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紅葉
ある、とても静かな夜のこと…
真っ赤な紅葉が川でゆらゆらと踊り、静かに川下の方へ流れていく
ピチチチ…と、どこからか鳥の声も聞こえる
「っ…」
少し肌寒いくらいの空気に、月夜はふるり、と震えた
あの時…あの方を止めていられれば、何か変わったのだろうか
「なぜ…なぜ、貴方は私を置いて逝ってしまったのですか、っ…?」
「姫様…これ以上ここにいては、お身体に障ります」
「そうね…っ」
そう言って、戻ろうとした時だった
ふいに、ひらり…と月夜の髪に紅葉の葉がついたのだ
「あ、ああ…っ」
その紅葉の色は、他の紅葉の中でも一際赤く、濃かった
…そう、その色は
「いやぁぁぁぁあああああっっっっ!!!!!!」
大好きなあの方の瞳にそっくりな色だった
…ああ、今年の秋も何もなかったかのように静かにすぎていくようです