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目次
1.初めての準備生徒になっちゃいました今その朝です!(テンパってる)
<『本日、7時より学院集会を開催。準備生徒は6時に登校すること。』
唐突に届いた学院からの一斉メール。
ハァ? いきなり? 準備生徒かわいそ~。
今まではそう思っていた。《《今まで》》は。
「聞いてないんですけどッ!?」
ベッドでスマホをぽちぽちしていた私、|佐々峰瑠麗《さざみねるり》は布団を蹴り飛ばした。
そしてクローゼットへと走った。
バンッ!! とクローゼットを開け、ちょっとシャレてる制服を取り出す。
くるりと振り返った瞬間、視界が暗くなった。
「うわっ!! 何っ!?!?」
蹴り飛ばした布団が私の頭に見事、着地したらしい。
もうなにがなんだかわからない。大パニックだ。
とりあえず抜け出すのも面倒なので、頭から布団を被ったまま制服に着替える。
そして思いっきり自分の部屋のドアを開け、玄関へと駆け出した!
「お、おい、瑠麗!? どこ行くんだ、鞄も持たないで!?」
お兄ちゃんの言葉に私は急ブレーキをかけて止まった。
よくよく考えたら、私、今日鞄を見ていなかった。
大慌てで自分の部屋に戻る。
確か、昨日の夕方はそこらへんにポイッと……あ、あった!
ガシっと鞄のことを掴み、今度こそ家を出た。
「いってきまーすっ――うわぁぁあっ!!!」
家の前にあった石にぶつかってコケかけた。危ない。
バランスを取り直し、全速力で通学路を走った。
オリジナルいぇええええい!
2.世界一最悪な出会い
現在、5時59分55秒。超ギリギリだが、残りの4秒の間に校門を通らないと終わるぅううう!!!
私の通っている学院――|晴ヶ丘学院《はるがおかがくいん》は門限を守らないと厳し~い罰が待っているのだ。
校門の残り少しの隙間をシュンッと通り抜ける。
時刻は5時59分59.8秒。……あっぶねぇえええええ……!!
超超超ギリギリだった。間に合ってなかったら……ひぇええ。
厳しい罰を思い浮かべ、思わず身を縮ませた。
「おいっ! お前、準備生徒だろう! 門限は6時だぞ、さっさと歩け!」
「ふぇぁ!? で、でも私、ちゃんと5時59分59.8秒に校門を通りました」
「今回の準備生徒から変わったんだぞ。6時までに教室に荷物を起き、そのまま待機までして、罰は無しになる」
「はぁっ!?」
聞いてない。いや、話してたのだろうけど、どーせ今回も私じゃないだろーと聞き流していたのだ。
「待て」
突然聞こえた、澄んでいる綺麗な声。
後ろを振り向くと、なんとも素敵なイケメンさんがいるじゃないですかー(棒読み)。
「こいつにもうできる罰なんてないだろ。ほぼほぼやりつくしただろう?」
……**ハァ!?**
なに!? 馬鹿にしてるんですか馬鹿にしてますよねぇっ!?
こいつ、よくいる『顔はいいくせに中身が最悪なタイプ』だ。
「う、うーむ……確かにもう与える罰の種類がないしな……」
ねぇ先生馬鹿にしてるの!? 怒りますよぉッッ!?
先生が「よし、あとでやるべきことをメールで送るから、とりあえず教室に行け」と私に向かって言った。
……あー、助かった、ありがとう、と言うべきか。マジなに言ってんの馬鹿にしてる? と言うべきか。
悩んでいると、彼はすでに私の近くにはいなかった。
「にっ、逃げたぁ!? 中身、ほんとに最悪じゃん!」
信じらんない。
次にあったらボッコボコのフルボッコにしてやるっ!
そう私は決意(?)し、教室へと走った。
頑張って続き書くよん
3.遅刻魔、その実態は天使
「すとぉおおおおおおっぷ!!!」
うっ、うわぁあああああああ!?
急に目の前に小柄な少女が現れた!
びっっくりしたぁ、心臓止まるかと……。
「きみっ、遅刻したの? 走っちゃ危ないよ! もっと落ち着いて~しんこきゅー、しんこきゅー……」
「はぁ? なに? あなた、誰?」
「慌ててもいいことないよー! も~っと人生ゆっくり生きようよ~」
……本当に何なんだ、この子。
ふわふわと、空気がそこはゆっくり流れているような笑顔。緩くカーブがついている短い髪の毛。
周りを完璧に癒してくれるような子だ。
「おい!! |高田《たかだ》!! 他の生徒に変なこと吹き込むんじゃない!」
「あっちゃー、先生に見つかっちゃったぁ。ごめんね、またね~」
彼女はにこっと私に笑顔を向け、ヒュンッといなくなった。
……え、どこ行った?
呆然としていると、先生が近づいてきて私に言った。
「あいつは|高田海《たかだうみ》だ。この学院の遅刻歴を大幅に上回る……とにかく毎日遅刻だ」
「は、はぁ……?」
高田海ちゃん……。きっとクラスで人気者なんだろうなぁ。
「それより、佐々峰。さっさと教室に行け」
「うぇっ!? は、はいぃっっ!!」
先生にジロリと睨まれ、私は慌てて教室に向かった。