私が書いた一次創作の短編集です
話は全て繋がっていません
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目次
儂は芝生
世間では夏休み真っ只中。
楽しい音楽と、人々の笑い声が聞こえるこの場所は…
**ネズミーランド!**
**の、隣にある公園!**
まぁ、少し虚しくなる場所じゃな。
あ、儂はこの公園の芝生じゃ!
名はまだない。
なんて、有名小説のマネをしても、芝生は所詮芝生じゃな。
今日は、儂の1日を紹介しようと思う。
起きる
↓
景色を眺める
↓
踏まれる
その繰り返しじゃな!
紹介とはなんぞや………
ま、まぁ?紹介はしたぞ?
踏まれるのはもはや必然じゃし、儂も慣れたから受け入れておる。
これが意外と良い快楽で…((__実を言うと少し気持ちい…__
あ、言っておくがМではないぞ?
ないからな??????????
人もほとんど来ない。
そのくせ隣では多くの人が笑い合っている。
そんな寂しい場所にいる芝生じゃが、
なかなかに楽しいものじゃ。
ほぉら。
元気な子どもが走って来おったわい。
〈じゃりッ、グサッじゃりッ、〉
やっぱり踏まれるのは気持ちがえぇのぉ((((
植物視点も良いな…
勇気
「どこ行こっか〜?」
「新しいカフェ行こうよ!」
喧騒に包まれる校舎。放課後にどこに行くか、部活が有るやら無いやら、沢山の会話が教室を飛び交う。
(俺にはそんな話し相手もいないっつーのに)
目つきが悪い。ただそれだけで入学早々クラスの奴らに怖がられ、さらには、他の生徒を助けていたのをいじめと勘違いした教師に呼び出される始末。お陰で俺は腫れ物扱い。不良だの極道だの噂されて、居心地が悪いったらありゃしねぇ。確かに目つきも口調も悪いし、ピアスも開けている。でも、目つきは生まれつきだし、口調は親が元ヤンだからだ。ピアスだってオシャレで開けてるだけ。でも、授業は真面目に受けているし素行だって悪くはねぇ。むしろ教師に褒められてるんだぜ?ピアスも校則違反じゃねーし、交通ルールもマナーもしっかり守る。他のヤツの方がよっぽど酷いだろ。でも、いくらそう思ったって、噂が止まるわけじゃない。
「そういえば1組の優等生クンさぁ。親のコネで入学したらしいよ?テストも贔屓してもらってるとか」
「うわまじで?やばっw」
「誰情報〜?」
「友達の友達の友達?」
「もはや他人じゃんw」
また噂。別のヤツなだけまだ良いが………そんなわけないって、少し考えりゃ分かるだろ。なんでネタにするかねぇ。噂は噂を呼び、本人にも伝わる。
__「お前、不良なんだって?社会のゴミは、掃除しねぇとなぁ?w」__
__「っ、な、んで…っ」__
__「ねぇっ……たす、けてっ……?」__
__「ぁー……ごめん。もう、話しかけないでもらえるかな?その……噂が…ね?」__
__「っ…そ、んなっ……」__
(クソっ……)
連鎖して掘り起こされる|嫌なモン《昔の記憶》を、無理やり押し戻す。俺は、沢山の|声《悪意》に包まれながら、廊下を進んだ。
(流石にうるせぇな)
俺は人より耳がいい。沢山の声で頭痛がしてきた俺は、“いつもの場所”へ足を運ぶ。
俺が放課後に居座るここは、旧音楽室。人が寄り付かない割に掃除はされていて、ピアノの調律もしてある。立ち入り禁止場所ではあるけど、別に良いだろう。危険物があるわけでもないんだからな。ここは日当たりも良いから、結構気に入っているんだ。今日は疲れた。少しだけ休もう。
そう思って俺は眠りについた。
____なんだ?音がする……
綺麗で、透き通っている、純粋な音………
音色的にピアノだろうな………誰が弾いているんだ?
純粋に興味を持ち、まだ寝ている体を起こす。
ピアノに顔を向けると、メガネの真面目そうなヤツと目が合った。確か、隣のクラスの優等生くんか。首席とかすげーよな。尊敬しかない。そういえばさっき噂されてたな。アイツら、安全圏から有ること無いこと騒ぎやがって………胸糞悪い。
「………さっきから、ジロジロ見てきて何?
ウザいんだけど?」
気づいてたのかよ………ってか、口悪。
「そっちこそ、俺が寝てるの知っててピアノ弾いてただろ。」
「知らないね。誰がいつピアノを弾こうが、自由だろ?」
「お前、ここが立ち入り禁止場所だって知ってんだろ?優等生クンが入っていいのかよ。」
「フン。それは君もじゃないか。」
「俺は良いんだよ。他のヤツは関わってこねーし、先生には多少見逃してもらえる。」
「………ダサ。」
「あ゙ァ?そういえばお前、コネだのなんのって噂されてるぜェ?」
「知ってるよ。知らなきゃ、こんな場所になんて来ない………」
「は?……」
今、コイツが、悲しそうな顔をした気がした。でも、すぐにまたすました顔に戻ったから気のせいだろ。
「それじゃあボクは行くから。精々先生に見つかって怒られとけば〜?」
「はァ!?お前も共犯だろ!?」
「知らないよ。」
__「ボクは、優等生じゃないとダメなんだから……」__
「…………」
今の言葉、どういう意味だ?確かに、普段聞いていた人物像と、今のアイツは掛け離れていた。もしかして、今のが本性か?わざと優等生をしている?
となると、さっきの顔も、気のせいじゃないのか?
次々と疑問が湧いて出る。
(あ゙ぁクッソ。モヤモヤする……)
久しぶりに、同年代のやつと話せた。正直、嬉しかった。アイツの事も気になるし、このままサヨナラは、気に食わねぇ……
「行って、みるか……」
俺は、優等生クンの背中を追いかけた。
「なぁ、」
「……なに?」
「えっと……」
「早くしてくれない?」
「っ……」
話したいのに、言葉が、出てこねぇっ……
そんなに引きずってたのか、俺……
「はぁ……もういい?」
「まっ……!」
何やってんだよ、俺。ダッセェなぁ……w
__「ボクは、優等生じゃないとダメなんだから……」__
「っ……!」
違ぇだろ?
言うんだろ!?
あの顔の理由が、知りたいんだろ!?
しっかりしろよっ!
***「あのなっ!!」***
続きは書かないつもり
気が向いたら書くかもです
ネタ気に入ってくれた方や、続き書きたいって思った方はご自由にやっちゃってください
ただ、私も思いついたら書くので、私のをパクリだとは思わないでください
ネタを盗むことは絶対にしません
小さな一歩
俺には、憧れの人がいる。
強くて、かっこよくて、誰よりも輝いている。
そんな“君”を、周りの人は、
「なにあれ、当たり強くね?」
「対応冷た。氷かよw」
「ずっと一人で音楽聴いてて、陰キャじゃんw」
と、酷評し続ける。
陰口だけじゃなくて、直接的な嫌がらせもある。
でも、彼はそれに屈するどころか、立ち向かっていた。
面倒な役割を押し付けられたときは、嫌な顔一つせずに、期待以上の働きをし、掃除を押し付けられたときは、誰よりも綺麗に掃除をしていた。
周りの奴らはそれを見て、天才だの機械だのって言っている。
でも、あれは彼の努力の賜物だ。
予習復習は欠かしていないし、提出物や課題も余裕を持って終わらせている。
分からないところは先生に聞いて解決しているし、細やかなボランティアや人助けもしている。
彼は、凄い人だ。
そして何より、自分の“好き”を貫いている。
それが俺には、まるで“ヒーロー”のように見えたんだ。
そんな彼が、今では____
「おい、早く行くぞ」
「はーい!」
俺の隣を歩いている。
正直、今も夢じゃないかと思ってるけど、口には出さない。
数週間前まではただ憧れていただけだった。
でも、話しかけてみたら意外とすんなり受け入れてくれた。
一歩を踏み出すって、大事なんだって、改めて思ったな。
彼と過ごすようになって、僕は変われた。
時々ではあるけど、自分が思ったことを言うことができるようになったと思う。
それに、自分の“好き”を我慢しなくてもいいんだって、思えるようになった。
それからは、自分の好きをもっと楽しむことができるようになったし、毎日が輝いている。
やっぱり、好きって大事なんだな。
そう、気がつくことができた。
小さな一歩で、人は大きく変われるんだ。
「おい。まじで置いてくぞ」
「ちょ、ちょっと待ってよ〜」
「ふふっ……」
僕には、憧れていた人がいる。
強くて、かっこよくて、誰よりも輝いていて、優しい君。
俺も、君の隣で精一杯輝くよ。
「なに笑ってんだ?」
「なんでもないよーだ」
「あっ、おい!先行くんじゃねーよ!」
「さっきの仕返しー!」
“小さな一歩で、人は大きく変われるんだよ”