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2章5話 “head to head”
お久しぶりです。
なに?前回の新作から1ヶ月?知らんな?
ごめんなさい。
最速正月投稿してるはずから許してください。
それでは本編どうぞ!
前回のあらすじ
書筆鬼《ライトオーガ》を仲間につけ、ついに王都へ到着。
俺のグループは柱に3番目ぐらいに到着した。
チェリに言われた通り魔素をこめると柱の魔法が発動し転送された。
--- 「うおぉぉぉぉおおおお」 ---
すげーー!
めっちゃ豪華な部屋に転送された〜!豪・華・絢・爛!
でもこれが目的じゃないんすよ。
「ちょっと待ってて。」
不意打ちによる全滅を防ぐために一旦メンバーを物陰に隠しておいて、様子を確認する。まぁ誰かいるなんてことは…
「「あっ」」
「何奴だお前!ここは我が家王城ぞ!そして私は王家の六男、アザガだ。刀を交えようというのか!?」
「何?貴方は王家の子であるのですか!?申し遅れました私このエリトネア王国の端っこ、西の境界線近くを統治しておりますミハリアと申します!私下郎なれどもこの国王の生誕を祝わないわけにはいかないということでここにいるわけですが、この広大豪華な王城で迷ってしまい…誠におこがましいのですがここがどこか教えてくれませんかね?」
テンパったけどうまく取り繕えたのでは?
「西端というとライヤスネ亜国との境界線…日々野蛮な獣どもの相手に苦労していることだろう。だが安心せよ。残り3か所のギルド……ミハゼ、聖魔礀、メルニアを制覇すれば、この国内も全て王の手駒となる。その戦いで得た魔物どもを卑しいケダモノにぶつければ亜国もここの属国だ。」
はぁ。
なるほど、ここの王国にはこういう
「腐った奴しかいないと。」
「何を言う!!」
「いえ…つい…
--- てめぇらの方が卑しいと思ってしまってな!」 ---
瞬間斬りかかる。相手はご丁寧にも名乗ってくださっているので六男であることは把握済み。この急襲には対応できないだろうと思ったが…
「何!?」
振り抜いた剣は同じく相手の剣に防がれた。
「発動…牽牛砲突《バッファカノン》」
「グハァぁあああ」
防いだ剣はそのまま俺の剣を伏せ、できた隙に権能の力を使った一突。
そのまま階段を転がりおち、地下室まで落ちた。
「お前はそこでおねんねしとけ。牽牢獄《カウプリズン》」
さらに階段を封じられ、地下で閉じ込められてしまった。
「どうだ、俺のスキル牽牛華王《ウシツラナ》の技を食らって?え?」
俺は呟く。
「野菜調理《スキルクックナー》」
「なんだ?だんまりか?」
六男がそうほざく。
「永遠に黙るのはお前のほうな。
獄槍縄突《へグリーランピード》」
前回発動したものから《ヤリパラガス》などを追加して放つ。
前のとは違い火力は一点に集中しているから
「……ぐはっ」
局部を狙わず貫いて力を抜き、縄で捕らえ引き寄せる。
「これで2人目だな。」
「何…もう……一人…は…」
そこで力尽きたようだ。
と言っても殺してはいないので、《スイミンレタス》で眠らせる。
と、
「おー!」
「ナイスです!」
グループの仲間が来た。
「ああ、ここで1人やっつけられたのはでかい。ただ俺もここに囚われたっぽい。相手のスキルだから殺さないと解除できないしな…」
「はい、捕縛した王族は一度チェリさんに渡して、彼女のスキル捕攫王《ツカミトル》の効果で捕らえていただき、その後封魔鋼の錠で牢へ、という感じですね。」
とウォリシュが言う。
ん?
あいつ究極スキル持ちなの!?てか、
「封魔鋼って何?」
「鉄に高熱で魔素を込めると魔鋼になります。それに闇エネルギーを加え封魔鋼にすると魔素を封じスキルを発動出来なくする金属ができますね。」
すげー!と感心していると、
「解析が完了したぜ。どうも奴の権能じゃ無いみたいだな。別のやつの権能の起動スイッチをあいつが押したみたいな感じか。」
ゴブリンのコロイドが解析をしてくれた。
なんか…みんな優秀。
書筆鬼のショウヨウだって今護衛をしてくれている。
「お前ら…どうする?俺はこっち探すけど…」
「我々も探索を進めます!」
護衛役、ショウヨウがそう意気込み、
「はい!」
「もちろんです!」
それに2人も続く。
「わかった。死ぬんじゃねえぞ。あと、これお守りな。」
そういってそれぞれに野菜を渡す。そして彼らに背を向け歩き出した。
歩き始めて一時間が経っただろうか。一向に下へ降りる階段やら牢屋やらは見えず、結局はそんなに長さのない廊下を行ったり来たりしている。
「ヤベェな…出れねぇぞ。他の奴らはどうしているかな……!!ピクトさんなら何か手があるかも!権能菜園!」
///お待ちしておりました。///
「ごめんよ。それで、何か手はあるか?」
///もちろんです。《ハアクオカヒジキ》を使えば魔素を込めることで周囲の状況の把握が可能です。また、それで解析した情報をもとに技を私が構築すれば、その牢も打ち破れることでしょう。関係各所との連絡も行っております。///
「おぉ!ありがとう!」
そう言いながら早速言われた作物を収穫し、ついでに不足気味だった魔素も回復して復帰する。
「よっと。よし、お前らも行ってこい!!」
解析にはちょっと時間が必要そうだったので、マメサクとフェニックスを檻の外へ放つ。
「で、これに魔素を込めれば…ってうぉ〜〜!!」
魔素を込めた瞬間、映像が流れ込んできたのだ。
〜東館・四階〜
この王城は東館、南館、本館、大広間、庭の5つに分けられる。
高さも様々であり、本館と大広間をつなぐ回廊や東館、南館と本館をつなぐ渡り廊下など複雑に入り組んでいる。
そしてその東館の三階。
「ギャァぁぁああ〜」
「転移先がランダムなんて聞いてないよー!」
「なんでだよ〜!」
最初の情けない悲鳴の主、ゴブリンの王であるゴルバリオ・ラランは困惑していた。
「もう!バフケールの効果は切れるし、変な水?斬撃?に追われるし…もうなんなの!」
その変な攻撃の主が言う。
「ははは、あなたたちが止まればすむ話よ!」
これだけでも十分きついのに、さらに仲間の書筆鬼が絶望的な状況を伝える。
「ゴルさん!分かれ道です!」
「ウッソだろ…右だ!右に行くぞ!」
しかし、お得意の幸運にさえも見放されたようだ。
「行き止まりか…」
「終わった…」
口つぶやく仲間たち。
「あはは、あなたたちも終わりかしら?私は王家四女のミスズよ。冥土の土産にでもしてくれよ。」
ゴルバリオは答える。
「我が名はゴルバリオ!お前を倒すものなり!」
こうして自由に形を変える水のような斬撃を躱し続ける途方もない戦いが始まった。
〜東館・本館間の渡り廊下〜
「ん?なんだこの花は?」
そう呟いたのはゴブリンだった。廊下の手すりの先にラッパのような形の花を見つけたのだ。
そしてこのグループのリーダー、セルディアは言う。
「それは水仙やな。つまりこの近くには、至神スキルを持つ王女「ギャァぁぁああ〜」話している場合じゃなさそうだねぇ…いくぞ!」
「おーっ!」
そう、幸運は発動していた。しかし、思いがけぬ形で。
王家の護衛、輸送を受け持つ騎士が王家に牙を向くまで、時間はかからない。
〜南館・二階〜
「ここは…どこだろうな。美しい掛け軸もかけてあるよ。ここの部屋の持ち主はセンスがいいな。」
「もう、サンピツさん!それはいいんですよ!」
転移先にあった掛け軸を見てうっとりするサンピツを、王族騎兵隊に止められる。
そんな彼らをそよ風がなでる。
「ん?風?」
ここは屋内。ならば風は権能の影響だと考えられるわけで。
「警戒しろ!」
「一足遅いね!」
刹那、吹き付ける突風。
「よ!僕は王家五男のヤシス!風信華王《ヒヤシンス》使ってお前らを殺す人だよ!」
「黙れ!俺はサンピツ!筆闘術でお前を倒すもの「長い!カーットウィンド!」何!」
物凄い速さで風が吹き地面が割れたと共に、仲間と孤立してしまった。
「くそ、孤立させてきたか…」
「さぁ!一騎討ちと行こうか!」
「わかった、受け入れよう!」
武人、サンピツとポジティブサイコパス、ヤシスの戦いが始まる。
〜本館と大広間を繋ぐ回廊〜
「どっかにいるはずなんだ!門番ってやつが!」
「本当にこっちか?」
「こっちから声が聞こえる…少なくとも誰かいそうだな。」
そう会話を話すのは、タツヤとペアを組んでいたショウヨウ、コロイド、ウォリシュの三人だ。
「ここを開けると部屋につながるのか?」
「さぁ、ちょっとわからないな?」
「まぁいい、行くぞ!」
そして開けると待ち受けていたのは、
長い廊下と、チューリップの花壇。
「あんたたちが私の相手かい?弱そうなのが回ってきたねぇ。」
「こいつは?」
「いや…あいつは…次女のチュリピ…名の知れている戦士だ。」
コロイドの問いに答えるウォリシュ。
「まぁ、やるしかないだろ。」
そして、覚悟を決め呟くショウヨウ。
彼らの持つ野菜はどのような効果をもたらすのか。
名の知れた実力者対運頼みの新星。
戦いの火蓋は切って落とされた。
〜その奥にいると思われる者〜
「各所で交戦が始まったようです。いかが致しましょうか。」
「今手空いてるの誰だ?」
「サラワー、アヤメ、ヴィオガ、ダンデラですね。加えてハビススも交戦していないようです。」
「ほう、至神スキル《ディーティ》の半数が戦闘中か。」
「はい、そのようですね。」
「全員集結させろ。あ、アイツはいいや、あの〜アヤメ、アヤメは牢番やらせておけ、あと他の集めろ。」
「相変わらず、ですね。」
「何がだ?」
「いえ、子さえも道具としか見ていないことですよ。」
「あぁ、子供も俺が強くなるための道具だろうよ。特にあいつはダメだ。あいつ、あのー…ノクリアだ。アイツ、忌々しい。」
「いいでしょうよ、今も牢屋に囚われています。牢屋には《《誰も入っていませんよ》》国王。」
「ハッ!そいつがお似合いだろうよ、
失敗作のアイツにはな。フハハハハ!フハハ!」
〜庭〜
「雨雲は…無いな。仕方ない。屋内に戻るか。」
ハルトは権能発動のために雨を望んでいた。しかし、そううまくいかないもんで雨雲はなさそうであった。
「そうでやんすね。戻りやしょう。」
「おっと、そうはさせねぇぜ。」
「誰だ…名乗れ。」
「アタイはリリア。百合の毒を操ってテメェらをぶっ倒す者だよ!」
「全員回避に徹せ。さもないと死ぬぞ。奴の毒は相当強い。俺は遠距離の魔法戦で戦う。お前らも遠距離で戦え。」
素早い伝達で敵の特徴を伝えるハルト。
「そんなこと言うなよぉ〜。《《俺とお前の仲だろぉ》》」
そう言って近くのゆりを触る。と、
シュゥゥゥゥウウウ
「ゆりが…溶けた?」
仲間のゴブリンが言う。
「あぁ、あれが奴の能力だ。強力な毒素を持つ。」
「おい!ビビってんのか?」
「恐れることなど何もない。目の前の敵を打ち砕くだけだ。」
雨襲の魔士vs百合の女王、近距離vs遠距離、静vs動。戦闘開始。
〜本館・屋上〜
「コッチ二カタキハイナイカ…」
サザメは書筆鬼だけで構成した仲間と共に仇をとるべく敵を探していた。
「こっちにはいないぞ。」
サザメのスキルによって感情の固執を解除されている書筆鬼がいう。
「その仇ってのは俺かな?」
「クソ、ソノ声…オマエカ、ロザリオ!」
「そうそう、俺は王家三男、ロザリオ。薔薇華神、至神スキル《ディーティ》を持ってて、そのスキルで人の感情を暴走させるんだ!」
「オマエ!イイ加減ニシロ!」
そう言って、全力で切り掛かるサザメ。しかし、
「んー、いいね!その復讐に燃えてる感じ!」
そう言って剣を素手で掴む。
「僕の権能は固執だけじゃない。感情から力を生み出すこともできる。それは、
人の感情でも例外じゃない。」
ロザリオは確実に復讐の心の力を抜いたことを確認し、剣を離す。そして、
「なぜ、お前の目はまだ復讐を狙っているのかな?」
「オ生憎様ダナ。ワタシモ感情ヲ力ニスルンダヨ。サラニ、仲間ノ力モ使エルトイウ点モ同ジ。違ウ点ハ、
それを力として吸うか、心として吸うか。」
感情がこもった言葉に軽い口調で返すロザリオ。
「なるほど、君は感情を得たと。大差ないねぇ、君は僕の下位互換だからね。君の感情は見事に人に向けられていた。つまり棘を向けているんだよ。人にね。
棘鎖暴虐《ローズペイン》」
黒い薔薇の花を纏う棘がサザメを襲う。
「そうか、お前は知らないのか、権能に下位互換などない。権能は使い方によって無限の可能性があるということを!
感情爆発・砕氷吹雪《エモーション・グレブリザード》」
サザメも今まで集めた書筆鬼の感情を爆発させる。
お互いの攻撃は相殺される。
「僕は君がいる限り回復し続けられる。何せ君の復讐心は無限なんだからね。」
「ごちゃごちゃとうるさい!私も無限に力が湧いてくるようだ!」
無限の力vs無限の感情
夢幻の感情になってしまうことを不安視する仲間を背に。
花びらを凍て付かせ、屋上に黒い花吹雪を散らせる。
〜本館・四階〜
その者は駆ける。
「クゥゥウウウン、キャンキャン!」
四つ脚で。そして急停止する。
「クンクン、キャァン!」
そう、マメサクは、とある匂いを頼りに動いていた。それは、
「キュゥゥウウン、キャンキャン!」
同族、ミドリオオイヌのメスの香りである。
そして、曲がり角を曲がった先に、
艶やかな犬が。
「キャンキャンキャン!キュゥゥウン!」
即座にマメサクは、求愛を試みるが、
「私の狗に手を出す気ですか?あなたは?」
その飼い主と思われる人に一蹴される。
よく見ればメスの犬も首輪がつけられていて…
ボロボロに《《遊ばれた》》形跡がある。
「これは私の遊び道具です。もうすぐ壊れてしまいそうですけど。あなたみたいな貧乏犬に渡すよりかはマシです。」
これに憤るマメサク。
「キャァァォォオオオン!!グルゥゥウウオォォン!!」
「その犬を解放しろですって?いやですよそんなの。私はスレイ。王家五女です。あなたも私のペットにして差し上げましょう。」
どのように遊んだら犬がボロボロになるのか。
なぜ犬語がわかるのか。
触れてはいけないことだらけの解放戦線が始まる。
〜????〜
「おい、マジか!大変なことになってるぞ!」
「本当だ、出陣すべきだなぁ。」
「オラの工房にまだアレの残りがあるけど、3つしかないぞ。」
「それでいい。それで俺らは出撃しよう!」
「あぁ、恩人の危機に助けに行かない我らではあるまいな。」
「勿論だ!!」
〜本館・地下一階〜
一気に映像が流れてきた。
みんな命懸けで戦ってるんだ。
一部動機が不純な奴がいたけど。
でも俺だけ戦わないんじゃダメだ。
「ピクトさん、解析終わった?」
権能菜園に入ってそう問う。
///はい、終わっております。///
「準備は?」
///万端です。///
「頼むよ、本当に。」
///おまかせを。///
権能菜園から飛び出し、技の準備を整える。
「牢破ノ勢《ブレイクプリズン》」
魔素を回復する効果を、《ハンテンゴーヤー》で反転し、魔素を牢屋から奪う。
牢屋は見事に消滅した。
そして、
「助けてくれ〜!」
「ここから出してくれ〜!」
「救世主様よ!」
大量の捕虜が壁の裏側に。その中には!
「うそでしょ…助けに来てくれたの?」
ノクリアさんの姿も。
お疲れ様でした!
あれ2話分?ってぐらいの長さになりましたね。
2023年になったら色々やろうと思っている今です(2022:23:59)
これは続報をお楽しみに!
それではまた次回!!