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15th round
本編ではありえない二人の軍人の戦いが幕を開ける。
アニメ56話までの内容を含みます。
時系列は空港の直前になります。
ご注意ください。
ルイスside
「天人五衰のメンバーは魔人フョードル、道化師ニコライ、管理人シグマ、不死公主ブラム。そして神威」
国家の消滅が目標とか、神威の正体が気になっていた。
「でも、まさか君だったとはね」
ははっ、と笑う僕に対して彼は警戒をしていた。
すぐに首を刎ねられなかったのはうれしい誤算だ。
無駄に異能力を使う必要がない。
話し合いができそうで何より。
「はじめまして、戦神。自己紹介は必要かな?」
「貴様も戦神だろう、ルイス・キャロル」
「まさか君が|天人五衰《テロ組織》の創設者だとはね。本当、英雄様の考えることは判らない」
話を無視しながら僕は距離を詰めていく。
「本当に判らないのか?」
「と、いうと?」
「戦争の恐ろしさは、貴様も知っているだろう。殺す側としてな。そして戦争を命じるのは国家だ」
「だから国家を消滅させる。大量の殺戮を以て平和を成す、なんて君ほどの人物じゃないと実行には移せないよ」
ピタッ、と僕は彼の前で足を止める。
近くで見るとやっぱり大きいな。
僕が小さいだけでもあるんだろうけど。
「こちらにつくか、英国の戦神。探偵社と繋がっている貴様をスパイとするのもいいが、その首を世界に晒すことも……否、吸血種にして手元に置いておくのも良いだろう」
「強さを認めてくれているのか、すぐに倒せると雑魚扱いされているのかハッキリしてほしいね」
「もちろん、認めている。だが儂が負けることはあり得ないからのぉ」
なるほど。
「吸血種にはちゃんとした指示は出せないのかな。じゃなかったら僕を引き込もうとする理由がない」
「それでどうするんだ?」
ピリッ、という空気が辺りを支配する。
嫌な汗が流れた。
本当、なんて奴だろう。
目の前に立っている彼が本当に同じ人間だとは、到底思えなかった。
「答えは決まったよ」
僕は淡々と語り始める。
「戦争を命じるのは国家で、死んではならない人がたくさん命を落とした。ロリーナだって生きるべきだった。戦争さえなかったら、仲間たちが死ぬことはなかった」
掌が、真っ赤に染まって見える。
数多もの人を斬り、撃ち、命を奪ってきた罪は消えない。
ギュッと拳を握り締め、僕は深呼吸をする。
そして、笑顔で云ってやった。
「共感はするよ。でも、否定させてもらうよ」
銃声が響き渡る。
でもまぁ、避けられるよね。
僕は距離を取って武器を揃えた。
さて、世界的な英雄を相手にどれほど戦うことが出来ることやら。
彼はさっそく神刀・雨御前を出してきた。
でも──。
「なっ……!?」
「君が過去や未来を斬る前に奪ってしまえば何も問題はない。そうでしょ?」
掴む前に鏡を使って僕の手元へ転送させる。
これが時空剣か。
僕では約一|米《メートル》しか越えられないから持っていても意味がないかな。
とりあえず|異能空間《ワンダーランド》に入れておくことにした。
アリスに封印しておいてもらうし、これで僕の勝利がなかったことにはされない。
「殺せば異能空間から雨御前を取り出せず、か。流石は儂と同じく戦神と呼ばれるだけあるな」
次の瞬間、僕の目の前に彼はいた。
「だが吸血種にして出させればいいだけの話」
「そう簡単に負けるわけないでしょ」
鏡を出して、猟犬の剣を防ぐ。
百倍にしたものでも対応できるとかどうなってるんだよ、この鏡。
でも、助かった。
「先程も思ったが|鏡《それ》は赤の女王の異能力か」
「正真正銘、これも僕の異能だよ」
「……訂正しよう。儂は貴様のことを完全になめていた。まさか立原以外にも追い詰めらるとは思っていなかったな」
立原君も英雄と戦ったのか。
しかも、単独で彼を追い詰めた。
まぁ、雨御前も神刀とはいえ元はただの金属。
僕のように奪うことはそう難しくない。
「テロを止めるつもりは?」
「ない」
「……そうか。なら、どちらが本物の戦神か。この戦いでハッキリさせよう」
「後悔するなよ、ルイス・キャロル」
僕は急いで距離を取る。
しかし、異能技師によって身体強化手術を受けている彼にはすぐに追いつかれてしまった。
そもそも、僕はどうやって彼に勝てばよいのだろうか。
殺しはできない。
なら、戦えない状態にして|異能空間《ワンダーランド》に転送する。
ブラムには悪いけど死んでもらうしか──。
「儂を前に考え事とは、随分と余裕だな」
気づけば英雄の姿はなかった。
背後から声が聞こえたと気づくまでに、そう時間はかからなかった。
「さらば、英国の戦神」
喉元に刃が当たる。
痛みで何も考えられずにいると、謎の浮遊感に襲われた。
ドサッ、と音を立てて僕は床に落ちた。
不思議と痛みはない。
辺りを見渡すと、|異能空間《ワンダーランド》ということが判る。
アリスが、助けてくれたんだ。
「此処は……」
「ようこそ、僕達の世界へ」
首を抑えながら、僕は立ち上がる。
刎ねられてたら終わりだったな。
頸動脈を斬られたぐらいで済んでよかった。
「君の世界?」
「あれ、僕の異能力知らないの?」
「異能空間から物を出し入れするだけだと思っていた。やはり、味方に引き入れたほうがよさそうじゃのぉ」
「残念だけど、僕は仲間にならないよ」
そういうと英雄は僕の心臓ギリギリで剣を止めた。
「元の世界に戻せ。それか雨御前を返せ」
「断る」
僕は首を抑えてない方の手で剣を握る。
英雄は驚いているようだった。
まぁ、首の傷は時が止まったおかげで出血死はなくなった。
でも手の傷から流れた血が多かったら僕は死ぬ。
「残念だけど、僕が死んだら君はこの空間に捕らわれたまま。ブラムも置いてきたし、雨御前でもやり直せないほど……時も経った……」
その言葉を最後に、僕は倒れた。
「……なるほど。儂の負けか」
Winner,Lewis
うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!?
なにこれぇぇぇぇぇぇぇぇ!?
はい、ということで前から書いてみたかった戦神vs戦神でした。
これがルイスくんの勝ちなのかは微妙なところではあります。
でも私の文章力ではこれが限界でした。
その後も書こうかと思ったんですけど、やめました。
皆さんのご想像にお任せするということで。
本当は20thで出そうと思ってた。
でも、今日投稿予定のやつが書き終わりそうにないのでこれを投稿しました。
明日はなんといつも読ませていただいている神作から彼女が登場!
リクエストありがとうございます!
対戦相手募集中!
期間が短いので戦ってほしい文ストキャラはもちろん、文ストオリキャラでも全く関係ない作品でも大丈夫です!
まぁ、私が書けそうならだけど((
それじゃ、また明日お会いしましょう!