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エデン・テイル 4
得体の知れない子供に助けられた2人だったが・・・
謎の子供に連れられ、走ること数分。
「あぅぅ・・・ま、待ってぇ・・・」
「わわ、ごめんね、疲れたよね、あとちょっと・・・」
学校から一度も外を出たことないミーアにとって、現世はとてつもなく広かった。
「ほら、あそこ。あそこは安全、だから・・・」
謎の子供が指さす方向には、周りの瓦礫よりは幾分か形の残った小屋があった。
ミーアは小屋に入るなり、すぐさま床に座り込んだ。
「ひぇ~・・・、現世なめてた・・・」
疲れ果てたミーアを、子供はじっと見つめた。
「・・・やっぱり、薄々気づいてたけど、天使なんだね、君たち」
「うん。僕らは天界の冒険者見習い。年に一回、ここに来てるんだ」
説明するファルに、子供は「そっか」と相槌を打った。
「それより、君って一体・・・」
「あ、僕の事、話してなかったね」
そう言うと、立ち上がり、ファル達の方を向いた。
「僕はリアン。ここの、最後の管理人」
少し俯いて、そう自己紹介をした。
「「管理人?」」
2人は聞き覚えのない単語に、首を傾げた。
「えっと、ここ、現世は昔、とても栄えていたんだ」
それからリアンは、昔の現世の様子、人類の絶滅、自分に託された使命を話した。
「ねぇ、託された使命って、なに?」
「あ、僕の使命はね・・・」
「人類の復刻だよ」
暗い顔をしたリアンを、お人好しのミーアが何も聞かずにいられるわけがなく、ミーアは質問した。
「リアンは・・・人類を救いたくないの?」
「うん・・・だって」
「だって?」
「人類が滅んだのは、人類の、自分自身のせいだから」
「そうなの?」
人類が滅んだ世界、それは、自分勝手に生きて来た結果だった。
「そんな奴らをまた創り出したって、また勝手に滅ぶだけ。そんな無意味な事に、努力したくない」
リアンの言葉は、小さくも、大きな決意を持っていた。
「・・・それに、ここの住民は、いい奴も多いんだ。もし人間が復活したら、彼らの居場所がなくなっちゃう」
リアンはそう言って笑った。
「そうそう、聞きたかった事があるんだけど・・・」
ミーアはそっと手を挙げた。
「さっきの怪物・・・多分だけど、去年はいなかったはずだよね?なんで今年になって出てきたの?」
「あの子・・・だよね。僕も・・・分からないんだ・・・でも、多分」
「何年か前から、ここの住民が何かに怯えるようになったんだ」
「それも・・・君ら天使が、ここに来た時に」
なんでここの住民たちは何かに怯えるのでしょうねぇ・・・。最近あまり小説上げられず、すみません!