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エデン・テイル 6
☆原生生物豆知識☆
オーバードーズ・・・レベル2。「何か」を求め徘徊する、元人間。
人間だった頃に、許されない禁忌を犯している。
個体によるが、襲ってきたりも。
「冒険に出るとすると、危険と隣り合わせになるから、気を許しちゃだめだよ」
「うん!そのあたりの事は、ちゃんと学校で習ってるよ!」
任せろ、と言わんばかりのミーアに、リアンとファルは苦笑した。
「さて・・・どこから回る?」
ミーアの発言に、ファルは「お出かけかよ」と突っ込んだ。
「・・・」
「・・・リアン?どうしたの?」
「えっと・・・あの辺りから、何かの気配がして・・・」
「あの辺り?」
リアンの指さす方向には、暗い洞窟のような場所があった。
「・・・行ってみよう」
「ミーア!?流石に危ないって!何かいるんだろ!?」
ファルは必死にミーアを止めたが、ミーアはリアンと手を繋ぎながら2人で行ってしまった。
「・・・~~~っ!分かったよ!行けばいいんだろ!行けばぁ!」
ファルは後ろからついていった。
洞窟の中は、少し血生臭かった。
奥に進むに連れて、その匂いは強くなる。
グルルルル・・・
「あれ・・・この声・・・」
聞き覚えのある唸り声。
「・・・あの子だ」
リアンは、洞窟の奥を覗き込み、呟いた。
ミーアも隣で覗き込む。
「あ・・・あの怪物・・・!」
「えっ!?に、逃げよう!?ヤバいって!」
ファルは逃げ出そうとしたが、2人共逃げ出す気配がないので、しぶしぶ2人の後ろに隠れた。
「ねぇ、リアン、あの子怪我してる」
怪物の手には、深い傷があり、そこから血が流れ出ていた。
「ほんとだ・・・助けてあげられないかな」
「ばっ、馬鹿!殺されるぞ!」
ファルは止めたが、その時にはもう、2人共怪物に近づいていた。
「グルルル・・・」
怪物はミーア達を睨み、唸る。
「・・・大丈夫。危害は加えないからね」
ミーアがそうほほ笑むと、怪物の顔が少し和らいだ。
「ウウゥ・・・」
「よしよし・・・この怪我・・・もしかして」
「ミーアには、何か思い当たる物があるの?」
「私達天使が仕掛けた、罠かも・・・」
ミーアは申し訳なさそうに怪物の手を撫でた。その手は、ミーアの顔ほどの大きさで、所々血が付いているものの、真っ白で、幻想的な雰囲気を出していた。
「ごめんね。何か、手当てするものは・・・」
「それなら、僕に任せて」
リアンが怪物の前に座り、目をつぶると、リアンの首から下がっていたペンダントが、ぼうっと光りだした。
「・・・!?」
ミーアは目を見開いた。
なぜなら、
怪物の傷が、徐々に治っていったからだ。
コハク色のペンダントは、リアンが目を開けるまで光輝いた。
リアンの能力、見晒せやーー!!
てなわけで、また次回だ~!