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終焉の魔導士と星喰い
へへ、久しぶりのきなこの個人戦闘シーン!
**終焉の魔導士と星喰い**
夜空だった。
星々が輝く静かな夜。
王都の人々は眠りについている。
本来なら。
空に異変が現れたのは深夜だった。
誰かが気付いた。
星が減っている。
一つ。
また一つ。
夜空から消えていく。
そして。
それは現れた。
巨大な黒球。
月の半分ほどの大きさ。
黒い霧を纏い、
ゆっくりと空を漂っている。
その姿を見た老魔導士は震えた。
「まさか……」
伝承の災厄。
**『星喰い』**
星の魔力を喰い、
大地の魔力を喰い、
最後には国を喰らう存在。
「避難だ!!」
王都中が混乱する。
だが。
空から黒い光が降り注いだ。
ドォォォォォン!!
王都外壁が吹き飛ぶ。
悲鳴。
叫び。
混乱。
その時だった。
「騒がしいな」
静かな声。
一人の青年が夜空を見上げていた。
終焉の魔導士。
きなこ。
「面倒な相手だな」
星喰いが脈動する。
ズズズズズ……
空間そのものが歪み始めた。
魔力吸収。
王都全体の魔力が吸い上げられていく。
魔法使いたちが膝をついた。
「まずい……」
「魔法が使えない……」
しかし。
きなこは平然としていた。
右手を上げる。
**|神聖領域《ホーリー・ドミニオン》**
黄金の結界が広がる。
王都を包み込む超巨大結界。
吸収が止まった。
「止まった!?」
「結界で干渉を防いだのか!?」
魔導士たちが驚愕する。
きなこはスキル「無限魔力」によって魔力がなくなることはないのだ。
星喰いが怒った。
空が裂ける。
黒い槍。
数万。
それらが王都へ降り注ぐ。
流星群。
いや。
災厄そのものだった。
きなこはため息を吐く。
**|天翔竜召喚《スカイ・ドラグーン》**
巨大な魔法陣が現れる。
**次の瞬間**
咆哮。
白銀の竜が夜空へ舞い上がった。
「召喚魔法だと!?」
竜が翼を広げる。
暴風。
黒槍の大半が吹き飛んだ。
しかし。
全ては止まらない。
王都へ迫る。
「なら」
きなこの瞳が細くなる。
**|断界《ディバイド・ワールド》**
空間が割れた。
ガラスが砕けるように。
王都上空に巨大な亀裂が走る。
黒槍は全て亀裂へ吸い込まれた。
そして。
消える。
完全に。
観衆は言葉を失った。
「何だ今の……」
「空を……割った……?」
きなこは星喰いを見上げた。
「防御はわかった」
転移。
瞬間。
空中へ現れる。
星喰いの真正面。
星喰いが咆哮する。
巨大な黒球が形成される。
本命。
これを落とせば王都は消える。
だが。
きなこの右手が動いた。
**|虚空牢《アビス・プリズン》**
黒い檻が展開される。
星喰いの周囲を包囲。
空間そのものが閉じる。
星喰いが暴れる。
しかし破れない。
「捕まえた」
珍しくきなこが笑った。
久々だった。
ここまで綺麗に決まったのは。
そして。
最後の魔法陣が浮かぶ。
紫。
空間魔法の極致。
星喰いが初めて恐怖を見せた。
「終わりだ」
静かな宣告。
**|境界崩壊《ワールド・ブレイク》**
世界に亀裂が走る。
星喰いを閉じ込めた空間。
その空間ごと砕いた。
音はなかった。
ただ。
パリン。
という、
小さな硝子が割れるような音だけが響く。
そして。
星喰いは消えた。
跡形もなく。
夜空が戻る。
星々が輝く。
静寂。
誰も声を出せない。
きなこは空を見上げた。
「今日は綺麗だな」
王都を救った伝説の冒険者は、
ただ夜空を眺めていた。
今回はいつも雷系と全属性混ぜ合わせの魔法ばっかだったので、違う魔法にしてみました!