"どうやって世界の平和を取り戻すのか"
"本当の平和とは何なのか"
"闇に染まったこの世界を__"
"救え"
この世界には、炎、水氷、風、雷の4つのエレメントをそれぞれ操ることができる人物がいる。
それは、この世に選ばれた4名のみ。
彼らは『エレメンター』と呼ばれ、この世界に起こる異変を解決していく役目があるが..........
その世界の平和を脅かす強大な影が_______。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
本編はこちら!
➔1章https://tanpen.net/novel/series/d660e995-20f2-4814-b66a-8f9b0bb6b71d/
➔2章...これです。
「エレクロ 色々データ・用語集!」こちら!
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目次
エレクロ 本編 第16話「学年旅行」
2期エレクロOP曲
➔https://d.kuku.lu/mjwm7csuf
※イヤホン推奨※
※フルで約3分半あります※
**本編 第16話「学年旅行」**
____主な登場人物たち_____
レッド・フレイア
レイラ・アクランド
_________________
レッド「ひ〜まー!!」
学校が休校になってから、もう数ヶ月。
誰もが喜ぶ“長期休校”も、いざ続くと案外退屈だ。
床に大の字で寝転びながら、レッドは天井を見つめていた。
レッド(.....暇すぎる.....)
そんなとき、家のチャイムが鳴る。
レイラ「レッド〜! ドアあーけて!」
レッド「.....うう.....まぁ、暇だったし」
玄関を開けると、いつものテンションでレイラが立っていた。
今日は家に誰もいないので、リビングに通す。
レイラ「何もすることないから来てみたけど、やっぱ何もないから帰るね☆」
レッド「何もないって言うな。何しに来たんだよ」
レイラ「明日から学校再開だから忘れないでねってだけ!」
レッド「もちろんわかってますよ」
レイラ「まぁいいや! ジュースおかわりー!」
レッド「はいはい。(これでまた普通の学校生活が始まる.....のかな?) 」
そうして短い雑談を交わし、レイラは帰っていった。
レッド(.....明日から学校。何も起こらないといいけどな)
不安と期待が入り混じるまま、その夜を迎えた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
翌朝。何事もなく学校が始まり、授業もいつも通り進む。
そんな中、1学年には大きなイベント――学年旅行が控えていた。
先生「それでは、いよいよ来週に迫った “学年旅行” について話します!」
生徒たち「はーい!」
先生「まず行き先ですが.....皆さん知ってますか?」
生徒A「最近話題の『ネアロニホン』とか?」
生徒B「おぉ! ネアロニホン!」
先生「いいですねぇ〜、でも、違います!」
レッド(ネアロ.....ニホン.....?)
先生「今回行くのは――**『ゼログランド』**です!」
生徒C「ゼログランド?」
生徒D「なんか聞いたことあるような.....」
先生「別名 “無の荒れ地” 。多分歴史で出てきますね」
生徒A「なんでそんな怖そうな場所に.....?」
先生「旅行という形ですが、目的は “世界と触れ合うこと” です。
歴史ある地も見てみよう、というわけですね!」
生徒E「荒れ地って汚いの?」
先生「いい質問ですね! でもその荒れ地、とは “異質” という意味です」
生徒F「確か《Code 0.0 ZERO》でできたって歴史の先生が.....」
先生「その通り! ゼログランドはコードゼロの影響で誕生したといわれてますね」
レッド(.....コードゼロ.....)
レイラ「なんかすごそう.....!」
生徒A「楽しみ〜!」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
その説明が終わり、授業も終了。
学年旅行は4泊5日で、ゼログランドがある場所――
**『カラミティアルランド』**と呼ばれるリゾート地が舞台らしい。
そして最初の2日間は、観光祭といって自分ら出店などをするそう。
レッドは夕焼けの中、1人で下校していた。
レッド「学年の一大イベントだし.....普通に楽しむか」
レイラ「あぁ! 見つけた! おーい!」
振り返ると、夕日に照らされたレイラが走ってくる。
風に揺れる髪が、太陽により金色に輝いていた。
レイラ「1人で帰るなんて珍しいね。どうしたの?」
レッド「ただ1人でいたかっただけだよ。お前は?」
レイラ「準備遅かったらみんなに置いてかれちゃった☆」
レッド「で、なんで俺のところに?」
レイラ「レッドが通りそうな道を歩いてたら見つけた〜!
きっとぼっちだと思ったし!」
レッド「はっ、レイラよりかは友だちいるぞ?」
レイラ「そんなことないでしょー!」
レッド「それもわかんないじゃないか」
レイラ「ねぇぇぇぇええ!!」
レッド(.....この日常、いつまで続くんだろうな)
たとえ、エレメンターとしての役目を背負っても、
自分のは人生は自分で全うする――そう思いながら歩いた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
同じ頃。駅の改札を降りた女子高生が、観光パンフレットを眺めていた。
??「あっ、これ……」
そこには「高校生による観光祭」の文字。
写真には、レッドたちの学校があった。
??「カラミティアルランドで一般参加型.....? わぁ.....!」
少女の顔には、小さな喜びが、おりから吹きだした明け近い風のように、静かに、
ここちよくあふれている。そして、そのまま小躍りしながら駅から出ていった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
光のない暗闇の基地。
電灯がわずかに影を落とす中、ひとりの女が書類を見つめていた。
?R「なるほど、“学年旅行” ね」
書類には、レッドたちの学校の情報。
そこへエリックが現れる。
エリック「へぇ、もうそんな情報まで掴んだのか。情報部は優秀だな」
?R「 “いいエサ” って言ってたのは、こういうことね」
エリック「それより、今日は俺たちの集まりだぞ。忘れるなよ」
?R「はいはい。で、今日は何?」
2人が薄暗い会議室に入ると、扉が静かに開いた。
そしてそこに現れたのは――あの男。
?W「おっ、先に来てるとは流石だね。関心関心」
エリック「残りの人員は?」
?W「任務中で遅れるらしいよ」
?R「早く来すぎたわね」
?W「まぁいい。時間はたっぷりある。
情報は少ないが――〔第5代〕のエレメンターなんて、一捻りできる__ 」
そして男はゆっくりと笑い、言葉を続けた。
---
--- **「我々、`【ゼノカディア-XenoCadia- 】`の手にかかれば――」** ---
---
**本編 第16話「学年旅行」 終わり**
〜おまけ〜
作者
「ねぇレッド、これからバーに行かないか?」
レッド
「え、なんで、、」
作者
「辛いこと忘れて、バーで “バァーっ” と飲もうよ。バーだけに、ってね!!」
レッド
「.... (可哀想な子豚を見る目) 」
◇ついでにレイラも連れて行った◇
店主
「いらっしゃい! あれ、いつも1人なのに....もしや、
“ぼちぼち” 友だちができて、“ぼっち” 卒業か?」
作者
「ははっ、悪いけど1人で “墓地” には行けないよ?」
レッド
「ってなわけで、今日は個室空いてますか?」
店主
「もちろんさ少年、個室に “固執” するんだね?」
レッド
「いやいや、こちらも “皇室” のように丁寧に使わせてもらうよ」
作者&レッド&店主
「wwwww」
レイラ
「....えマジで何してるのこの人たち怖い....(困惑) 」
エレクロ 本編 第17話「虚闇の雫」
2期エレクロOP曲
➔https://d.kuku.lu/mjwm7csuf
※イヤホン推奨※
※フルで約3分半あります※
**本編 第17話「虚闇の雫」**
____主な登場人物たち_____
`⚠|Error《観測不能》⚠`
_________________
ここは、誰も知らず、永久に|表《そと》とは閉ざされし極点__。
――会議と呼ばれたメンバーたちは、目的の部屋へ移動する。
そして静かに、触れるとひんやりと冷たい扉開け、視線を正面に向けると、
薄く闇がかかってはっきりとは見えないが、数名の人間が机を囲んでいた。
?W「よし、みんな集まったね。それじゃあ、久々の会議だ」
---
---
【ゼノカディア】 [ No.2 ]
《幹部》
創立者 リーダー
**ウィザー・ダークネス**
---
---
?R「で、呼ばれた分にはいいんだけど、今回は主力戦闘部員の集まりでしょ?
なんでほぼ関係ない幹部の私とエリックも呼んだんですか?」
ウィザー「う〜ん、まぁそこそこ重要なことだし、幹部も...ってね。
正直言うとエリックだけで十分だから、君はもう任務に向かってくれ。
事前に伝えていた情報通りにね。後で応援を送るよ」
?R「....了解」
そうして、1人のメンバーが先に任務に出たところで、会議が始まった。
今この場にいるのは計10名、どれも [ No. ] の称号を与えられた、組織の精鋭たちだ。
ウィザー「それじゃあ本題だ。まず、現在の状況だが....」
エリック「確認できた〔第5代〕エレメンターは2人、いずれも炎と水氷のだった」
ウィザー「お、ありがとねエリック。でも、風と雷の|やつら《エレメンター》は?」
エリック「....残念なことに、情報が少なく今のところまだ未確認状態です」
---
---
【ゼノカディア】 [ No.7 ]
漆黒の詠唱士
《幹部》
主戦力 総戦線指揮 総合
**エリック・ロア**
---
---
ウィザー「....そうだよね。自分もまだ掴めてないからこればっかりはなんとも。
でも、そう大した相手じゃなさそうなんだ。他のみんなはどうかな?」
?①「ん〜、噂には聞いてたけど、詳しいことは私にもわからないわね」
---
---
【ゼノカディア】 [ No.9 ]
終嘘の少女
《戦闘部》
主戦力 総戦線
**リム・ファクト**
---
---
エリック「....偵察力の優れたお前でも把握はしきれていない、か....」
リム「だって仕方ないじゃないの。それが嘘かもしれないんだし」
ウィザー「う〜ん、こっちも情報はない感じだね」
?②「それなら、いっそ街ごと吹き飛ばしてあの人ら呼び出そうじゃない」
?③「となれば、街を根こそぎ破壊かしら」
---
---
【ゼノカディア】 [ No.10 ]
夜闇の悪魔
《戦闘部》
主戦力 前線
**アヴァ=クレア・ランオーバー**
---
---
---
---
【ゼノカディア】 [ No.10 ]
夜闇の天使
《戦闘部》
主戦力 後方戦線
**スルシィ=ルル・エレーフィル**
---
---
ウィザー「おっと、相変わらず息ぴったりな2人だこと。
方法はいいかもだけど、君たちは新しいエレメンターを....」
アヴァ「知るわけないさ。この前はどっかの住宅地を僕らで
焼け野原にするのに集中しすぎちゃったもんで」
スルシィ「もう....あの人々の悲鳴といったらそれはそれは本当に__ 」
アヴァ「まるで1つの芸術のようで....」
スルシィ「まるで1つの絵みたいで....」
リム「まったく、気味の悪いことを」
アヴァ「....なんだって?」
スルシィ「....潰すよ?」
?④「まぁまぁ、そんなにケンカしたらダメだよ! 仲良く仲良く!」
---
---
【ゼノカディア】 [ No.11 ]
純白の紡ぎ人
《戦闘部》
主戦力 後方支援
**リリィ・クレアリー**
---
---
アヴァ「....っ」
リリィ「えっと、収まった? よしよし〜」
ウィザー「もう、血気盛んは大変だね。あぁ、仲裁ありがとう、リリィ」
リリィ「へへへ〜」
?⑤「やっと終わった〜。それじゃ、話を戻してもいいかなー?」
---
---
【ゼノカディア】 [ No.12 ]
四季姫
《戦闘部》
主戦力 前線
**ワイアット・ブレンディア**
---
---
エリック「そうだな。話を戻そう。ワイアット、何かあったのか?」
ワイアット「実は....私もこれといった手がかりが見つかんないんだよー!」
エリック「何のために話を戻したんだ....」
スルシィ「ねぇアヴァ〜、なんかないの〜」
アヴァ「ごめんなスルシィ、僕も詳しいことまでは。でも2人で必ず仕留めよう」
スルシィ「まず吊るし上げてから〜、首を落として〜、ふふふ」
リリィ「どうしよっか....」
?⑥「あれれ~、ボクは仲間に入ってないのかな〜?」
---
---
【ゼノカディア】 [ No.13 ]
悪狐の裏切り
《戦闘部》
主戦力 総戦線
**ラオ・ディーフィ**
---
---
ウィザー「そんなことないよ。この前、出没エリア近くに派遣したと思うけど、
ラオのその後の成果はどんな感じだったかな?」
ラオ「それは〜、絶対じゃないけど怪しい人たちの候補はいくつかある感じだね〜」
ウィザー「なるほど、でもいけてそんなところか....」
?⑦「それでしたら、こちらも確かな情報ではないですが__ 」
---
---
【ゼノカディア】 [ No.14 ]
氷の花
《戦闘部》
主戦力 前線
**ユリシス・マリファス**
---
---
ユリシス「エリックさんが起こした異変から、他のエレメンターらしき気配が、
薄々感じ取れます。恐らく、日常で近い人物か、その周辺の人間かと」
ウィザー「おぉ〜さすがユリシス。これは参考になるね」
エリック「お前、あれからそんなことまで調べてたのか。仕事が早いな」
ユリシス「そんなことないよ。まだ正確ではないし」
?⑧「あ、あー。ぼくも〜! ぼくも、最近変な人見つけたよぉ〜!」
---
---
【ゼノカディア】 [ No.15 ]
夜のエンターテイナー
《戦闘部》
主戦力 前線
**ミジーク・ナアト**
---
---
ウィザー「ナアトも何かあるんだね。うん、言ってごらん」
ナアト「ユリシスさんの言っていたやつに含まれるかはわからないけどぉ....
戦闘部員の誰かが小さな異変を起こしてたらね〜?
槍....ぼくの目が間違ってなかったら〔第4代〕と同じ、『神槍』だね〜!
それを持ってたんだよぉ...! しかもそのときは1人でさ〜!」
エリック「神槍....だとすると、それは雷のエレメンターということになるが....」
ワイアット「だよね〜、槍を持ち歩く一般人はおかしいからね!」
リム「1番近しい場面にいたのはナアトだけ....それでも正確とまではいかないのね」
ウィザー「そしたら、次に状況整理といこうか」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
こうして、次々と多種多様な情報を交わしたのち、
テーマが、浮かび上がった情報を整理していく方向に切り替わった。
ウィザー「うん、〔第5代〕の|やつら《エレメンター》は着々と姿を現しているってところかな。
そして改めて聞くけど、君たちは〔第4代〕をどう受け取っていた?」
エリック「....あの4人は....確かに、`**〝歴代最強〟**`と呼ばれるに相応しかった」
ユリシス「 “あちらの” 神獣側にとっては、非常にいい “チャンス” だったろうな」
ラオ「あれは〜、ボクらでも厳しかったな〜」
アヴァ「スルシィを傷つけて....絶対に許しはしない」
スルシィ「アヴァがボロボロになっても....あの人ら平気な顔で....許さない」
リリィ「も〜あれ、何やってるかビュンビュンドォォ、でわかんない!」
ワイアット「あれがほんとにいたと思うと、到底考えられないね....!」
リム「本来なら、全滅するはずの攻撃も....平然と振り切られたんだもの」
ウィザー「....そう、忘れていないようで何よりだよ。
この `1000年間` で気が緩んで忘れていたら、どうしようかと」
すると、ウィザーはこの一言を発した途端、辺りが静寂に包まれた。
聞こえるのは、道を通り抜ける空気が、ひんやりと冷たい壁に響く音だけ。
そして彼は、どこからか手のひら程の、燦然と輝く赤い宝石のようなものを出す。
ウィザー「みんな、さすがにこれは何かわかるよね? 実に久しぶりな代物だよ」
エリック「....『オーバートリガー』ですか」
ウィザー「正確には、その欠片だけどね」
ユリシス「1つの欠片を手に入れたということは、残りは核1つと欠片が5つ」
ウィザー「うん、できれば核があってほしかったな」
リム「コードゼロからこの1000年で、見つかったのがたった1つだけとはね....」
ウィザー「まぁ、引き続き君たちにはオーバートリガーの捜索を頼むよ」
一同「....御意」
ウィザー「よし、そしたら今頃|あの子《?R》は順調にいってるかな?
あぁ、それと、このあと暇な子は応援にいってあげるといい」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
夜になっても、まだ明かりが灯り賑わうリゾート地、カラミティアルランド。
木々が静かに揺れて囁きながら、それに共鳴するように海も波音をたてる。
その様子を、ただ1人で連なるビルの屋上から眺めている人物がいた。
?R「ふ〜ん。やっぱり広いわね、ここ。
1日じゃとても全部を下見するのは難しいか....
でも、都合の良い材料は揃ってる。それじゃ、始めましょうかしらね__ 」
---
--- **「恐怖と絶望の`|幻《ゆめ》`を....!」** ---
---
**本編 第17話「虚闇の雫」 終わり**
〜おまけ〜
作者
「あああぁぁぁけおめぇぇぇぇぇぇ!!!!!(騒音) 」
ミズリー
「だからうるさいのよ」
フレイ
「もう遅い」
レイラ
「はっぴーにゅーいやー!! 今年もよろしくね☆」
レッド
「ことよろ〜」
作者
「というわけで新年1発目は1月最終日ですね!」
レッド
「はい、それでは今年の抱負は!」
作者
「エレクロ2章完結....あるいは2章を半分終わらせる....こ、ことだぁぁぁぁ!!」
レッド
「もっと自信持ってい言えよ」
作者
「まぁ、そんなわけで、今年も**エレクロをよろしくお願いします!!!**」
全員
「よろしくね〜!!」
エレクロ 本編 第18話「ようこそ、カラミティアルランドへ」
2期エレクロOP曲
➔https://d.kuku.lu/mjwm7csuf
※イヤホン推奨※
※フルで約3分半あります※
**本編 第18話「ようこそ、カラミティアルランドへ」**
____主な登場人物たち_____
レッド・フレイア
レイラ・アクランド
??・??
_________________
学年旅行――
レッドたちにとって、1年の中でも最大級のイベントがついに始まる。
雲ひとつない空。肌を優しく温める太陽。
青い絵の具を薄く伸ばしたような、どこまでも澄んだ空色。
その朝は、まるで旅の成功を約束するかのように穏やかだった。
レッド「あぁ、荷物が多い......」
普段より重い荷物を抱えて登校するレッド。
実際はそこまで重くないはずだが、朝の眠気が体を鈍らせていた。
レイラ「.....おぉ、わっしょぉぉぉーい!!」
いつものように、謎のテンションでレイラが現れる。
振り返ったレッドの視界に飛び込んできたのは――
背中、両手、肩、ありとあらゆる場所に荷物を抱えたレイラの姿。
レッド「おま……マジか。絶対いらないそんな量」
レイラ「にゃ? これが普通でしょ! みんなが少なすぎるだけもん!」
レッド「もう救いようないな」
レイラ「なぁぁにぃぃぃ!!」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
??「カラミティアルランドまで電車で30分くらい、か〜」
レッドたちが登校している頃。
少し離れた地域を歩く少女が、携帯を見ながら呟いた。
昨日、駅でパンフレットを見ていたあの少女だ。
??「えっと、後はここの駅から乗って……よしよし」
改札を抜け、ホームで電車を待つ。
その胸には、巨大リゾート地への期待が膨らんでいた。
――ただ楽しむために向かうのか。
――それとも、運命が彼女を “闇” へと導くのか。
まだ誰も知らない。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
校門前には、約300人の生徒と数台のバスが並んでいた。
有名観光地への旅行とあって、どの顔も期待に満ちている。
先生「クラス順にバスに乗ってくださ〜い」
生徒たち「はーい!」
生徒A「楽しみだな〜!」
生徒B「憧れの場所だよ!?」
生徒C「お土産いっぱい買って帰ろ〜!」
レッドたちもバスに乗り込み、席につく。
全員が揃ったところで、バスはゆっくりと動き出した。
移動中はレクリエーションやガイドがあり、
車内は終始賑やかだった。
係生徒「次は〜『これは誰でしょうクイズ』!」
生徒たち「いぇーい!」
係生徒「お題……『かわいくて、キラキラした、明るい人』......なんだこれ」
女生徒A「あ、それ私が考えたやつ〜」
レイラ「え〜誰だろ〜?」
女生徒B「レイラでしょー!」
レイラ「やだー!」
係生徒「正解は......その通り! レイラさんでした!」
男子A「そういやレッド、お前レイラと長い付き合いなんだって?」
レッド「え? まぁ近所だし、幼稚園の頃からの知り合いだからな。それが?」
男子A「いいな〜。レイラって学校で美人さんで有名なんだぞ?」
レッド「マジで? あんなやつが?」
男子B「一部ではファンクラブあるとか」
レッド「お前ら......」
男子A「レッドはなんとも思わないのか? 好きじゃないのか?」
レッド「べ、別に普通だし」
男子B「ほんとか〜?」
そんなやり取りをしているうちに、あっという間に2時間が過ぎた。
そして窓の外には、賑やかな街並みと――
その奥に、ぽつんと広がる “まっさらな大地” が見えた。
先生「みなさん、外を見てください! 近づいてきましたよ〜」
生徒D「わぁ〜! 広い!」
生徒E「なんか....自分たちが来ていい場所なのかな....」
生徒F「観光祭、うまくいくかな」
先生「みんなで頑張りましょうね〜」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
先生「それでは順番に降りてくださ〜い!」
カラミティアルランドに着き、バスを降りて観光祭の会場へ向かう。
歩くにつれ、照明の光と人々の笑い声が風に乗って届いてきた。
緑に囲まれた道。木漏れ日が揺れ、
建物の影がリゾート地らしい雰囲気を作り出す。
レッド「こりゃ想像を軽く超えてきたな。さすが最大級って言われるだけある」
レイラ「えっへへ〜、私レッドと担当班いっしょだよー☆」
レッド「気付いたらいつも後ろにいるよなお前」
レイラ「気付かないレッドが悪いんだよ〜」
そして――カラミティアルランドの大門をくぐる。
その瞬間、視界が一気に開けた。
遠くまで続くリゾート地の全貌。
海、森、街、光――すべてがひとつの巨大な世界として広がっていた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
レッドたちと同じ頃、別のカラミティアルランド入口を歩く少女がいた。
アナウンス「ようこそ! カラミティアルランドへ!
自由に、たくさんの思い出を作っていきましょう!」
そして大門を抜けた先は、まるで別世界だった。
太陽の光を宝石のように反射する真っ青な海。
自然と人工が調和した、壮大なリゾート地。
??「わぁぁ......! もう、1日じゃ足りないよ〜......!」
昨日の少女が、無邪気に駆け抜けていく。
――だが彼女はまだ知らない。
この場所に、`“《《新たな仲間》》”` がいることを。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
カラミティアルランドから少し離れた高原。
風に揺れる草木の中、ひとりの人物と、その隣に座る小さな獣がいた。
|?獣《謎の獣》「ねね、そろそろ顔合わせてもいいんじゃない? 仲間同士なんだしさ」
|?人《謎の人間》「ダメだ。いくら彼らが仕事をやり遂げたとしても、俺はまだ認めない」
?獣「.....あれ以来、とことん他人を信用しないんだね.....」
?人「何も知らない人間を信用はできないと、事実を言ったまでだが?
けど、見捨てることもできない。だから次の異変で、彼らの本性を見る」
?生「そう.....」
そして風が吹き抜け、2人の影を揺らした。
**本編 第18話「ようこそ、カラミティアルランドへ」 終わり**
〜おまけ〜
作者
「う〜ん、普通だ」
レッド
「何が?」
フレイ
「どう?」
ミズリー
「どこが?」
レイラ
「ふう〜つ、ふっつふつ!(?????) 」
作者
「だってレッドたちがリゾート地ってそんな....! 君たちはもっと暴れなきゃ!(((( 」
ミズリー
「そんな無茶な....」
レッド
「おっけ、よーしわかった!」
シャキン(レッドが神剣を持つ音)
作者
「......は?」
ジャアアッッッッッッッキィィィィィンンッッッッッッッ!!!!!!!
作者
「ふ、ふざ、ふざけるなぁぁぁああ!!」
エレクロ 本編・予告 第17話「虚闇の雫」
2期エレクロOP曲
➔https://d.kuku.lu/mjwm7csuf
※イヤホン推奨※
※フルで約3分半あります※
**本編・予告 第17話「虚闇の雫」**
____主な登場人物たち_____
`⚠|Error《観測不能》⚠`
_________________
わずかに灯る明かりを頼りに、影が無機質な壁や物を縁取っている。
基地内そのものが、まるで真っ暗な夜を結晶化させているようだった。
徐々にその暗さに目が慣れ視界が少しひらけてくると、視線の先には、
薄く闇がかかってはっきりとは見えないが、数名の人間が机を囲んでいる。
?W「よし、みんな集まったね。それじゃあ、久々の会議だ」
---
---
【ゼノカディア】 [ No.2 ]
《幹部》
創立者 リーダー
**████・█████**
__※予告じゃない本編にて公開__
---
---
?R「でも、主力戦闘部員の集まりに、なんで私とエリックも呼んだんですか?」
?W「幹部が自分1人だけだと大変そうだったからかな。
それより、君はもう任務に向かってくれ。事前に伝えていた通りにね」
?R「....了解」
〜〜〜〜〜〜〜
エリック「残りのエレメンターだってまだ確認できてないからな。情報が少ない」
---
---
【ゼノカディア】 [ No.7 ]
漆黒の詠唱士
《幹部》
主戦力 戦線指揮 総合
**エリック・ロア**
---
---
?W「うん、そうだね。この自分でさえ掴めてないから今はなんとも言えないな。
でもそう大した相手じゃない気がするんだよね。他のみんなはどう思う?」
〜〜〜〜〜〜〜
エリック「__な、なら、この組織の`〝四天王〟`が出れば....」
?W「焦りは禁物だよエリック。彼らだって色々あるわけだからね。
四天王を出すのはまだ早い。機を待とうじゃないか」
〜〜〜〜〜〜〜
?W「そう、これが我々の目的。進捗は遅いが、着々と進みつつある」
エリック「....もし、目的が達成できたとしたら、今後は....?」
?W「.........っふ、さぁね」
〜〜〜〜〜〜〜
夜になっても、まだ明かりが灯り賑わうリゾート地、カラミティアルランド。
その様子を、ただ一人で連なるビルの屋上から眺めている人物がいた。
?R「__ここが、ゼログランド。改めて見ると、やっぱり広いわね。
さて、時間もあるってことだし、どうしていこうか....」
*__to be continued...*
「〜〜〜」は場面の区切りではなく、予告のため本編をカットしている部分です。
本編とは若干変わる場合がありますのでご了承ください。
エレクロ 本編 第19話「観光祭に向けて」
2期エレクロOP曲
➔https://d.kuku.lu/mjwm7csuf
※イヤホン推奨※
※フルで約3分半あります※
**本編 第19話「観光祭に向けて」**
____主な登場人物たち_____
レッド・フレイア
レイラ・アクランド
??・??
_________________
カラミティアルランド内を少し進んだ場所で、
生徒たちはそれぞれの出店準備を始めていた。
どのグループがどんな内容を担当するかは事前に決まっている。
まだリゾート地が混み始める前の時間帯――
準備の効率が、そのまま成功に直結する。
先生「はい! というわけで、この辺りが会場となります!
事前に決めていた通り、私たちで盛り上げていきましょう!」
生徒たち「はーい!」
生徒D「お客さんたくさん来るといいな〜」
生徒E「うちらのところが一番繁盛させてやる!」
生徒たちは気合十分。食べ物系の出店から、ライブ会場のようなステージ、
さらにはお化け屋敷まで――観光祭というより、もはや課外版文化祭に近い。
レッド「よし、それじゃ気合入れていくぞー!」
全班員「おー!」
レイラ「わたぁぁぁ!!」
レッドたちのグループは焼きそばの出店。
一見普通だが、このリゾート地では人気のグルメらしい。
レイラ「そしたら! .....なにすんの☆」
レッド「.....ったく」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
準備開始から数十分。
どのグループも順調に作業を進めていた。
四方八方から生徒たちの笑い声が響き、
その明るさは近くの海の波音と混ざり合って心地よい。
生徒F「おーい、そこのもの取ってきてくれないかー?」
生徒G「こっち忙しいから〜!」
生徒H「あっ、こら! つまみ食いはダメだろ〜!」
生徒I「別に支障出るほどじゃないし〜?」
生徒J「なぁ、あの海に向かって叫ぼうぜ!」
生徒K「ビビって声縮めんなよ。せーのっ!」
2人「やっほー!!」
その賑やかさは、レッドの班も負けていない。
レイラ「見てみて〜! キャベツで作ったちょうちょさん〜!」
班員A「えぇ〜! すっごいリアル!」
レイラ「えっへへ〜」
班員B「食べ物で遊ぶなよ〜」
レイラ「うぅ〜、じゃあ食べるー ムシャムシャ」
レッド「そのまんま!?」
そんな中、近くを歩く生徒たちの会話がレイラの耳に入った。
生徒L「この辺りで恋愛の神社があるんだってよ〜」
生徒M「へー、なんだそれ」
生徒L「カップルが行けば末永く〜って願いが込められてるらしい」
生徒M「あっそ」
生徒L「俺、これから彼女と行くんだよね〜」
生徒M「はいはい、お幸せに」
生徒L「独身でも恋が叶うご利益あるらしいぞ?」
生徒M「おぉ、マジで!?」
レイラ(....ふ〜ん)
班員A「レイラ〜! ぼーっとしてないで手伝って〜!」
レイラ「ふぇっ!?!?」
普段ぼーっとしないレイラが珍しく意識を飛ばしていた。
レッド「あ、やっと戻ってきた。何してたんだよ?」
レイラ「えぇっとね.....! あのね.....! そのね.....!」
レッド「そんな焦ってどうした」
レイラ「なんかすごい神社がここらへんにあるんだって.....!」
レッド「へぇ〜、面白そうだね」
レイラ「だよねだよね.....!」
レッド「いつもと雰囲気違いすぎて逆に怖いぞ」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
その頃――
レッドたちが準備を進める裏側で、
昨日の少女はすでにリゾート地を巡っていた。
彼女は小さく、赤子をあやすような音色を口ずさみながら歩いている。
??「ラ、ララ〜♬ ラララ〜♬」
朝靄がまだ微かに残る湖畔に、柔らかな陽ざしが差し込んでいた。
水面は鏡のように静かで、空の青と雲の白を映している。
すると彼女は、その眩しさに目を細めながら、再びそっと口を開いた。
『
眠れぬ星が 空をさまよう
誰かの夢を 探しながら
わたしの声が 届くのなら
どうか あなたに 光を
』
その歌声は、静かな空気に溶けていく。
鳥たちがさえずりを止め、風すらも耳を澄ませたようだった。
**本編 第19話「観光祭に向けて」 終わり**
〜おまけ〜
レッド
「なな〜、まだ他のエレメンター出てこないのか?」
作者
「えそれ言う....?」
レイラ
「早く会いたぁぁぁい!!」
フレイ
「確かにもう随分と彼らに合ってないな...」
ミズリー
「元気にしてるといいわね」
レッド
「というわけで早く出させよう会わせよう((( 」
レイラ
「 (「・ω・)「 アワセロ~!! 」
作者
「君たち、他が出るってことは、
もうそのときには平和じゃないってことだからね....??」
エレクロ 本編 第20話「詠う少女は風の聲吹く夢を見る」
2期エレクロOP曲
➔https://d.kuku.lu/mjwm7csuf
※イヤホン推奨※
※フルで約3分半あります※
**本編 第20話「詠う少女は風の聲吹く夢を見る」**
____主な登場人物たち_____
レッド・フレイア
レイラ・アクランド
??・??
???
_________________
カラミティアルランドの奥深く。観光客の喧騒から離れた森林は、
まるで世界から切り離されたように静まり返っていた。
鳥の声も、風のざわめきもない。ただ、深い緑と影が沈黙を抱え込んでいる。
その静寂の中心で、ひとりの女が立っていた。
?R「それじゃ、始めましょうかね__ 」
そして女が両手を広げると、
霧がふわりと舞い上がり、空を覆うように広がっていく。
それはまるで――
現実そのものを塗り替えるかのような、不穏な気配だった。
霧は音もなく降り積もり、森林の輪郭をゆっくりと侵食していく。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
観光祭の準備開始から約2時間。
全グループの準備が整い、ついに開幕の時が訪れた。
レッド「よーし! やっと終わった〜。本格的に始まる前にどんどん作るぞ〜!」
班員A&B「おー!!」
レイラ「うぉぉぉー!!!」
レッドたちの班は焼きそば担当。
このリゾート地では人気のグルメらしく、開始前から期待が高い。
先生「それでは! 観光祭、開幕です! 思いっきり盛り上げましょう!」
アナウンスや広告にも情報が流れ、
カラミティアルランド中に観光祭の知らせが広がっていく。
観光客A「高校生のイベントだって!」
観光客B「楽しそう〜!」
観光客C「行ってみよ!」
開始から間もなく、会場は人で溢れ返った。
どの出店も行列ができ、笑い声が絶えない。
それは、自然すらも楽しげに揺れているようだった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
レッドたちの焼きそばも大盛況。
班員A「レイラ〜! 焼きそば3つだって〜!」
レイラ「うん! 一気に仕上げちゃうから任せて〜!」
レイラは髪を揺らしながら、鉄板の上でリズムよくヘラを動かす。
湯気がふわりと立ち上がり、ソースの香りが風に乗って広がっていく。
班員B「すごい勢いなのに全然疲れてるように見えない....」
レイラ「どんどん置いてくよ〜! レッド取ってって〜!」
レッド「あいよー! 焼きそば3つです!」
観光客D「ありがとうございます!」
観光客E「ねぇ、あの女の子が作る焼きそばの方がおいしい〜」
観光客F「確かに....」
レイラ「(=^▿^=)☆彡」
そしてレッドに調理担当を交代し、レイラが接客に立つ。
そんな中、制服姿の少女がやってきた。
??「あのっ....次、大丈夫でしょうか....!」
レイラが振り返ると――
そこに立っていたのは、透き通るような瞳を持つ美しい少女だった。
レイラ「ほ、ほぉ〜....」
レイラは思わず息を呑んだ。光をまとったような透明感。
肩のあたりで揺れる髪は丁寧に束ねられ、瞳は湖面のように澄んでいる。
??「えっ、ど....どうかしました?」
少女が不安そうに眉を寄せると、レイラは慌てて手をぶんぶん振った。
レイラ「あ、いや! お空が綺麗だなーって!」
??「あ、あはは....」
レイラ「もしかして、高校生?」
??「うん、16歳だよっ」
すると、レイラの顔がぱぁっと明るくなる。
レイラ「えぇ!? 同い年じゃーん!」
??「そうなんだ!」
レイラ「よかったら、名前聞いてもいい?」
??「うん! 私は**『エルナ・エヴァレット』** あなたは?」
レイラ「レイラだよ! レイラ・アクランド!」
エルナ「レイラちゃん、いい名前だねっ!」
レイラ「ありがとー!」
レッド「おーい、もう出来てるぞー」
レイラ「あっ、忘れてた! はい、どうぞ!」
エルナ「ありがとうございます!」
エルナが去っていく背中を見送りながら、レッドが横目でレイラを見る。
レッド「随分と長話してたけど、何かあったのか?」
レイラ「すっごいかわいい子来てた! キラキラパァー!」
レッド「あのエルナって子か?」
レイラ「そう! また会って連絡先交換したい!」
レッド「初対面だぞ....?」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
エルナは焼きそばを食べながら、リゾート地を散策していた。
エルナ「おいしい〜! あの人たち、同い年なんてすごいな〜」
そして、とある人通りの少ない森林エリアへ足を運ぶと――
?「キャァァァーッ!!」
エルナ「....女の人の悲鳴....?」
急いで声の方向へ走る。
すると霧のようなものが立ち込め、視界がどんどん暗くなる。
エルナ「....見えない....でも、この辺りのはず....!」
霧を抜けると、開けた場所に出た。
そこには、頭を抱えて震える少女がいた。
?「う、ううぅ....」
エルナ「大丈夫!? はぐれちゃったの?」
?「あ....でも、後ろ....後ろ....っ」
エルナ「後ろ?」
振り返った瞬間――エルナは息を呑んだ。
そこにいたのは、この世界のどこにも存在しないはずの獣らしき影。
その獣は、霧の中から滲み出るように姿を現した。
毛並みは風もないのにざわりと逆立つ。
まるで生きた影が形を持ったかのようだった。
瞳は深い闇の底で光る二つの灯火。
その奥には、獣の本能ではなく――
もっと別の、冷たい“意志”が潜んでいる。
獣「....rrrr....Garrrr」
口元から漏れる低い唸り声は、地面を震わせるほど重く、
聞くだけで心臓を掴まれるような圧があった。
そして足を踏み出すその一歩一歩が、まるで空気そのものを押し潰していく。
エルナは反射的に少女を庇った。
膝を落とし、両手を広げ、自分の体で盾を作るように。
エルナ「....っぐ、初めて会って申し訳ないけど、
人が怖がってるんだ。だから....帰って....」
声は震えていた。
だが、それはまっすぐに静かで、強かった。
獣「....ahh....? ....Gurrrrr....」
獣はエルナを見つめ返す。
その瞳に映るのは、恐怖でも敵意でもなく――値踏みだった。
10分ほど睨み合いが続いた。時間の感覚が歪むほどの緊張。
やがて獣は観念したように背を向け、霧の中へと消えていく。
その姿は、まるで空気に溶けるように、
輪郭を失いながら消滅した。
エルナ「....行った、かな....? よかった〜」
?「怖かった....ありがとう....」
エルナ「あなたの名前は?」
?「....っう、**『フラン』**....」
エルナ「観光に来たの?」
フラン「....うん....16歳....1人で....」
エルナ「同い年!? 最近多いな〜!」
フラン「え....?」
エルナ「だったら、一緒に回らない? 行きたいところあるんだ〜」
フラン「....いいの?」
エルナ「もちろん! 行こっ!」
そして2人は手を繋ぎ、霧の森林を後にした。
だが――森林を覆う霧はまだ、消えていなかった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
観光祭も落ち着いた頃、レッドたちは順番で休憩に入る。
今は、レッドとレイラが休憩に入った。
そして、他のグループたちの出し物を見て回っている。
レッド「どこも張り切ってるな〜」
レイラ「あ! そういえばもうすぐライブ始まるらしいよ!」
レッド「ライブ? あぁ、もしかしてあの班が用意した?」
レイラ「そそ! 一般参加型で色んな人が歌うんだって!」
レッド「おぉ、マジか」
レイラ「いこいこ!」
レッド「はいよ」
レッドたちは会場に向かい、そこは観客が集まり始めていた。
そして数分後、担当の司会が話し出す。
司会「続いては、私たちと同じ観光に来た女性の方です!」
観客「おぉ〜!」
その裏では――先程まで森林エリアにいた、エルナが準備をしていた。
フラン「ほんとに歌うの....? 人いっぱいだよ....?」
エルナ「いいのいいの! 一回やってみたかったんだ〜!」
準備係「それではエルナさん、いつでもどうぞ」
エルナ「はいっ....! じゃ、行ってくるね!」
ステージに立つエルナ。
そこにはレッドとレイラも観客席にいた。
レイラ「えっ、あの子、エルナちゃん....?」
レッド「エルナ....あぁ、確か....」
レイラ「さっきの焼きそばの子!」
レッド「あぁ、そりゃ楽しみだな」
昼下がりの小さなライブ会場は、天窓から差し込む光で満たされていた。
ステージの上には淡い金色の輪が浮かび、そこに立つ彼女の姿を柔らかく
照らしている。彼女は深く息を吸い込み、その瞳はどこか遠くを見つめていて、
まるでこの場所とは違う世界の扉を開こうとしているようだった。
そして、彼女は音もなく口を開く。
---
---
***光を探す声***
眠れぬ星が 空をさまよう
名前もないまま 朝を待ってる
誰かの夢を そっと照らして
消えそうな声で 呼びかけていた
触れた光が すぐに消えても
まだ探してる あなたの影を
胸の奥で 揺れる願いが
風にほどけて 空へ舞い上がる
わたしの声が 届くのなら
どうか あなたに 光を
迷う心に 寄り添うように
そっと そっと 触れたい
たとえ遠く離れていても
想いは空を渡っていく
あなたの明日が 曇らぬように
どうか どうか 光を
眠れぬ星が 空をさまよう
その隣には わたしがいるよ
声が届くと 信じられたら
きっと あなたに 光を
---
---
透明な声が、昼の光に溶けていく。
スピーカーから響く音よりも、彼女自身の声が空間を震わせているようだった。
観客たちは息を呑み、誰もがその歌に心を奪われていた。
歌い終わった瞬間、会場は静寂に包まれたまま動けずにいた。
光の粒がステージの上を漂い、まるで歌の余韻が形になったようだった。
やがて、ひとりの拍手が響き、それが波紋のように広がっていく。
そして彼女は小さく微笑み、深く一礼した。
司会「.....あ、ありがとうございました....!
それでは....次のパフォーマンスまで、しばらくお待ち下さい....!」
レッド「....あんな歌上手いんだな、あの子....」
レイラ「びっっくり! びっっくり! すごい!」
レッド「もっといい感想の1つや2つあるだろ」
レイラ「すごくてピカピカしてた!」
レッド「....語彙力よ....」
その後パフォーマンスを終え、エルナは会場裏へと戻っていく。
戻ったそこには、フランが口を押さえながら瞳を輝かせていた。
フラン「....す、すごいよ! あんな歌声が出せるなんて....その....!」
エルナ「ほんと....!? よかった〜」
フラン「....ね、そしたら....もっと別の場所行ってみようよ....?」
エルナ「うんっ!」
そして、2人は手を繋ぎながら弾むように会場を後にしていった。
**本編 第20話「詠う少女は風の聲吹く夢を見る」**
〜おまけ〜
作者
「よぉぉぉぉし! ようやく名を出しましたねエルナさん!!(((((( 」
エルナ
「ついに私もここの仲間入りするとはっ....!」
フラン
「....なんで、私も....?」
作者
「う〜ん、今のところエルナずっと近くにいるからついでに」
レッド
「ついでにってひどいな」
レイラ
「ここでもエルナちゃんに会えたー!!」
エルナ
「レイラちゃんだ〜! また会えたねっ」
作者
「....まぁ、改めてレイラのコミュ力がすごい、ってことがわかったよ」
レッド
「初対面のなのにどうしたらこんな仲良くなれるんだろ」
作者
「いやいや、あんたも学校で友達の量エグいじゃんか」
レッド
「 ( ゚∀゚)アレレ...!? 」
エレクロ 本編 第21話「雪と叫びと、笑顔の距離」
**`OP曲が新しく3期に変わりました!!`**
3期エレクロOP曲
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※イヤホン推奨※
※フルで約3分あります※
**本編 第21話「雪と叫びと、笑顔の距離」**
____主な登場人物たち_____
レッド・フレイア
レイラ・アクランド
エルナ・エヴァレット
フラン
_________________
観光祭も中盤に差し掛かり、会場の熱気はますます高まっていた。
レッドたちの班は交代で休憩を取りながらお店を回し、
しばらくして再びレッドとレイラの休憩の時間が訪れる。
レッド「ふぅ〜.....これでまた一息つけるな」
レイラ「ねぇねぇ、どこ行く? せっかくだし、遊びたい〜!」
レッドは腕を組みながら、周囲を見渡す。
どの出店も賑わっていて、どこに行っても楽しそうだ。
レッド「.....あれ、あそこってお化け屋敷か?」
レイラ「おぉ〜! 行こ行こ! こーゆーのって定番だよねっ!」
レッド「お前、怖がりじゃなかったっけ?」
レイラ「こ、怖くないもん! たぶん!」
レッド「だってこの前の遊園地では子どもみたいに泣きわめ....」
レイラ「だぁぁぁぁぁぁ!!」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
お化け屋敷の前には、すでに数人の生徒や観光客が並んでいた。
やはり気になるのもあって、2人はそのまま列に入る。
レイラ「うわ〜、結構並んでるね〜」
レッド「まぁ人気あるよな。.....ん?」
すると列の少し前に、見覚えのある後ろ姿があった。
レッド「.....あの子、もしかしてエルナっていう.....」
レイラ「ほんとだ! なんかもう1人もついてる〜!」
そしてふとエルナが振り返ると、レイラたちに気づき手を振った。
エルナ「あっレイラちゃん! となりの人は.....?」
レッド「俺はレッド。さっきは焼きそば買ってくれてありがとな」
エルナ「あぁ〜あの! おいしかったよっ!」
フラン「.....こんにちは.....ふ、フランです」
レイラ「フランちゃんか〜! 2人もお化け屋敷?」
エルナ「うんっ! フランちゃんが行ってみたいって言ってて」
フラン「.....ちょっとだけ、興味が.....」
レッド「おぉ〜勇気あるね」
レイラ「じゃあさ、せっかくだし一緒に入ろうよ!」
エルナ「いいの? やった〜」
フラン「....うん、楽しそう....!」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
そして数分後、エルナたちに順番が回り、屋内に足を踏み入れる。
お化け屋敷の中は、思った以上に本格的だった。
薄暗い照明、冷たい風、そしてどこからともなく聞こえる呻き声。
レッド「....うわ、思ったよりちゃんとしてるな」
レイラ「ひぃっ....ちょ、ちょっと手、手貸して....」
レッド「ほら〜、やっぱり怖がってるじゃん」
レイラ「ぶぅ...」
レイラはレッドの腕にしがみつき、
その後ろでフランも小さく肩をすくめていた。
エルナ「わぁ〜、すごいねこれ....!」
フラン「.....やっぱり、ちょっと怖いかも....」
エルナ「大丈夫だよ、みんないるんだし!」
その言葉に、フランは小さく頷いた。
しかし突如、壁の隙間から白い手が飛び出す。
レイラ「ぎいやゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
レッド「うるさい! 耳が死ぬ!」
エルナ「うわっ、びっくりした〜!」
フラン「....っ!」
レイラはレッドの背中に飛びつき、
フランはエルナの袖をぎゅっと掴んでいた。
レッド「.....これ、出る頃には喉枯れてそうだな」
レイラ「だってぇぇぇぇぇ!!」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
様々なハプニングを起こしながらも、
お化け屋敷を出た4人は、しばらくその場で笑い転げていた。
レイラ「はぁ〜〜〜〜、叫びすぎて喉が.....」
レイラは膝に手をついてぜぇぜぇと息を整えながら、
お化け屋敷の出口でへたり込んだ。
その隣では、フランも小さく肩を震わせながら、
「こわかった.....」と呟いている。
エルナはそんなフランの背中を優しくさすりながら、
「でも、楽しかったね」と笑った。
レッドの場合では、「耳がまだキーンってしてる」と、
こめかみを押さえていた。
レイラ「でもさ〜、こういうのも旅行の醍醐味って感じだよね!」
レッド「お前が叫びすぎなければ、もっと楽しめたけどな.....」
レイラ「え〜? でもレッドも途中でビクッてなってたじゃん!」
レッド「し、してねぇよ」
エルナ「ふふっ、仲良しだね、2人とも」
レッド「.....そうか?」
フラン「.....うん、なんか.....いいな、こういうの」
その言葉に、レッドとレイラは一瞬だけ顔を見合わせ、
照れくさそうに視線を逸らした。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
しばらくして、午後2時を回った頃に観光祭の全体アナウンスが流れた。
アナウンス「これより、全体休憩に入ります。
各班ごとに自由行動となりますので、
時間を守って行動してください」
レッド「お、きたか。ちょうどいいタイミングだな」
レイラ「ねぇねぇ! スキー行こうよ! スキー!!」
レッド「スキー? ここでできたっけ?」
エルナ「できるよ! カラミティアルランドって、
山の方に人工雪のスロープがあるんだって〜」
レッド「知らなかった....!」
レイラ「行こ行こ〜! フランちゃんも一緒に!」
フラン「.....うん、行ってみたい」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
リゾート地の奥、山の斜面に設けられたスキーエリア。
人工雪が一面に広がり、白銀の世界が広がっていた。
レッド「おぉ〜、もう本物だね」
レイラ「テンション上がってきた〜!!」
エルナはスキー板を履きながら、「実は初めてなんだ〜」と笑った。
全員についてきたフランは、スキーウェアに着替えたものの、
どこか不安そうに雪を見つめていた。
レイラ「大丈夫だよ〜! 転んでも雪がふかふかだから!」
フラン「.....うん、がんばる」
レッド「じゃあ、まずは緩やかなコースから行くか」
最初はおっかなびっくりだったフランも、
エルナに手を引かれながら少しずつ滑れるようになっていった。
そんな中でレイラは弾むように叫びながら、
勢いよく滑っては派手に転ぶ、を繰り返していた。
レッド「お前、転ぶのが目的になってないか.....?」
レイラ「違うもん! これは魅せる転びってやつ〜?」
エルナ「レイラちゃんって面白いねっ」
フラン「.....なんか.....元気もらえる」
レッドはそんな3人の笑顔を見ながら、
ふと、心の奥がじんわりと温かくなるのを感じていた。
レッド(.....こういう時間が、ずっと続けばいいのにな)
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
日が傾き始め、空がオレンジ色に染まり始めた頃。
もうすぐ観光祭初日も終わりへと近づく時間になる。
4人はスキーを終え、展望台のベンチに腰を下ろしていた。
レイラ「はぁ〜、疲れたけど楽しかった〜!」
エルナ「うんっ、またやりたいなっ」
フラン「.....うん。次は、もっと上手に滑れるように.....」
レッド「にしても、今日は色々あったな〜」
レイラ「ねぇ、そしたらいつか4人でどっか行こうよ! 今度は遊園地とか!」
エルナ「いいね〜!」
フラン「..........」
レッド「ははっ、そうだな」
その言葉に、レイラはにんまりと笑った。
レイラ「よーし、約束だよ〜?」
そして4人に風が吹き抜ける。その風は、どこか優しくて、心地よい。
だが、カラミティアルランドさらに奥の場所で――
あの霧が、再び静かに、ゆっくりとこのリゾート地を
侵食し始めていることは、まだ、誰も知ることはなかった。
**本編 第21話「雪と叫びと、笑顔の距離」 終わり**
〜おまけ〜
作者
「えー、レイラってスキー下手なんだね」
レイラ
「あのですね?? 別にできないわけじゃないんだよ?????」
作者
「.....圧が.....」
レッド
「まぁ、あれは場を盛り上げるためだってのはちゃんとわかってるよ」
レイラ
「 (๑>ヮ<๑) レッド~!!!」
エルナ
「な〜んだ、びっくりした〜」
レイラ
「よし、今度は傾斜25度コース行く〜?」
エルナ
「むりむりむりむりむりむり〜!」
レッド
「さすがに急すぎるんじゃ....?」
レイラ
「私こう見えて学生スキー大会で優勝してるんだよぉぉぉぉ!!??」
作者
「わおマジか....」