乙女ゲーム・夢見るアルぺジア学園。
その世界の悪役令嬢ララ・ペルシアは皇子に婚約破棄され国外追放。その後暴漢に襲われ死に絶える。
その悪役令嬢に転生しちゃった瑞希は、苦しい死に方じゃなくて、いっそ死刑がいい!と思い出す…
目指せ、死刑エンド!阻止しろ、国外追放エンド!
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目次
第一エンド 異世界転生しちゃいました。
「あ、そうだった。」
私が前世の記憶を思い出したのは歯磨き中のことだった。
私は前世、ずっこけて死んだ。
そうだ、私は石に|躓《つまず》いてその先にあったベンチに頭ぶつけて死んだんだった。
そしてここは生前妹がハマってた乙女ゲームの世界。
「うえー」
思わずそんな言葉が出る。
寄ってたかって1人の女を好きになる気持ち悪いゲームだ。
あーしかも悪役令嬢じゃん。
妹によくやらされていたのを思い出す。
「お姉ちゃんララ役ね。」
「…は?」
「お前は今日から国外追放だ!」
「えー。」
「感情が薄い!」
「えー。」
ララ・ペルシア。今の私の名前。
ていうか三十路越えのおばちゃんがこんなピッチピッチの若者の体に入っていいのだろうか…。
なんか申し訳ない…
続く
第二エンド うるせえ王子
「はあ…」
今私、小学生みたいなこと考えてます。
そう…それは学校に行きたくない。
いやだあ。
そう言えば、主人公の名前はサユ・クリスティアだったか。
よくある話。サユは貧民で、私は王族。
権力が欲しいがために王子と婚約させられ、そのまま婚約破棄、国外追放、死に絶える。
「ああ、国外追放とかほんと嫌だなあ。」
だって、王子には興味ない ーていうか三十路越えと10代だしー けど、この国は素晴らしい。
景観もよく作物も豊富。
何より平和で素晴らしい。
国の外は荒れ荒れしているらしい。
あと…普通に死ぬなら苦しまずに死にたい…。
まあ、それが一番かもしれない。
つまり、死刑エンドということ。
それでいっか。
「お嬢様、馬車の用意ができました。学校のお時間です。」
「ええ、分かりました」
第三エンド こ…これが主人公…
「きちゃった…。きちゃったよ…」
今日は学校初めの日。
もーだりぃー。
仕事より嫌かも。
「きゃあ!ララ様よ!」
周りから歓声が上がる。
嫌だなあ、金持ちは。
周りからよって集って吸い取られる.
「帰りt…」
「っすうういいいまああせええんんん!」
ばんっ!
誰かが後ろからぶつかってきた…。
「痛っ‥」
淡いピンクの髪…白い肌…華奢で細い腕!
こ…こいつは…
サユ・クリスティア!
主人公!美の極み、が最低女!
人の男を取り、バカにしてくるわ、国外追放の時めっちゃニヤニヤするわ、こちらがしてない罪押し付けわ
まあ、妹の演技がそんな感じだったからそんな印象で本当はいいやつなのかな…。