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バイバイマイサマー ②「嘘とスイカ」
【前回までのあらすじ】
両親の事情で親戚の季楽(きら)さんの家に遊びに来た小学5年生の杏(あん)ちゃん。
スイカを食べていると野球ボールが飛んでて来て…取りに来たのは小学6年生を名乗る男の子だった。
「ただいま~!」
季楽さんが帰ってきた。
「お疲れ様です!」
私は玄関へ走り、汗だくの季楽さんにタオルを渡す。
「ありがと…スイカ美味しかったでしょ」
「はい!とっても甘かったです」
「ふふっ!じゃあ、ちょっと早いけど夜ご飯にしましょうか。」
時計を見ると、時計の針は5時半を指していた。
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ホームステイ(?)初日のご飯は季楽さん手作りのカレーライスだった。
野菜が不思議とキラキラ(季楽さんの名前いじってないよ!)して見えた。
「「いただきま~すっ!」」
夕方になってきて、縁側から強い夕日が光が差し込む。
私はそれを眩しがりながら、カレーのルーとご飯をバランス良くスプーンに乗せて一口食べた。
「辛っ!」
カレーはとても辛かった。
季楽さんは普通にぱくぱく食べている。
「あ~!ごめんね、私辛いの得意だから激辛にしちゃった!」
「大丈夫です…暑いですね…」
「あっ…クーラーせっかく付けたのに窓完全開放じゃん!閉めなきゃっ!」
季楽さんって…ちょっとドジなところもあるんだよね…。
「手伝います(笑)!」
そう言って私が縁側の窓を閉めようとしたら…
「キャッ!」
ボールが飛んできた。
「はーぁ…またアイツね」
季楽さんはボールを拾い上げるとサンダルを履いて玄関へ向かった。
この光景…どこかで…あ!
昼間の男の子だ!
「はぁ…|流輝《りゅうき》くん気を付けてよ!女の子に当たるところだったじゃない!」
流輝くんっていうんだ…名前。
「はーい…ん?女の子ぉ?」
「私じゃなくて…」
「あ、昼いたヤツか!」
「昼…?昼も家にボール入れたワケ!?」
サンダルは季楽さんが履いちゃったから私は玄関に行けない…あ、玄関から行こう。
私は玄関に回って自分の靴を履いて外に出た。
「あ、|前田 杏《まえだ あん》だ!」
おいおい、年上(小6)だからっていきなり呼び捨ては…
「杏ちゃん、でしょ!杏ちゃん、この流輝くんって子は、あのスイカ作った農家さんの子なの。てか5年生にもなって…昼からいつまで遊んでんのよ!」
そう言って季楽さんは男の子…|流輝《りゅうき》くんを叱る。
…ん、小5?
同い年じゃん!嘘ついたんだっ!
あのスイカは流輝くんのお父さんお母さんが作ったんだ…へぇ。
すみません!このシリーズの①で最初、杏ちゃんが「小6女子」という設定になっていたというミスがありました…杏ちゃんは「小5女子」です、すみませんでした🍏ちなみに、季楽さんの家の縁側は、サ●エさん一家(●にはザが入ります)の家みたいなものをイメージしといてもらえればな、と思います(笑)
👇この絵文字カワ(・∀・)イイ!!👇
ヾ(*´∀`*)ノキャッキャ
ちなみにこの小説は一応不定期公開になります。
8月末には終わる予定です。