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「FILE 00:ようこそ、特定管理地区へ。」
『これより、新任職員に対するガイダンスを開始します。』
スピーカーから聞こえる合成音声は機械的で、冷たく淡々としたトーンだった。
薄暗い会議室のスクリーンに、真っ赤な警告文字が浮かび上がる。
**`【特定管理地区:入域注意勧告】`**
『本地区に隔離されている異能者は、全て【異能危険度】の判定を受けた者達です。勘違いしてはいけません。当局における危険度とは、単なる【能力の破壊力】を示す数値だけではありません。』
スクリーンの画面が切り替わり、一人の男の写真と数値を表すグラフが映し出される。
『能力の出力、制御の難易度。そして何より、「対象者の性格」「精神状態」および「過去の経歴」。
どれほど弱小な能力であろうと、対象の精神が破綻しており、反社会性が認められる場合、危険度ランクは跳ね上がります。』
音声が一瞬、間を置いた。
『逆に言えば、当地区に存在する者は全員が「何かしらの形で狂っている」ということです。
能力に殺されるか、彼らの悪意に殺されるか。
……それでは、健闘を祈ります。』
ブツン、と音声が切れると同時に、目の前の巨大な鉄門が重々しい音を立てて開き始めた。
門の向こうに広がるのは、危険度判定で世界から弾き出された者たちの街。
**――「特定管理地区」へ、ようこそ。**
─次回「FILE 01:不適合者のコード・ゼロ」