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ある死神のいちにち
死神の朝は早い。
身支度をして家から出るとまず上司の元へ急ぐ。
上司とは神様のことである。神様は偉い。
死神という字にも神という文字が入っているといえばそうだが、
そんなものただに飾りであると私は思う。
死神の仕事はもう死にそうな人間の観察と、
もう死んでしまった人間の輸送である。
もちろん、駄々をこねる人間や泣き喚く人間もいる。
先輩はそんなの気にするなというが、
私はいかんせん同情するし、
心配にもなる。
こんなことを思う死神は周りにほとんどいない。
みな人の心というものがないのだろうか?
と、思ったがそもそもみんな人ではなかった。
実は私は昔から「怖がり」ということで有名な死神なのだ。
やけに人間味があるというか、なんというか…
とにかく、黒いローブを被った骸骨という
あからさまに死神と呼べるようなものが
腰を抜かしたりする姿はさぞかし滑稽だろう。
基本的に仕事はローブの色と同じくブラックなのだが、
一年に一度、休める日が一日だけある。
ハロウィーンだ。
みんな魔除けとして仮装をするが、
そんなもの私たちが隠れるためのものに過ぎない。
死神は夜更かしが得意なので、いろんなパーティに行った。
今年は特に楽しかった。
ふふふ…
君がいたところは、特にね………