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【第一章】7.見た目は清楚、中身は騒音系
「「ええええええ!?!?!?!」」
翔太と顔を見合わせると、共通の驚きによりお互い同じタイミングで奇声を上げる。きっと私の顔にも同じことが書いてあるだろうが、翔太の顔に『和馬って笑うんだ!?』という驚きが滲んでいる。
それはさておき、和馬は私を見て大爆笑している。髪にポテトでもつけたか?と思って髪の毛を触るが、何もついていない。
「なんで私見て笑ってんの?」
「こいつが、樋口のこと美少女だって…」
「うわぁぁぁ!!!!!!言いやがったこいつ!!!!!!」
和馬を笑わせた金髪癖毛の男子は大騒ぎしながら和馬を小突き、和馬はおかしくてたまらないと言わんばかりに大爆笑していた。翔太は和馬の一言を聞いた瞬間に面食らったように吹き出し、よくわからない笑いの渦に包まれる。
一通り笑いが落ち着いたところで、一番最初に沸いた疑問を全員にぶつける。
「私って美少女なん??ってかなんでみんなそんな笑ってんの?」
「星羅はまぁ割と可愛い方だと思うけど、見た目詐欺だよね」
「よし翔太、体育館裏行かない?」
「それは告白と取っていい?」
余計なことしか言わない翔太はさておき、まずそこの金髪男子に聞いてみよう。ってかこいつ誰だ?
和馬にヘッドロックをかけている彼にずいっと近づくと、紺色の切れ長目を少し逸らす。なんでだよ。
「ねぇ、私って美少女なん??」
「……まぁ…」
「悪いことは言わない、樋口はやめとけ」
「お前が可愛い子連れてるから気になっただけじゃん!」
緩めてもらったヘッドロックをもう一度かけられそうな和馬に彼が誰かを聞くと、忘れてたと言わんばかりの顔をしながら簡潔に紹介してくれた。
「こいつ、桜丘第二中の|土井 祐太郎《どい ゆうたろう》。クラスメイト」
「えっ、親友じゃなかったのかよ!?」
「じゃあ友達」
「親友じゃないのかよ…」
あまり顔に出ない和馬とは正反対と言っていいほど顔に出る土井は翔太を見ると、『あーっ』と声を上げて彼を指差した。
「中村翔太じゃん!!!!!!」
「……えっ、会ったことあったっけ?」
「あれは忘れもしない……一年の練習試合後、うちのマネージャーのほとんどを持ってっただろ!!!!俺、サッカー部なんだ」
そういえば翔太は元サッカー部だったような。小さい頃からサッカーが好きでサッカー部も中一の頃は入っていたらしいが、部活のメンバーと揉めたとかでやめたと言っていた気がする。それにしてもマネージャー持ってったってどういうことだ?
「あっ、そういえば練習試合の後やったら話しかけられたな……部員じゃなくてマネージャーに」
「うちのサッカー部のマネージャー三人とも結構可愛いじゃん?一時期三人ともお前のことばっか気にして、部内の目の敵になってたよ。みんな次の練習試合で復讐するって意気込んでたのに、いなかったしよー」
「え…っと、なんかごめん。別のことでメンバーと揉めて勢いで辞めたわ」
「嘘だろー!?俺、お前との試合楽しみにしてたのに…」
なんか、疎外感えぐ。