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目次
主人公
名前:|琉麗《りゅうれい》
性別:男
性格:静かだが、態度は結構俺様な感じ。独りを好む
年齢:19
特技:予想的中、瞬間推察・考察
苦手:なし
好きな○○:焼き芋、快感、騙すこと
嫌いな○○:?
見た目:漆黒の長めの前髪とショートにワインレッドの目。耳には十字架のピアス。服は灰色のパーカー。
その他:自分勝手な行動が多め。基本、誰も信用しない。
希望:(生死・役職については書かないでください。)
一人称:俺
二人称:お前
台詞(最低5個主人公との関わり1つ。)
「名前?琉麗。」
「別にいいだろ、座り方なんて自由じゃなきゃ居心地がわりぃ。」
「俺を疑ってんのか。まぁ別に俺を吊ってもいいんじゃない。」
「あいつはあそこか……丁度いい。」
「……やっぱりお前だった。わかりやすいんだよ。」
役職
○に囲まれた数字は人数を表す。
③【|インポスター《人狼》陣営】
…クルー がすべてのタスクを完了させる前に、正体を隠しながらクルーをインポスターと同数になるまで|キルする《殺す》。サポタージュという、クルー陣営の行動を妨害したり制限時間以内に解除しなければクルー側が敗北するものを一定時間ずつ行うことができる。ベントという通路から移動が可能。
『シェイプシフター』…他の人に一定時間変身できるインポスター陣営。変身は一定時間過ぎたら強制的に元の姿に戻るため、要注意。
『魔女』…魔女は他のプレイヤーに呪文を唱える能力を持っている。魔法にかけられた人は次の会議時に表示され、会議の直後に死亡する。その会議で魔女が|追放さ《吊ら》れた場合、魔法にかけられた人は死なずに生き残る。
⑫【|クルー《村人》陣営】
…殺されないようにすべてのタスクを完了すること。また、インポスターを見つけて、船から追い出すことである。インポスターに殺されたクルーは幽霊となる。
『エンジニア』…1ゲーム1回まで、マップ上のどこからでもサボタージュを修理することが出来る。また、エンジニアはクルー陣営ながらベントを使用することが出来る。
『科学者』…いつでもどこでも参加者のバイタル情報を確認出来る。ただ、バイタルには電池が必要なので、電池が切れた場合、貯めるにはタスクを完了しなければならない。
『シェリフ』…クルー陣営だが、キルが可能。インポスター陣営や|第3勢力《今回はなし》をキルすることが出来る。しかし、クルー陣営を誤ってキルした場合、自分が代わりに死亡してしまう。
『ノイズメーカー』…インポスターに殺されてしまうと、全クルーメイトに死亡したことと場所を通知する。殺された瞬間サボタージュのような形で通知がされる。現行犯でインポスターを捕まえるのに役に立つ。
『メディック』…ゲーム中、1人のプレイヤーにシールドを付けることが出来る。シールドはクルー及びインポスターのどちらにもつけることが可能。シールドが付いたプレイヤーは輪郭が青く強調され、キルを1度だけ無効化することができる。シールドが付いたことはメディックのみがわかる。
②『恋人』…恋人はゲーム中に2人存在。お互い誰が恋人なのかを知ることは出来るが、相手の役職を知ることは出来ない。基本的な勝利条件は、ゲームが終了するまで2人で生存すること。片方の恋人がキルされたら、もう片方の恋人は自爆する。インポスター×インポスターだった場合、通常のルールと同じだが、片方が吊られたら、もう片方も死ぬことになる。
②『守護天使』…クルー陣営が死んだ場合、稀に天使になる。守護天使は、インポスター陣営、クルー陣営どちらにも一定時間守護を付けることが出来る。守護された人がキルされそうになると、一回の守護につき、一回のみキルを防ぐことが可能。
特別な役職がないインポスターまたはクルーは、ノーマルとしてその役職をすることとなる。
𝕖𝕡𝕚𝕤𝕠𝕕𝕖𝟙 顔合わせ
いつもは小説の書き方が違うのですが、このシリーズは参加型ですし、キャラが多いのでわかりやすくしてます。
あ、このシリーズは殆ど琉麗視点です。アモングアスをやっているときに他人の視点なんて見れませんからね。
遡ることなんとか…などは他視点かと。まぁ気分次第ですが。
突然目が覚めると強制参加、主催者不明、どういう理屈で生まれたのか不明なこの人狼ゲーム。
インポスター陣営とクルー陣営、どちらが勝つのでしょうか?
エアシップのミーティングルームに、気がつけば15人の人々が座っていた。
突然現れるこのゲームは、謎に包まれているが世界では少し有名で誰しも人生で1度は経験する物事になっている。
結果は元の世界に反映し、ゲームで死んだ者は元の世界で眠りながら死んでいるのが殆ど。
つまり、命懸けのゲームである。
琉麗(今回のマップはエアシップ…。こいつらも参加者か?)
??「すみません。ずっとこうしてるのも何なので、自己紹介からしませんか?」
??「そうですね。」
……少し沈黙すると、一人手を挙げてこう言った。
零夜「では、改めまして、僕の名前は零夜です!よろしくお願いします!」
すると、他が次々に発言し始めた。
星楽「アタシは星楽。零夜の妹!」
蓮「うちは蓮。よろしゅうな。」
灯華「私は…灯華です。」
彼方「俺は彼方だ。」
悪空「俺は悪空。」
琉麗「琉麗。」
メイ「僕は星川メイね!よろしく!琉麗?の事はりゅーって呼ばせてもらうね!」
琉麗「…」
佐神「私は佐神です。以後、お見知り置きを。」
秋斗「あきは一ノ瀬秋斗!あんたは?」
奏「わッ、私…!?えぇっーと…如月奏って言います…。」
冥嵐「僕は冥嵐だよ。よろしくね。……君は?」
夏夜「私?私は夏夜。」
氷牙「オレちゃんはひょーがっていうの!よろしく☆」
鈴芽「私は小町鈴芽。高2女子です!」
琉麗「これで全員か?」
みんな頷くと、琉麗は手慣れたように話を進めた。
琉麗「じゃあ、始めるぞ。」
みんなが席から立つと、明かりが消え、視界が真っ暗になると目の前にモニターが現れ役職が配布された。
8月とは言ったものの6日になってしまい申し訳ございません!!
世界線についてはコメントいただいてありがとうございました。
採用させていただきます。
そしてこのシリーズの通称は「あいかい」に決まりました!コメントくれた方ありがとうございます。
質問が来てました。
Q「恋人」は最後まで生き残ったら勝利陣営と一緒に勝利ですか?それとも単独勝利ですか?
A「恋人」はどちらも生き残った場合、勝利陣営とともに勝利します。どちらかが死んだ場合即脱落ですので結構難しい役職です。
ついでに言えば、インポスターとクルーの恋人だった場合、インポスターはクルーを同数にすれば勝ちですので恋人は避けて減らしていけばインポスター陣営勝利と恋人勝利になります。
𝕖𝕡𝕚𝕤𝕠𝕕𝕖𝟚 平和という凶兆
やっぱり視点色々変えることにした☆けど今回は変えてません☆
それぞれ別の場所から始める。
多少は誰かと被ったりするが、琉麗は何故か大勢の人とスタートが被った。
ザワザワとするキッチンでは大体6人はいるだろう。
そんな中、琉麗は武器庫に向かい黙々とタスクを行っていた。
メイ「りゅ~っ!ねぇね、それなんのタスク?」
ニコニコとしながら話しかけてくるメイに、一瞬無視しようかとも思ったが、タスクの仕方がわからなければ進まない。そう思い、口を開いた。
琉麗「武器をしまうんだよ。ここに置いてある4つの銃を……あそこに掛けるんだ。」
もちろんインポスターはタスクは目的ではないからタスクをしても意味はないが、一応偽のタスクは行える。
メイ「へー、でも僕はここのタスクじゃないからできないんだよね。移動しよ、じゃあねりゅ~!」
流麗(なんだったんだ……)
武器を全て壁にかけ、ひとつタスクを終えると、そのままエンジンを通ってメインへ移動。
エンジンの配線タスクをする鈴芽と彼方。エンジンの個室を歩きながら覗いてみると、ごみ箱掃除をする灯華と写真を現像する秋斗。
そしてシャワー室に向かうと、どこか悩んだような顔をしてタオルを拾う佐神が居た。
同じタスクだったため、琉麗もスムーズにタオルを拾いながら話しかけた。
琉麗「……何してる」
そう言うと、佐神はハッと救世主が来たような目をして転がるタオルに目を移しながら話した。
佐神「琉麗様…。実は私、タスクはすぐに出来るのですが、この落ちているタオルはどうすればいいのか申し訳ないのですがかわらなくて。よければ教えてもらえませんか?」
琉麗(口調といい、こいつ本当にお嬢様なんだな)
同じタスクだったため、琉麗は自分の持っているタオルを籠に入れながら言った。
琉麗「シャワー室で集めたタオルを、全部この籠に入れるだけ。」
佐神に「ありがとうございます。」と礼儀正しく言われたあと、お嬢様すぎる佐神にモヤモヤしながらラウンジに向かった。
すると、ブーっと、会議の音が鳴って強制にミーティングルームに集められた。
『死体は発見されなかった』
そう表示されると一気に安心したようにふぅ、と息を吐く声が聞こえる。
冥嵐「今回は誰も死ななかったようだね。」
灯華「少し安心しました…。」
彼方「そうだ、誰か|CO《カミングアウト》する人はいるか?科学者とかメディックとか、狙われやすくなる役職は言わなくていい。」
零夜「それなら、僕エンジニアCOします。」
鈴芽「ノイズ(ノイズメーカーの略)も出ていいんじゃないですか?」
……キョロキョロとみんなが顔を見合うだけで、誰も出てこない。
星楽「ノイズメーカーって低確率だっけ?」
悪空「いや、今回は全ての役職の確率は100%だよ。」
秋斗「じゃあなんで出てこないんだろ?」
彼方「単純にCOしたくないんだろう。」
蓮「じゃ、一旦スキップ?」
氷牙「りょー。ねー次俺と一緒に行動しない?」
佐神「すみません。それはちょっと…」
夏夜「とりあえず、次も生き残ろう。」
奏「はい。…頑張りましょう。」
全員スキップが押されると、会議は終わり再びランダムに始まった。
今回は琉麗人助け編ですね(笑)
質問が来てました!
Qマップはみんな知ってるってことが前提ですか?それとも紙とかで配られますか?
A一応、みんな腕に時計みたいなやつを付けていて、それが立体的に地図になって自分の場所がわかるようになっています。前にこのゲームに参加したことがある人は知っている前提です。経路とかは覚えるしかないですね(笑)
Q各キャラクターに色とかありますか?
A実はそれは考えていたんですが、みんな好きな色があるじゃないですか。この色したい!って思っていても、残りがあと茶色しかないとかだったら悲しいのでやめました。
けど、私のキャラクターはこの色をイメージして作りました、という方はぜひコメントください。
↓色の種類
赤(琉麗)・青・緑・黄・ピンク・シアン(水)・ライム(黄緑)・オレンジ・紫・白・黒・茶・ローズ(薄ピンク)・バナナ(薄黄)・グレー・コーラル・マルーン(小豆色)・タン(薄茶的な色)
これからも質問待ってます。琉麗についてでも、なんでもいいです(^▽^)
𝕖𝕡𝕚𝕤𝕠𝕕𝕖𝟛 知らぬ間の永眠
___星楽視点。
今回はアーカイブからスタート。誰か1人ぐらいいるかな、と少し動いてみたけれど残念ながら誰とも被らなかったらしい。
腕についてる時計みたいなものが一番近くのタスクへ矢印で教えてくれる。
ラウンジに向かってトイレ掃除。汚いなぁ…。なんて思いながらも、タスクなので仕方なくクリア。
次、貨物に向かってオイルを補給。これをエンジンまで持っていかなくちゃいけないのが面倒くさいんだよねー。
エンジンに向かいながらも近い順にタスクをこなせばいいから、……次は金庫かぁ。
カチャカチャと金庫を動かす音が響く。
あ、また失敗したぁ。
物凄く金庫にイライラしながらも、なんとかクリアする。
診察室を通って一応バイタルを確認…。まだみんな生きてるね、よかったぁ。
すると、電気室の方から冥嵐が同じくバイタルを見に来た。
星楽「あ、冥嵐!やっほ~タスクは順調?」
冥嵐「後四つ、一つは続きが発生するものだよ。ニコ」
星楽「早っ」
不気味にも見える笑みを浮かべる冥嵐を少し怪しいと思いながらも、二人は逆の方向へ向かった。
___灯華視点。
よし。キッチンのタスクは全部終わって、次は展望デッキの配線とデータのアップロードっと。
カードをスキャンして扉が開く。
配線をしてアップロードタスクに向かうと、既に誰か居た。
後ろ姿は黒髪で男。身長は高くて灰色のパーカーだから…琉麗さんかな。
少し覗いて様子を見ていると、何やら様子がおかしいことに気が付いた。
ずっとスマホを振り回している。右上、左下、右下、左上…と。
これじゃあ全く電波が届かないんじゃないかな。
ずっと見ているわけには行かないので、琉麗のところへ行ってみる。
灯華「あの、琉麗さん?」
スマホを掲げながらこちらに振り返る。
灯華「それ、いつからやってるんですか?」
琉麗「スタートから。」
灯華「このタスク苦手なんですね…。」
自分のスマホを持ち、少し深呼吸をすると、一緒にやりながら色々教え始めた。
「なめんじゃねーよ。それくらい出来る。」と言われながらも、ちゃんと苦手っぽく少し可愛いようにも見えてしまった。
__■■視点。
エアシップをキョロキョロと走りながら探す。半分は見たのにまだ見つからない。
あぁ、あの子今回見てないなぁ。どうしよう。まずみんなに知らせた方がいいのかな。
いや、時間が経てば経つほど証拠が薄れていくし…。
とりあえず冷える前に早く見つけないと犯人がわからなくなっちゃうっ!!
質問コーナー!!(^^♪
Q流麗くんの苦手なタスクは?
A今回出てきた通り、展望デッキの外にある「データのアップロード」です。電波のやつですね、コメ主さん大正解🎊
Qタスクをすると、何が起きるの?
Aタスクは1つ終わらせて何かが起きるというのはないのですが、クルー陣営全員が全てのタスクを完了するとクルー陣営の勝利となります。科学者はタスクを終わらせるとバイタル(みんなの生死がわかる機械)の電池が増えます。(電池が切れるとバイタルが見れなくなります)
Q主人公・流麗くんとミニ主人公・彼方くんの関係って?
Aいい質問ですね。このシリーズにはあまり出てきませんが、一応仕事仲間って感じです。多分同僚です。
Q麗くんはこの人狼ゲームへの参加は何回目くらい?
Aめちゃいい質問。ですがネタバレを含む可能性があるので「2回以上」とだけ言っておきます。
これからも質問お待ちしています!!
次回 「アリバイ」 お楽しみ(*゚▽゚)ノ
誰も知らない、二人だけの29日間。
この小説は「騙し合いの舞踏会」の主人公、琉麗の「騙し合いの舞踏会」より前の話です。
2024.9.28:一部変更・追加
「りゅー兄、最近疲れてる?」
フォークに巻かれたパスタを口に入れようとしたとき、ふと|雅《みやび》は言った。
眉をハの字にさせて心配そうにこちらを見ている。
まだ小学生なのに、もう人に気遣える年になったのか。
6歳も離れた俺と雅は、俺が中学の時に両親が離婚した。離婚した両親はどちらも俺らを預かることなく、家と大抵減のお金だけを置いて出て行った。
親がいなくなっても俺は雅が不自由なく学校生活を過ごせるように、高校に行きながらもあるバイトをしながらちょくちょくとお金を稼いでいた。自分の学校にはお金をできるだけ使わないよう、賢くあり、優等生として過ごした。
だけど、それはもう慣れたこと。
雅の言う、《《疲れたように見える俺》》は、優等生として、いつもの自分を掻き消す事や、バイトとかで疲れたんじゃなく、いつもの日常に戻っただけなのに寂しくて、恋しくて、今日明日、奇跡が起きてあいつにまた会えないかと《《喪失感と寂寞感に溢れかえる俺》》だ。
もしかしたら、雅の言う通りでこれまでの1年間あいつに振り回されっぱなしだったから、最近ドッと疲れが溜まっているのかもしれない。
でもそれじゃあ、|和遥《わよう》との日々で生まれたこの感情と矛盾している。
あいつが地球に来なけりゃ、この感情や広い世界の何かを知らないままで、寂しいと思ってしまう程好きになってしまったあいつが偶々俺のところへ最初に来てくれたおかげで、きっとあいつも多くの何かを知った。だからこの感情があった限り、疲れはあっても、楽しいくて幸せの方がずっと大きい気がする。
とりあえずフォークを皿に戻して返事をする。
「確かに、疲れてるのかもしれないな。」
雅がパスタを飲み込むと、「あの仕事ってそんなに大変なの?」と少し恐ろしそうにする。
「いや、仕事には逆に感謝してる。疲れてるのは……まぁ変わった日常に少しストレスが溜まってるのかもな」
「そんなに変わってる?まぁ、半年ぐらい前の元のりゅー兄に戻ったって感じではあるけど。」
半年前…和遥に出会った日は、延長したバイトの帰りだったな。
---
8月後半はまだ暑い夜中の一時。
雅はもう寝て、クラスメイトたちはもう寝ているはずの時間に俺はバイトの帰りで公園に居た。
バイトの相手は相当抵抗していて、やる前に付けられた傷を包帯で巻いていた。
家にはまだ遠い中、帰っている途中に止血していたと思っていた傷から血が溢れ出したものだから、仕方なく目の前にあった公園のベンチに座っている。
少し包帯に血が滲むも、なんとか処置して袖を下ろした。
久しぶりにこんな夜中まで仕事して、正直疲れている。明日は学校ないし、寝坊でもしようか。
そう考えながら、ふと気づけば公園を照らしていた月を見た。
…どうやら今日は満月だったらしい。綺麗な丸の形をした月が星々の中心で光っている。
兎だか蟹だかわからないうっすらとした模様の月は、太陽を見たように眩しくて見えない程じゃないけど、真夜中の地球を太陽の代わりに明るく照らす存在。
満月は、少なくとも今疲れた俺を照らして少しでも元気が出るようにしてくれている気がする。
しばらくジッと見つめていたら、どこからか声が聞こえた。
「アナタ、月が好きなの?」
低いとも高いとも言えない、ふんわりと少し大人気のある女の声。
声の方へ視点をずらすと、宙に浮いて、なんだか月のようなワンピースを着た少女がこちらを向いていた。
浮いてることに混乱しながらも、一応返事はしておく。
「…好きというか、今日は偶々見てただけ。」
「ふーん」と月の方に目を向ける少女に俺は訊いた。
「お前が浮いてるのって、幽霊だからか?それか俺の幻覚?」
そう言うと、そいつは驚いたような顔をして近づいてきた。
顔をよく見ると、両目の下に何か模様がある。
「幽霊じゃないの。《《ゲッシ》》なの。」
「ゲッシ?」
「月の使いと書いて|月使《げっし》。月の女神様の使いなの。」
「月の女神って、神話のルーナとかディアナとかの?」
「それは内緒なの。」
「内緒なんだ…。じゃあ『使い』だから天使の月バージョンってことか。」
「そーなるの。」
「お前が本当に月使なら、能力とか使えたりするのか?」
「お前じゃなくて|和遥《わよう》なの。能力は…飛行、透明化、えっと…他は内緒なの。」
内緒が多いんだな。そんなに地球人にでも話して広まったらいけないことなのか?
「俺は…琉麗。」
こいつが本当に月の使いなのは信じたくはないけど、浮いてる時点で人間じゃないし、なんとなくこいつが満月に似ているような気がする。
そもそもこれが夢の中かもしれない。公園に来て怪我の処置を終えたら仕事の疲れでいつの間にか寝てしまった可能性だってある。
俺は「夢」を何回も心の中で唱えながら頬や耳を引っ張ったり、叩いたり、指を反対方向に曲げたりしてみた。けど、夜中の公園に居ることや目の前に月使の月使が居ることに変わりなく、ただ頬と耳がジンジンと痛むだけだった。
「何してるの?」
月使が不思議そうに見つめる。そりゃそうだ。突然自分を痛めつけ始めたんだから。
「目を覚まそうと。」
「夢の中だと思ってるの?信じてないの?」
「そりゃあ誰だって目の前に人間じゃない奴が現れたら驚くだろうが。」
「うーん…」
俺はふと腕時計を見た。そういえば今は夜中。何時なんだろうと見ると短い針は「3」の近くを差す。
いつの間にかこんな時間になっていたと思い、勢いよくベンチの前に立つと家に向かって歩き出した。
「どこ行くの?」
後ろからふよふよと浮きながら月使が付いてくる。
俺は疲れているせいか、返事をせず無言で歩いて家に向かった。
数十分してやっと家に着き、ドアを開こうとすると、背中がほんの少し引っ張られた。
振り返ると、月使がなんだか淋しそうな顔をして俺の服を小さく掴んでいた。月使は天使みたいなものだけど、一応触れられるんだな。
何かを察しろ、と俺の一部が言っている。
はぁ。なるほどねぇ。
「家、入るか?」
そう言ったら月使は一気に晴れ晴れとした笑みを浮かべて、俺の背中を押して玄関に入った。
真っ暗な廊下を歩いてリビングの電気をつける。
「これ食べろ。」
俺を月使にほいっと投げた。
「これは何?」
「それは《《おにぎり》》だ。中にハンバーグが入ってる。」
月使はおにぎりを少し見つめてから一口口にした。
「おにぎり…美味しいの。」
頬を赤らめると同時に目を輝かせて忙しく食べる。
俺は何より「食べれる」ことが一番安心した。月使は天使のようなものらしいけど、もし食べなくても生きていけるような存在だったら、幽霊の方が近い気がする。何かを食べれてやっと、少し人間味があることがわかった。
何だか親になった気分だ。
「俺、風呂入ってくるから。その間そこのおにぎり食べてていいし、散らかす以外なら好きにしといていいから。」
「わかったの。」
俺は風呂に入っている間、色んな考え事をしていた。
月使なんて聞いたことないし、そもそも幽霊とか天使すら見たことない俺になんであいつが見えるんだ?害はなさそう。「なの」は口癖っぽい。人間じゃないけど、何歳ぐらいだ?小柄だけど大人っぽい。俺の少し下ぐらいか。見た目は人間に似ている。でも人類の敵のような存在だったらどうする?雅や友達にはバレない方がいいのか?わからない。初めて聞いた種族だから情報がほしい。いや、月使と言っておいて実は違う種族だったり?はぁ、なんでこんなに疑ってるんだ。信じてみる事も大事か?いやでも怪しいし…。
色んな考え事をしてるうちに時間が過ぎていった。
和遥は俺の部屋のベッドで寝て、俺は床で寝た。
結局俺は月使を疑う心の一部が暴れないように一旦封鎖して、様子を見ることにした。
翌日。休日で安心した。
起き上がり、ベッドを見ると月使の姿は見当たらない。寝相が悪くてどこかに転がったのだろうかと思いながらも、着替えてリビングに向かう。
「りゅー兄おはよう!!」
リビングに行くと、ソファーでテレビのリモコンを持ちながら食パンを銜える雅がいた。
「おはよ。朝食それだけでいいのか?」
「うん。さっきヨーグルトも食べたし。」
「そうか」と返事をしながら、キッチンからパンを2枚取ってひとつは口に銜え、もうひとつはケチャップとチーズとバジルを乗せてトースターで焼いた。
「りゅー兄ご飯食べ終わったら明後日からのお泊り会の準備手伝って!!」
雅は余程楽しみにしているのか、学校お泊り会のしおりを眺めてそう言う。
「明日でよくないか?」
「明日に準備したら買わなきゃいけないものが買えなくなるでしょ!」
焼いた特製ピザパンを俺の部屋に持っていき、どこにいるかわからない月使を呼び起こした。
「どこにいるんだ?月使ー?」
「うーん…。」
突然何もなかったベッドの上から段々と月使の姿が現れる。
これが透明化ってやつか。
寝ぼけた声で起き上がった月使は、全然髪は崩れていず、むしろ少し綺麗に見えた。日が昇っているからか?
「これ、朝食な。」
「ありがとうなの。」
月使は特製ピザパンを数口食べると、頬を少し赤らめて言った。
「これも美味しいの。」
「食べながら話すな。」
「でもやっぱり昨日のおにぎりの方が好きなの。」
…自分で作ったものを美味しいと言ってくれるのは、こんなに嬉しいのか。
「…好物ができたんだな。俺は今から弟の手伝いしてくるから、食べ終わってもし起きてても透明になれるなら透明になって様子でも見に来い。なんかあったら俺の肩叩け。」
「わかった。」
そうやって、月使は日中は透明で過ごし、ほとんど変わりない生活を送った。
「櫻江、今日一緒に弁当食おうぜー。」
「ごめん今日はやめとく。」
「おっけー、そんな日もあるよな!」
「いいの?」
「良いよ。お前も月使だけど腹は減るんだろ?」
「琉麗は部活…?何してるの?」
「してないけど、助っ人はしてるな。」
「へぇ」
「りゅー兄今日のご飯何?」
「オムライス。」
「やったー!」
「オムライス…?」
「食べてみたらわかるよ。」
「月使、留守番頼んだぞ。」
「今日も仕事?」
「そ。」
「行ってらっしゃいなの。」
「雅、ちょっと出かけてくる。」
「わかった!」
「どこ行くの?」
「今日はお前の服を買いに行く。」
「服…」
「女子はいつも同じ服じゃつまんないだろ?だからお出かけ中は透明化禁止な。」
「おーそれは結構似合ってるな。」
「本当?じゃあ、これにするの。」
「あぁ。他には?」
「これは…?」
「……それは、やめろ。」
「どうしてなの?」
「__露出が多い…__」
「…?じゃあこれは?」
「……それも、やめろ。」
「どうしてなの?」
「__他の奴に見られたくない…__」
2週間程経ち、学校も仕事も普段と同じようにしている。
月使との生活も大分慣れ、まだ弟にも誰にも月使の事はバレていない。バレてニュースとかになったら大変だからな。
今日は午後からの授業で昼食を済ませた後、今は学校に向かっている。
いつも朝に登校しているせいか、妙に暑く感じる。熱ではなく、単純に朝は日が出たばかりだから気温が昼間より低いため、昼登校が蒸し暑く思うだけだろう。
「町が明るい、人も多いの。時間が違うだけでこんなにも町の雰囲気が変わって何だか不思議なの。」
月使は日々過ごすうちに、自然と地球の単語を覚えていく。
「そうだな。月ではそうじゃないのか?」
「月は…こんなに楽しい雰囲気じゃないの。」
「ふーん」
なんだか深刻そうだが、俺だって月使という種族についてはあまり知らない方がいいだろう。
話しながらも月使は一応透明だ。だから俺はひとりごとを言っているよう思われないために小さな声で話している。
小さく聞きづらくても、月使という種族は人間より聴覚が優れているのかちゃんと言っていることを把握して答えている。
すげぇよ。
家から数分歩いていると、俺が元々通っていた幼稚園の生徒たちが信号を渡り始めているのを見かけた。
多分、遠足に行くんだろう。幼児用だろうけどまだ大きく見えるリュックを背負って先生が挟んで2列で歩いている。しっかり手を挙げて。昔の雅のようでなんだか懐かしく思える。
頭の中で回想していると、トントンと肩を叩かれた気がした。
気のせいかと回想に夢中になっていると、どんどん叩き具合が激しくなっていく。
ついには両手で肩を揺れられて、なんだなんだと透明の月使の方を見る。
月使は片手だけ半透明になり、ある方に指を差した。
「あれ、大丈夫なの?」
指を差した先には、明らかに猛スピードで走る車だった。
車が向かる先は……今幼稚園児たちが渡る信号。
まずい。このままだと……
「ごめん月使、ここで待ってろ!」
俺は|咄嗟《とっさ》に鞄を足元に置いて走った。
普通の人なら、ぎりぎり間に合わないだろう。もしくは、間に合っても一緒に巻き込まれるだけだろう。
けど、俺は《《普通》》の人じゃない。
世の中の闇を知る人間だ。
その闇から、この明るい町を絶やさぬよう守っていく役目だ。
車が幼稚園児たちに届くまでに、俺が車の前に立った。
猛スピードだからこそ、すごい力で押し寄せてくる。車の運転手は寝ている。居眠り運転か。
車が止まるように両手で車を受け止める。受け止めた瞬間両腕手首にバキッと強い痛みを感じた。
足が少しずつ後ろに引きずられようとも、両手が負傷しようとも、この幼稚園児たちを守らなければいけない。
歯を食いしばいながら車を抑える。後ろから、悲鳴が聞こえる。当たり前だ。俺が今この車を放したらみんな轢かれてしまう。
そんなことには絶対にさせない。
「み、なさん。ここ…から、離れてくっださい!」
大きな声でそう伝えると、幼稚園の先生は怯えながらもすぐに子供たちを離れた歩道に連れて行った。
少しすると車の中の運転手が目覚め、すぐに車の動きが止まった。
その瞬間大量の汗が流れ始めた。
俺は両腕の痛みに耐えながらも、幼稚園児たちの方に向かう。
「大丈夫ですか?怪我は…」
するとすぐに先生は心配そうな顔をして言う。
「ありません。警察と救急車も呼んでます…。あなたは…」
「大丈夫です。この子たちが助かったならそれでいい。」
嘘。本当はめちゃクソ痛くてたまらない。いくら仕事で慣れたからってこんな痛いの中々仕事中でも起きないよ。
何とか我慢していると、先生は涙を流しながらこう言った。
「本当にありがとうございます…!」
ピーポーピーポーと救急車のサイレンの音が鳴り響く。
警察は居眠り運転をしていた男を取り押さるのと、近くに居た人や幼稚園の先生に事情を訊いている。俺は両腕を負傷したため、バッグを持つことが出来ず、警察の人に代わりに学校に連絡をしてもらい、病院に行った。
「圧迫骨折ですね。それも珍しく腕にです。普通は___。」
両腕包帯で固定され、字は書けないし、鍵も開けられないし、幼稚園児を助けられたのはいいけど、代償はあまりにも大きすぎた。
今日は学校は休み、家には月使が居てくれたおかげで何とか鍵を開けて中に入った。
「月使、ありがとな。」
「何をなの?」
「お前が居てくれたおかげで、幼稚園児たちを助けられたし、家にも入れた。」
「どういたしましてなの。」
俺が話をしようとした途端、「でも」と続けて月使は言った。
「琉麗が居なかったら、私があの車に気づいてもあの子たちは助けられなかったの。私は人間じゃないけど、何だか自分が人間だと思えた気がしたの。」
少し、俺は考えた。
もし、月使が人間で、体はいつも不透明で、あの日出会ってからは一緒に学校に通って、人間としての日常だったら。俺は、月使と居ることにこんなに恍惚感や尊さを感じられなかったかもしれない。月使という種族だからこそ、今隣にいる。あの時出会うことが出来た。
…でも、今から月使が人間になりたいと思うのなら、それはそれでいいかもしれない。
「……月使は、飛べて、透明にもなれて、その能力が人間じゃないと主張しているのも過言じゃない。けど俺は今まで、月使と居ることを人間と居るように思ってた。種族が月使でも、たとえ変えられなくても人間だと思って生活することには良いんじゃないのか?」
月使はしばらく黙り込む。
悩んでいるというより、何か考えているというか、言いたいことを本当に言っていいのか、という感じで。
何かを覚悟したような目つきになり、月使はやっと口を開く。
「私、月使だけど、人間のアナタの事をもっと知りたい。」
「…良いよ。」
「地球に来てから、人間に興味が湧いて、色々とヒトの体について調べてたの。」
「うん。」
「アナタがあの車を自力で止めたとき、流石に車から『急に』と『強い』圧力がかかって両腕骨折しちゃったけど、アナタは明らかにおかしいの。」
「そうだな。」
「普通の人間は、車にぶつかったら自分が轢かれて飛ばされる。それなのに、アナタはひとりで車に立ち向かって、車を止めたの。」
「その通りだ。」
「アナタは普通じゃない。琉麗は、何者なの?」
俺は今、どんな顔をしているんだろうな…。
「……俺は人間だよ。人間だけど、普通の人と違うのは、仕事のせいだろうな。」
「仕事…?」
「殺し屋だよ。普段から人を殺すために動き回って身体能力が向上してるのと、うちで開発してる薬やらなんやらで身体強化されてるんだ。」
複雑な気持ちだ。
自分を知ってほしい、とか思っておいて。もし、曝け出した自分を怖がられて、嫌われて、一生会えない程離れ離れになってしまったら、なんて考えてるんだ。
嫌われたくない、隣に居たい、もっと話したい、もっと知りたい、ずっと、一緒にご飯を食べていたい。欲に満ちている。
一体いつから、こんなこと思うようになったんだろうな。自分でもわからないよ…。
「どうして人を殺すの?」
「一般人を殺すんじゃない。国に害を及ぼす組織、裏でこそこそと生きてる犯罪者、依頼された人。俺が殺し屋になったのは…人の悪い心はどうしようもない、俺だってそうかもしれないけど、何を言ってもやめない、だから悪事を働く体をなくなるまで消してしまえば、と思ったんだ。」
「…琉麗の事を知りたいと言ったのは私。琉麗がどんな事を言おうと、私は全部受け止める。」
「……どうして?」
「実はね、月使っていう種族はヒトよりも感情が乏しいの。ヒトは美味しいと思っても、月使からしたらまあまあぐらい。」
月使は胸に手を当てて、優しい笑みを浮かべながら言う。
「でもね、人間、アナタと出会って初めておにぎりを食べたとき、本当に美味しいと思った。琉麗と過ごしていくうちに、琉麗に対してもなんだか変な気持ちになっちゃって。」
「それはどういう…」
訊こうとした瞬間、月使は俺を抱きしめた。
ギューっとするよりも優しく、温かみに包まれたような感覚がした。
「この気持ちが何なのか、やっとわかったの。人間で言う、『好き』って気持ちにぴったり当てはまるの。」
すると、両腕の痛みが段々と和らぎ始めた。両腕はうっすらと黄色い光を纏って、腕から沢山の小さな光る粒が上へふわりと上がっていき、やがてそれは消えた。
腕の痛みが、全くなくなった。今は固定されているから動かせないけど、本当にさっきまでの痛みの感覚が消えた。
「これは…」
「私の能力のひとつ、治癒の力なの。」
「あの時言ってた能力の中に入ってたか?」
「この能力は極秘だから言ってないの。」
月使が、俺を救ってくれた。そう思うと、さっきも変な気持ちにはなっていたけど、それがもっと変になって、やっと俺も理解できた。
「俺は…月使が好きだ。」
「私の気持ちと同じ気持ちって事なの?」
「…そう。」
顔が徐々に熱くなっている。心臓もバクバクして。これが、初恋なのか。世の中で一番厄介だな。
月使は、涙を堪えて真顔になって言った。
「……琉麗に言っておかなきゃいけない事があるの。」
何か、嫌な予感がした。
「私は、この地球に…29日しか居ることができない。」
……は?
「私は地球で言う、満月の日に此処に来たの。覚えてる?」
「…あぁ。」
「私は次の満月の日に、月に帰らなければならないの。」
「……なんで、」
「月使の役目みたいなもの。月使の中で選ばれた人だけが地球に来れる。けど、滞在時間は満月の日から次の満月の日までと決められてるの。」
「そんな、」
「だから、こんなにも琉麗と居るのが楽しくても、あと13日しかアナタの傍に居られない。」
「あと13日。秋分の日か。」
本当は嫌だ。ずっと一緒に居たい。けど、自分の我儘だけで神様が許してくれるはずがない。
俺は、深呼吸をして言った。
「わかった。これからもいつも通りに過ごそう。けど、俺たちにとって忘れられない日々になるように。」
__時が経ち、秋分の日、9月22日の夜になった。
両腕はもう包帯は外している。医者には「予想外の回復力の持ち主」と言われたが、正確には月使に治してもらってからまだ痛いフリをしていただけ。
今日が、月使と過ごす最後の日だ。これまで特別なことはしてない。他の人にバレてもいない。けど、今からが本番だ。
俺と月使は、屋根の上に座り優しくそよぐ風と共に静かに満月を眺めている。
「琉麗、今までありがとうなの。」
「それは俺の方こそだ。」
静けさが、俺の心の寂しさを表現している気がする。
雲一つない夜空に散らばる満点の星々は、月使と出会った日より美しく輝いている。
「月使が帰る前に、これ、食べてほしいんだ。」
俺は手に持ったラップに包んだおにぎりを月使に渡す。
月使は目を輝かせて、ラップを剥しおにぎりを口に運ぶ。
「これ、ハンバーグ?」
「そうだ。お前が地球に来てから最初に食べたハンバーグ入りおにぎりだよ。」
月使はおにぎりを頬張る。段々と流れる涙は、満月の光に照らされて美しく光っている。
月使がおにぎりを美味しそうに食べるのを見るのは、これで最後か。
本当に、居なくなるんだな…。
「琉麗…?」
おにぎりを食べ終わった月使は、俺を見て言った。
頬に涙が通るのを感じる。
「やっぱ、帰ってほしくねーな…。」
でも、最後にこれだけは言っておきたい。
「和遥、好きだよ。」
胸が苦しくて、仕方がない。体が震えている。
「ずっとずっと、大好きだ。」
和遥は俺の言葉を聴くと、俺を抱きしめた。あの時みたいな優しく温かい抱擁。
「私も、ずっとずっとずーっと大好きだから。」
和遥の手先から段々と消えていくのを感じた。
俺は、和遥の頬を流れる涙を拭いて、ゆっくりと口づけをした。
俺たちの、最後の愛の証明。
それはきっと、夜空に浮かぶ星々が見ているだろう。
数秒後に、和遥は月へ帰った。
崩れていくように、和遥がいる感覚がなくなっていくのは正直とても耐えられなかった。涙が今よりも、これまでで一番にも溢れ出そうだ。でも、悲しみで和遥を送りたくない。せめて、笑ってあげよう。
地球から、月までは凄く遠い。けど、俺の和遥への想いは光よりも速くキミに届くだろう。
---
半年経った今でも、鮮明に覚えてるよ、和遥。
忘れたくても、きっと忘れられない日々。
だって、キミが好きだから。
初めて恋をした相手は、ずっと一緒にはいられない月使という種族。
それでも想い続けられるのは、想う相手がキミだったから。
他の奴らに「キモイ」「変な妄想するな」「気色悪い」なんて言われても構わない。
今までも、これからも、どんなときも、キミを想い続ける。
すごく長くなってしまいましたが、読んでいただきありがとうございました。
よければご感想、お待ちしております。
𝕖𝕡𝕚𝕤𝕠𝕕𝕖𝟜 アリバイ
___琉麗視点。
通信タスクを終えて数分して、通報ボタンが押された。
緊急ではない通報。つまり、誰かの死体が見つかったのだ。
全員がミーティングに集められると、殆どの参加者が困惑状態。
すると真ん中にモニターが現れて死亡の後に一人の参加者の名前が書かれていた。
死亡:鈴芽
メイ「僕が死体発見者。場所はラウンジの一番左トイレの中だよ!」
彼方「直近か?」
メイ「それがね、僕科学者なんだけど、大分最初の方に殺られちゃってて。ずっと探してたんだけど中々見つからなかった。」
佐神「冷えてるなら、最終位置ではなく経路を言った方がいいですね。」
星楽「死体がラウンジで冷えてるなら、アタシは冥嵐の経路がまず知りたい。最初の方に冥嵐が診察室から貨物の方に移動してるの見てて怪しいし、私と冥嵐が診察から出るときまではバイタルでみんな生きてたから。」
冥嵐「これは怪しまれるのも仕方のないことだよね。僕は確かに貨物に向かったよ。でもその後は|ロミジュリ《※「ファンを回す」のロングタスクの事》をしてラウンジを通って、アーカイブのダウンロードをしてシャワー室を通ってメイン、エンジン、金庫でそれぞれタスクをしたよ。その間何人かに視認がとれているはず。」
秋斗「あき、アーカイブで冥嵐見たよ、、、確かにダウンロードタスクしてた。」
星楽「秋斗はアーカイブで何してたの?」
秋斗「ファイルを書棚に戻るやつだよ。」
灯華「最初の方に殺されたのなら、琉麗さんは展望デッキで一緒にタスクをしていて、その後も最後の方まで一緒だったので違うと思います。」
蓮「うちはずっと左側に居たし、何人かうち見た人いるんちゃう?」
奏「わ、私蓮さん金庫室で見ましたっ」
零夜「僕も蓮さん武器庫で見たね。」
氷牙「オレちゃんは佐神ちゃんとずーっと一緒だったからできないねぇ。」
佐神「それは貴方が勝手に着いてきていたただけですが…。」
氷牙「そういえば、オレちゃんたちがエンジンに居るとき、鈴芽ちゃんとすれ違ったよ?」
悪空「どこに向かっていたかわかる?」
氷牙「確かーメインに向かってたよね。」
佐神「そうですね。もしかしたらその後にラウンジに向かって亡くなってしまったのかもしれませんね…」
その後も時間がある限り経路を言い合い話し合ったが、全員に視認があり、もしかしたらベントを使ったのかもしれないという意見が一致し、今回はスキップすることになった。
---
鈴芽「なるほど…。殺されちゃったときは本当にびっくりしちゃったけど…。このインポスター上手だなぁ。私がみんなを守らないと!」
____鈴芽死亡直後。
??「こんにちはなの。」
突然、体が半分透けて浮いていることに混乱しているときに、目の前に少女が現れた。
鈴芽「だ、誰?参加者には居なかった気がする…」
??「そう…私は参加者ではないの。あなたの役職は、」
--- 〚[守護天使]〛 ---
??「頑張ってね。」
少女はうっすらと消えていった。
なんとか状況を理解した後、鈴芽は自分の手と背中から生えた羽を見た。
鈴芽「私の役職は守護天使…。私は死んじゃったけど、少しでも多くのみんなが生き残れるチャンスはまだある…っ!」
守護天使・死亡した参加者はまだまだ登場しますのでご安心ください!
𝕖𝕡𝕚𝕤𝕠𝕕𝕖𝟝 フェイク
一応アモアス専用語句の意味解説はあとがきにあります。
___夏夜視点。
会議が終わり、夏夜は貨物室から始まった。
どうやら冥嵐と同じだったらしく、大きなタンクに燃料を貯めていた。
夏夜「冥嵐…それエンジンに必要なタスク?」
冥嵐「そうだね。夏夜も一緒に行くかい?」
夏夜「うーん、夏夜は自分のタスクがまだ残ってるからいいや。」
「そうかい。じゃあ、お先に失礼するよ。」
笑みを浮かべながらそう言ってラウンジの方からエンジンに向かっていった。
あの燃料、重そうだったなぁ。
腕についている腕時計のようなものを操作して残りのタスクを確認する。
夏夜は金庫にある宝石を磨くタスクとステアリングのタスクとベントの掃除タスクとかをやらなくちゃ。
小走りで一番近いタスクがある方へ向かった。
___悪空視点。
最悪だよ。
会議が終わった瞬間、色んな声で辺りがうるさくなった。
キッチンを見渡すと、そこには参加者の半分ほどが集まっていた。
こんなに人がいたら、ドサキルが起きてもおかしくない。
みんな、さっきの話をしている。
佐神「もしベントで逃げているなら、誰か見ているのでは?」
蓮「せやけど人がおるところにわざわざ行くか?堂々と行ったらすぐインポスターやってバレるやろ。エンジニアじゃあるまいし。」
零夜「誰かが、嘘を吐いている可能性は?」
彼方「その可能性は十分ありえる。だから今のところの候補は『ベントキル』『他のインポスター陣営が庇っている』ぐらいか…。」
灯華「みなさんアリバイもありましたしね…。」
悪空「もし嘘のアリバイや今回のインポスターは警戒した方が良さそうだよ。」
星楽「じゃあみんな残りのタスクを言い合えば?」
悪空「それでも数を偽る人がいるかも。」
零夜「難しいな…。どんな事にも嘘が混じることができるのか。」
悪空「それはそうと、早くタスクを終わらせた方が良いんじゃないかい?」
星楽「それはそうだけど…。でも別れたくないなぁ。次の会議になったらこのメンツの誰かが死んでるかもしれないし。」
___夏夜視点。
あれから数分して、私は今宝石を拭いている。
絶対わざとでしょ感がある汚れを赤色の綺麗で大きな宝石から丁寧に拭いていく。
自然と鼻歌が出るほど、たった今だけが平和だ。
ひとりは怖いけど、二人でずっと一緒に居た人に急に殺される裏切られた感じになるよりマシだ。
宝石を拭いているとドアが開き、そこに冥嵐がやってきた。
夏夜「冥嵐、燃料のタスクは終わったの?」
冥嵐「あぁ。それならとっくに終わって違うタスクも終わらせたよ。」
夏夜「まあこの時間で一つしか終わらせてなかったら、今まで一体何やってたの?ってなるしね。」
冥嵐「夏夜ちゃんはタスク、いくつ終わった?」
夏夜「……うーん、三つくらいかな。行く道に丁度あってやったから。」
冥嵐「三つも終わらせたら上出来だね。」
そう言って冥嵐は、金庫室から去ろうとした。
夏夜「…ねぇ、あなた本当に冥嵐なの?」
冥嵐「何言ってるの?僕は正真正銘__」
夏夜「冥嵐は夏夜のこと、夏夜ちゃんって呼ばない!」
すると、冥嵐はこちらに振り向いて、近づいた。
夏夜は一歩下がる。
冥嵐?「へぇ…今回うまくなりきったんだけどなぁ~」
するとそいつはポケットから銃を出した後、バンッと耳を塞ぎたくなるほどの音、銃声がした。
___彼方視点
悪空「__だからこの状況は逆に危ない。」
佐神「そうですね。流石にもう解散しまs」
……会話が急に途切れた?一体どうした…⁉
彼方「佐神?っおい!佐神!!」
ドサキル…大人数で密集状態の中で起きるキル。沢山の人がひとつに集まっているので誰が殺したかわかりにくい。
へへ…急展開だね。
【質問】
Qこの世界タスク勝ちあるんだっけ?教えて伊織せんせー!
A(^o^)丿ハーイ! 勿論ありまーす!けど小説的に結末は面白くしたいので確率は低いと思ってくださーい!
他の人たちがやるゲームでは高確率でタスク勝ちになります。なぜなら普通の人ならインポスターになっても人を殺したくないという理由で、インポスターが中々動かずタスク勝ちしちゃうらしい。
ちなみにゲーム中に死んだ人は現世でも死にます(自主企画の世界線についてで書いた気がする)。
テンショングッジョブ👍
𝕖𝕡𝕚𝕤𝕠𝕕𝕖𝟞 罠
残酷な言葉注意報
___琉麗視点。
昇降機をアーカイブ側から渡った瞬間、通報ボタンが押された。
ミーティングに集められると、全員絶句した顔をした。
死亡:夏夜・佐神 __守護天使が誰かを守りました__
そして、参加者の内2名、後ろに赤い魔法陣が付いていた。
つまり、インポスター陣営の魔女が動き出したのである。
呪われたのは、灯華と星楽だった。
灯華「これって…つまり、」
彼方「この会議で魔女を見つけなければ、今呪いにかかった2人は死ぬ。」
星楽「そんな、早く犯人見つけないと…」
零夜「星楽…」
琉麗「彼方、お前が通報したんだろ。死体はどこだ。」
彼方「発見したのは俺だけじゃない。佐神はキッチンで人混みに紛れたドサキルだよ。」
悪空「夏夜は知らない。佐神は首を切られていた。」
琉麗「生首ってことか?」
悪空「いや、単にナイフで首を一振りされた感じだ。」
メイ「誰か見てた人は居ないの?」
灯華「私は見てません。ただ、呪われた私と星楽さんもキッチンに居たことが気になります…。」
星楽「キッチンにいたのは確かアタシ、|にい《零夜》、灯華、悪空、彼方、佐神、蓮だったよね?」
彼方「夏夜の方は、キッチンに居なかった人が怪しくなるな。」
氷牙「オレちゃんメイン湧き、タスクしてから電気室に行ってセキュリティと電気をうろうろしてた。最後はメイくんと一緒☆」
メイ「……」
彼方「科学者。時間わかるか?」
メイ「10秒ぐらい前にバイタル見て誰も死んでなかったから、直近の可能性が高いと思う!」
琉麗「キッチンに居なかった奴最終言ってけ。俺は昇降機乗ってた。」
奏「私は…最終貨物室です。」
冥嵐「僕はコックピットだよ。」
秋斗「あきはアーカイブにいたよ?」
琉麗「お前アーカイブ居たか?」
秋斗「最後のさーいごだからね。直前までシャワー室に居た!」
他の奴らが通ってなさそうなところで行くと…診察室か金庫かミーティングルームか?
星楽「キッチンに居た人で、怪しそうな人はいないの?」
彼方「わからないけど、俺の勝手な妄想だが、ドサキルで佐神が死んだとは思えない。」
悪空「それはどういう事?」
彼方「ひとつの推理だと思って聞いてくれ。メイは科学者で、10秒前までは誰も死んでいなかったと言っていた。ということはほんの10秒の間に2人がキルされている。普通はそんなにタイミングが合わない。」
氷牙「つ・ま・り?」
彼方「夏夜と佐神の役職は恋人だと思うんだ。」
蓮「夏夜が殺されて、佐神が強制的に死んだってこと?」
零夜「じゃあ、あの首の傷はどうなるんですか?」
琉麗「《《運営による罠》》だろ。」
灯華「罠?」
琉麗「強制的に死ぬということは、何一つ傷がない。それじゃあ参加者にバレバレだ。だから偽物の傷を作ることによって、キルされたのか恋人として死んだのかわからなくしてるんだ。」
奏「運営さん…どうして、そんなこと…。」
琉麗「そっちの方が面白いからに決まってんだろ。運営が誰だか知らねーけど、面白いモノが見たいから残酷なゲームをさせるし、わざと罠を置くんだろ。」
氷牙「運営こわ~っ。なんで琉麗くんはそんなに知ってるのぉ?」
琉麗「__……何回このゲームさせられてると思ってんだ。__」
彼方「それより、早くしないと会議の時間が終わってしまう。」
悪空「会議終わった瞬間2人は死ぬんだろう。急ごう。」
灯華「…私は、もういいです。死んでも、いいです。」
奏「そ、そんなっ」
灯華「けど、その代わり、ちゃんと勝ってください。星楽さんはどうしますか?」
星楽「…わかった。アタシは死んでもいいけど、ちゃんと犯人見つけて、絶対勝って!」
彼方「今だけで2人も犠牲になるんだ。思いは絶対叶える。」
悪空「夏夜の犯人候補は、キッチンにいなかったメンバー全員でいい?」
彼方「そうだな。」
氷牙「オレちゃんとメイくんは???」
琉麗「入ってねーよ。」
氷牙「良かったー。」
会議の残り時間があと7秒になったとき、灯華が言った。
灯華「私の役職は、メディックです。一応言っておくと、今回彼方さんを守りました。」
それだけ言って、会議が強制終了し、目の前が真っ暗になった瞬間、グシャッと残酷な音がミーティングに鳴り響いた。
今週2話公開できたことに嬉しみを感じる。
【質問コーナー】
Qタスク勝ちってなんですか?
Aインポスターとクルーが同数になったり、インポスター陣営を全員追い出したりする前にクルー陣営の全員が全てのタスクを終わらせたらクルー陣営のタスク勝ちになります。
【ゲームの終わり方の種類】
①上の通りのタスク勝ち(クルー陣営の勝利)
②インポスター陣営がクルー陣営を殺していって同数になったらインポスター陣営の勝利
③クルー陣営がインポスター陣営を全員追い出したらクルー陣営の勝利
④クルーがインポスターが仕掛けるサボタージュ(エアシップの場合「衝突コースを回避する」という緊急タスク)を時間内にクリアできなければインポスター陣営の勝利
𝕖𝕡𝕚𝕤𝕠𝕕𝕖𝟟 知らなくていい
___氷牙視点。
アーカイブに湧いた。琉麗くんと一緒だ。
段々と女の子ばかり減っていく。
女の子がみんな生き残る代わりにオレちゃんが死んだっていいのに…。
琉麗くんはオレちゃんを見向きもせず昇降路に行こうとする。
オレちゃんが琉麗くんに着いていくとピタッと止まった。
琉麗「何?」
こわーい目つき。でもなんだか…。
氷牙「いやぁ、なんか琉麗くん、他の人と違って慣れてるなあって。このゲーム何回してるの?」
琉麗「お前には関係ない。」
琉麗くんは振り返らず、スラスラとダウンロードタスクを始める。
氷牙「えー教えてよぉ。オレちゃんは2回目!ほら、言ったから!」
琉麗「……」
ダウンロード完了と表示がでると、琉麗くんはオレちゃんを無視してアーカイブに戻り、シャワー室に行く。
氷牙「どうして教えてくれないの?まさか人見知り…?」
琉麗「ちげーよ。」
氷牙「…思ったんだけど、琉麗くんって、言葉遣いが何か、フリしてるって感じだよね。」
琉麗くんは立ち止まる。
氷牙「ねぇー、教えてよ。過去に何があったの?」
すると、琉麗くんは少しこちらを向いてこう言った。
何か、険しいような辛いような顔をして。
琉麗「俺の事は、知らない方がいい。知らなくていい。」
やっぱり、何かあるんだろうな。
少し怖い血のような赤い瞳は、これ以上はやめておけと言っている。
何があったのかは知りたいけど、早くオレちゃんもタスクを終わらせないといつ死ぬかわからないから、琉麗の元を離れることにした。琉麗くんの背中は、超重い荷物を持っているかのようだ。
---
___悪空視点。
エンジンに湧き、武器庫を通ってキッチンに行く。
誰もいない空間は、あとお前だけだよ、とでも言うように少し暗い雰囲気を持っている。
ゴミ箱を掃除した後、展望のタスクをしてからセキュリティルームに行こうとしたら、蓮と出会った。
メイン湧きか?電気のタスクをし終わった?だとしても早すぎないか?…気のせいだろうか。
通りすぎようとしたとき、蓮が声を出した。
蓮「あんたキッチン湧き?」
悪空「いや、エンジン。」
蓮「そう。誰かと会った?」
悪空「…氷牙とさっき会ったよ。お前は?」
蓮「誰とも。」
悪空「ふーん。」
蓮「こんなゲーム誰が作ったんかな。気味悪いわ。」
悪空「そうだな。」
蓮「うちはあとタスクが少しやから、はよやってくるわ。」
蓮は武器に行った。
悪空「気味が悪いはお前だよ。」
短くてすみません!土日にも頑張って投稿する予定なので許して!
【質問コーナー】
Q鈴芽ちゃんを守護天使にしたのは和遥ちゃん?
Aさぁどうでしょう^^これからを楽しみに、誰がインポスターなのか、誰がどの役職なのか、あの人は誰なのか考察してみてください。
この子視点がほしいってリクエストあれば無名でもいいので送ってください!
𝕖𝕡𝕚𝕤𝕠𝕕𝕖𝟠 サポタージュ
___奏視点。
校舎前通路に湧き、数分した後にサポタージュが起きた。
今回は通信が途切れられている。
腕の機械には、赤く光る「通信不可」という文字が表示されている。
このままじゃ、誰か死んでしまってもわからない。
ミーティングルームのタスクを途中でやめ、梯子を下りようとすると、下から冥嵐さんが梯子を上がってきてこう言った。
冥嵐「サポタージュなったよね、僕通信治すアレ苦手なんだ。君が直しに行ってくれないかい?」
奏「私…ですか?」
冥嵐「君が直したら、すぐにこのボタンを押すよ。」
奏「…わかりました。」
冥嵐がボタン近くに行くのを見ながら梯子を下り、急いで通信室に向かう。
通信室前に来ると、中に零夜さんと蓮さんが居るのを見た。
零夜「あ!えーっと…そうだ、奏さん!」
蓮「奏!通信直してくれへんか?」
どうして二人はやらなんだろう。
なんだか私に押し付けられてばかりな気がする…。
零夜「ごめん。僕やり方忘れちゃって…」
奏「…わかりました。」
蓮「おおきに。」
ノイズから人の声が聞こえるように、ガチャガチャの回す部分のようなところを回して設定すると、サポタージュが直ったようで、腕の機械が正常になった。
奏「これで大丈夫なはず…」
あとは冥嵐さんがボタンを押すだけ。
零夜「奏さん本当にありがとう。」
零夜さんは、なんだか少し元気がない気がする。
さっき、妹さんが魔女によって殺されちゃったから…。
あの時の音は、残酷すぎてトラウマになりそうだ。
このゲームが始まった理由が知りたい…。
すると、緊急会議ボタンが押され、瞬間移動でみんながミーティングルームに集められた。
---
___??視点
佐神「びっくりしましたよ、あの時は…。」
灯華「背中がまだジンジンしてる気がします。」
夏夜「ね。ていうかまだ女子しか死んでなくない??」
??「守護天使さん。仕事頑張らなくちゃみんな死んじゃうの。」
星楽「わかってる!でも自分が死んじゃったのは物凄く悔しい!」
鈴芽「霊界ってこんなに忙しいんですか…。」
灯華「あ、■■さんがまた変身してます。」
夏夜「誰か殺る気っぽいね。」
佐神「守護天使さん、これ■■さんと彼が会ってしまいそうです。」
星楽「わかった!守る!」
守護天使が■■にバリアを張ると、案の定■■と通り過ぎた瞬間パリンッとガラスが割れるような音がした。
佐神「流石です。」
鈴芽「この調子で頑張りましょう。」
星楽「ねぇ折角守護天使が2人いるんだからさ、次の会議の後は二手に分かれない?」
佐神「いいですね。効率的にもいいですし。」
夏夜「霊界だと、離れていても話せるしね。」
灯華「そろそろ会議が始まりそう。」
鈴芽「みんなどんな考察するんでしょうね。」
星楽「霊界の楽しみはそこだね。」
??「琉麗は、何を考えてるの……?」
𝕖𝕡𝕚𝕤𝕠𝕕𝕖𝟡 騙し合い
___琉麗視点。
会議が始まり全員が席につくと、「守護天使が誰かを守りました」という表示のみ出され、誰も死ななかったことに殆どが一時的な安心の溜息を吐く。
しかし、それはひとりの背後によって一瞬で消え去った。
メイ「悪空に呪いがっ…」
彼方「ということは悪空と出会った人が、取り合えず|黒い《怪しい》な。」
蓮「じゃあうちと氷牙とその後にあった人って事やな。」
氷牙「?オレちゃん悪空くんと会ってないよ?」
蓮「は?どういうこと?」
氷牙「オレちゃん、琉麗くんと冥嵐くんとしか会ってないけど…」
冥嵐「僕は氷牙とは会ってないよ。」
蓮「は?」
氷牙「え?確かに会ってるはずなんだけど…じゃああれ誰??」
彼方「矛盾している…。」
冥嵐「秋斗と奏には会ったよね。」
秋斗「そうだね~」
奏「確かに会ってます。」
彼方「ということは、誰かが嘘を吐いているってことか。」
琉麗「氷牙が会った奴はシェイプって事だろ。」
氷牙「オレちゃん殺されそうだったってこと??」
零夜「ありえるね…じゃあ守護天使が守ったのって、氷牙さんじゃない?」
氷牙「守護天使ありがとう…」
秋斗「確かに!それならそこは辻褄が会うねぇ~」
奏「悪空さんの方は…?」
琉麗「…」
悪空「お前は…琉麗は俺の気持ちわかってくれるだろう?」
琉麗「さっさと言え。」
悪空「ふふっ。…俺は蓮に噓を吐いた。」
蓮「っ⁈」
悪空「本当は俺は、蓮としか出会ってないんだよ。」
蓮「っなんで騙した⁈」
悪空「魔女を見つけ出すためだ。」
零夜「そういえば蓮さん、二人呪いにかかった時のあの場所に居たな…。」
蓮「…もしかしたら悪空と会った人がシェイプの可能性がっ!」
悪空「随分とよく話すじゃないか。さっき君自身が言ってただろう?俺と会ったのは、『うちと氷牙とその後にあった人って事やな。』って。確信犯だね。」
琉麗「それに、シェイプは氷牙の方に居るんだからあり得ねーよ。」
蓮「…クソッ」
琉麗「蓮、此処は騙し合いの舞踏会だ。お前が誰かを騙した分、騙し返されるんだよ。」
次々と投票が入り、遂に残りの投票が蓮だけになった。
蓮「死にたくない…」
メイ「これはこういうゲームだから、仕方ないよね。犠牲有って成り立つ事だから。僕が犠牲になるとも限らない…。」
冥嵐「残酷なゲームだね。」
氷牙「何の目的で始まったのか、オレちゃん知りたいよ。」
琉麗「…__このゲームは、もうすぐ終わる。__」
蓮は、顔が真っ青になりながらも渋々誰かに投票し、9人から投票され、蓮は|エアシップ《飛行船》の窓から落とされた。「誰か助けて」と必死に叫ぶ声が、段々と聞こえなくなる。
ここからは、青く永遠に広がる空と雲以外、何も見えやしない奈落の底へ。
沢山の考察ありがとうございます(o^―^o)
やっとインポスターが1人減りましたね…。
これからは、あれこの子って話したっけなみたいにあまり目立ってなさそうな子を頑張って目立たせて行くつもりです。
𝕖𝕡𝕚𝕤𝕠𝕕𝕖𝟙𝟘 待ち焦がれた役職
___彼方視点。
彼方「あれ、琉麗さっきもここに居なかったか?」
蓮が追放されてから十数分が経ち、奏と一緒にキッチンに湧いた俺は、奏が展望に行くのを見てから武器庫を通ってエンジンに向かう途中、コックピットに琉麗が居るのを見た。俺は通り過ぎて金庫やミーティングにタスクをしに行った後、戻ってコックピットに行くと琉麗は一歩も動いていなかった。
琉麗「あぁ。」
彼方「そんなにアドミン端末を見てどうする。何か意味があるのか?」
琉麗「ちょっとな。」
彼方「…ずっとそこに居て死んでも知らないぞ?」
琉麗「俺が死ぬときは自分で決める。」
彼方「何を言ってるんだか。」
相変わらずよくわからない事を言う。
昔っからそうだ。初めて組織に来た時も、誰よりも早く|位《ランク》が上がった時も、ずっとその血のような赤い瞳で何かを睨んでいるみたいだった。琉麗の心が一番わからない。
普段仲間として共に過ごしてきた仲でも、琉麗がもしインポスターだったら殺さなければいけないのか…。
ずっとアドミン端末を見ていた琉麗は、急に目線を変えて俺をジッと見つめながら言う。
琉麗「彼方、もし俺が死んだら___」
___秋斗視点。
今までずーっと暇だったよ。
このゲーム、呪いの舞踏会と呼ばれる謎の現象が起きていると知った時からワクワクしてた。
早くあきも参加できないかなーって。
今回で三回目。
初参加したときは純粋に推理するのが楽しかった。
でも二回目はつまらなかった。だって一回目と同じ役職だったから。
しかもそのときは一人のシェリフが強すぎてすぐに終わっちゃった。それが一番つまんない。
だから今回はすっごく嬉しくて楽しいんだ。
だって今まででとは違う役職。タイミングを待つのもバレないかとドキドキする緊張感が、ぜーんぶ楽しい。何より他の人になりすまして誰かを殺すっていうのは、その人は完全にあきに騙されて死ぬってことでしょ?めちゃくちゃ面白いじゃん。
現実に戻ってもこれは人間に対しての《《呪い》》だから、人を殺しても罪に問われない。最高じゃん。
れんが居なくなったって楽しさは変らないや。
みーんな騙して完全勝利にしてあげる。
メインルームから医務室に行こうと電気室を通ると、めいらんとひょうがとめいに会った。
メイ「お、秋斗じゃん!」
秋斗「わぁ3人も、、、何してるの?」
冥嵐「さっきまでバイタルを見ていたんだよ。誰も死んでほしくないからね。ニコ」
不気味な笑顔、、、。怖いなぁ。
氷牙「貨物に湧いたんだけどねー。貨物に湧いてたのはこの3人と零夜くんだったね。」
冥嵐「まだ少し悲しそうだったよ。妹さんが死んじゃって、相当辛いんだろうね…。」
メイ「それで慰めようとしたのに氷牙が空気を読まずに僕にめっちゃ話しかけるんだから…。」
氷牙「ごめんねぇ…悪気はないんだよ…。」
秋斗「みんなタスク、、、どんな感じなの?」
冥嵐「あと2つかな。」
氷牙「やべ…あと3つもある、早く終わらせないと…。」
メイ「僕はもう終わったよー!」
氷牙「羨ましい。」
なるほどね、、、。
秋斗「じゃ、、あきは向こう行くから。」
メイ「おっけー!じゃあね!」
三人と別れたあと、あきは急いで貨物に向かって腕の機械を操作した。
卵が割れるような音がして卵か何かに包まれて体が段々変わっていく。
また卵が割れる音がすると共に何かが消えると、あきはメイになりすました。
シェイプってすごいよね。そのまま誰かの姿にされるし、声も変わる。ただ、口調は自分でなんとかしないとダメなんだよなぁ。
ラウンジに向かう。
アーカイブに向かってアドミン端末を確認。シャワー室に一人。他は周りには誰もいない。いい環境だね。
それを見た後急いでシャワー室で探す。
見渡してもいなかったからシャワーがいっぱいある奥に行くと、案の定タスクをしているわくがいた。
あきに気付いたわくはすぐにこっちを見て一歩下がった。
悪空「ここのタスク使うかい?」
メイ?「ううん、用があるのは悪空!」
悪空「…そうか。俺なんだね。」
メイ?「察したの?すごいね!流石さっきのターンで大活躍した人!」
悪空「どんなタイミングでも結局俺は死にそうだ。殺るなら早めに頼むよ。みんな疲れちゃうだろうし。」
メイ「、、、そうだね!」
あきはわくの額に銃を突きつける。
撃とうとした直前、わくは小さな声で言った。
悪空「__お前の笑みは秋斗に似てるね__」
大口径の腹に響くような砲声が狭いシャワー室に響き渡る。
わくの少し黒く濁った血がタスク途中だったシャワーからちょろちょろと流れる水と共に排水口に流れていった。
これだから楽しいんだよ!
みんな死ぬんだと思ったときはちょっとずつ違う顔をしてる。でも打つ瞬間はみんな一緒。どうしてだろう。面白いなぁ。
シャワー奥から出ようとしたとき、ブーっと通報された音がした。
あきの周りには誰もいなかったはずだから、きっと■■が誰か殺したのかな?
𝕖𝕡𝕚𝕤𝕠𝕕𝕖𝟙𝟙 フリ
___秋斗視点。
死亡:悪空
は?なんで通報されてんの?誰かに見られてたの?
でもよかった、シェイプしといて。
___琉麗視点。
彼方「通報者は?」
零夜「僕。メイさんが悪空を殺してるところ…見ました。」
メイ「僕ッ⁈」
彼方「それはどこで?」
零夜「シャワー室の奥。ベントで移動してシャワー室に行ったときに、声が聞こえたんだ。それで隠れて見に行ったら…。」
メイ「絶対僕じゃない!だって奏と一緒に居たし!」
奏「メイさんの言う通りです。最後の方はメイさんとあと冥嵐さんと一緒に居ました。」
零夜「じゃあ僕が見たのはシェイプ…。」
冥嵐「これだけの人数なら、視認とかで真犯人を見つけられそうじゃないかい?」
彼方「そうだな。とりあえず、今のところ怪しいのは俺と、」
氷牙「オレちゃんと秋斗くんと琉麗くんかな?」
彼方「そうだな。…だが、個人の意見なんだが、琉麗ではないと思うんだ。」
奏「それは、琉麗さんはコックピットに居たからですか?」
彼方「ああ。2回コックピットを通りすぎたが琉麗が一歩も動いていなかったんだよ。」
奏「私たちも、さっき通り過ぎたときに琉麗さんがコックピットでアドミン端末を見ていたんです。」
彼方「じゃあ琉麗はずっとコックピットに居たってことだな?」
琉麗「まあ。」
氷牙「オレちゃん結構怪しめじゃない??」
琉麗「お前と彼方の位置は俺が把握してる。」
氷牙「お、助かるぅ。ってことは俺ずっと監視されてるようなもんじゃん!」
メイ「残るは秋斗と彼方だけど…。」
奏「私的には秋斗さんの方が怪しんですよね。」
氷牙「同感~。」
零夜「僕もです。彼方さんはどのターンでもすごく色々考えてくれてるし…。まあこれで彼方さんだったら流石に完敗ですけどね。」
秋斗「あきのこと信じないの、、?」
零夜「いや、信じないっていうか。話し合いの時も全然喋らないし、経路とかアリバイが薄い気がするんですよね。」
秋斗「へぇ、、、」
彼方「もうここで投票するなら、僕は秋斗さんを選びます。」
奏「…私もです。」
秋斗「へぇ、、、うまく隠したんだけどなぁ~ニヤッそっ!あきがじんろーくんだよ!」
琉麗「結局最後は認めるんだな。」
彼方「このゲームで死んだ者は現世でも死ぬことになる。申し訳ないが投票させてもらう。」
冥嵐「何か最期に言いたい事はあるかい?」
秋斗「色んなターンをしてきて、クルーの為に色々頑張ってやってる人ほど信用されてた。もっと人を騙すには、やっぱもっと人信用してたフリすればよかったかなって!w」
奏「どうしてそんなに笑うんですか…?」
メイ「呪いの舞踏会で今死にそうになってるのに、平気で笑ってる。僕には到底できないよ。」
秋斗「そんなの楽しいからに決まってるじゃん!誰が作ったのか知らないけど、その人にはずっこく感謝してる。つまらない毎日を、世界に《《混沌》》を作ってくれたんだから。」
奏「残酷なゲームを楽しいって…。」
秋斗「みーんな生き残るために勝とうとしてる。だって、負けたチームは生き残っても容赦なく死ぬんだもんねw でもあきは楽しむためにやってる。楽しかったらなんでも良いんじゃん。」
琉麗「お前、参加何回目?」
秋斗「んぇ?三回目だよ?でもここにいるみんなは大体二回目なんだよね!一回目だったらルール知らないだろうし。かわいそw まだ二回しかしてないんだ。あでもこれからあるかもしれないのか…。」
彼方「三回目でも、十分多いだろう。いつ来るかわからないゲームを3回もやってるなんて、世に嫌われてるようなものだ。」
秋斗「嫌われてても、あきにとっては嬉しいんだけどね。」
3回ですごい…か。
秋斗「はぁ、、、早く殺しな?あきもうなーんにも感じないからさ。」
彼方「そうか、じゃあ、みんな投票したか?」
零夜「はい。」
奏「…はい。」
彼方「じゃあな。秋斗。」
秋斗「次は誰が死ぬのか、楽しみに見ておくよ。ニコ」
インポスターは、残り1人。
クルーは、残り6人。
最後の1人は俺が暴いてやる。
終盤突入ですね。
次回、「神様の気まぐれ」お楽しみにぃ。
𝕖𝕡𝕚𝕤𝕠𝕕𝕖𝟙𝟚 神様の気まぐれ
残り3話!(今回含め)
___■■視点。秋斗追放直前。
鈴芽「インポスターが減ってくれるのは嬉しいけど…」
佐神「現実に戻るとこのゲームと繋がって本当に死んでしまうんですよね。」
蓮「じゃあ秋斗追放されたらで8人も死ぬんか。」
悪空「それだけの犠牲者が出るこのゲームの意味がわからないよ。」
灯華「そもそも誰が作ったのかさえわからないし…」
星楽「ねー《《和遥》》なら知ってるよね?」
ふと自分の名が会話に出る。
和遥「まあ。」
夏夜「お願い教えて!」
和遥「…みんなタスクは終わったの?」
「「「終わった/終わりました!」」」
和遥「…わかったの。どうせみんな死んでしまうし、いい機会かもなの。」
---
十数年前、世界は平和に満ちていた。
みんな幸せな顔をして、したいことをして、欲しいものを簡単に手に入れて、食べたいものをなんでも食べた。
でも、ある神様は、そんな世界にうんざりしていた。
多種の生き物を生み出したのも、色んな物質を作り出したのも、セイブツに感情を与えたのも、全部混沌を作るためだった。
神様が面白いと思えるような世界になるはずだった。
でも、ニンゲンはそれを良いようにして、人は称え合って、自分の気持ちの9割を表に出さない人が殆どだった。
神様は怒った。
神様は退屈で退屈で仕方がなかった。
そんなとき、ふと思いついた。
自分から混沌を作ったら良いんだと。
いつも穏やかな日々の中に、突然現れる、ニンゲンが嫌う「恐怖」と「死」。
いつ死ぬかわからない、ニンゲンが自ら作ったゲーム、「人狼ゲーム」を生身で参加させた。
朝、目を覚ましたと思ったら、謎の場所に居て、その場所で死ぬと現実では眠るように死ぬ。
逆に生き残ったら、目を覚ましたその時間に戻される。
ゲームの体感時間が2時間、3時間、10時間だったとしても、現実では1秒も経っていないことになる。
急に始まったゲームを、ニンゲンは「呪いの舞踏会」と呼んだ。
神様は気まぐれだ。
退屈になったら呪いの舞踏会を開催する。
神様が忙しいときは呪いの舞踏会は発生しない。
神様の気まぐれで、ニンゲンは思い通りに踊らされる。
この世界は、全て神様の手のひらの上にある。
---
鈴芽「神って結構自分勝手なんだね。」
蓮「うちらが死んでもまだこの舞踏会は終わらないってことか。なんなん。理不尽やん。」
和遥「いいや、呪いの舞踏会はもしかしたらこのゲームで終わるかもしれないの。」
星楽「どーゆー意味?」
和遥「神様は琉麗を欲しがってるの。」
佐神「それは…?」
---
神様が呪いの舞踏会を作ってから約7年経ったとき、中学生の少年が現れた。
漆黒の髪に、何かを睨むような赤い瞳の静かな少年。
まだ子供にも関わらず、役職は最初はシェリフ、2回目はインポスター、3回目はエンジニアと色々な役職を難なく熟し、勝利へ導いていった。
それを見て神様は喜んだ。
誰よりも面白い動きをする者はこの少年しかいないと気に入り、もっと舞踏会に参加させた。
何回参加させても、ビクともしない動きや瞳は、最強とも言っていいほどだった。
神様はついに、その少年が欲しくなった。
手元に置いたらどうなるだろうと思ってしまった。
その神様は、ある日の舞踏会が終わる直前、少年の前に行きこう伝えた。
「30回目の舞踏会に自分の陣営の勝利と共に死ねたら、お前の会いたい奴に会わせてやろう。」
神様は少年の《《会いたい人》》の名前はわざと出さなかった。
少年は神様を睨みつけ、こう返した。
「それじゃあお前の利益がない。…望みは?」
神様は意外な言葉に驚き、さらに少年を求めた。
「私の傍に居てもらう。」
「……わかった。死ねばいいんだろ。」
少年はやけにあっさり受け止めた。
神様は納得し、少年を元の場所へと戻した。
---
灯華「つまり、少年というのは琉麗さんで、琉麗さんは会いたい人に会うために神様の言うことを聞いてるってことですか…?」
蓮「あいつもなんだかんだ情持っとるやん。」
悪空「どうしてそれをお前が知ってるのか?」
和遥「月使は月の女神様の使いなの。神様の事を知ってて当然。」
鈴芽「このゲームで終わるってことは琉麗は30回目⁈」
佐神「一人だけ桁が違いますね…」
蓮「だからあんなにタスクとか慣れてるんかよ。」
灯華「もう既にインポスター把握してちゃったりして。」
悪空「琉麗が死んだら他のクルーが頑張らないと勝てない。琉麗は策を持っているのか?」
星楽「少なくとも、ずっとアドミン端末を見てる時点で何かありそうだよ。」
佐神「あと一人のインポスターが誰なのか、まだわかってないので助ける事ができませんね。」
蓮「むやみにバリアかけるのも万が一を考えたら微妙なんやろ?例えインポスターでも、死んだうちらは琉麗を観察することしか無理なんか。」
星楽「まあインポスターもなりたくてなった訳じゃないしね。」
鈴芽「インポスターは死んでもサポートでサポタージュができるんじゃ?」
蓮「そうや。けどサポタージュを終えてから次のサポタージュをするまでの最低時間が決められてんねん。なんでかそれが長くてなぁ。」
悪空「でも流石にそろそろじゃないか?」
蓮「もういつでもいけるよ。けど、死んだら結局自分陣営が勝っても死ぬんは変えられへんから、今はせめて人が多く生き残れるようにクルー陣営が勝ってほしいねん。」
星楽「じゃあ残りのインポスター教えてよ。」
蓮「それじゃあ楽しくないやん。それに、残りのインポスターに「絶対に死んでもインポスターが誰か教えるな」言われてんねん。」
星楽「えー|零夜《にい》がインポスターだったらやだなー。」
佐神「その御方も実はインポスターを楽しんでるのでしょうか。」
星楽「その可能性はあるね。」
悪空「秋斗よりマシだろうけど。」
灯華「そう言えば、琉麗さんの会いたい人って誰なんでしょう?」
佐神「死なないと会えない人でしょうね。死ぬことが条件な気がしますし。」
星楽「んー親とか?それかおじいちゃんおばあちゃんとか。」
鈴芽「琉麗さんについて何も知らないからわからないな…。普通だったら親はまだ生きてそうだし。」
悪空「そう言えば、俺たち名前は知ってるけど、好きなものとか何も知らないね。」
星楽「確かに!もう死んじゃったんだし、みんなで細かく自己紹介していこうよ!」
蓮「ポジティブすぎん?」
佐神「良いと思います。みなさんの事、色々教えてほしいです。」
鈴芽「私和遥さんのこと知りたい。ゲッシって何なの?」
和遥「月の使いと書いて月使。天使みたいなものなの。」
灯華「どうやってこのゲームに?」
和遥「神様に許可をもらったから入れたの。」
蓮「好きな食べ物は?」
和遥「おにぎり。」
星楽「おにぎり美味しいよね!具は何が好き?」
和遥「ハンバーグ。」
悪空「珍しいね。ハンバーグが具って中々聞かないな。」
和遥「…琉麗が作ってくれたから。」
佐神「?」
鈴芽「ん?今琉麗って言った?」
和遥「うん。言ったの。」
𝕖𝕡𝕚𝕤𝕠𝕕𝕖𝟙𝟛 見捨てたわけじゃない
___零夜視点。
秋斗さんが追放され、次のターンが始まった。
メインルームに湧いて、なんとなくだけど悪空さんが殺されたシャワー室奥に向かったが、何もなかったかのように血痕や水が消えている。
銃で撃たれるって、どんな感覚なのだろう。
あの時、撃たれた瞬間を見たのに、銃声が響いていなかった。音すらしなかった。
でもあの二人にはきっと聞こえた。
耳が痛くなるほど大きな銃声と、頭から猛烈な痛みに襲われるのだろうか。
考えるだけで怖い。こんなこと考えるのはもうやめよう。
星楽、見守ってくれてるかな。
電気室に梯子で降りる。
電気室のタスクの一つ、数字の書かれてあるレバーを順番に引いていると、陰から足音がした。
コツ、コツ、コツ、コツ…
ゆっくり歩く音が不気味で仕方がない。
星楽がいたときはこんなにこのゲームが怖いと思ってなかったのに。
??「おや、零夜君かい?」
怯えた僕を心配そうに見る。
零夜「冥嵐さん。ちょっと怖くなってしまって。」
冥嵐「ああ、ごめんよ。怖がらせるつもりはなかったんだ。」
零夜「いえ、大丈夫です。タスクしに?」
冥嵐「僕はもう終わったよ。だから見回りしようと思ってさ。零夜はレバータスクだろう?頑張ってね。」
冥嵐は笑みを浮かべて手を振ると、セキュリティールームの方へ歩いて行った。
もしかしたら冥嵐はインポスターなのかもしれないけど、「頑張ってね」の一言が、少し励みになった。
一安心して、レバーの続きをする。
4,5,6…
残りはあと7のレバーになったとき、部屋の電気が点滅しだし、遂には電気が消え、ぎりぎり足元が見えるほど暗くなった。
サポタージュか。
直しに行こうかな。いやでもあと7だけだし、レバー引いてから直しに行こう。
暗すぎて何も見えない。
つまずいて転ばないように慎重に歩いて残りのレバーを探す。
これか!
やっと見つけたと思い、すぐにレバーに向かう。
そしてレバーを引く直前、後ろから声がした。
??「残念だったね、さようなら。」
振り返ろうとする前に、背中から刃物刺され、次第に貫通した。
ああ、急に苦しくなってきた。
痛い。
苦しい。
誰か助けて。
星楽っ__。
体に力が入らなくなり、何故だか急に痛い感覚が全くないまま、頭から倒れた。
___彼方視点。
カチッカチッカチッ
小さなレバーの操作を終えると、暗かった部屋に一気に電気がついて明るくなる。
一息ついてから、展望デッキを抜けてセキュリティールームに向かった。
カメラを覗くが、死体や怪しいものは映っていない。インポスターも
カメラには気を付けてはいるか…。
「彼方、もし俺が死んだら___」
琉麗を死なせるわけにはいかない。
少なくとも、お前にはまだ義務教育が必要な弟が居るだろう。あいつを残してどうする。幼い頃から両親が居ず、家族の愛情をあまり知らないあいつを唯一守ってやれた兄だろう。琉麗が死んだら、あいつは…雅は家族が居ない孤独な世界で暮らすことになる。例えお前がああ言ったとしても、もしお前を亡くしたショックとかで、立ち直れなかったら…。
そう考えながら電気室を通ると、何か嫌な匂いがした。チーズか、生ゴミが腐敗したような臭い。これは…。
角を曲がると、うつ伏せになり倒れた零夜の死体があった。
背中から血が溢れている。口の近くに手を出したものの、やはり息はしていなかった。
俺は、腕の機械から通報しようとしたが、ふと琉麗の言葉を思い出し、手を止める。
琉麗「もし、これから死体があっても、通報するな。他のやつに出会ったら伝えろ。」
彼方「なぜ?」
琉麗「一度殺されてるってことは、殺したやつのキルクールがリセットされたってことだ。一度会議を開いてキルクールがリセットされるより、このまま続けた方が効率がいい。」
彼方「お前が効率を考えるのは珍しいな。」
琉麗「ここは俺の武器はないからな。いつもみたいにはいかない。」
彼方「代わりに役職っていう武器がある。」
琉麗「ハッ俺の役職は今俺が考えてることを果たさないと生まれない武器だよ。」
彼方「果たさないと生まれない…?…お前は一体何をするつもりなんだ…?」
琉麗「…インポスターを騙し殺す計画だよ。地味だけど、大丈夫さ。きっと上手くいく。」
悪魔のような赤い瞳が、このゲームの勝利を導き出すかのようだ。
あいつ…笑っていやがった。ゲームを楽しんでいるのか?
あいつ最近なんか怖いが、不気味な笑みを浮かべても顔が良いからきっと神にも許されるんだろうな…。
俺は零夜の死体をできるだけ端に動かし、陰で見えずらい場所に移動させた。
すまない、零夜。見捨てたわけじゃないんだ。
これは全部、
--- |琉麗《あいつ》を信じる俺のせいだ。 ---
だからどうか、このゲームが終わるまで見守っていてくれ。
次回最終話【騙し合いの舞踏会】
𝕖𝕡𝕚𝕤𝕠𝕕𝕖𝟙𝟜 騙し合いの舞踏会
___メイ視点。
停電が起きて少しした後、彼方と会った。
停電の最中に零夜が死んだことは、科学者だけが持つことのできるバイタルでもう確認済み。
タスクは全て終わり、バイタルの電池は満タンだった。
彼方に報告すると、彼方はこう言った。
彼方「もし零夜の死体を見つけても、通報はしないでほしい。他の参加者にも会ったら伝えておいてくれ。」
本当に意外な言葉だった。
どうして?と聞くと、「琉麗のためだ。」とだけ言って離れていった。
死体を見つけても通報するな、ということは何かインポスターに勝つ策を考えてるんだろうけど、僕には理解できなかった。ただ任されたのならそれを実行するしかない。
僕たちが、生き残るためにも。
彼方に会ってからは運が良かったのか、死体が見つかる前に氷牙に会った。
彼方が言っていたことをそのまま氷牙に伝えると、驚いた顔をして理由を聞いてきたけれど、私にはどうしようもできなかった。
他の子にも伝えてと氷牙に言うと、不思議ながらも「わかった」と言い、「絶対生き残ろうね」とだけ言うと他の子を探しに行った。なんだかあったかい。
琉麗は、会話にあまり参加しないくせに、考察力は凄くて、誰よりも頭を使いながら動いていそうだった。他の参加者も変な感じの人が居たけど、琉麗も、普通とは何か違う変な感じだ。
もし、このゲームの勝利に琉麗がカギになるのなら、手伝う以外何も選択肢はないよね。
___琉麗視点。
停電中に零夜が死んだ。
アドミン端末を見る限り、|インポスター《犯人》は展望とキッチン、武器庫辺りを歩き回っている。
キルクールが回復するまで時間を潰してるって感じか。
他のやつらが次々に出会ってるのを知ってか、この様子じゃ俺を殺したがってるな。好都合。
早く殺しに来ないかなぁ…。
彼方は通信室で待機している。他は後ろ側(右側)を歩き回ってる。これなら邪魔されなさそうだ。
そうやってジッとアドミン端末を見つめて少しすると、キルクールが回復したようで、コックピットの人数が2に変わった。
出入り口の方を見る。
琉麗「やぁ、`《《冥嵐》》`。」
冥嵐「琉麗ダメじゃないか。タスクしないと彼らに迷惑かけちゃうよ?」
両腕を後ろに隠しながら近づいてくる。頭の上にある謎の棒人間が、足をフラフラと揺らして楽しそうにしている。
琉麗「どうしてここに?」
冥嵐「単純さ、琉麗がずっと一人でここに居るものだから、どうしてかなと気になってね。」
琉麗「俺を殺しに来たんじゃないのか?」
余裕ぶって笑みを浮かべる。
冥嵐「…琉麗は賢いね。…でも単独行動は危ないよ、誰かと行動しないと___」
両腕を前に持ってきたと思えば、一瞬の隙もなく俺の腹に刃物を刺した。
冥嵐「こうやって、殺されちゃうカラね__」
ガハッ…
不気味な笑みをする冥嵐の手を見た瞬間、慣れた痛みのはずなのに、体は血を吐く。刃物を腹から抜かれると、出血が速くなる。俺は傷口を片手で抑えた。
琉麗「本性やっと表したな…」
冥嵐「ふふ‥アッハハハハッ!!!!」
冥嵐は見下すように俺を見て、ニヤリと微笑んでから腹から声を出して笑った。
冥嵐「ら、ホントいつも騙されるよねェ!?僕が|インポスター《人狼》ってことも知らずに!呑気に連んでさぁ…!w」
琉麗「そりゃあインポスターだって信じたくないからなぁ…」
冥嵐「ま、やっと厄介な君を殺すことが出来たんだ。遺言でも聞いてあげよう。」
琉麗「《《殺すことが出来た》》??これから俺がお前を殺すことも出来るんだが?」
冥嵐「ふふふ、そんな事ができるんならやってみなよ??」
俺は痛みに堪えながら、ズボンの後ろポケットに入っていた銃を取り出し、冥嵐に向ける。
引き金を押そうとした瞬間、冥嵐は血の付いたナイフで銃を振り払った。
冥嵐「哀れだねぇ…。今権力があるのは僕さ。君が何をしたってどうにもならないよ。銃を持ってるってことはシェリフかな?折角良い役職持ったのに意味がなくなって残念だねぇ。」
不気味な笑みは絶えない。
冥嵐「この僕に殺されて嬉しいかい?」
琉麗「お前に殺されるのは別に。でも、ここで死ぬことができたから一応感謝はしておくよ。」
冥嵐「死にたかったの??永眠志望とは意外だね。」
流麗「…まあ、そんな感じか。やっと死ぬことができるんだ。この錘も無くなるかな…。」
冥嵐「錘?」
琉麗「屍の錘だよ。」
冥嵐「一回目のゲームで殺した人たちかい?君がインポスターだったら12人殺したことになるよね。」
琉麗「もっとだよ。お前らは今回で2回目かもしれないが、俺はその15倍。」
冥嵐「すごい数だね。だから慣れていたんだ。でもそんなにゲームに参加して、よく生き残れたもんだ。」
出血し続け、段々と体に血液が回らなくなってきたのか息苦しさと眩暈がし始める。
腹の傷を抑える手が、青白くなってきたようだ。感覚が消えていく。
琉麗「俺は…普通じゃない、からな。」
冥嵐「普通じゃない、とは?」
琉麗「一般人じゃないんだよ。仕事するたびに《《赤》》を見て、依頼じゃないときは…よく傷を負う。掠り傷や、小さな切り傷…じゃ、痛みは感じなくなった。」
冥嵐「ふぅーん。」
手に感覚がなくなった。足も動かせない。そろそろか…
思考も鈍くなってきて、次第に冥嵐の顔さえぼやける。俺の死因は失血死か。もう少しかっこいい死に方の方が良かったなぁ。
琉麗「ここまで長々と時間を割いてくれてありがとな。」
冥嵐「いや、君のおかげでキルクールも溜まったよ。それじゃあ、さようなら。」
冥嵐はベントの方へ体を向ける。
琉麗「__フッこれこそが騙し合いの舞踏会だよ…__」
___冥嵐視点。
冥嵐「?…何か言ったか__」
その瞬間、琉麗の息が止まった瞬間、琉麗の腕時計が赤く光り、耳が痛くなるほどの警報音が鳴った。
僕の腕時計を見ると矢印が写っていて、その矢印は琉麗を指していた。
これは……ノイズメーカー!!
冥嵐「しまッ」
ベントに隠れるため、2,3歩歩いた時だった。
??「お前が…インポスターだな?冥嵐。」
冥嵐「ッ…《《彼方》》…。」
彼方「全て琉麗の作戦だった。つまりお前は琉麗の掌の上だったわけだ。」
冥嵐「フフフ…そうか。…でもまだ勝てるさ。キルクールはもう溜まってる。」
彼方「そうはさせないさ。じゃあな、冥嵐。」
彼方は懐から銃を取り出して僕に向ける。
冥嵐「君がシェリフだったか…。参ったよ。」
バンッ____。
鳴り響く銃声と銃を向けるも静かに涙を流した彼方とは違い、息を引き取ったにも関わらず、ニヤリと勝ち誇ったような、「ざまあみろ」とでも言っているかのような笑みを浮かべた死体が、僕の最期に見たものだった。
---
琉麗「彼方、もし俺が死んだら、お前がインポスターを殺してくれ。」
彼方「それは、どういう?」
琉麗「お前、シェリフだろ。俺が死んで数秒ぐらいは俺の近くに居るはずだから、隙を狙って殺してくれ。」
彼方「俺の役職知ってたのかよ…。だがどうしてお前が死ぬ前提なんだ?」
琉麗「俺は今回で死ななきゃ今まで生きてきた意味がなくなるんだ。」
彼方「ッ…でも雅はどうする?まだ小学生だろ。ただでさえ親が居ないのに、唯一の家族の|兄《るお前》が居なくなったら…」
琉麗「雅の世話は幸明とか禮士がやってくれるだろ。」
彼方「人任せな…」
琉麗「あともし、これから死体があっても、通報するな。他のやつに出会ったら伝えろ。」
彼方「なぜ?」
琉麗「一度殺されてるってことは、殺したやつのキルクールがリセットされたってことだ。一度会議を開いてキルクールがリセットされるより、このまま続けた方が効率がいい。」
彼方「お前が効率を考えるのは珍しいな。」
琉麗「ここは俺の武器はないからな。いつもみたいにはいかない。」
彼方「代わりに役職っていう武器がある。」
琉麗「ハッ俺の役職は今俺が考えてることを果たさないと生まれない武器だよ。」
彼方「果たさないと生まれない…?…お前は一体何をするつもりなんだ…?」
琉麗「…インポスターを騙し殺す計画だよ。地味だけど、大丈夫さ。きっと上手くいく。」
彼方「……」
琉麗「とりあえず、お前がなんて説得しようと、俺は死ぬ。だから……あとは頼む。」
彼方「…かっこいい事を遺言にするな。」
琉麗「ハッ、いいじゃねーか。最期くらいは。」
---
___奏視点。
急に警報音が鳴ると共に、腕の機械に矢印が現れ、とある方向を指したと思ったら、また急に視界が暗くなり、気づけばミーティングルームに居た。モニターには文字が浮かんでいる。
『今回のゲーム:クルー陣営の勝利
これでゲームは終了です。5分後に完全閉鎖致します。』
氷牙「びっくりしたー。急に集まったと思ったらゲーム終了したなんて…」
奏「クルー陣営のn勝利ってことはインポスターは居なくなった…?」
メイ「えっ生き残り少なくない⁈1,2,3,4…あれ、」
氷牙「琉麗くんは?」
静かな彼方さんの方を見ると、隠したように目を擦っていた。
奏「そんな…みんな死んじゃうのは嫌だけど、琉麗が死んじゃうとは…」
彼方「最後のインポスターは俺がシェリフで殺した。」
氷牙「シェリフだったんだ…。」
メイ「あと4分…どうする?」
氷牙「オレちゃん、折角だからみんなの好きなもの…とか知りたいな。」
彼方「そうだな。最後は楽しまなきゃ、命の重みで耐えられなくなってしまう。」
メイ「じゃあ僕から!僕はね___」
これにて「騙し合いの舞踏会」終了です!
読んでいただきありがとうございました。
スピンオフ作品…とかもあったら楽しみにしてます!(「あいかい」のタグ付けてね)
本当ありがとうございました!!他の小説たちも頑張って書きます!!
𝕖𝕡𝕚𝕤𝕠𝕕𝕖𝟙𝟝? 振り分けられた役職
冥嵐「全く…やられてしまったね。」
蓮「おつかれさん。」
鈴芽「一回のゲームで11人も死んでしまったんですね…」
星楽「ほんと残酷だね。でもま、私は独りで死ぬんじゃないからまだマシかな。」
悪空「インポスターって緊張するのか?」
蓮「そらね。バレたら確定死刑やん。」
零夜「へぇ…あれ、和遥さんと琉麗さんは?」
星楽「リュウならあそこで話してるよ!」
灯華「愛を誓いあってるんでしょうか…?」
悪空「なんか琉麗だと変な感じだな…」
佐神「話をお聞きするまで彼女さん居ないと思ってました。」
夏夜「ね!あんな座り方する人に恋する人居たんだって!」
秋斗「ちょっとそれは、、失礼じゃない??」
冥嵐「ところで、みんなの役職はわからないのかい?」
佐神「それならミーティングルームに映ってあるそうですよ。みなさんで見に行きます?」
夏夜「確かに!行こう行こう!」
【クルー陣営】
生死 名前 役職
○ … 彼方 … シェリフ
○ … メイ … 科学者
○ … 氷牙 … クルー
○ … 奏 … クルー
✖ … 流麗 … ノイズメーカー
✖ … 零夜 … エンジニア
✖ … 灯華 … メディック
✖ … 佐神 … クルー(恋人)
✖ … 夏夜 … クルー(恋人)
✖ … 鈴芽 … 守護天使
✖ … 星楽 … 守護天使
✖ … 悪空 … クルー
【インポスター陣営】
✖ … 蓮 … 魔女
✖ … 秋斗 … シェイプシフター
✖ … 冥嵐 … インポスター
役職のまとめみたいな感じでした!!
すみません!!最終回琉麗イラスト貼るの忘れてました!
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