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目次
夜空の星より君を見たい
今日は、楓佳編。高1の話。
近々、北斗編も出すよ。
夏空の夜、楓佳(そよか)は部活の帰り、夜空を見上げため息をついた。
「好きな人に会いたい」
楓佳は、幼馴染である北斗に恋していた。楓佳と北斗は、幼稚園から高校1年までずっと同じクラスで仲もいい。しかし、小3までは一緒に帰っていたのだが、気がついたら一緒に帰らなくなった。だか、仲良いのには変わりがない。学校では、話さないのだが帰り道が一緒なのでたまに一緒に帰るタイミングが良く、たまに2人で帰ったり、もう1人の幼馴染である茜も含めた3人で帰る。楓佳が北斗に恋したのは、現在の学年である高校1年生の夏休み。夏祭りに一緒に行く予定だった茜がちょうど夏祭りがある日は帰省すると言われたのだ。それを見かけた北斗が
「あのさ、楓佳今度の夏祭り一緒に行かないか?」
と声をかけて来たのだ。内心迷っていた。茜が行けなくなったのは仕方ない。だけど、まさか幼馴染かつ好きな人に夏祭りに誘われるなんて思いもしなかったのだ。楓佳は、嬉しくなってしまいつい、
「,,,いいよ。」
と答えてしまう。
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家に帰り、母親に夏祭りのことを話す。
楓佳「ねぇ、お母さん本当は茜と行く予定だった夏祭り、北斗と一緒に行っていい?」
母親「茜ちゃんはどうするの?」
楓佳「茜は、ちょうどその日帰省するんだって。」
母親「うーん。まあ、北斗くんがいるなら安心ね。いいわよ、北斗くんと行って来なさい。」
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楓佳は、自分の部屋に戻った。母親が許してくれたと思うと、飛び上がりそうになった。夏休みに入るまであと、3週間。夏祭りまで、あと一ヶ月ちょい。楓佳は、そう思うと気が気でない。
「高校1年生でここまでする人いるのかな」
と思いながら、夏祭りがとても楽しみだった。北斗からLINEが来てびっくりした。
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LINE
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<「楓佳、親に言ったらなんか言われたか?」
「なんも。親、いいよって言われた。北斗と一緒って言ったら安心してた」>
<「良かった。また明日な。」
「うん,,,また明日。」>
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「LINE短かったな。北斗って好きな人とかいるのかな。私以外とか嫌だな。まさか、茜?確かに幼馴染だけど」
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母親「楓佳、ご飯出来たよ。冷めるから早く降りて来て〜。久しぶりに3人で食べよ〜。」
楓佳「分かった。今行く〜。」
夜空の星より君を見たい
今回は、北斗編
北斗は、ため息をついた。
「はぁ。ここ最近、楓佳と帰れてないな。夏休み、入れば一緒に夏祭り行けるし、頑張るか。」
ここ最近、北斗と楓佳は一緒に帰れてない。何故なら、北斗は生徒会をやっていたからだ。クラスでも、お互いに友達と一緒にいたり、移動教室の際は友達と一緒に行動する。たまに、一緒に帰れるのがやっとだ。北斗は、たまたま楓佳と茜が話しているのを聞いてしまった。どうやら、楓佳は茜と地域の夏祭りに2人で行く予定だったのが、茜は帰省するので1人になってしまったらしい。北斗は勇気を出して、楓佳に声を掛けた。
「あのさ、楓佳今度の夏祭り一緒に行かないか」
楓佳に、断られると思っていた北斗だが、まさか
「,,,いいよ。」
と答えたのにはびっくりした。実を言うと北斗は、楓佳のことが好きなのだ。内心、
"頑張って声かけて良かった。"と思えたのだった。
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帰宅
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北斗「母さん、夏祭りあるじゃん?あれ、楓佳と行くから。」
母親「分かった。でも、楓佳ちゃんを何かあればいけないからね。」
北斗「分かってる。じゃなきゃ、誘わねえよ。」
母親「心配だわ。何かあったらLINEしなさいよ。」
北斗「はーい。」
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自分の部屋に入ると早速楓佳にLINEした。
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楓佳とのLINE
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「楓佳、親に言ったらなんか言われたか?」>
<「なんも。親、いいよって言われた。北斗と一緒って言ったら安心してた」
「良かった。また明日な」>
<「,,,うん。また明日。」
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「何で、すぐLINE終わらせてしまったんだろ…楓佳なんか、そっけなかったな。俺のこと好きじゃないのかな。まさか、同じクラスの涼なのか?ありえないだろうけど。じゃあ、誰なんだ…」
夜空の星より君を見たい
楓佳は、学校に着いてから鞄を片付けていたら隣のクラスのイケメン男子、湊(みなと)に呼び出された。
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楓佳「どうしたん?」
湊「俺,,,」
楓佳「???」
湊「好きなんだ。付き合ってくれないか?」
楓佳「考えていい?」
湊「分かった」
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教室に戻ると茜が来ていた。茜にこの事を言おうか迷った。そりゃあそうだ。あのイケメンの湊に告白されたなんて到底言えない。楓佳は北斗のことが好きだから答えは本当は決まっていた。なんであんな事言ったのだろうと後悔した。そう考えていると茜が声を掛けて来た。
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茜「誰に呼び出されたん?」
楓佳「隣のクラスの湊くん」
茜「あのイケメンに?OKしたん?」
楓佳「考えるって言ったけど、本当は断りたいんだよね」
茜「なんかあった?」
楓佳「私の好きな人知ってるでしょ?」
茜「うん、北斗でしょ?」
楓佳「それもあって」
茜「早めに答え出しなよ?」
楓佳「分かったけど、この事は北斗には内緒でお願い」
茜「分かった」
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楓佳はモヤモヤしたままだった。幼馴染である北斗にこのまま好きでいるか、隣のクラスでイケメンの湊に移るか。しかし、この時北斗が誰のことが好きなのか分かっていなかった。ずっと、知らなくてもいいかなと思っていたからだ。明日に答えを出そうと思った時はもう家の前だった。
夜空の星より君を見たい
北斗は、風の噂で楓佳が湊に告白されたと聞いて驚いた。急にソワソワしてきた。教室に茜と入って来た楓佳に聞いた。
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楓佳「北斗、おはよ。最近元気ないね。どうしたん?」
北斗「お前、湊に告白されたんだろ。なのに何で俺に話しかけてくる」
楓佳「確かに湊くんに告白されたよ。でも断った。」
北斗「なんでだよ。良いやつじゃないか。」
楓佳「そうかもしれないけど、私には好きな人がいるの。だから断ったの。」
北斗「そうだったのか・・・心配して損したわ。俺は友達のとこに行ってくる。」
楓佳「心配して損した??なんで北斗が心配しないといけないのよ。それに早く気づいて欲しいのに・・・」
茜「なんか北斗さ、楓佳の事明らかに心配してたよね。」
楓佳「ね。北斗って好きな人いるのかな。」
茜「聞いてみようか?」
楓佳「いいよ。自分で聞くし。」
茜「ムキにならなくても良いじゃん。まあ分かった。なんかあったら言ってよ?手伝うから。」
楓佳「ありがとう、茜。」
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こうして、楓佳と北斗はお互いの気持ちに気付かないまま花火大会は終わり、クリスマスに近づいていった。
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教室中では、クリぼっち(クリスマスぼっち)になるかで凄い話してた。ただ、楓佳たちのクラス中でも付き合ってるカップルは2割ぐらいいた。