リレー開始者:九条藍李
#小学五年生 #学校 #リア友
最低100文字/最大3000文字
話数 13 / 15
リアルな小学生の日常を少しおもしろおかしく変えて、お送りしたものです。リア友と書きます!
続きを読む
読み方
1話ずつ表示します。ページを開くたびにこの表示から始まります。
閲覧設定
名前変換設定
この小説には名前変換が設定されています。以下の単語を変換することができます。空白の場合は変換されません。入力した単語はブラウザに保存され次回から選択できるようになります
1 /
リレー参加者
1
こんにちは、九条藍李です!
今、初めてリレー小説書いた…じゃなくて、作ったので、とても緊張しています!
生暖かーい目で見てもらえると嬉しいです!(Maika🪯さんと私の合作用ページ・あいまいに第一部載ってるよ〜)
**第一話 徒手体操の練習**
「キノコ〜」
「ギャアアアア!なぜお前は神出鬼没なんだ⁉︎」
キノコこと、マッシュルーム頭の|杉山郁也《すぎやまいくや》に抱きつくのは|児島葵《こじまあおい》。変態っちゃ変態、だけど根は悪くない…と思う。多分。
「葵、やめてあげたら…?」
そう言ってキノコを労るのは|杉本春《すぎもとはる》。キノコとちょっと仲が良いので、私たちの間ではスギスギコンビ、ということでいい感じだと思われている。言ったらキノコに視線で殺されるので、私と舞香での暗黙の了解ということになっている。
「そうだよ、葵、やめてあげなよー」
「…へいへい」
春と一緒に葵を止めるのは、|竹下結衣《たけしたゆい》。おっとりした可愛い子だ。
そして私──、|九条藍李《くじょうあいり》。舞香──、|湖上舞香《こじょうまいか》と昔からの親友で、この五人とよく一緒にいる。
よし、前置きはこれくらいにしてっと。
小学生は今日も忙しい、始まります──
「舞香、大丈夫?」
「まあ、多分…」
えー、今現在、私九条藍李たちは、
"徒手体操"と向き合ってるわけなんですよ。
**「ライジングホース!」**
ピッ、と笛が鳴り、私と舞香は大きい子の上に乗る。
罪悪感がすごい。下の子が、
「うぅ…」
と唸り声をあげているもので、ごめん、マジでごめん、と思いながらも乗るのである。
「てかさー、ライジングホースって超中二病名じゃない…?」
(それはある)
「ライジングホース、何それ?あんた病院行った方がいいよ?」
というのが普通の人の認知だと思う。多分。
雷神とホースをくっつけたらライジングホース?
いや、ホースって馬のことだよね?
雷神と馬って何…?
失礼ながら、(思ってません。)この名前を決めた先生たちこそが中二病なのでは、という結論に行き着いた。
そして、オクセンが次に言い放った技の名前とは──
**「カシオペヤヴォール!」**
な…
何それえええええええええ⁉︎
カシオペヤって、夏の星座じゃなかったっけ?ヴォールってあのヴォール?
ちょっと待ってよ、**意味不明**なんですけど…
ポ●モンバトルでなんかすごい技言いましたみたいなインパクトあるのは何故ですか?
「カシオペヤヴォール!」
おお、すげえ、男子たちの動きが…
**何一つまとまってねえ!**
え、面白いほどまとまってないのは何故ですか?
ぐほっとこらえていた笑いを出しながら、私は「ガンバレー」と棒読み応援をした。
次のMaika🪯さん頑張ってー
2
わーっ、来ちゃったよ二部! なんかちょっと興奮するわー(何で)
まあいいや、とりあえず喜んでるんです、私は。
藍李先生の言ってることがマジすぎて笑ってしまったー!
**第二話 班を決めよう**
掃除が終わった後、まあすなわち『五時間目前五分休み』の時間に、席が前後にある藍と私──湖上舞香は、適当に駄弁っていた。
「湖上さんー、次総合だってさ。なんかタブレットぽちぽちできるかもしれないよ」
「確かに! 先生、タブレットお願いしますッ!」
と、いうわけで、六時間目はちゃんと『タブレットを机の上に出しておいてください』という文字が黒板に踊っていた。
「タブレットはまだ開けないでくださいねー」
先生の無言の圧が掛かってくる。多分、放っておいたら男子が勝手にタブレット開いて、ゲームやりだすからだと思う。
私はそんなのやらないのにぃ。なんかタイピングとかするだけですよ……。
ん、やってることは男子と変わらんって? タイピングは勉強です(勉強じゃないです)!
「ではタブレット開いてください」
全員がタブレットを一斉に開ける。
そして、男子たちが先生が喋りだすまでのわずかな時間で、ゲームをし始めた。
……あんた等はどれだけゲームが好きなの……。ちょっとした中毒症状と言ってもいいかもしれない。
「今回は、自然学校について話します」
おお〜、とクラス中から歓声が上がる。
みなさんお分かりの通り、自然学校は五年生一番の大ビックイベントだ(そうじゃない人もいるかもしれないけど)。
それの話となれば、クラスの人たちが盛り上がるのもアタリマエのことで。
先生も歓声を鎮めはしなかった。どーせ後で「みなさんが静かになるまで、三分かかりました」とか言うんだと思うけど。
「この瓦山小学校は○月△☆日から、○月△◇まで、自然学校に行きます」
四泊五日か。自然学校の基本だけど、長いね。
……って、あれれ。よく考えれば、私のまだ短い人生の中で、四泊五日は一番長いかも。
どっかで行ってたっけ? ちっちゃ頃のことはわかんないや。
「おーい、湖上さん、なんか「記憶が愚かになってます〜、アハハ」って顔してるよ」
「……完全にバレてる」
こーゆーのを以心伝心って言うんだろうか。たまにこういうことあるんだよね……めっちゃピッタリハモる時も。
私の以心伝心の話は気にせずに、先生の自然学校の話は進む。
「一日目は、着いたらもうそのまま宿に直行して、施設の人に挨拶をした後に(以下略)」
ちょっと長かったので途中で切った。
全体の話を私なりにわかりやすくまとめると、こんな感じになる。
☆自然学校☆ 計画
一日目 朝早く集合して、半日バスの中で過ごす。着いたら『〇〇自然の家』ってとこに行って、施設の人に挨拶をする。なんか腹芸とかやらさせられるわけではなかろーな。そういう『挨拶』ってなんか無駄にエンタメ感出したがったりするんだよ、大人は。そのまま寝る。
二日目 六時半起床。早くない? まあいけんことないけどさ……。で、その後はヒメヤマウォークラリーっていう、班ごとに行動する迷路みたいなのをやるらしい。毎年迷う人が出るのがヒメヤマウォークラリー、らしい。
三日目 アマゴ掴みをする。アマゴっていう川魚──泳いでる魚を、串でブッ刺して……うん、これ以上は怖いから語りたくない。それ以外は勾玉作ったりするみたいよ。
四日目 自分で火おこしして、自分で米研ぎして、自分で炊く。野外炊飯をやる。昼ごはんになるみたい。野外炊飯っていうんだったら、カレーがいいなぁー。あと、|ナイトハイク《肝試し》。昔は肝試しがあったらしいけど、怯える子が出たしく、取り壊しになったけど、夜の山をウロつくナイトハイクはほぼ肝試し。そこで、男子から「二時になったら本当の肝試ししていいですかー?」っていう質問がとんだけど、先生の答えは|否《ダメ》。そりゃそうだよね。
五日目 なんかお別れの会とやらをやるらしい。腹芸やりたくない。その後は帰って、塾に行かされる……。自然学校の終わりくらい塾に行きたくないよお。
といった風のものだ。途中で私情が挟まりまくったけど、気にしないで……。
「──と言ったように、自然学校は安全に気を付けながらも、楽しんで過ごしましょう」
先生の長い、長い説明も終わった。みんなげっそりしてることに気づいてないのかな?
「では、次は班を決めます!」
やったー、えええっ、どーする、と言ったような声が教室中を飛び交う。ヒソヒソと話し合うのは主に女子。私もその女子の中の一人である。
「女子は三人グループ、男子は二人グループになりましょう」
ザワザワガヤガヤとした空気の中、みんなが恐る恐る動き始める。男子はみんな仲がいいので、即決した。
「おーい、杉本さん、竹下さん──」
私の声は、途中で止まった。
──最近私たちのグループで仲良くなってきた山中さんと三人グループを作って、楽しそうにしているのを見てしまったからだ。
……あの空気を壊すのは、良くないよね。だけど、やっぱりちょっと悲しいな。
前から一応あの二人とは一緒のグループになろうって話してたんだけど……。
私は、軽く「裏切りよぉ!」と叫びたくなった。
「どうしたの」
私が杉本さんたちの方を、指差すと藍は「ああ」といったように頷いた。
「んま、そうゆう時もあるでしょ。私らは私らで楽しめばいいんだから。班が違うかったって、喋れるんだし」
藍の意見はいたって正論だった。私はちょっとモヤっとしながらも
「うん、そうだね」
と頷いていた。
どーしてこーなった。というのが私の今の意見だ。
いや、画面の前の皆さんからしたら「何がどうなってるんですかああああ!」という感じだと思うけど……。
今私は、自然学校の命運が決まる現場に直撃してマス。
「じゃんけんで決めようよ」
待って待って待って、ちょっと先進めないで! 私解説しなきゃいけないんだから!
まず、私たちは二人でグループを作った。そして、その他のグループは私たちと後二グループを除いて、決まっていった。
もちろん、春と結衣の班も……あ、いかんいかん。ここでしんみりしたらいけないんだ。
それで、仲良し**二人**グループが三個残った。
これはどう頑張っても、一つのグループが散り散りにならなければいけないということになる。
話し合いでは堂々巡りになってしまったので、じゃんけんで決めることになった、というわけである。私はじゃんけん反対だったんだけどね。話し合いには結構自信アリだから。
はあー、ちょっと時間が進んで、結局じゃんけんで決めることになってしまった……。
負けた三人と、勝った三人で班を作る、という仕組みだ。男子が「どの仲良しグループが落ちるか⁉︎」といので盛り上がっている。
もうこうなったらしょうがない!
「「「「じゃーんけーん」」」」
「ぽんっ!」
私はチョキ。藍もチョキ。あとは、仲良しグループその①が負けで、仲良しグループその②が勝ち組。ってことは……。
絶対に、仲良しグループその②か、私たちが散り散りにならなきゃいけないってことだ……。
やだよ……他の二人とは逸れたのに、藍とまでは……。
「じゃんけん、ぽん」
私はグー。藍もグー。仲良しグループその②が違う手を出している。
「湖上さん、一緒だ!」
藍は、イイ笑顔でニッと笑った──。
とんでもないところで終わりよった……。
文字数的に限界なんです(2999文字)。
まあ作者から後日談として語らせてもらいますと……。舞香と藍は無事、同じ班になれました!
この続きは、四話をお楽しみに☆って感じですね(作者の鬼畜思想……どこまでも読ませようとしてくる)。
てなわけで、話変わりますが、自主企画やってます! あと、この話第一部あります!
どっちもURLあるので、ご確認ください!
小学生は今日も忙しい 第一回 キャラ人気ランキング→https://tanpen.net/event/06ba2ac9-df4f-45c4-970f-
小学生は今日も忙しい 第一部→https://tanpen.net/relay/33251a2c-fccf-4674-b617-d03be5bae3fd/read/
3
えっとこんにちは、九条藍李です!
なんかニヤッと笑ってる私が悪いみたいな雰囲気あるけど、違うからね!違うからね!(怪しい人はみんなそう言う)
**第三話 自然学校のチーム決め**
そして、チームが決まった私たち。
次は、行動する班──、すなわち、**男子の班と女子の班の組み合わせ**、と言うことである。
「なあ九条、同じ班──」
「無理却下論外」
いつもきちがいとか、だまれクソババアとか言ってくるくせに、私に同じ班になれと言うのは、図々しくないでしょーか?
それは舞香も一緒だったようで、うんうんと深く頷いている。頷きすぎなほどに。
「…ちっ」
聞こえたー。
そして他の班を見回してみた。
(うわあ、|総司《そうし》とにっしーの班人気ー)
総司はモテモテだし、にっしーは優しい。
女子の班の列が絶えないが、私たちは別に無難な男子でもいいからトラブルが起きない班を選びたい。
そして、最終的にある男子班を選んだ。(あ、総司とにっしーの班ではないよ?)
そして山中さん、春、結衣、葵、キノコは同じグループだった。
山中さん以外、みんなほとんど一緒にいるメンバーだったから私と舞香が仲間外れ、って感じにも見えるかもしれないけどそんなことはない。そんなことない。
「リーダー誰にする?」
しーん……
チクタクチクタクと時計の秒針が動いて三十秒後、
「じゃんけんにしよっか」
「…そうしよっか」
なんかある本で読んだけど、日本ってなんでもじゃんけんで決めるらしいね。そんなことはないと思ってたけど、そんなことあったわ。
『じゃーんけーん…』
…ワォ、一人負け。
仲良しグループ②で散り散りになった女の子──、|浜中咲《はまなかさき》さんが、じゃんけんで一人負けしていた。今日のあの子は、じゃんけん運が悪いのだろうか。
「イェイ!リーダーの会議とかあるからやりたくなかったんだよなー」
「やったね」
男子二人がナルトダンスをしながら喜んでいる。ごめん、私の目には煽りにしか見えない。なんでだろ?
「私がリーダーかあ…」
咲さんだから大丈夫だよ、と私は言おうとした。
だけど、期待と言う名に名前を変えた重圧は、時には相手を焦らせることになる。
「まあ大丈夫だよ(多分)」
咲さんは力強く頷く。咲さんも芯は強い。大丈夫だろう。
「私総司とにっしーと同じグループ〜♪」
その空気をぶっ壊したのは、総司とにっしーと同じ班になって舞い上がっている女子の鼻歌だった。
もう私たちが死んだ目で見ている視線も届かないようで、よほど舞い上がっていることがわかる。
総司とにっしーかあ…
浮いた噂…がないこともない私はうーん、と首を傾げた。
…ねえ、ナイトハイクとウォークラリー、アマゴつかみと野外炊飯以外は、男子班と女子班別だよ?
私は浮いている女の子の夢を壊さないように言わなかった。
言わなかった私は偉い。
自分で言わなかった私は偉いって何ーって思った人多分いるね…(いや100パーいるね)
でも言ったら夢壊しちゃうでしょ?
それはダメでしょ?(言い訳はダメなんだぞー)
それではさようならー
4
はー、ちょっと遅くなってすんません!
超特急でお送りしますよ(これからは)
……多分。
**第四話 小さな友達とドッキリ大作戦**
「俺、ドッキリやりたい!」
「「「「「は?」」」」」
急に、児島葵がそんなことを言い出したため、いつもの六人の葵を除いた五人の声が、ピッタリとハモった。正確には、まだ結衣が学校に来ていないため、五人ではなかった。でも、つっこんでいる声が点から聞こえてくる気がする。
「なんで急に……」
意味不明だ、と私・湖上舞香は親友の藍の意見を後押しした。
「俺昨日まで休んでただろ? それで、竹下にちょっとドッキリ仕掛けようかなーって」
「……」
そんな変なことやったら嫌われるよ、と言う声はのどまで出かけた。けれど私はそれをグッと押し留めた。
……頑張った、自分。
「なあなあ、児島って竹下さんのこと好きなん?」
「……」
藍が突然ぶっ込んだ質問に対して、児島が黙り込んむ。新たなる恋愛の誕生か? と私はニヤつく。こーゆーのは大好きなのだ。
……まあ、藍と児島が幼馴染ラブにならんかなーとは思ってたけど、藍の方が「こんな変態無理!」って言ってたから、望みは薄かったんだよね。
「ま、とにかく、ドッキリしようぜ!」
親友の危機を察知したキノコもとい杉山が、話を断ち切った。もうちょっと問い詰めさせてもよかったのに、という私の心の中の声は誰にも知られることはなかろー。
ついでに、キノコと春もいい感じにならないかな? と私は思う。最近藍がなんかそれっぽい小説を書いているので私は読んでいる(プチ宣伝)。
身内だけで楽しむのって大事なのだ。
「そー、児島はここに隠れといて」
藍が全体指揮をし、私と春は結衣にドッキリを知られないようにする、ごまかし要員。もちろん児島はドッキリをする本人で、杉山は児島が逃げるとなったら退路を確保する係。
なんで嘘吐くのが比較的**苦手**な春と私が誤魔化し要員なのー……。
多分余ったからだ。多分。
なんだかこういう現場を前に見たことがある気がする。前は児島が囮だったような……前世の記憶ってやつかな?
「おはよう」
「「お、おおはよう……」」
私と春はとてもぎこちない笑顔を浮かべる。はっきり言うと変だ。多分「なんか起こってるな?」くらいはバレてる気がする。
「ねえねえ、なんかそっちにあるの?」
「な、ないよ?」
私はすかさず怪しく否定する。……怪しく否定するってなんなんだろ。
まあいいや。春がチラチラと後ろを覗っていたので、バレそうになったということである。
「やっぱりなんかあるよね?」
……ごめん、なんかある。
私は冷や汗をダラダラと流しながら話をする。さっきから、様子が気になった児島が顔を出そうとして、藍とかキノコに抑え込まれているのが微妙に見えているのだ。
ガシュッ!
「えー今の何の音⁉︎」
棚から児島が飛び出してきた。藍と杉山と春は「あー、もうドッキリ失敗」という顔をしている。多分私も同じような感じだろう。
「……鳥が落ちてる……」
「鳥が落ちてるぅ?」
結衣が言った言葉を、春が復唱する。私も「鳥が落ちてる」という言葉を飲み込めずにいる。
……鳥が落ちるって何? 鳥ってオーゾラを飛んでるんじゃなかったっけ?
みんなでゾロゾロと教室のベランダの方へ向かってみると、確かに鳥が落ちていた。それも、何だかちっこくて可愛いやつが。
「え、死んでる?」
ぎええええええ! やめて、藍! それで、なんか苦しそうに呼吸してたのが、目を閉じて、すっっと天に召し上げられてゆくの見たら、絶対私一週間寝れなくなるから!
児島は鉛筆で小鳥を突っつこうとして、杉山に止められている。多分児島の中の優先順位は小鳥より杉山の方が上なので、しばらくは任せておいて大丈夫だと思う。
むくっ
「「「ぎゃあああああああ‼︎‼︎」」」
私、春、結衣は仲良く絶叫する。
だってさ、鳥が急に起き上がったんだよ? 今まで九るしんで四ぬと思われてたやつが。
ぼー……
「「「「「「……」」」」」」
黙り込む私たち。
「鳥は人間のことを警戒してるから、寝てない限りどっかに飛んでいく」という連綿と続いてきた私たちの体の中に組み込まれたDNA🧬は早くも決壊した。
「あーっ、可愛い!」
山中さんが後ろから出てきて、どこからか取り出したスマホで鳥をパシャパシャと撮り出す。
……学校はスマホ禁止ですよ?
と私は言いたくなったが、あまりの事態に言えなかった。正直、普通に写真を撮れる山中さんはメンタル強者だと思う。
その後、一時間ほど鳥は教室のベランダに居座った。途中でクラスの世話焼き母性溢れる女子たちが、水をコップに汲んで鳥の横に置いたりしてくれていたけど、結局一滴たりとも飲まない鳥。
もうちょと人間の善意を快く受け取らんかい! と私は鳥に対してツッコンだ。
そして、鳥が急に翼を広げ。
大空へと羽ばたいていった。
早くも泣き出している女の子がたくさんいた。ペットをマンションで飼えない勢はたまに会える鳥とかに愛着をもったりするのだ。ちなみに私もその中の一人である。
「鳥さんは翼を広げー、広がる大空へとどこまでもどこまでも旅立っていったのでしたぁー」
妙に芝居がかったセリフで春が言う。っていうか、なんか……
「鳥が死んだ時に言う言葉じゃない?」
「「それ言わない方がいいやつ」」
私がグッと飲み込んだ言葉を藍が堂々と言いよった。言いよったって言い方はアレだけど、正直、あのふらふら具合だとどっかで亡くなると思う。
男子二人にも流石にそれはわかっていたのだろうか、藍がツッコマれる。
「まあ、今回は鳥と触れ合えたってことで」
将来獣医を目指している結衣は目をキラキラさせていた。こういう鳥の途中経過を見守るのも、大事な勉強なのだろう。
「てか、俺のドッキリ鳥事件でうやむやになったくね?」
「まあまあ」
春が慰める。やっぱり春は母性があると思う。
「また次やればいいでしょ」
「そうだね」
私は、みんなと笑い合った。
そして、明日自分の家で同じようなことが起きるとは思っていなかった。
あー、コンニチハMaika🪯です!
なんか、最後変なとこで終わってね? と思われてるかもしれないけど、これまあ後日談みたいな感じに思ってくれたら。
これからもよろしくお願いします!
ついでに、私 やってますんでー、そちらもよろしくお願いしますー(宣伝⁉︎)
今回はあんまり書きません!(後書きを)次の藍李先生がんばってください!
最近ネタ切れ起こしてるんでー、よければ誰かネタを……!
5
第五章 変わった葵
「なあ藍、最近葵自己中じゃね?」
「へっ?うん、まあ、そうだよなあ…」
総司に聞かれた私はぎこちなく頷いてみせる。確かに、最近の葵は変だ。
もちろん、変態って意味じゃない。最近、あの明るさが欠けてきている気がする。
杉原という男子にバスケでファールをされたら、いや、されてなくても、杉原に攻撃的な態度を見せるようになった。そして、今日は拗ねてバスケでシュートしようとも、パスをしようとも、ドリブルをしようともしなかった。ただ幼子のように、楽しそうにボールと青空を眺めていた。
もしかしたら、葵は──
その後の言葉は一つも信じたくなくて、耳を塞いだ。
葵は、どうして変わっちゃったんだろう?
そういう権利は私にはない。なぜなら、私がその葵の心を害した人の一人かもしれないからだ。
思い当たりはないが、人ってそういうもんだ。
そう思いながら、汚らしい雑巾で床を拭く。
集めたベルマークで雑巾買ったらいいのに。
総司と共に、無言で床を拭く。
でも、もしかしたらあれが葵の本来の姿、なのかもしれない。
小五だから、男子だから、ちゃんとしてないといけないから──
どれもこれも、葵は理不尽な大人の理想像とはかけ離れていた。
だからなのかな?
私も大人は嫌いだ。綺麗事を並べて、あの頃の自分たちを忘れて、自分の理想像を押し付ける。
そのころのあなた達は、私たちより頑張ってたんだ。へー、凄いね。
心の中で大人を笑う。心の中だから、気付かれない。私がそんだけ性悪ってことも。
「…最近、葵おかしいよな」
キノコまでそう言っていた。
湖上さんも、杉本さんも、竹下さんも全員。
(何があったの?)
ただ体調が悪いだけ、だったらいいのにな。
何かが、何かが引っかかって気持ち悪いのだ。
「なー俺のこれ凄いだろ?」
雑巾を手洗い場で洗っていると、葵が湿布をとって大きく腫れた場所を藍にデカデカと見せてきた。
「ふうん、そんだけ筋肉あるんだ」
「筋肉じゃねーし!俺元々筋肉あるし!」
葵が猛抗議してくるが、無視だ。面倒くさがりの私が返事をあげたのだから、幸運と思って欲しい。
(葵にストレートに聞くのは…流石にちょっと)
無理がある。
「九条さーん」
「え?」
「水飛んでる」
ぶしゃああああ、と水道水が藍のシャツにかかった。
「ハハハ…不運不運」
「不運で済ませられるのがすごいね⁉︎」
湖上さんからツッコミをいれられた。
だけど、私はシャツが濡れたことより気になることがあったから、そこまで冷たさを感じなかった。
6
ごめん間空いちゃった〜(誰に謝ってるの?)
久々デスMaika🪯デス! 前書きはあんま長く書かないのでこの辺りで……。
**第六話 揺れゆく五人二組 〜朝会編〜**
児島の様子がおかしいというのは私もわかっていた。
「湖上さん、やっぱり、おかしいって」
「うん……」
最初は変態だからしょうがないんじゃない? くらいで通そうとしていたが、正直それにしては態度がおかしすぎる。
あいつは変態だけど、決して根は悪くないと藍はよく言っているし、私もそれに完全同意する。
最近はなんというか攻撃的な時もあれば、急に拗ねたりと幼い相手と対峙しているような気分にさせる時が多いのだ。
絶対おかしい。
それは、私たちのグループ児島を除く人たちの間で、黒いシミが落ちるように広がっていった。
「早よ移動するぞ〜」
クラスの担任、奥村先生(略称オクセン)が私たちが廊下に並ぶように促す。オクセンは何故か朝会に自分のクラスが最初に行くことについて、謎の誇りを持っている。
……マジで気持ちわからん。
正直いうと、別に遅れなければ真ん中あたりでいいのでは? という考えである。藍は微妙にせっかちなので、そんなダラダラするのは好きじゃないらしいが。
全員でザワザワと話しながら二列で並ぶ。ちなみに私と結衣は並ぶと横並びになるので、色々話しながら体育館へと向かうのである。
ちなみに、位置的にいうと私と結衣が近くて、児島、杉山、藍、春、山中さんあたりが同じところに固まっている。
……結衣と喋るのも楽しいけど、あそこでワイワイしてるの見ると、ちょっと羨ましいって思っちゃうなあ。
その気持ちは秘密である。面と向かって言うのとか恥ずかしすぎる。
「前、習え!」
ドヤドヤしながら体育館へと向かっていたので、あっという間についた。私は後ろの方の列にいるので、前習えするとめちゃくちゃ移動したりする。前の誰かが休んだり列がずれたりしていると大変なことになったりならなかったり……。
しばらくすると、いつも話が長い、給食の面白い話を放送でする校長先生が壇上に上がる。
私個人の意見で言うと、給食の面白い話は給食のどうでもいい話と言う感じだ。なお、個人の意見なのでみんながどう思っているかわからないが、同じ班の藍はげっそりしているのでみんなそんな感じじゃないのかなーと思う。
「皆さん、おはようございます。秋になって、心地よーい風が、吹き始めましたねぇ……──」
こうなったらすごくめんどくさい。校長先生は季節の話とかをしだすと、止まらなくなって二十分くらい話す(話しよる)ことがある。
「と言うわけで、秋は涼しくなって、あ、オホン、気が抜けやすい時期です。食欲の秋、読書の秋、芸術の秋。それから、安全の秋として……えー、気をつけましょう」
私と藍は『読書の秋』のところで大きく首を縦に振る。私たちは読書大好き女子なので、毎年秋にある読書週間が大好きなのである。
「そして、新しい学期が、始まったので、新しい友情、や……関係性も芽生えたことでしょう。クラスのみんなを考えて、行動するようにしてくださいね」
どくどくと心臓が良くない音を出す。やっぱり、春も結衣も藍も、男子二人もみんな山中さんと仲良くなって、私はあんまり接点がない。一人だけ置いて行かれているような気がした……。
しょうがないもんね。中学校になったら三割くらいは離れ離れになるんだし。そんなこともあるって……。
でもやっぱり悲しいなあと私は頭の片隅で感じる。今のグループが好きだったから、それが変わっていくのが怖いだけかもしれない。
ごめんね、山中さん、悪者みたいな言い方しちゃって……と心の中で謝っておく。
「クラスは、ゲホッ、ゲホッ、パズルのピース、なんです。たった一人が、欠けたって……えー、あー、完成しないんですよ」
パズルのピース。
妙にその言葉が胸にストンと落ちた。
やっぱり児島はクラスの真ん中の方のピースで、杉山はその隣である支え合う関係。
春、結衣、藍、私は互いに助け合うような位置で。山中さんは私と対極の位置に隣り合っているような気がした。
でも──一人欠けたら、成り立たないって言うのは違うと思う。
言ったらあれだが、世の中にはいてもいなくてもいいようなクソみたいな犯罪者がいることもある。
私は、クラスの中では影が薄い方だ。きっとパズルの中でも端っこ。
自分が──湖上舞香がいないクラスというのは簡単に想像できた。
笑い合うみんな。クラスも円満。先生も笑いながら、女子男子関係なく話している。
そして、私に話しかけるみたいに、他のコに話しかける藍がふっと見えた気がした……。
目の前が真っ暗になった。ハッキリ言うと、私がいなくてもこのクラスは成り立つ。笑顔でいられる。
それって、それって──。
「……う」
先生の言葉ひとつで、暗い方へと妄想しすぎていた。
「……私らしくないね」
無理無理無理無理! と叫びつつもなんとかしてた(というか周りと協力してした)のがいつもの私。だけど、今回は本当に誰も周りにいない気がするの。
児島一人が変になってるだけで、みんな鬱になるなんんて。やっぱり、クラスがパズルだという言葉は正しかった。
「はあ……」
ため息を吐く。
体育館の空を見た。
もちろん閉ざされている。
窓の方をチラリと見た。
鳥たちが、大空を自由に飛んでいる。
自由になりたい。みんなで、勉強とか、成績とか、将来の心配とかなくただ大空を飛びたい。
けれど、現代の小学生にそれは無理だ。だって、日本は学歴社会だから。オカネがないと生きてけないから。
「なんかあるような気がするんだよなあ……」
杞憂だったらいいんだけど……と私はもう一度空を見る。もちろん鳥はもう飛び去っている。
先程まで晴れていた空は、だんだんと曇りつつあった。
鬱。なんでこんなに鬱になったんだ。
というのが今の私の感想です! 思ってること全部吐き出したらこんなことになってしまった……。
まあでも、五年生ってなるとやっぱり人間関係とかもごちゃごちゃしてきまして。思う通りにはいかんねーという感じですねー。
次回は何になるんだろ? でもしばらくは葵の様子がおかしいので、鬱展開続くと思いますよ……ハア(;´д`)……。
ちょっと暗い気分になったので、宣伝挟みます!
私・Maika🪯の単独で書いてる小説『平安京に縁結び』第一話公開しました! 近日第二話公開する予定です!
それでは宣伝の気分のままサイナラ!
7
ううう、舞香そんな悲しいこと言わないでヨッ!
ちなみに、今回は私視点での山中すずを見ていくよっ!
**第七話 山中すず・昔の恋愛疑惑**
「すずさあ〜」
またかよ、と藍はげっそりしてしまった。
最近、山中さんはぶりっ子気味、なのである。
それでも優しい杉本さんや竹下さんは聞いているし、葵より面倒臭いものはこの世に存在しないという強い心をお持ちのキノコ、放心気味で変な葵は聞いている。
わざと大きい声で手を合わせて「いただきまーす!(最後らへん高音で)」と毎回言うのだ。
給食でもないのに。解せぬ。
多分、誰かに媚びてんだろうな──とは思った。
最近ことあることに笑ってるし、バスケの試合中でも、「いたーい!いたーい!ファールファールぅ!」とずっと言っている。
**めんどくせえ。**(結論)
多分、周りが穏やかな心の子ばっかじゃなかったら、私聞きに行ってたかも。
「なんか最近媚びてない?」って。
(きっとそれが山中すずって子の生存戦略なんだろうけどね)
人は、能がなければ生きていけない。
まあ、バスケが上手いので"能"はあるのだろうが。
ちなみに最近、葵がバスケで山中さんを御贔屓しているので山中さんが好きなのかな?と思ったりもする。(葵の好きな人候補多すぎてメンゴメンゴ。だけど、探れないの!)
そういえば、好きって言えば──
──小五の春
私の帰り道は、途中まで葵とにっしーと一緒だった。
私の町は、湖上さんと真反対の方にあり、同時に瓦山小学校の人が少ない。
二人女の子居たけど、二人ともギャル気味だからね…
きっと藍とは感性が違うほうの人間だ。
ちなみに、私は寂しがり屋でせっかちだから、早く家に帰ろうと思い、葵の横を通り過ぎようとしたその時だった。
**「お前、俺のこと好きなのか?」**
………。
**ハア?**
何言ってんだこいつ、自己評価高すぎんだろ、が一番初めに浮かんだ言葉だった。
少女漫画だったら、
「は、はい…私…葵くんのことが好きだったの…!(うるっ)」
「そうか…俺もだ」
みたいな感じなんだろうけど、自分の時間を削ってまで恋愛したくないし、あとなんで葵なの?私の運命のお相手とやらは、ってなるね。ごめんよ葵。
「ゴメン、無理!オメエどんだけ自己評価高いんだよ⁉︎」
まあきっと冗談だったんだろうなー。
それからも、葵からのそれは続いた。
そういう恋愛劇が見たいなら溺愛系の少女漫画とか読んでほしいな。自分のラブストーリー演出に他人を巻き込むなっつうの。
あれーは迷惑だった、と思いながら、理科のパワポ発表の班を見た。
あ、このチーム終わったなー、と思った。
チーム⑧
九条藍李
山中すず
|今田凛花《こんだりんか》←覚えなくていいキャラね!
|峯野ももこ《みねのももこ》←とりあえず凛花と仲良い子
…うわー、終わっちゃいましたよ。今田さんは悪戯好きだし、峯野さんは人の話聞かないし…
まあそう言うことで、チーム長に選ばれた。
パワポ作りは大変だった。
すず「今回のテーマは!楽しく!説明!したら!いいと、思います!」
・ツッコミポイント じゃあ手伝えい!編集私に任せんな!そして調べろ!
凛花「イタリアーンロッド入れていい?」
・ツッコミポイント 良いわけあるかあああああああ!そして責任は私に押し付けるんだろ⁉︎知ってるぞ!あと調べ作業やってよおおお…
ももこ「まとめ書いたよ〜(二行)」
・ツッコミポイント ん?書いたって?二行。しかも一行で…十何文字?"お母さんはすごいなと思いました"?そりゃあそうでしょうが…
もういやだよ〜と唸りながら、私はそれぞれのまとめやメダカと人間の生き方の対比をした。
結果、私のメダカと人間の対比がいいという感想がとても多く出た。
「えーすず分かりやすくしたのにな〜」
「そうだね、でも褒められてないからって言ってたけど、私はすごいと思うよ?」
ありがと〜、と山中さんが頬を薔薇色に染める。
私、八方美人。でも、そうでもしないと生きていけないんだよね。あと私には、八方美人になってでも守りたいものがあるし。その場合はOKじゃないのかな?
誰も答えはくれない。私の怪物みたいな本性を知っているのは舞香だけだ。
きっと、普通の人は黒い本性に純白の仮面をつけていたと知ったら、おぞましいと言うだろう。
まあでも、舞香、ありがとう、やっぱ最高うううう!と友達変態熱狂オタクの血が騒ぎ出した。
…危ない危ない、みんなの前でオタクの血を出したら変態に見られるところだったよ。葵とおんなじ扱いはやだからね。絶対。
──それに、私は葵みたいに一生変態の仮面をかぶってそのままいれる勇気はないし──
感傷的になってしまった、ノンノン、ダメなのよ、感傷的っていうのは、と自分で心を落ち着ける。
人生、ポジティブかそうじゃないかで変わってくるしね。
結局その日、雨が降った。
遠くの空で、薄く光が光って、雷鳴が轟いた。
やっぱり山中さんは、
「怖ーい!」
と雷鳴より大きいと思えるような声で叫んだ。
あとこれ、全部本当じゃないし、私悪人じゃないからね…?
あくまで物語、だからね?
8
しばらく鬱回が続いちゃいますヨォ!
どうする⁉︎ どうする⁉︎ どうすんの⁉︎(どうした!)
まあちょっと情緒不安定気味のMaika🪯です〜!
**第七話 私のいない日常**
風邪にかかった。
私──湖上舞香が言えるのはそれだけである。
「ゲホッ、ゲホッ……」
絶対うつされた。ぜーったい風邪うつされた!
そーいえば塾でめちゃくちゃ咳してた人がいたね〜と私は恨みがましく思い出す。
しかしキッツイな。インフルエンザじゃなかろーな、と今日の出来事を振り返ってみた。
朝起きて熱を測ったら三十八度あった(チーン)。
もちろん学校は休みにされた。最近、なんだかグループからどんどん引き離されているような気がするから、個人の意見としては学校にいきたかった。でも他人にうつすわけにもいかないので、しょうがない。
そこから、午前十時くらいまで寝かされた。メシも漫画も本も与えられず。テレビつけさせて! と直訴してみたが「お母さんもたまの休みだから、もうちょっと寝かせて〜」と流された。正直いうとお母さんは休みじゃねえ! とツッコミを入れたかったが、その元気はない。
そして現在、午前十一時に至る。昼ごはんはパンを勝手に食べろとのことだったので、棚に置いてあるやつを適当に取り出す。
「みんな楽しくやってるかな……」
朝会の時に言っていた『湖上舞香がいない日常』が実現してしまった。めちゃくちゃ悲しい。メールでもなんでもいいから誰かと話したい……。
「えーっと、今日の時間割は……」
今は理科の時間らしかった。というか、私が昨日なんだかしんどいなあと思いながら頑張って書いた文章はちゃんと発表されているのであろうか。
後ろに同じグループの『著:児島』なんてつけられたら非常に困る。
「あーもう色々心配になってきた……」
パンをもしゃもしゃと食べながら考える。みんな今頃給食だろうか。うちの班はわいわいやってるだろうか。いや、私がいてもいなくても静かな方だろう。
「徒手体操のダンス遅れちゃったな〜」
オクセンが明日徒手体操やるからちゃんと学校来いよ〜と脅してきていたが、休んでしまった。
……なんかごめん、オクセン。
心の中でメンゴメンゴ(棒読み)、と先生に謝っておく。
そしてそのままダラダラと過ごし、四時半くらいになった。もうみんな学校から帰ってきてるんだろーな。
ピロリン♪
スマホの着信音が鳴った。何だろ、と私がスマホを棚から取り出す。
<**九条藍李**>
<「よっ(大丈夫?)」
「あ、九条さんからだ……」
どうやらお見舞いメッセージのようだった。
「ダイジョーブだけどダイジョーブじゃない(体調が)」>
返事を慌てて送ると、すぐに返事が返ってきた。
<「よかった〜じゃあ、今日起こったことをわーっと話すけどOK?」
「話して話して」>
<「まあご存じのとーり徒手体操のダンスが最後まで行った。あと、理科の発表があって、葵がふざけまくってたよ〜(暴走してる)」
「なるほど……(よかった〜発表で変なことされなくて)」>
<「あと、先生公認カンニングペーパーを作った」
「カンニングペーパーて何……」>
<「意味はそのまんまである!(テストの時に見れる紙ってこと)」
……それいるの?
とは言えなかった。多分、お役立ちのものなんだろう(藍が普通に紹介するってことは)。
「他にはなんかあった?」>
<「特に何も(めっちゃ普通の一日だった)」
「そっか」>
私がいなくなったってずっと変わらない日常。アタリマエかもしれないけど、ちょっとだけ寂しくなる。
<「じゃあ私塾あるからこれくらいで。お大事に〜」
「うん」>
「明日学校行けたらいいな」>
その後、藍李からは『グッド👌』と描かれたウサギのスタンプだけが送られてきた。
「うう……」
学校行ったら勉強溜まってるかなーとか色々考える。熱は下がってきているみたいなので、今のうちに教科書進めといた方がいいかな、と分厚くて年季の入ったような見た目の教科書を取り出した。
ランドセルも「明日はちゃんと使えよ」と言っているような気がした。
変なとこで終わってね? と思われるかもしれませんがー、別にそんな変なところで終わってないから!
終わってないから!
てなわけで、今回もなんか鬱な感じの舞香ですがー、一日休んだことによって元気がちょっと出たかなーと思われます。
今後も見守ってね〜と宣伝しておくゥ!
ではまた今度ー(今度書くときは歴史パロディです)
9
ごめんなセー、鬱展開で。でもねー、小学生ってたかがこんなもんよ…今回は鬱回じゃないから!(許して〜)
**第九話 葵!お前の好きな子を当ててやる!《藍は葵の占い師⁉︎》**
「すずさあ〜」
…またカッ!…
と思ったが、春や結衣も徐々にすずに離れて行ってるので、すずは少し焦っているが、私には関係などない。
「葵の好きな人って誰なんだろ…」
だよねっ!私もそれに気になる。
──葵の恋愛事情。
キノコさえも知らぬトップシークレット、なのである。
私もさ、帰り道で
「俺の好きな人当ててみろよ」
と挑発されたことがあったので、当ててやりたい。それに、誰かの秘密は蜜のようにとても甘くて苦い。もし、謎が解けたら。
いつもの私だったら新聞売りみたいに、「スクープ!太郎(誰やねん)の好きな人は日本花子さん(まじで誰やねん)です!」って告知するけど、葵のことが好きじゃなくて、むしろ嫌悪感を感じてたらちょっとそれは可哀想だから、言わないことにする。舞香・結衣・私・春の間での秘密だ。
「葵の好きな人は結衣なのかなあ」
「…山中さんの可能性もある。」
実は、葵が一年生の時に熱愛発覚!って言われてもおかしくない程ラブラブだった子がいたのだ。
その子──、|草葉 向日葵《くさば ひまわり》は、今は違う男子が好きだと言っていたし、葵にその子が好きなんでない?と聞いたら「違う」と即答された。周りの男子も「ないわー」とうんうん頷いていた。
何だよ、そのお前はわかってねえなあみたいな上から目線の視線は。
…でもさあ、向日葵ちゃんって可愛いけどね。
あんな良い子をよく手放したね、葵には勿体無いくらいの良縁だったのに。
将来モテねーわと私は心の中で繰り返した。
「やっぱ九条さんのことが好きなんだよー」
「|ハハハハハハ。クジョウ?ソレダレ?アオイ?エノグノナマエカナ?」《はははははは。九条?それ誰?葵?絵の具の仲間かな?》
「九条さああああん⁉︎」
言った舞香が悪いよー、もー、と私は思った。
──給食の時間
私と舞香の班は、無口三人プラス席が離れた私と舞香二人ということで、静まり返っていた。
私は意外と耳がいいので、とってもうるさい二班──葵たちの班の声がよく聞こえた。
「幼馴染っているか?」
「幼馴染って何?」
キノコに聞かれた葵がボケて見せる。
「だから、葵だったら九条とかの事だよ」
──九条。あのー、山中さん、あなたは私のことを呼び捨てにできるほど偉くって賢くってすげえ距離が近いのかな?
私的に答えはNOなんだけど、テレパシーとか持ってる訳じゃないしね。諦めようではないか。
「幼馴染って赤ちゃんから知り合いって事なんじゃなかったっけ?」
「いや、幼稚園とかから知り合いが幼馴染なんじゃない?」
いつの間にか、二班では"幼馴染はこうである議論"が始まった。
(|It's are doudemoii《ドーデモイイ》!)
でもさあ、幼馴染ラブとか言われるけど、それは大人の大好きな小説の類じゃないのかな?
そういうのが好きな大人に一つ苦言を呈す。引越しとかでお別れさせるのはどこの何奴じゃ?
答えは大人、である。
そして、私は何かモヤモヤした感情を抱きながらほうきを持って掃き掃除を始めた。
──サッ、サッ、サッ。
ほうきでゴミをはいていく。疲れないように無心で。
「ギャッ!」
あ、ごめん。
たまたま葵の運ぼうとした机の足にゴミをはいてしまっただけ、だったのだが──
「イッタアアア!」
葵が、椅子の足を足にぶつけて悲鳴を上げた。が、私は悪くないと思う。
「九条が俺の足にほうきぶつけてきた!」
「ぶつけてないよお⁉︎因果応報じゃない?」
きっと日頃の行いじゃねーのと私は言った。
「葵、大丈夫?」
…春、あなた、母性アルネ。きっといいお母さんになるよ。
私はきっと母親として向いてないだろうなあと思った。
──私も、|あいつ《・・・》の娘だし。
ダメダメ、あいつのことは思い出しちゃダメ。
藍はまたほうきを手に取ってチョークの粉を集めた。
──あーあ、黒板消し係、チョーク落としちゃってる。
しょーがねーなー、と思いながらも私はチョークをチョークのしまう所に置き、下に落ちたチョークの粉をまたはき出し始めた。
空も綺麗だったけど、床も綺麗になった。
10
わお、十話きちゃったよ! あ、合計で考えれば二十話だね……いやっふーっ!(どうしたんだ)
Maika🪯、大正パロディ喜んで執筆しちゃいます☆
**番外編 はいからさんが通るモドキの小学生が通る**
「面白い、恋愛事情はないかなっ⁉︎」
私──湖上舞香は、大正時代を楽しく生きる、その名も『らぶこめ☆連載新聞』の新人記者なのである。簡単にいうと新聞記者ってわけだ。マスコミ。ざ・ますこみにけーしょん。
「藍、面白い恋愛事情が載ってる本ちょうだい⁉︎ ついでに、毒屋のひとりごちの最新刊出てるっ?」
「ひとりごちはまだ十六巻で止まってる。てか、古本屋に最新刊求めにくるほーがおかしいでしょーが」
あはは。それはそうでした……。
私は苦笑いをする。
九条藍は私が豆粒くらいの大きさ(そんな時期あったか?)だった頃からの親友で、古本屋の看板娘である。看板娘と言いつつ、本棚の入り組んだところの中で、目をキラキラさせありとあらゆる本を読み尽くしているのだが。
……看板では確実にないね。
それを今更いうのもなんだかヤボなので、喉の奥に引っ込める。
「うーん、恋愛小説なら春杉物語がおすすめだよ」
春杉物語って本かあ。私は聞いたことないけど、結構売れてるやつらしい。
「そっか、ありがと! じゃあ春杉物語一巻を……買うんじゃなくて立ち読みしていきまーす」
「あのねえ……」
一応こっちも商売やってるんだけど、と藍がつっこみを入れるが気にしない。常連なので暗黙の了解で「面白かったら買ってくれる」というのが理解されているようなので普通に読む。
どーやら身分違いの恋の話らしい。戦国時代が舞台で、姫様と忍者が恋する話だとか何だとか。普通はありえないが、こういうのでしか摂取できない栄養分ってあるので、このジャンルは根強く残り続けている。
「買う!」
「はいどーぞ」
私は小銭を藍に渡し、藍から春杉物語一巻を受け取る。面白かったら次の巻も買おうと思う。
「いただきぃ☆」
「ちょっと待てい」
「「……」」
突然物陰からにゅっと現れた男子と、それを拘束しようとするまた別の男子を見て、私たちは白目を剥く。
「キノコに捕まるんだったら俺嬉しいかも……」
「なんか捕まえる気失せること言うのやめてもらえるか?」
何だかお決まりのコントをやっているような二人は、自称怪盗の児島葵と新米警察官の杉山郁也──あだ名はキノコ──だ。なぜ杉山のあだ名がキノコになったのかというと、髪型がキノコに似てるからである。
「で、何を取りにきたのさ」
「宝石ぃ☆」
はあ? 古本屋にはあいにくホーセキなんてもんはないよ、と藍が児島を追い返そうとするが、児島は一向に立ち去らない。
「てか、キノコあんたなんで普通に捕まえずに突っ立ってるのさ」
「……めんどくなってきたから」
……児島の世話係っていうのも大変だね。
私は目を瞑ってただなむなむと手を擦り合わせた。もちろん木魚はないので「ちーんぽくぽくなむなむ」は口で言うのである。
「手がかりぃ☆」
「「「手がかり?」」」
私は思わずおうむ返しをしてしまった。児島は奇妙な踊りをしながら、戸棚から謎の本を取り出す。
ふむふむ『友情の石のアレコレ』?
そもそも友情の石って何なんだろ。砕けたら友情崩壊するのかなあ? それは嫌だね……。
「友情の石は、風が吹き雪が溶ける季節の元にある……って、これ絶対杉本のとこにあるだろ!」
杉本とは、杉本財閥のお嬢様である杉本春のことである。
私は勝手にお嬢様のとこになんかすごい宝石があるんだー、と納得してしまった。
「ちょっと葵、様付けしろよ……って」
「ふええええええぇい!」
「待ちなさーい!」
「えぇぇ、何が起こってるノォぉぉ⁉︎」
私たちは本を持って逃げ出した──杉本財閥の本家がある方向に向かって、走り出した葵を追って、メチャクチャに走り出したのであった。
「今日は洗濯日和ね」
私──竹下結衣は、自分が縫ってアイロンをかけた着物を、物干し竿にかけた。
空には、太陽がきらきらと輝いている。
「いやっふうううううううううう!」
「「待てええええええ!」」
「ひやあああああ!」
……まーたいつもの集団だよ。
私は物干し竿に着物を干すのをやめ、着物屋の店の中から少し顔を出してみる。
そうすると、路地からドタバタとかけてくる児島葵、キノコ、藍、舞香が見えた。
しばらくそっちの方を見ていると、舞香が私の存在に気付いたようで「助けてええええ!」と叫んでくる。
「竹内も一緒に行こうではないかあっ!」
「えっ、はっ、えっ?」
私は集団の中に巻き込まれるようにして、そのまま走り出していくのだった。
よくわからないが結衣も巻き込んで、私たちは杉本財閥まで爆走を続けていた。
「ついたっ!」
「葵ぃ、お前のメーワクで一体どれだけの人が巻き込まれたと思ってんじゃぁ……」
藍の真っ黒々の笑顔が怖い。チョー怖い。杉山とかなんか萎縮して道端で土下座してるし。
「ちょいちょいちょい、藍。私も友情の石とやらに新聞記者として興味あるし」
「……」
藍は黙り込んだ後、杉本財閥の建物をキッと見遣って「いざ出陣!」と言ったのであった。
……そんな敵の本拠地とかそーいう場所じゃないからね? ちょっと偉い友達の家だから……!
「春、何だか足音が聞こえてきますわ」
「……そうですわね」
私──杉本財閥の令嬢である杉本春は、友人──というか協力関係にある山中会社の取締役の娘である、山中すずと優雅にお茶を飲みながら、窓の外を見やる。
本当にいつもの集団が来ていた。しかもうちの中に入ってこようとしているではないか。
甘い香りがする|茉莉花《ジャスミン》|茶《ティー》をテーブルに置くと、私は立ち上がった。
「……危ないですから、すずはお帰りくださいまし」
「あら。大丈夫なことよ。この部屋には護衛がたくさんいるもの」
確かに護衛はいる。だが、私の友人のあの人たちは、そんなものを物ともせず遊びに来る。
ガチャガチャガチャッ
「やっほー杉本!」
「「「「きええええええ!」」」」
残り四人はただ発狂していた。うおーっ、と児島が暴れようとするのを抑えるキノコ。そしてただただ呆れる女性三人。
「宝石はどこだ!」
「どこだってそこにあるではありませぬか」
すずが窓枠に飾られている指差し、妖艶に唇を歪ませる。
何だか、嫌な予感がしたのだった。
……山中様、それ普通に言っちゃっていいの? 事象とはいえ怪盗だよ? よそんちの家宝だよ? 良縁壊れない?
私の心配は的中してしまった。
「普通にあっさり盗れるじゃん!」
あのー、ちょっともう春が仙人か、もしくはイッツ・ア・ゴッド・マザーみたいな顔で佇んでいるんですけど……。
ここで発言すると余計にややこしいことになるので、私は黙りこくっておく。
児島が友情の石に手を伸ばす。
藍が止めようと体当たりをする。
それを山中様が優雅に横から取ろうとする。
やけにゆっくりとその光景が流れていた。
山中様が、友情の石を取る。
そこに、児島と藍が重なる。
部屋の中に、衝撃が生じた。
「あら、友情の石ってこんなに簡単に取れるのね」
そして、山中様は友情の石からあっさりと──手を離した。
やけにあっさりと床に落ちる。
──友情の石は、砕けた──。
ゼー、ゼー、ゼー……とんでもねえとこで終わってしまったぜ、大正パロディ。
文字数の限界という壁が私を後ろから追いかけてくる……後五文字のところでゴールした……っていうか、これ実は前編と後編で分かれておりまして……なんとこの続きが読めるのは四十話(合計)のところということになるんですよ。
実に歯切れが悪い。歯切れが悪いですが、お待ちくださいな……。
疲れたので、この辺で、終わります……。
11
こんにちはーっっ!九条藍李だよーん!今回は運動会の準備編!うちの学校は赤白に分かれて戦うんだけど、今年は私たちのチームが負けちゃいまして!先に言ったらおもんないけど、まあいいじゃん?
**第十一話 運動会前編**
「ひっ、ふう!ふう、ひい!」
「なんで」
「放送係の」
「私たちが」
『肉体労働をせねばならんのだ────!』
空に大きな大きな叫び声が響いた。
──ちょっと前
「ヨシ、みんな放送の練習は終わったね?」
『はーい!』
それはもう、極めるところまで極めましたよお、と藍と舞香はニンマリ笑う。
じゃあ、これで解散だね、ヨッシャー!と私たちが走ろうとするその時だった。
「九条さん、湖上さん?抜け駆けはいけないのよ?」
|岩野《いわの》先生は、血も涙もないのかと心の中で悲鳴を上げた。
仕事は意外とシンプルそのものだった──、のだが、2階の体育倉庫から狭い階段を渡り、下まで運んでくると言う仕事。
「死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ」
「藍やめてー!」
怖いよー、と舞香が嘆く。
「こらこら九条ちゃん、湖上ちゃんをいじめたらいけないよお」
六年生の変人先輩(だけど葵とは合わなそう)が、机を運ぶ藍と舞香にそんな声をかけてきた。
「あっそーですか。はい、運ぶのに邪魔なんで退いてもらっていいですか?」
遠回しに藍はさっさと出てけやこのやろーと言っている。
「九条ちゃん何気に俺の扱い酷くなーい?」
「「いえ全く」」
舞香と藍の声がハモった。
「ねえねえ九条ちゃん」
「湖上ちゃん」
変人先輩のことは無視する。
「……」
…あっ、舞香が困ってる。これはねえ、万死に値するねえ、先輩や…
「あのお、|狩野《かのう》先輩?うっさいから舞香が困ってるの見えません?もしかして、その目ん玉は飾り物なんですか?ああ?」
藍は狩野先輩を煽りまくった。舞香がアワアワしているが、そんなことは今はどうでもいい。
「…プッ、あはははは」
狩野先輩が笑う。やっぱり変人だね、この人。
「やっぱ九条ちゃんと湖上ちゃんは面白いなー。児島ちゃんとかキノコくんより面白いわ」
「あいつと私たちを一緒にしないでくれません?やっぱりあなたの目は節穴なんすか?」
「あ、藍…」
舞香は、どうしよう、狩野先輩と藍の話が噛み合ってない…とオドオドしているが、岩野先生や周りのきちんとした六年生の先輩は「いつものだー」と見ている。
大阪名物たこ焼きです、みたいな感じで見ないでほしい。
「まあ、そう言うことなんで近づかないでくれます?」
「やだー。面白いから」
ああん?とまた藍のこめかみに青筋がピキっと立った。
「次九条さんよ」
岩野先生に言われて、藍は原稿を読み始めた。
『次はあ、プログラム10番"トリプルダンス"です。これのために、三年生はいつも頑張ってきました。なので暖かい拍手を……』
声にまで狩野への怒りが滲み出ている。本番もこんなのだったら困るなー、とみんなは見ていた。
「九条ちゃーん、下手くそだったねえ。九条だけに苦情入れちゃうよぉ?」
てめーのせいだよ、と藍は狩野にチョップを落とした。
12
ハイッ、前回にもあった通り、運動会始まっちゃったゼ!
そんなわけで、運動会編第一回は私・Maika🪯が執筆させていただくワケですが〜。
鬱・展・開がやってくる可能性アリ! どうしよう一大ビックイベント(同じこと言ってる)が鬱になっちゃうよ〜!
まあゆで卵くらいの生暖かい目で見守っていただけたらうれしーです!
**第十二話 運動会編《序編》**
「ううううううぅーん」
私──湖上舞香は盛大なノビをすると、まだ重い瞼を無理矢理開けた。
なんせ、今日は偉大なる体育発表会の日なのである。いつまでも寝ているわけにはいかない。
十月十七日。湖上舞香は、体育発表会に挑むのです!
「湖上さん、おはよ〜」
「ふあぁ……おは……よ」
湖上さんー……昨日の宿題は早寝早起き朝ごはんじゃなかったっけーと藍が微妙に怒る。私はそういえばそうだったなーとあくびを噛み殺しながら答えた。
「ま、とにかく放送席に行くよ」
「ウン」
私たちは体操服に着替え、椅子をエッサホイサと放送の席に持っていく。
「「じゃーねー」」
会場係の春と結衣とはここでお別れだった。みんな一緒に観戦できなくなるんだー……カナシ……と私は勝手に嘆いた。
放送席はテントの下にあるため、常に涼しい。椅子を二人分並べてセッティングすると、私たちは教室に戻って行った。
「今日は体育発表会の日です。皆ちゃんと寝れたか? 朝ごはん食べれたか?」
担任の奥村先生──略、オクセンが、休んだやつは手を挙げろーと鉄板ネタを披露する。もちろん、休んでる人はいないので、手は挙げられない。
「じゃ、行くぞ〜」
そうして、五年二組の教室をガヤガヤと騒ぎつつ出る。最初は赤白別々なので、私と藍は別の列に並んでいた。
外に出ると、親が続々と会場入りしていた。ホントに体育発表会なんだな……と緊張し直す。
でもこうやって考えると、ずっと練習していた日々が遠ーく思われる。なんかトコロドコロ忘れてる気がするんだけど大丈夫なのか……?
「よっしゃ放送席行こう!」
藍は変なテンションで意気込むと、小走りで放送席に行く。私も後ろを着いて、席のところへ向かった。もう先生たちはついていて、ガチャガチャと下準備をしていた。準備お疲れ様。
……うーん、なんか真横に親がいる状態で観戦するの、ビミョーな気持ちだな……。
でも「こっからここは放送席だから来るなー」はできないので、おとなしく親の視線を感じながら席に座る。
「全校生、並べ!」
ぎゃーっ、一回放送席に戻っても校舎側に行って開会式をしなければならんのだった! と私と藍は絶叫する。
タッタラーンタッタラーンタタタタタラン♪
なんだかこの瓦山小学校には似合わないほど盛大な音楽が鳴り響き、全校生、入場! と私たちは六年生が先導して朝礼台側に行く。
……また校長先生の話、始まったよ。
校長先生が「本当にいい天気、これぞ体育発表会日和ですね(※:そんなに晴れてない)」とかなんとか言いながら開会式を始める。
そこから児童代表の言葉やら、体育発表会の誓いやらなんやらを済ませると、やっと演技になった。
「次は、プログラム一番、全校生によります。みんなでラジオ体操です」
……またそういう系なの⁉︎ 早くリレーとかやって?
私は心の中で絶叫したのであった。
そうして、ラジオ体操が終わると、次は応援合戦です、という声が響く。またそういう系か……とまた私はボヤいた。
「フレー、フレー、あ・か・ぐ・み! フレッ、フレッ、赤組ゴーゴーゴー!」
応援団もとい声バカでかい軍団が応援しだすと、みんなも「ゴーゴーゴー」と一緒に応援する。
やる気みなぎる子もいれば、やる気なさげに手をゆるゆると挙げている人もいた。
ちなみに、山中さんは応援団の一員で、頑張っているようだ。今も手を突き上げて、みんなを応援している。
……んー、なんか声では白組に負けてるような気がする。
そんなことで競うなよ、と頭のどこかで声がした気がした。そんなこと知らないもん。
「次は、プログラム三番、三年生によります。紅白対抗リレーです」
やっと、ちゃんとした演技が始まった。
さあ、運動会はここからだ!
全く鬱展開にならなかったっすね。Maika🪯です!
とにかくいい感じに運動会が始まったようです! パチパチパチパチ……。
山中さん応援団なんだ⁉︎ と思った人はファンレターとかで送ってくれい。
次回もお楽しみに☆
13
うっふふふ、今回はみなさまお待ちかね、恋バナの時間だぜ☆運動会編中断してメンゴ…(いや今年惨敗してね?私敵陣営にめっちゃ煽られた…)
**番外編 もうみんなくっついちまえ**
「くじょーさああああん!早く葵とくっついて〜」
**・・・・・・・・。**
…どうしよ。面倒臭いことになった。
藍はぼりぼり頭をかく。
「いやいやいやいや、葵の本命候補は二班の三人の女子の誰かでしょ!」
ではでは、私の脳内妄想を御説明。
<藍の脳内妄想>
<最有力候補:山中すず…いやでも、なんかすずと葵って両思いな気がする。気のせい?>
<すずより最有力候補:竹下結衣…これが王道パターンじゃ!くっついてよ〜>
<私的にはキノコとくっついてほしい:杉本春…葵からの一方的な恋だと思う。あるとするならば。>
「九条さんも入れてよお⁉︎」
「入れるかいな」
ちょうど山中さん以外の六人が集まっているところだった。
ヨシ、葵がいるぜ。チャンスだぜ。
「では、私が思う葵の好きな人を当ててやろうではないか!」
「おおっ!」
キノコが場を盛り上げるためか、拍手をする。いきなりどうしたんだ…
ちなみに、結衣・春は電子ピアノで音楽会の練習を隣でしている。
だけど牧戸とかがふざけていじっているので、二人にこの話は聞こえなさそうだ。
「竹下さん!」
「違う」
「山中さん!」
「ブッブー」
…じゃあ、残るは────
私は春の名前を叫ぼうとした。その時だった。
「給食だよー!」
草葉向日葵ちゃんが呼びかけに来てくれた。
「給食ーっ🩷」
と言いながら葵は教室までひとっ走りし、結衣・春は葵を追いかけていったから残るはキノコ・私・舞香で帰ることにした。
「ぐふふふふふ…これで葵の好きな人は断定できてしまうようだ…ふーっふっふっふ…ぐひひひひ」
「九条さん…怖い」
「お前なんか変なもん食ったか?…あ、まあこいつの場合はあり得るか」
キノコに寸止めチョップを入れる。
「でもさあ?ちょっと前から挑発されてたから今すんごい嬉しいのよ?わかる?この感動」
舞香とキノコはよくわからない変な顔をしていた。
チョップは寸止めしたから痛くはない…はず。
「でもさあ、そういうこと言ってる人が好かれてるって場合もあるんだよね」
「湖上、お前ナイスツッコミ」
意味が分かるまで、一分くらい時間がかかった。
意味がわかったその後、私は舞香に質問ぜめにされ、すずにちょっと睨まれた。
(私は被害者、被害者被害者)
意味のわからぬ呪文を唱える。
今度葵をいじってみようかな──と思ったけどやめた。
きっと放課後は、キノコ・葵・すず・結衣・春のグループで遊ぶのに忙しいから。