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目次
極秘の奈落ゲーム 番外編 side月岡るな
月岡るなは、
外部奈落ゲーム、特Ⅱ区に応募した。
家族を、
妹を、
助け出すために。
「────いよいよ、始まるのね」
わたし、|月岡《つきおか》るなはそうつぶやいた。
わたしは外部奈落ゲーム、特Ⅱ区に応募した。
なにがしたいのかって?
それは、地獄から抜け出すため。
この屋敷は地獄。
────ああ、わたしの家族は《《元大金持ち》》なの。
だから、屋敷に住んでいるのよ。
でも、《《元大富豪》》の父が、全部ギャンブルで使い果たしたのよ。
もう、お金がない。
この家は先祖代々受け継がれているものらしいわ。
わたしの母は、金目的で父と結婚した。
でも、もう金なんてない父と、いる理由なんてない。
きっと、すぐに離婚するわ。
そして、この屋敷を乗っ取り、わたしと妹、父を追い出して他の大金持ちの夫と結婚するわ。
わたしには妹がいるの。
月岡すてら、っていうの。
すてらはママっこなの。
信じられない。
あんな最低なやつが好きだなんて。
父の前では、かわいがってる。
でも、わたし知ってるわ。
父がいなくなったら、暴力をふるってること。
「……最低よね」
わたしはわざと、笑みを浮かべてそうつぶやく。
けど、どうなるってことない。
すてらは、お人好しよ。
あのいい母親の演技が、気に入ったみたい。
ひどい暴力に、耐えているの。
いい母親の、演技が大好きだから。
おかしいわよね。
本当、おかしな子。
でも、わたしは心の底からすてらのことを愛してる。
父は、嫌い。
やたら臭くて、たばこもお酒も大好き。
おまけに使用人がいるというのにわたしとすてらをこき使う。
だから、あいつはどうでもいい。
すてらを連れていきたいけど、応募対象は中学生からだ。
すてらはまだ6歳。
連れていけない。
もし、外部奈落ゲームに優勝したら、すてらを助けてってお願いする。
もう決めたこと。
絶対に、優勝してみせる。
他の人もかわいそうだけど、しかたない。
全力で勝ちにいくわ。
母と父は、さようならよ。
もう、一緒にいたくない。
一秒たりともね。
わたしはもうお嬢様じゃない。
そんな自覚を押し付けて、わたしはこっそり外に出ようとした。
「あれ、るな姉ちゃん?」
「すてら…このこと、秘密にして。できる?」
そう言ったわたしに、すてらはこくっとうなずく。
やっぱり、死ぬにはもったいない子だわ。
絶対助けてやる。
待っててね、すてら。