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2章4話 “homecoming”
こんにちは。
今回はもっと早く投稿する予定だったのですが…
周年企画、人集まらず。
仕方なく自分で書きました。同時投稿のやつです。
自主企画の方に放り込んどきます。
今回は途中に周年記念同時投稿の2章4.1111話を挟みます。わかるようにはしてあるんで是非同時に読んでみてください。
それでは本編どうぞ!
前話のあらすじ
砂魚を討伐したのだが、ゴブリンの王が魔導具を食べてしまい…
「あの…どちら様ですか?」
俺は今、耳元の魔導具から音が聞こえるという感触を懐かしみつつ、聞こえてくる正体不明の声に戸惑っている。
ー何!?応答があったか!…ワイはセルディアと言って、要人の護衛やら輸送やらをしているんけどな……ー
「はぁ…何かありました?」
ーお前は真紅の森にいるから知らんのか…この魔導具の持ち主、王女ノクリア様は王の誕生日の祭りの行事、《王への懇請》という王へ民の願いを発言する時に亜魔駆逐連合に捕らえられた捕虜の解放を望んだんよ。もちろん王は拒否し更には不意打ちでノクリア様へ攻撃を仕掛けた。ノクリア様も反抗を試みるも急に意識を王に支配され、今ではノクリア様は牢屋の中へ入れられてしまっている…ー
は?
ノクリアさんって王女だったの?とかいう驚きを通り越す怒りが。
なんで王が王女を支配した後捕まえてんだ…
ー他の王族はそれをみて嘲笑う始末…王は暴政で庶民からの評価も芳しくない上によ、その庶民まで捕らえる始末よ…でな、たくさん牢屋に人が捕まっとんの。だから、真紅の森を生き延びたお前「捕まった人を助けに行くんですか?」あぁ。ー
「わかりました。援軍を約束します。」
久々に血液が沸騰するような怒りを感じた。
今までは酷い王様がいたものだとどこか他人事で考えていたが、今は違う。
通信を中断し目の前にいるハルトらに声をかける。
「お前ら、王族たち嫌いだったよな?」
「あぁ、当たり前だ。」
「ん?わしか?わしもじゃぞ?」
ならば。
「お前らには申し訳ないが、俺が持っている神と同等の権限を使う。私怨に付き合ってもらおう。
--- エリトネアの王都を襲撃する。今すぐにだ。」 ---
ハルトが言う。
「チッ、もう少し話したいんだけどな…お前の仲間に何かあったんだな…。わかった。ただ、俺たちは
--- 俺たちの怨みも返しに行くぞ。」 ---
「あぁ、わしもじゃ。」
珍しく王様がまともに見える。
その一時間後俺らはゴブリンの兵隊を先陣に、たった百名で進軍を始めた。
連絡が来て一週間が経った。
その間にもらった情報では、王族軍は2万、しかも個々が強く、最上位のものは至神スキル《ディーティ》までいるらしい。対してこちら、いわば反乱軍はセルディアさんが所属する王族騎兵隊のごく少数と俺らの《《250人》》を合わせた500人だ。
ゴブリンたちにも手伝ってもらいながら木を切り倒していき、今は浅部《ライトフォレスト》にいる。その道すがら不思議な種族と出会って……話すと長いから別にまとめよう。
〜別のお話〜
そんなこんなで今はその種族、書筆鬼〈ライトオーガ〉とその首魁である雪般若:サザメユキも仲間になったというわけだ。
「おぉい、大親分!大親分のギルドはあれか?」
久々に見たな。風翼竜のやつに飛ばされて以来か。
「あぁ、そうだ。」
気づけば辺りはすっかり暗くなっていた。
闇夜に映えるミハゼギルドにて。決戦の最終準備が始まる。
と、思ったけど王族騎兵隊250名と合流した後は特にやることもなく、武装を揃え一晩を過ごした。
「おはよう皆。準備はいいかい?今日は王都近辺まで進軍し、ギルド関係者のふりをして侵入。夜中に大暴れしようという計画だ。いいな?」
「「「「「ウォォオオォオオオオ!」」」」」
血気盛んな声と共に、王都へと進軍を始めた。
郊外では全員で進軍していたが、そろそろ分かれて行動しようかというところだった。
「なんだ?あの集団?」
「あれ?あいつら魔物じゃねぇか!」
「おい!駆逐しろ!」
謎の兵隊と遭遇してしまったのだ。と、
「セルディア様からの報告です!奴らは王国の陰・捌兵とのこと!奴らのカシラは王族の八女、フララとのことです!」
なるほどな。
「わかった。俺が出る。」
「危ないぞ。いくら砂魚を討伐したからといって…」
「いや、手間取らせるくらいだったら…」
滑空翼に燃料を詰める。
「俺が行く。」
真上から照らす日を背中に受けながら前線へと躍り出る。
敵は…大体1000人ほどか。
「野菜調理《スキルクックナー》発動。」
怒りのままに。
「獄鎌縄怒《ヘグリースィロップ》」
《スパイクヤングコーン》に《ナワカンピョウ》、その他諸々を混ぜ放つ集団攻撃技。
それは怒りを具現化したような鎌。憤怒のままに人を傷つけ切り刻み、魂を刈り取る。
それは地獄へ誘い縛りつける縄。永遠に近い時間縛り付け、痛めつけ続け、離さない。
技が終わると、そこに王兵は一人も残っていなかった。
否。
集団攻撃技なのにも関わらず、一人と一匹だけ残した。
王家の八女とそれに付き従う金色の鳥の魔物だ。
「お前が王家の八女で間違いないな。」
「え、えぇ、そうですの。私に危害を加えれば…」
斬
「サザメか。」
残雪を思わせる神速の斬撃。しかし峰打ちをしているため王女は気を失っていた。
俺がさっき使った《ナワカンピョウ》で捕縛していると、納刀しながらサザメが話しかけてきた。
「オマエ……人間ヲ倒スノ…ナゼ躊躇ワナイ?」
「今のは人間じゃなく魔法のレプリカみたいなやつだろ。王女は違うがな…現に人間だったから捕縛してる。あぁ、あと鳥はもらっていくぜ。」
軍団が人間でないと見抜いたからあの広範囲攻撃をぶっ放したのだ。
なるべく倒さないようにしてるよ、と付け足しながら、王女が飼っていた不死鳥のような魔物を《テイムキク》でテイムさせようと、持っていた《ツルギミツバ》をしまう…
ー//…………クを…………………………。//ー
まただ。
「少し意識を失う。」
そう言って権能菜園に入り込む。
「ピクトさん、どういうことこれ?テイムしようとするとピクトさんの声がうっすら聞こえるんだが?」
///いいえ、前回の緑犬狼、今回の金凰鳥どちらもテイムしようとするとではなく作物が耳の魔導具に触れるとです。///
そんな効果あったんだ…知らんかった。
「ありがと。」
言葉少なに礼をすると権能菜園を後にする。
「大丈夫カ?」
起きると書筆鬼が介抱してくれていた。
「あぁ、ありがとう。」
そう言って起き上がったのち金凰鳥というらしい魔物をテイムし、「フェニックス」という名前をつけた。
新たな魔物は賢く、諜報とかもできるというのを確認しつつ自分の持ち場へ戻ると、ハルトが声をかけてきた。
「随分と大軍を殲滅したな。職業スキル《ジョブ》ということは信じられないくらいだ。」
「まぁな。《複合》ってやつがよかったんだろ。」
「あぁ、俺もそれは思っている。《複合》というのはスキルが2つ組み合わされてできる。一つ仮定としては…
至神スキル《ディーティ》ぐらいのが組み合わされているんじゃないか?」
「まぁ、それがわかってもだしな……ちなみにハルトのスキルは何だ?」
「俺のは襲雨者《レインアサルター》だ。雨が降ると身体能力の向上がかかるって感じだな。」
「なるほどな…そろそろ団体行動だと目立つから別れるか?」
「あぁ、そうだな。」
軽い作戦会議を終え「なるべく殺すな」という伝達をすると、素早く数人ずつのグループに分かれて行動し始めた。統率力は王都の兵にも負けないかもな。
そして日も傾き始めた頃。
「これか…」
白い城壁に塔や離れたところにはギルドのような物もある豪華な城が見えてきた。
「いいか?俺たちはミハゼギルドの冒険者として昇格試験を受けにきたテイストで行くぞ。」
俺らのグループは俺に加え書筆鬼のショウヨウ、ゴブリンのコロイド、王族騎士団のウォリシュの4人だ。コロイドと王族騎士はスキルがないが、ショウヨウは演闘者《バトルアクター》という自分の持っている武器の長さを変化して見せるスキルがある。
「すいませーん、ここがギルドですよね?。」
「はいはーい!ギルド担当のチェリでーす!そうですよー!」
「あっあのー…その…昇格試験を受けにきました。」
「はい!では冒険者証をお願いします!団体ならギルド団体証をお願いします!」
なにそれー!もってないよーー!
「あっ、変わりますね。はい、これがギルド団体証です。」
困惑して目線を向けたらウォリシュが助けてくれた。
「はい、ありがとうございます。こちらお返ししますね。」
ここで受付の人の声のトーンが数段落ちる。
「お城に入ったら右へ進んで2番目の柱に刻印魔法があるからそこに魔素を入れると転移できるから、うまく鍵を盗むんだよ。奇襲成功させてね。」
お前も裏切り者かい!
「あ、ありがとうございます!」
「はーい!お気をつけて!」
声のトーンも元に戻っている。こやつやり手だな。
「よし、行くぞ!」
こうして俺らは奇襲を仕掛けるべく王城へと歩みを進めた。
スクロールお疲れ様でした!
見ているとは思いますが今日は2本投稿しているんで、
「えっ!知らんかった!」
みたいな人はぜひ読んでみてください。
次回は1週間以内に投稿する予定です。
あと自主企画始めました。ぜひ投稿していただけると嬉しいです。
それではまた次回!