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殺人病 青組
ピッピッピッ
「んー、もう朝かぁ」
いつも通りに目覚める。
いつも通りにリビングに行く。
そこまではよかった。
いふ君と、顔を合わせるまでは-
「んー、ほとけおはよぉ」
「おはよー、いふk」
まって、何で僕ナイフ持ってるの?
「ほとけ?料理の途中やったんか?」
「ち、違う。」
「ほとけ、目、どした?真っ赤やで。」
真っ赤な目、無意識に持っていたナイフ。
「もしかして・・・!!」
「殺人病・・・!!!」
全てが結びつく。
「ごめん。いふ君。逃げて。逃げ、られ、ないかも・・・だけどー」
シュッ
「っ!あっぶね!」
ここからいふ君視点
「チッ」
今は避けられたが、ぎりぎりだ。体力を消耗してきたら避けられないだろう。
「何で?僕は、いふ君を、傷、つけてるの?」
「いふ君、傷つか、ない、で、、、?」
「っ!」
自我が残っているのか。
「早く、僕を、殺して、、?」
「ごめん。それは、できない!」
「早く!!!いふ君を殺しちゃう!!!」
「はや、く・・・・・・・・・・」
黙り込んだ。きっと、自我が消えたんだな。終わった。さっきの攻撃は自我があったからまだ避けられた。でも、もう。
「そうはさせんで!ガシッ」
「しょにだ!」
「ぐっ・・・きっつ!」
「お前まで殺されるぞ!」
「いふまろは殺させない。いむ君を、傷つけない。」
「そんなの、、、」
無理と言いかけてハッとする。まだ、希望は、あるかも知れない。奇跡が、起こるかも知れない。いや、
「奇跡を起こす!」
とは言ったものの、どうやって?考えろ。
なぜ俺はさっき攻撃を避けられた?
そういえば、ほとけの次の動きが見えたような、、、
「そうか、俺は、特殊能力を持っているのか!未来予知の。」
「未来予知・・・か。」
ズルッ
「しまった!いむ君を、離してもうた!」
グサッ
うそ、だろ。俺、刺されちまったじゃねぇか。
やっと、希望が見えたのに。
「ごめんな。しょにだ、ほとけ、りうら、ないこ、あにき。」
「俺は、言ったよな。いふまろは殺させない、と。」
「・・・!蘇生?」
「あぁ、その通り。俺の能力は、死んだ人、あるいは未来で死ぬ人を死ぬ原因を排除することで助けることができる。」
「そうか。」
能力、使ってみるか。
「っ!!!」
ほとけが、死んでる?
しょにだが俺が殺したのか?!
殺すしかないと判断したのか。
「しょにだ、その能力、ほとけに使ってくれ」
「俺はこの病気は治せない。」
「未来で、ほとけが死んでる。そして、その原因はまさしく、殺人病。殺人病が悪化し、動きが素早くなり、殺すしかないと俺たちが判断した。つまり、このほとけが死ぬ原因になった殺人病を排除することはお前にもできる。」
「ふっ。了解した。」
「よし、これでOK。」
シュッ
「・・・!は?!なんで?!」
「落ち着け、しょにだ。ほとけは、自我を取り戻しかけてる。」
「こっからは、俺に任せろ。しょにだ。」
スッ
俺の今ある体力を振り絞って、最高速度で移動する。
ガシッ
「ほとけ。聞いてくれ。」
「俺は、ただ自分が死にたくないだけじゃない。しょにだや他のみんなに死んでほしくないだけじゃない。」
「お前に、罪を負わせたくないんだ。」
「お前に人殺しになって欲しくない。」
「日常に、戻ろう。また、6人で、いれいすで、笑おう。バカやってさ。ない子に怒られて。そんな日常を、もう一度、すごそう。」
「いふ君。ありがとね。しょーちゃんも。」
「ほとけ!」
「いむ君!」
「ごめんね。本当に。」
「お前、相変わらず、バカなんだな。」
「な!」
「ぎゅっ」
「っ///何するの///」
「そういうとこ、好きだよ。」
「ば、ばか!///」