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第7話
体育祭の朝
男子校とは思えないほど校庭が華やかでどこか浮き立つような空気が広がっていた
イツキは体操服の袖を直しながら空を見上げる
🌱「今日、晴れてよかった!」
その声は朝の空気に溶けるように柔らかい
🍍「イツキちゃ〜〜ん!!!」
遠くから全力で駆けてくる影がある
☁️「福井先輩、朝から元気すぎです…」
アマネが呆れたように言うがリオは気にしない
🍍「だって体育祭じゃん!?テンション上がるに決まってんじゃん!」
☁️「イツキに突っ込まないでくださいよ?」
アマネが慌てて止める
イツキは笑って手を振った
🌱「リオ先輩、おはようございます〜」
🍍「おはよ!イツキちゃんの声聞くと元気100倍!!」
その言葉にアマネの眉がぴくっと動く
☁️「……なんでイツキ限定なんですか」
🍍「え?だってイツキちゃんは癒しじゃん」
☁️「癒しって言うな」
そこへ爽やかな声が割り込む
🐾「アマネ、朝から嫉妬?」
ユエがにこっと笑う
☁️「してねぇよ!」
イツキはそんな3人のやり取りを見てくすっと笑った
🌱「みんな、今日楽しそう」
☁️「お前が言うと説得力あるな……」
アマネはため息をつく
開会式が始まるとヒスイとシュウトも合流した
シュウトはイツキを見つけるなり少しだけ表情を緩めた
🐙「イツキくん、準備大丈夫ですか?」
🌱「うい!応援係、がんばります!」
🐙「……その笑顔、反則です」
シュウトは心の中で頭を抱える
ヒスイは腕を組んで静かに言った
💎「春田、声出しすぎて喉痛めるなよ」
🌱「気をつけます!」
💎「……ほんとに気をつけろよ」
リオは隣で跳ねるように笑う
🍍「イツキちゃんの応援、絶対盛り上がるって!」
💎「お前は落ち着け」
ヒスイが即ツッコミを入れる
イツキはそんな先輩たちを見て目を細めた
🌱「先輩たちも、今日はよろしくお願いします!」
🐙「よ、よろしくです!」
修斗は照れたように視線をそらした
最初の競技は一年の徒競走
イツキは応援係としてスタートラインの横で旗を持って立っていた
「一年一レース目、位置についてー!」
アナウンスが響く
イツキは旗を握りしめ声を張る
🌱「がんばれー!!いけるよー!!」
その声は、校庭の空気をふっと明るくした
男子校のざわめきの中でもイツキの声は不思議とよく通る
走者の列ではその様子を見て、ぽつり
☁️「……なんか、イツキが応援すると空気変わるよな」
🐾「イツキくんは太陽みたいな人ですから」
ユエが静かに言う
☁️「太陽って……」
アマネは照れたように視線をそらした
走者がスタートするとイツキは全力で旗を振る
🌱「いけー!!そのままー!!」
その声に走っている一年生たちが笑いながら加速する
男子校らしい熱くて単純ででもどこかあたたかい瞬間
シュウトはその様子を見て、心の中で呟いた
🐙(……イツキくんの応援、ほんとすごいな)
ヒスイは腕を組んだまま、静かに頷く
💎「……あいつがいると、競技が明るくなる」
🍍「わかる!!」
リオが全力で同意する
そして|アマネ《紅組》と|ユエ《白組》の番になる
🐾「絶対に負けませんよ!」
☁️「こっちもだよ…」
そして一気に走り出す
🌱「頑張れ〜!!紅組〜!白組〜!」
☁️「……ッ」
🐾「見惚れてたら送れますよ〜?」
そしてユエがリードする。そしてーー
「一位、紅組!二位、白組!」
☁️「よっしゃ!」
🐾「負けちゃいましたねw」
一年の徒競走が終わり次は二年のリレー
イツキは応援席に戻り、旗を抱えたまま息を整える
🐙「イツキくん、声出しすぎてませんか?」
シュウトが水を差し出す
🌱「ありがとうございます!」
イツキは嬉しそうに受け取る
ヒスイはその様子を見て、ぽつり
💎「……シュウト、甘すぎる」
🐙「いや、別に……」
シュウトは耳まで赤くなる
リオはイツキの肩に腕を回す
🍍「イツキちゃん、次の競技も一緒に応援しよ!」
🌱「はい!」
☁️「近い近い」
競技後のアマネが慌ててリオを引きはがす
ユエはそのやり取りを見て静かに笑った
🐾「体育祭、本番らしくなってきましたね」
☁️「お前は楽しんでるだけだろ」
アマネが呆れる
イツキは旗を握りしめ校庭を見つめた
🌱「……なんか、今日すごく楽しいです」
その言葉に、6人全員が自然と笑った
体育祭本番
まだ始まったばかりなのに、胸が少しだけあたたかくなる時間が流れていた