～アンドレ・キャメルside～ 「はぁ・・。」 一人、バーでため息をつく。 思い浮かぶのは、赤井さんのこと。　 自分の失態で、何回も迷惑をかけている。　 ジンの捕獲作戦のときは、自分が迷惑をかけていなければジンを捕えられたかもしれない。 来葉峠のときは、うっかり口を滑らせなければ楠田陸道のことが漏れることはなかったかもしれない。 赤井さんには大丈夫だと言われているが、やっぱり考えてしまう。 とにかくもう足を引っ張らないようにしなければ・・・。 ～アンドレ・キャメルside終了～ ～ナタリー来間side～ 最近、航に会えていない。 メールのやり取りはしているけど、忙しいみたい。 刑事だから忙しいのは分かるけど、ちょっと寂しい。 警察学校の同期さんとも、もちろん会えてないらしい。 「・・・。」 航と撮った写真を見る。 一度、航は死にかけてしまったことがある。 両親に挨拶に行く少し前、車に轢かれかけたのだ。 もし、もしあそこで航が亡くなっていたら・・・。 私は、どうしただろう？ (・・・暗い想像するのは、辞めよう。) 今はただ、航の帰りを待つだけ。 ～ナタリー来間side終了～

〜服部平次side〜 今日も授業終わりに、ロマンチックだと有名な場所を調べる。 やっぱここは定番の夜景スポット？ いや海をバックに、もええなぁ… 「なに悩んどんのー？」 「⁉⁉和葉⁉何やねんいきなり‼」 「そりゃー気になるやんか！」 「平次が難しそーな顔して携帯見とるもんで…」 「あほ、事件や、じ・け・ん！」 「ほら、はよあっち行けや‥」 「…？ええけど…東京ならアタシも連れてってな～！蘭ちゃんにも会いたいしなぁ！」 「わかった、わかったわ！」 なんとか和葉に見られない場所に移動する。 言えるわけないやんか… 和葉に告白する場所を、必死に検索していたなんて。 工藤はロンドンで告白、清水寺でチューしよったからのォ…… こっちはそれに劣らない場所を考えるのに必死なんやで？ まさか言えるわけもなく、俺は今日も頭を悩ますのだった。 〜服部平次side終了〜 --- 〜園子side〜 最近、真さんに会えてないなぁ… それはかなり前からの悩みだけど、未だに無くなることはない。 真さんが忙しいのは分かっている。 でも、好きな人だから会いたい。 その気持ちが、離れるほどに強くなる。 真さんはマメな連絡とは無縁だから、、 こっちから連絡しても、迷惑だと思われてしまうかもしれない。 だから私は、真さんが帰国する日を待ち続けている。 待ってるから。 頑張ってね、真さん。 〜園子side終了〜