所謂創作?というやつかな
キャラデザ気になる人用↓
https://scratch.mit.edu/projects/1201460875/(神主兄)
https://scratch.mit.edu/projects/1209118002/(神主弟)
https://scratch.mit.edu/projects/1211770432/(菓子谷勇也)
https://scratch.mit.edu/projects/1261954388/(瀬野奏架)
https://scratch.mit.edu/projects/1258695244/(和田原平音)
違ってたらスクラのほうで言ってください
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目次
焔凍不鉄-1
「『焔乃神は凍乃神と共に地に降ちて、脅威と成生る外来を処すた____。その姿は踊の様に美うある。』
…やーめた。読書はつまんねえ。」
|菓子谷勇也《かしたにゆうや》は本を置いた。
「それよりさ、校舎裏でココアシガレット吸わねえ?」
「ありだぜ」「蟻だな」「フハハハミロ風紀委員がゴミノヨウダ」「なんかラピュ◯王いね?」
「俺本戻してくるから先行っててくれ」
友たちが図書室を離れるのを見届けてから、菓子谷は本を手に立ち上がった。
何か違和感___いや、その『焔乃神と凍乃神』を。
何故だか
「何処かで会った様な気がしてならない。」
「よ。茶飲みに来たぜ。」
「おう、おかえり勇也!!待って待って、今から沸かすから」
「オレの家ここじゃねえよー?」
「バレたか…」
年季の入った廟は手入れが行き渡っているせいか、綺麗ではある。古いが古い様には見えない。
菓子谷は放課後、此処にくるのが日課になっていた。
街外れの小さな神社。
この場所と言うより、此処にいる人達に用がある、と言う方が適切かも知れない。
神社の神主の2人。
(______彼等の名前、を、オレは知らない)
知らないが、何故か、何故か何度も何度も何度も言った事がある…いや、見た事がある気がする。
「ほいほいお待たせそしておかえり勇也…うわもう冷めてる!?」
「お前ら兄弟性格そっくりすぎるだろ、ここオレの家じゃねーよ」
「うーん、バレたか…んでどうしよ菓子谷…お茶冷めててもいい?」
「もーまんたい。センキュ」
廟の石段に腰掛けて飲む茶。そよそよと髪を揺らす秋色の風はまだ夏を捨てきれないみたいだ。
だが生暖かい風が落ち葉だまりを散らすその様はなんとなく猛暑の終わりを感づかせる。
「菓子谷先輩とれつひょう、いるー?」
「いるぜよ」
「坂本龍馬…」「おかえり」
「ただいまー。まさかこんな所に坂本龍馬が居るとは思わなかったな…」
そう言って|瀬野《せの》はトランペットのハードケースに腰掛けた。
「|奏架《そうか》もお茶いる?」
「んーにゃ俺はコンビニでココア買って来たから大丈夫。おかげで全財産が20円を切ったぜ…」
「おつかれ、ドンマイ」
「くっ…そ……そ、そう言う菓子谷先輩はどうなんすか」
「2500円」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?ちょっとくださいよ2000円くら…つべたっ!何!?」
「まあまあお二人共落ち着いて…俺と烈火兄貴の出番なくなってるよ」
「え?何?呼んだ?」
「ごめんって…ほら2人に買ってきたジュースあげるから」
「え?菓子谷先輩‥俺の分は」「ない」
焔凍不鉄-2
「やだなーまじでやだなー古文!!なんで貴方は出来るんですか?『また来る際なり、我等は現れうらぬことなり』なんて何言ってるか俺理解不能なんすけど…!!」
「またそれが来る時は、私達は現れるだろう、って意味ですね。確かに古文は難しいけど貴方の方がテスト高かったですよね」
「いやいやいやいや…そんなことは…ある…けど……それとこれとは違うじゃないですか!」
他愛もない、だが瀬野にとっての灰色の日常を染めたその会話は、沈黙ありながら、途切れながらも、|和田原平音《わだはらへおん》が家に着くまで続いた。
「んじゃまた明日、サラダバー」
そう言うなり瀬野は今歩いてきた方向を走って戻っていった。
「なんでわざわざこっちまで来るかな、バーカ。」
そう皮肉る言葉は、青味がかった空をバックに走る瀬野の耳には聞こえなかったみたいだ。
喘息、花粉症、運動不足。その全ては走ると言う動作に対して十分に不利な足枷だ。
(何で俺走ってんの……?)
『おかえりー!!』
「た……だいま………」
荒ぶる息を押さえながら瀬野は言う。
「ちょちょちょ、どうした…?何があった…?一回呼吸整えろ…」
「はっ………ひゅーっ、ひゅーっ、……ゔ、っ……。ごめ、ん…兄貴。何にもないよ、走っただけ」
「ダウトー!!」「違えよ!」
息を殺した青白い笑顔、何百回とやった事なのに何か罪悪感を感じる。
やがて息が整ってくるとやっと違和感に気付いた。
「そういや、菓子谷先輩今日来てないの?」
「んーとね…たぶんその辺のヤンキーにでも絡まれてんじゃない?」
「いやお菓子かなんか買いに行ってんだろ。」
「先に言っとく、争うなよ。まあなんとなく分かった、ありがと」
神主兄弟は何も言わず、瀬野の目を見つめている。
何か無理しているのを悟られた気がして、動揺を隠すように言った。
「…何?」
「いやなんか」「綺麗な目だなーって」
「やだ照れる…ん…っておめえら何言わせてるんだよしばくぞ!!……なんか言ってよ気まずいじゃん!!うんとかすんとか!」
兄弟は少し考えて言った。
「うん」「すん」
「んーしばくぞ?……あそういえば今日弟習い事だ」
「なにしてんだよ帰ってやれ!」
叫ぶ神主弟の声に背中を押されて瀬野は走り出す。「ばいばーいまた明日!」
少しの静寂の後、神主兄が口を開いた。
「お客さんだよ、ひょう。こんな暗い時によく来るよ。」
「え、……ああ。」
やがて足音が止まると、神主兄が来客に向かって言った。
「お久しぶりだな」
【悲報】国語3の俺氏、伏線張りができない模様
焔凍不鉄-3
「菓子谷いつもその本読んでるよな、面白いの?」
「いや全然。古文だし何書いてあんのかはわかんねーけど国語の成績上がるくね?」
「ならねーし真面目君だな!!そんな事より校舎裏にオレンジシガレット決めにいこうぜ!!」
いつもの流れで、菓子谷は本を返しに立ち上がった。
作者不明、いつ作られたのかも不明、何についての神話なのかも分からない。
そんなよく分からない本は未完成だそうだ。
「…っていう感じの本があるんだけど知ってる?」
石段に腰掛け、菓子谷は聞く。
「さぁー…聞いたこと無いけど…なんかよくわかんない本だな。」
「小学生みたいな感想言うやん兄貴。って言ってる俺もそんな感想しか出て来ないけど。……でもなんか、セリフに既視感?があるって言うかなんていうか…」
「瀬野…お前の言いたいこと当ててやる。それ今古文でやってる、だろ?」
「なんでわかったんすか先輩…もしかして俺のこと好…」
「オレも前やったからな」
なあんだ…と言いたげな瀬野を無視して、本の事を思い出す。
…何かが、思い出せそうで。
視界の端で何かが動いた気がした。猫か何かだろうか。
「ごちそうさん、オレ今日早めに帰る」
「えー!?先輩もしかして彼女」「黙れちげえよ」
『気をつけて』
「はいよー。んじゃーな。」
早く帰ったのは、その本の内容を詳しく考え直す為だ。
「菓子谷先輩、彼女かな?先輩彼女できやがったのかな…」
「もしかしてだけど〜、奏架って」
「勇也の事…好きなのか!!」「え、そう来る?」
神主兄が戸惑う。
「んー黙ろうか。てか俺かの…彼女いるもん!!」
『え?』
瀬野はハードケースに手を当てた。
「ここに!!」
「うん、よかったね!!」
「え、トランペットって…人カウントなの…?」
「黙ってやれよ兄貴!」
「2人とも丸聞こえだぞ?いいなーお前らは。モテるし。」
神主兄弟を瀬野は羨ましそうに見つめる。
『どこが』
「まずイケメンだろ、優しいだろ、兄貴は料理うまいしひょうはアイスくれるし歌上手い。んで2人ともイケメンだし。2人ともモテる要素しか持ち合わせて無いんだよ、羨ましいなぁ。」
心底から羨ましいようだ、目を細めて諦めたような顔をしている。
「…ありがと。でもなんかそんなに褒められるとなんか恥ずかしいな」
神主兄は頬を赤らめ、恥じらいを隠すように笑った。
「ほらそれー!!その笑顔!!ぐあーっ悔しいです!!」
「え、奏架もしかして兄貴のこともしくは俺の事…」
「あ、ごめん。俺彼女いるから。」
神主弟が言った「既視感」に、何か悪い予感を感じてしまうのは何故だろうか。
「また来る際なり、我等は現れうらぬことなり……」