編集者:ぶらっく
オリキャラ達がわちゃわちゃしてるだけ。
続きを読む
閲覧設定
名前変換設定
この小説には名前変換が設定されています。以下の単語を変換することができます。空白の場合は変換されません。入力した単語はブラウザに保存され次回から選択できるようになります
1 /
目次
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
リア友にバレないようにタイトル⬆はテキトーに付けてます
【Place Your Bets, Please】
---
ドン!ドン!ドン!と、部屋番号『307』の扉が、強く叩かれる。
それと同時に、どこか乾いた、張りのある女の人の声が聞こえた。
「すみませぇ〜ん!ネルさぁ〜ん?今いるかしらー!」
ソファに寝ろこびながらタバコを吹かしている男──ネロは、入口の方をちらりと見たあと、弟の方を見ながら、顎をくいっとしゃくった。
ネロ『ほら、ネル。 呼ばれてんぞー』
ネル── と呼ばれた、ネロの弟は、面倒くさそうな顔をしながら渋々立ち上がった。
ネル『はぁ……今の声、絶対アパートの大家さんじゃんか。 せっかくの休日なのに、なんの用だよ、もう…… 』
ネルが扉を開けると、大家がニコニコと笑いながら、どこか探るような目でネルを見た。
──なにか嫌な予感がする、とネルは即座に察した。
本当は今すぐにでも扉を閉めて部屋へと戻りたいところだったが、そうするわけにもいかず、ネルは苦笑いで答えた。
ネル『あぁ……どうも……。な、なんの用でしょうか……。家賃なら既に払ったはずですが……』
「いやねぇ〜実はちょーっとお願いごとがあってねぇ ────この子、育ててくれないかしらぁ」
すると、大家の後ろにいた、背の小さな少年がひょこりと顔を出した。
少年がいたのか……全然気づかなかったな……と、ぼんやり考えていたのもつかの間。
ネルは、大家の言葉を思い出し、ハッとする。
ネル『えっ……と……今、なんと……?』
「だからぁ〜!この子を育てて欲しいのよ〜!」
ネル『こ、子供を?』
「うん」
ネル『……育てる?』
「うん」
ネル『…………僕が??』
「他に誰がいるってのよぉ」
ネルは、大きく息を吸い込み、ため息が出そうになるのを堪えながら、頭を抱えた。
ネル『(ただでさえ兄貴と自分のことで手一杯なのに、子供まで育てろって……!?考えただけで胃が痛くなりそうだ……)
ちなみに、この子は……?』
「実は、この前、知り合いが経営している孤児院に行ったんだけどねぇ。この子、なかなか引き取り先が見つからないみたいで……。
だからさぁ、ほら、ネルさん奥さんも子供もいないでしょう?ねぇ……?」
大家は、ニコニコと笑いながらネルの顔を伺ってくる。
普段はあんなにもケチで面倒臭がりな大家が、孤児院で子供を引き取るなんてこと、するはずがない。どうせ、金が絡んでいるのだろう。賄賂でも受けとったのだろうか。
ネル『大家さん……すみませんが、僕、そんなに金に余裕がないので。申し訳ありませんが、この話はなかったことに……』
「えっ、ちょっとぉ!うーん、じゃ、じゃあ、家賃1万円にしてあげるから!ねぇ?これでどうかしら?」
その言葉に、ネルは扉を閉める手をピタリと止めた。
元々家賃4万円だったのに比べて、1万円ときたらどうであろうか。それであれば、子供1人(と兄)を養うくらいならギリギリいけるかもしれない。
………それほどまでにこの子を養いたくないなら、引き取ってこなければいいものを。
ネル『………分かりました。それで手を打ちましょう』
ネル『(何よりも ──この子が1番可哀想だ)』
ネルの返事に、大家の作り笑いはあっけなく崩れ落ち、その奥から上機嫌な明るい笑顔が勢いよく顔を覗かせた。
「あらぁ!本当!助かるわぁ!それじゃ、この子のことよろしく頼むわ!ワタシ、これからデパートに行かなくちゃならないから!頼んだわよぉ!」
大家は、ルンルン♪と効果音がつきそうなほど、ご機嫌で帰っていった。
しかし、ここからどうしたものであろうか。
少年の瞳は、ただ真っ直ぐにこちらを射抜いている。その視線に心の奥を覗かれたような錯覚を覚え、ネルの背にひやりと汗が伝った。
ネル『えっと……君、名前はなんていうのかな?』
『………イド、だよ』
ネル・イド『『………………………』』
ネル『……えっと……と、とりあえず、部屋入ろっか……』
気まずい沈黙の中、ネルは、兄にどう説明しようかと考えながら、思い扉を押し開けた。
---
ネル『たっ……ただいま……』
ネロ『おー、遅かったなぁ』
ネル達が部屋に戻ると、相も変わらず、ネロは右手でタバコを持ち、左手にあるスマホでオンラインスロットをしていた。
───なんという自堕落な生活であろうか。
ネロ『んで?大家はなん──だって───』
ネロはネルたちの方を二度見し、子どもの姿を捉えた瞬間――どんがらがっしゃん、と大袈裟な効果音でも鳴りそうな勢いで、ソファから転げ落ちた。
ネロ『なっ──なんっっっで!!こんなとこにガキがいやがる!!!!』
イド『え〜?俺いちゃダメなのぉ〜?』
イドは、うりゅうりゅ🥺、とでも言いそうなあざとい顔で、ネロを見つめた。
ネル『ちょっ、待てよ兄貴!じ、実は────』
---
ネロ『それは完っっっ全にお前が悪いじゃねえか!!!なんで断らなかったんだ!!』
ネル『だっ……しょ、しょうがないだろ!!可哀想じゃんか!!』
ネロ『んなもん知るか!!』
ネル『んなっ……この人でなし!!』
ネロ『俺に人の心があると思うか!?!?
あぁ、そうだ!お前は昔っからそうだったなぁ!
弱いものを見捨てない!!』
ネル『それの何が悪いんだよ!!』
ネロ『俺の気持ちを考えろよ!!』
ネル『そう言って兄貴が自分からなんかした事あるかよ!!何もしないくせに口だけはいっちょ前で!!』
ネロ『俺が研究室使えない日はどうすりゃいい!?どこで寝泊まりする!?
ならお前の家行くしかねぇだろ!そんで帰ってきたらガキがいるだぁ?ふざけんな!!俺はガキが大嫌いなんだよ!!』
ネル『そんなん知るかよ!ホテルにでも泊まって……嗚呼、そうだ……兄貴に金があるはずがない……』
ネロ『あったりめぇだろ!!それに、俺からしてみりゃ、お前ん家は俺の実家みてぇなもんなんだよ!常に俺が帰れる準備しとけ!!』
ネル『はぁ!?!?僕は兄貴の世話係じゃねーんだよ!なんでもかんでもやると思ったら大間違いだ!!』
ネロ『と・に・か・く!!今すぐこいつを追い出せ!!』
兄弟の激しい応酬が部屋を揺らす最中、少年はただ一人、嵐を前にした旅人のように、不思議そうな眼差しを二人へと注いでいた。
イド『なんかおじさん達大変だね〜』
ネロ・ネル『『お前の事じゃいっっ!!』』
2人はゼェ…ハァ……、と息を切らしながら、しばらく睨みあった。
そんな仲に割って入るように、イドはソファに寝転びながら、2人にあざとい視線を向けて言う。
イド『まっ!これから俺にたくさん貢献するために頑張ってね〜♡』
ネロ『居座る気満々じゃねえか!!』
ネル『ははっ……。こりゃまた家が騒がしくなりそうだな……』
---
おまけ小説
※上記の7年後の世界(イド:16歳)です。
【とある休日】
ある日の休日のこと。
その日は、朝から3人で出かけており、ちょっとした家族旅行のようなものをしていた。
昼はイタリア料理店に行き、その後にはショッピングを楽しみ……皆、久々の休日を満喫しているようだった。
───この時までは。
現在の状況を簡単に説明しよう。
買い物が終わり、帰り道を歩いていた時。
ふと、ネロはパチンコ店を目にする。
すると、先週5万負けしたのが蘇ってきたのか、「リベンジだ!!」とか何とかいいながら、またしてもパチンコ店へ入店しようとする。
そんなネロを、イドとネルは必死になって、ネロの白衣の裾をつかみ、行かせんまいとしていたところなのである。
イド『……チッ……ねぇ!!おじさん!!まだパチンコやる気!?もう帰ろうよ〜!』
ネロ『うっせーぞガキ!この店なら当たる!!……気がする!!』
ネル『なぁ、兄貴。僕もイドくんも退屈してんだよ……!つーか、パチならこの前行ったばっかだろ!
また給料無駄に使いやがって……。それでも本当に大学教員かよ』
ネロ『俺が俺の金をどう使おうと自由だろ!当てればいいんだよ当てれば!!
てなわけで、俺は賭けてくるぜっ!!』
ネロは白衣を脱ぎ捨て、2人をひらりとかわし、パチンコ店へと転がり込んで行った。
ネル『あっ!おい!!
はぁ……しょうがない。
ほら、イド君。これあげるから、近くのコンビニで好きなの買っておいで』
そう言い、ネルはイドに2000円を手渡す。
イド『わぁ〜い!ありがとぉ、ネル兄ぃ♡』
イドは、きゅるん♡とした顔で金を受け取ると、とっとこ走り出して行った。
そして、ネルはネロを連れ戻すべく、パチンコ店へと入っていくのであった──。
---
イド『ははっ!金ズル乙w
さーてと!何買おうかな〜♪』
イドが曲がり角を曲がろうとした瞬間。
イドは、“それ”を目にする。
イド『ん?あれって……ティーカップ……?』
本当の物語は──ここから始まる。
𝑭𝒊𝒏
ほぼほぼ個人用。OC達。