇ…みなと何してるの?」
だから何で私だけ呼び捨て…。
「えーっと…歩いてる」
「ははは、ここ塾あるんだね、知らなかった」
気づくと、私とあかねが通う塾の前だった。
今日は塾なかったっけ私。
「あ、私今日塾寄るからここでお別れ~バイバーイ」
「え、あかね!プリント提出でしょ、明日で良くない?」
「えー私明日ピアノあるしぃ…んじゃ!仲良くねっ♪」
|白魔《はくま》くんと二人きりなんて地獄の無言祭りだって…。
「バイバイ~あかねちゃん…じゃ、帰ろうかみなと」
「ワカリマシタ」
「うんっ♪」
そして、無言。
うんうん、分かってたことだ。
だいじょーぶ、だいじょーぶ♪
「……」
早く家着かないかな…。
「そうだぁ、LINE交換しよー?」
「ハイ、シマショウシマショウ」
私…やってしまったよお母さん…(←何故)。
「あー!アイコン可愛いねっ」
早く帰りたいよお母さん…(←何故)。
ちなみに私のアイコンは愛猫のサクラ。
雑種の白猫です。
もうほんとに可愛くって可愛くって…。
「あのさ」
白魔くんが立ち止まって私と向かい合う。
私の視線は…アリさんに注がれている。
「なんかさ、みなとってお願いないの?夢とか」
「えーっと……将来の夢は…」
「そうじゃなくて!例えば空飛びたいとかバンジージャンプしたいとか」
うーん…なんだろう。
というか…
「何でそんなこと聞くの?」
ちょっと強く訊きすぎたかなっ?
どうしよう…。
「まぁ、考えといてよ」
「うん…」
その後も無言でした。
悪魔の偽りは天使 第3話
【前回のあらすじ】
超陰キャのみなとは、あかねの予定で白魔と二人で下校することに。
みなとは、白魔に「お願い事ないの?夢とか」と訊かれるが…思いつかなくて答えは保留にしたのだった。
(まとめる力がなくてすみません…)
👇第2話
https://tanpen.net/novel/5a8090ff-e56c-49fe-8caf-4dbab4de3b4e/
「はーぁ…勢いで交換しちゃったなぁ…」
私は家に着いて|白魔《はくま》くんとのLINE画面を開いた。
もちろんまだ送れるかの確認のやり取りしかしてないけど…。
もちろん私からは送りません。
あかねめ…こんな目に逢わせよって…(怒)!
私はあかねとのLINE開く。
昨日のやり取りで終わっている。
ピコン…
ん、あかねから。
【LINE画面】
あかね💙『白魔きゅんと仲良くなれた?』
…なわけないじゃん。
思いは一方通行ってやつよ。
もちろん、白魔くん→私、だけどね。
あかね💙『あ、既読スルーだ』
あかね💙『やっぱ図星かよ』
みなと💚『hヴぃdgじrj』
あかね💙『何動揺してんの(笑)』
みなと💚『はい?』
あかね💙『みなとちゅわん可愛いじゃないか』
みなと💚『(後ずさり)』
あかね💙『引いてんじゃねーよ』
みなと💚『LINEはした』
あかね💙『あと一歩だな』
あぁ、もう!
あかねったら…思考がそっちにしか向かないんかい!