ずっと続く物だと思っていた…
この平和の毎日が────。
───悪魔は誰も逃がさない───
最終更新日:05/14
完結済
【第1部】☑完結
☑第1話〜第30話
【第2部】☑完結
☑第1話〜第18話
【第3部】☑完結
☑第1話~第10話
この作品は小2の時の作品を加筆修正したものですので、起承転結などが狂っている所はお許しくださいますようお願い申し上げます。
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目次
私立桜学園物語 第1部 ~1~
────悪魔は誰も逃がさない────
私、一条ありさは、いつもと同じ時間、いつもと同じ髪型、そしていつもと同じように本を読みながら寮を出る。全てがいつも通りの普通な日常。
最初は見慣れなかったこの【桜学園】も小学校から通っていれば見慣れてくる。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在していた。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広い。小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校だ。
「うわっ。朝から天才ちゃんにあっちゃったw」
「ほら、また本読みながら歩いて賢いアピールしてるよ」
私は通りすがりのクラスメイトにそんな悪口を言われるのを無視して屋上に続く階段を登る。普段は誰もいない、静かで読書のしやすい場所だ。
「ねえ、なんの本読んでるの?」
「────っ⁉︎」
突然声をかけられ、私は声にならない悲鳴をあげた。
私の前には人が2人立っている。けど…
気にする必要はない
先客がいるなら他の場所に行けばいいだけの話。
私はくるりとUターンをする。
「えっ、ちょっと待ってよ」
何事もなかったように立ち去ろうとした私は呼び止められたので仕方なく立ち止まる。流石に無視するのは失礼だ。私はそこにいる2人に視線を動かす。できれば関わりたくなかった2人だ。
「中等部第二学年学年トップの一条ありさちゃんだよね?できればありさちゃんと話をしたいんだけど…」
私にそう声をかけてきたのは私の前に立っている2人のうち、穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳、恐ろしいくらいに顔が整っている生徒、そして桜学園中等部生徒会長の叶 流星だった。とりあえず、私が言いたいことは一つ。
「初対面なのに馴れ馴れしく下の名前で呼ばないでください」
そう言い捨てると、叶先輩は驚いたような顔で私を見てきた。
「女子にこんな冷たくされたの初めてですね。おめでとうございます」
叶先輩の隣では、黒髪にセンター分け、これまた整った顔の生徒会副会長、碓氷 十夜がつまらなそうにつぶやく。
早くこの2人から離れたい
そう思った私とは裏腹に、叶先輩は楽しそうに私に話しかける。
「ねえ、今日僕の家にこない?」
突然の誘いに私は呆然と目の前の人物を見つめる。
何言ってるんだ?この先輩。
「お断りします」
断った私を見て叶先輩は口を開く。
「残念だなぁ…」
さっきまで私の前にいたはずの叶先輩の声は私の耳元で聞こえる。
その声はとても冷たく、怖い音に聞こえたのは…気のせいだろうか。
気づいた時には、周りに誰もいなかった。
はじめまして。
藤空木栾(ふじうつきらん)です。
ずっと家に溜まっていた小説を少しずつ投稿していこう‼︎と思い、このサイトにやってきました。
この小説は、自分が小2の時に書いた小説を過失修正をし、投稿していこうと思っています。
誤字脱字常習犯ですが、暖かい目で見守っていただけると嬉しいです。
私立桜学園物語 第1部 ~2~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
〜教室〜
朝、叶先輩と話していたせいで、全く本が読めてない。なんて最低な日だろう。そう思い休み時間に本を開く。
やっぱり落ち着く
本を読むと少しだけ心がスッキリする。こういうのを依存症というのだろう。
本を読まないと気が済まない。
「────い…」
なんか呼ばれた…?まあ、自分にわざわざ話しかけるようなやついないから気のせいだろう。
「────い‼︎」
そう。気のせいだ。
「おい‼︎一条ありさ聞いてんのか⁉︎」
「は?」
確実に自分の名前を呼ばれて反射的に言葉がでた。
私は私の前で私を睨みつける人物に目を向ける。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。武藤塁だった。
普段誰とも話さず、怖い人扱いされている彼がなんの用だろう?
「お前、叶と話をしたか?」
はい…?なぜその事を知っているのか、まずまず先輩をつけないなんてなんて礼儀知らずなのだろう。流石の私でも先輩はつけているのに。
「おい、質問に答えろ。お前は叶と話をしたか?」
「まあ、、、したけどそれが?」
本当にそれがどうしたのだろうか。
まず、私が誰と話をしようが武藤とは関係のない事。正直いうと早く本を読ませてほしい。
「叶流星と、碓氷十夜に近づくな」
それだけ言うと、武藤は去っていく。近づくな…?まずまずこっちから近づいたわけではないし、できれば私とて近づきたいわけじゃない。ただ、気になるのが、なぜ近づいては行けないのか。
今まで基本的に全てのものがどうでもいいと感じていた私は珍しく気になる。何か、嫌な予感と寒気がするのを気のせいだと願いたい。
何か…おかしい。
廊下で騒ぐ女子達の声がやけに大きく聞こえる。「叶先輩と碓氷先輩だぁ♡」その名前に反応する。廊下に目を向けると、叶先輩と目があった。彼は笑顔を深めると私に向かって手を振る。私は急いで視線を先輩からそらす。なぜか、先輩の笑顔に引き込まれそうな気分だった。気持ち悪い。一体この感情は何なのか。私は気になって仕方がなかった。
みなさんこんにちは。
定期テストが嫌いすぎてやばい藤空木栾です。
ありさに生まれる謎の感情、意図が読めない武藤の言動、叶&碓氷の目的。
物語は動き出します。
ところで、皆さんの学校にイケメンはいますか?この話は、漫画、小説であるあるなイケメン生徒会長が出てきますが、リアルにはあまりいませんよね。まあ、昔の私の妄想なのでお許しを。
私のイケメン基準はメガネ男子なのですが、今の学校の生徒会長が私の好みです。
感想などを、ファンレターなどで送ってくださると主は泣いて喜びます。
たまに、1日に2つ出したりしますが、もし嫌でしたら言ってください。
それでは、また次回お会いしましょう。
私立桜学園物語 第1部 ~3~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
暑い__苦しい__
誰か…助けて___塁くん___
「___っ‼︎」
何…今の?自分は寮の時計を確認する。
【01:12】
深夜…。今のは夢…?
妙に怖い夢を見た気がする。女の子。カールがかかったロングヘアの可愛い女の子が、ずっと助けてと言ってる夢。夢だとは思えないくらいリアルな夢に恐怖を感じる。夢で魘されたのは初めてだった。出来る事なら、今すぐ忘れたような夢だったが、なぜか忘れてはいけない気がする。
あの女の子は誰なのか──。
他に誰が出てきたか──。
私はまだ眠い目を擦り、机に向かう。
忘れないうちに、内容を整理した方がいい気がした。
私はノートを広げて夢の内容、出てきた女の子の容姿、などを細かく、絵も含めて書いていく。
書き終わった後、ふと女の子の言葉を思い出す。
塁くんって言ってなかった…?
塁くんと言って思いつくのは武藤塁だった。
武藤とこの夢は何か関係あるのかないのか。そんな事を考えていると知らぬ間に自分の意識は遠のいていた。
「痛__」
知らぬ間に机で寝ていたからか、少し体が痛い。
私は夢の記憶をメモしたノートを持って寮を出る。
学校に着いたらすぐに武藤の席に向かった。
「ねえ、話があるんだけど」
私が声をかけると武藤は少し顔を顰めてから口を開く。
「放課後、裏庭で話せ。今はやめろ」
武藤はそう言うともう話しかけるなとでも言うように机に突っ伏す。なるべく早く聞きたかったのにわざわざ面倒なやつだ。
〜放課後〜
「で?話って何?」
私が裏庭に行くと既に武藤は待っていた。つまらなそうに私を睨みつける。
「この女の子、知り合い?」
私は武藤にノートを出して聞いた。武藤は私が描いた女の子の似顔絵と特徴を見ると目を見開く。
「胡桃…?」
武藤が聞こえるか聞こえないかくらいの声でそう呟いた気がした。
「この女と、いつどこで会った⁉︎」
武藤は動揺を隠しきれていないような声で私に問いかける。
「昨日、夢に出てきただけ。助けてって言ってたから…」
私が答えると武藤は舌打ちをする。何か変な事言っただろうか。
「話はもうないな?」
武藤は私が答える前に去っていく。ただ1つわかった事、この女の子は武藤の知り合__
「____っ⁉︎」
突然、私は誰かに後ろから身動き封じられる。後ろを振り向こうと思った時には私はその場に崩れ落ちた。
みなさんこんにちは。明日は学校という現実を突きつけられた藤空木栾です。
暇だったので、1日に二つ出してしまった事はお許しください。
ありさを襲った謎の人物__物語はどんどん動き出していきます。
夢に出てきた女の子胡桃と武藤の関係は何なのか__
ありさがみた夢は一体何だったのか__
ありさを襲ったのは誰か__
これからの展開も楽しみにしていてください。
この物語は小2の時の作品を加筆修正しているものですので、物語の起承転結が少し狂っている所は優しい目で見守ってくださいますようお願い申し上げます。
私立桜学園物語 第1部 ~4~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
「___っ」
冷たい何かが頬に当たり、私は目を覚ます。どこだ…ここ。天井にはシャンデリアがぶら下げられており、部屋はすごく広い。なぜここにいるのか…。私は自分の記憶を精一杯漁っていく。
武藤にノートを見せた後…誰かに襲われた___?
完全に思い出した。ならここは、私を襲った人物の家だろう。とりあえず逃げれることなら逃げるべきだ。動こうとした私は何かに引っ張られる。
「え___?」
自分の手に鎖が付いてることに気がついた。鎖は壁に繋がれている。
「折角丁寧にもてなしてあげてるのに逃げようとするんだ…」
「___⁉︎」
さっきまで誰もいなかった場所に人影が1つ。その人物は私に近づくと、生きている人とは思えないぐらい冷たい手を私の頬に当てる。
「ごめんね。こんな所に連れ去っちゃって。学校では塁くんっていう邪魔者がいたからこうでもしないとありさちゃんと話せなくて」
そう言って微笑む彼は学校での笑顔よりも邪悪な笑みを浮かべている。
「叶___先輩…?」
間違いない。この声、この容姿、完全に叶先輩だ。
「大丈夫。今日は痛いこととか、変なこととか何もしないから」
そう言うと叶先輩は私の耳元で呟く。
「全人類を滅ぼそうよ」
「___っ」
私は反射的に出来る限り叶先輩から距離を取る。何言ってるんだ…?
「お願いだよありさちゃん。僕は君と一緒に滅ぼしたいんだ」
「いやですよ」
先輩の声と重なるように私は呟く。聞きたくない。これ以上。先輩が何を言ってるのか意味がわからない。
「嫌なのかぁ。そっかそっか。なら仕方ないなぁ。なるべく穏便に済ませたかったんだけど」
やばい。この人___完全に狂ってる。
「多少力ずくでも君をこっち側に取り込むよ」
叶先輩はそう言うと笑顔を深める。
「楽しみにしててね」
みなさんこんにちは。学校の通学中に書いている藤空木栾です。
自分は結構叶先輩好きなんですよね。
どんどん物語は動いてきています
ありさに叶が執着する理由___
叶と武藤の関係___
これからも読んでくれると嬉しいです
私立桜学園物語 第1部 ~5~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。武藤と関係がある___?
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
「え────?」
視界に入ってきた光景に絶句する。さっきまでいたはずの謎の部屋ではなく、私は自分の寮に居た。ならさっきのは夢…なのか?もし、夢じゃないとしたら___?考えただけで恐ろしい。もしかしたら疲れているだけかもしれない。大丈夫。そう。大丈夫だ。
学校の階段を登っていると、1人の人物とすれ違う。普段なら何も気にせずに通りすぎるが、今回は違った。
「ありさちゃん、おはよう」
すれ違った人物こと、叶先輩は私に笑顔を向けてくる。いつもと何も違わない___?もしかして本当に夢だったのかもしれない。なんてリアルで恐ろしい夢だ。
「あ、そうそうありさちゃん。来年度から、生徒会に入らない?僕たちは来年度高等部に行くから、今のうちに少し候補を絞っておきたくて」
「いや…私は___」
「邪魔だ。どけ」
私の言葉を遮るように冷たい声がかかる。
「階段でグダグダ話すな。通れない」
声の方向を向くと武藤がいた。冷たい目で叶先輩を睨みつけている。
「塁くんじゃないか。久しぶりだね」
叶先輩は笑顔を深めて武藤に挨拶をする。話し方的に知り合いなのかもしれない。
「それと一条、先生がお前を探してたぞ」
武藤は私にそう呟くとさっさと行けと言うように手を振る。先生が…?何のようだろうか。私は少し急ぎ足で職員室に向かった。
◇◆◇
一条が去ったのを見てから、俺、武藤塁は目の前にいる人を睨みつける。
「塁くんさぁ…邪魔しないでくれるかなぁ?折角ありさちゃんと楽しい楽しい会話をしてたのに」
叶はいつもの完璧な笑顔を浮かべながらも俺を睨んでくる。
「叶___お前、一条に何するつもりだ?」
俺がそう聞くと叶は楽しそうに答えた。
「何って___?楽しい楽しい遊びをするだけだよ?」
叶は不気味なほど綺麗な笑顔を浮かべる。
「お前いい加減に___」
俺が叶の胸ぐらを掴もうとする寸前に隣から手が伸びてき、俺の腕を掴まれた。
「武藤…それ以上流星様に近づくな」
俺の隣には碓氷が立っている。面倒なやつが来やがった。いつも一緒にいる2人がバラバラな今がチャンスだと思ったが、2人揃ってしまったなら意味がない。
「ああ、そうだ塁くん」
俺が叶達から離れようと階段に足をかけた所で叶に呼び止められる。
「あんまり好き勝手に暴走するなら、胡桃ちゃん殺しちゃうよ___?」
「______っ」
振り返ると叶がニコニコ笑っている。コイツ───本気だ。
「注意するようにね───塁くん」
楽しそうにそう告げて去っていく2人に恐ろしいぐらいの憎しみが湧き上がってきた。
みなさんこんにちは。
ファンレターを何人かに送ってもらえてはしゃいでる藤空木栾です。
今回も1日に2つ出したことをお許しください。
明日は体育祭の予行練習です。運動音痴の自分にとっては地獄の日。楽しみなのが部活の演奏ぐらい。本番は今週の土曜日です。
みなさんは今の所誰が好きですか?
私は今の所だと叶くんですが、全部合わせると第2部か3部か4部かのどれかで登場する○○ケノくんが好きなんです。はいwまあ登場はかなり後なのでお楽しみに。
それでは、また会える日まで…
𝓜𝓪𝔂 𝓽𝓱𝓮 𝓫𝓵𝓮𝓼𝓼𝓲𝓷𝓰𝓼 𝓸𝓯 𝓶𝓲𝓻𝓪𝓬𝓵𝓮𝓼 𝓫𝓮 𝓰𝓲𝓿𝓮𝓷 𝓽𝓸 𝓮𝓿𝓮𝓻𝔂𝓸𝓷𝓮 𝔀𝓱𝓸 𝓼𝓾𝓹𝓹𝓸𝓻𝓽𝓮𝓭 𝓾𝓼.
私立桜学園物語 第1部 ~6~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。武藤と関係がある___?
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
「お、一条。ちょうどお前を探してたんだ」
私は職員室に向かう途中で先生にあった。
「まあ、今回話したかったのは、生徒会の事でな。生徒会長やってみないか?」
「私は出来ればやりたくないです」
先輩相手じゃなく、先生相手なので躊躇いなく言うことが出来た。
「私はみんあを纏めるのが得意なわけではなく、好きな訳でもありません。私が生徒会長をやるよりも、もっと最適な人がいるのではないでしょうか」
「一条らしい反論だな」
先生は少し苦笑する。申し訳ないが1ミリもやる気はない。
「なら、会長ではなく、副会長とかならどうだ?会長の補佐なら簡単だろ?」
……なぜそんなに生徒会を推すのだろう。私はやりたくないと言っているのに。
「副会長も私は___」
「ま、考えとけって話だな」
先生はそう言うと去っていく。なんて面倒なのだろう。生徒会長いう名の雑用係などやりたくもない。
〜教室〜
「一条さん」
教室に入るなり、可愛い声に名前を呼ばれる。
「おはなしがあるんだけど…いいかな?」
そう言ったのは大きい瞳に、ロングヘア。一部を三つ編みしている美少女、二見うただった。学年3位で、クラスの姫と呼ばれている。二見さんは私を教室の外に連れて行くと口を開く。
「流星先輩に近づかないで」
大きな瞳が私を睨みつけている。近づかないで…?なぜ武藤にも二見さんにも同じことを言われなくてはいけないのだろうか。私は近づきたくて近づいているわけではないというのに。
「私は叶先輩のこと狙ってたりしてないし、普通の先輩として挨拶とかしてるだけだよ」
私はとりあえず誤解を解くためにそう教える。
「本当っ?よかった〜」
私の言葉を聞くと二見さんは満面の笑顔になる。可愛い。女子の私でもそう思ってしまうくらいの笑顔だった。さすが姫だ。
「良かった。安心した。ありがとねありさちゃん‼︎」
私は何もやっていないがなぜかお礼を言われる。そしてさっきまで一条さん呼びだったのが、ありさちゃん呼びになっている。少しだけ距離が縮まったのかもしれない。そんなことを考えながら教室に入ろうとした時、急に心臓が締め付けられるように痛くなる。
「ありさちゃん…?」
二見さんの心配そうな声が聞こえる。
「おい‼︎誰か倒れてるぞっ‼︎」
「先生呼べ‼︎」
「誰か保健室に」
「え?嘘。一条さん⁉︎」
「普段あんなに調子乗ってるから天罰だよ」
「おい、それはないだろ‼︎」
「はいはい。退いて退いて。一条さん保健室に連れてくから」
色々な人の色々な声が聞こえる中、私の意識は遠のいていった。
みなさんこんにちは。
今日は早く帰れた藤空木栾です。
はい。後書きってなんか書く意味あるのかなと最近思うようになりました。
まあ、少しは書こうかなと思いますがすぐ書かなくなるかもとも思っています。
これからも応援よろしくお願いします
私立桜学園物語 第1部 ~7~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。武藤と関係がある___?
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
「ありさちゃん起きたね」
目を開けると保健室の先生が私を覗き込んでくる。
そっか…倒れたんだっけ___
「専門医に診てもらったけど、病気ではないって。もしかしたら勉強のしすぎとかの疲労とか。ありさちゃんは頑張りすぎてるから」
勉強のしすぎ___そんな物なのだろうか。
頭に妙な引っかかりを感じながらも私は何も考えないことにした。
「ちょっとこの後私は用事があるけど一回ここ留守にしちゃって大丈夫かな?」
もしかして、私が起きるまで留守にするのを待っててくれたのだろうか。
「大丈夫です」
私がそう答えると、先生は準備を始める。
「それじゃあ、何か急に体調が悪くなったら緊急ボタン押すようにね」
そう言うと保健室を出て行く。
「ありさちゃん、体調はどう__?」
先生が出ていってから少ししたら急に声をかけられる。叶先輩が立っていた。私はベッドに寝ている体制から起き上がる。何の用があって来たのだろうか。叶先輩は私の額に手を当てる。予想以上に冷たい手だった。
「熱はなさそうだね。よかった」
叶先輩はそう言うとベッドに腰を下ろす。
「ねえ、もしさ、塁くんを助けるか、見殺しにするかだったらどっちを選ぶ?」
「_________っ⁉︎」
急な質問にびっくりする。何_その質問は__
「ああ、ごめん。聞き方が悪かったね。もし、自分だけ助かって塁くんや他のクラスメイトを見殺しにするか、自分の身は捨ててみんなを助けるかだったらどっちを選ぶ?」
叶先輩の瞳が真っ直ぐに私を見つめている。
私だったらどっちを選ぶ__?
クラスメイトなんて話したことない人が大体だ。けど____
「ありさちゃん____________」
叶先輩が耳元で呟いた言葉に目を見開く。何を言って____
「じゃあ。また今度」
先輩はそう言って去って行った。
最近暑くなってきたことに少々苛々を隠せない藤空木栾です。
今回なんか昨日投稿しようと思ってたのに投稿し忘れたやつです。
それとなんか今日だけめっちゃみんな作品作ってません?今まで1日に一個とかだったのに今日だけでかなり出てますね。
私立桜学園物語 第1部 ~8~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。武藤と関係がある___?
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
〜次の日〜
「一条さん」
廊下で誰かに声をかけられる。振り返ると黒髪でセンター分けの男子がいた。碓氷先輩だ。1人でいるとは珍しい。いつも叶先輩と一緒に行動しているのに。
「急に話しかけて申し訳ありません。ただ、少し謝りたいというか…」
謝りたい…?碓氷先輩が私に何をしたというのだろうか。
「いつも、流星が迷惑をかけて申し訳ありません」
ん────?
「自分も頑張って止めてるのですが、一条さんへの興味が行動にそのまま現れてしまっていて、一条さんに迷惑をかけているな、と思いまして___」
予想以上の言葉に戸惑いが隠せなかった。なんか会長の叶先輩より絶対しっかりしてないか_?
「それと──」
碓氷先輩は真剣な瞳を私に向けてくる。
「武藤は危険です。一条さん、あなたを___」
そこで一回碓氷先輩は言葉を止める。躊躇っているようにも見えた。まさか、、、
「あなたを、殺そうとしてます」
予想通りの言葉だった。こないだ、叶先輩にも…保健室で言われたばっかだ。武藤が___私を___?そんな訳ないと信じていたいという気持ちとは裏腹に、そうかもと思ってしまう脳が少しいる。武藤は叶先輩達に近づくなと言い、先輩達は武藤は危険だと言う。どっちが正しく、どっちが間違えているのかがわからない。
私はどちらを信じればいいのだろうか___
「ありさちゃん」
昼休み、私が1人でお弁当を食べようとしたら二見さんに声をかけられる。
「お弁当一緒に食べない?」
そう笑顔で話しかけてくる。___人生でお弁当を一緒に食べようと誘われたのは初めてだった。というか、二見さんは私なんかと食べたいのだろうか。
「ちょ、姫‼︎一条さんなんかほっといて私たちと食べようよ」
「そうだよ。なんで一条さんなんかと___」
「"一条さんなんか"じゃない。ありさちゃんだって、クラスメイトで1人の人間だよ?私は今日ありさちゃんと食べたの」
二見さんはそう言い返す。初めてだった。誰かが、私のために反論したのは。
「ま、まあ姫がそう言うなら私は別に__」
さっきまで強気だった子達もすっかり小さくなっている。これが姫の力か。凄すぎる。
「あのさ、二見さんは___」
「うたでいいよ」
私が口を開いたら速攻で呼び方を修正される。
「あ…そしたらうたちゃんは、どうして私と食べようと思ったの?」
私がそう聞くと、二__うたちゃんは不思議そうな顔で私を見つめる。
「どうしてって私がありさちゃんとお話ししたいって思ったからだよ?」
そう言うとにっこり微笑む。なんでだろうか。初めて自分以外の人に興味を持った。うたちゃんは私に手を差し出す。
「改めて、これからよろしくね。ありさちゃん」
私はその手を軽く握る。初めて"友達"が出来た。
挨拶文のネタ切れが近づいてきた藤空木栾です。
はい。
うん。
はい。
私立桜学園物語 第1部 ~9~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。武藤と関係がある___?
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
〜放課後〜
私は教室を出た後、のんびりと歩きながら寮に帰る。今日は、初めてが多い日だったな_
「___おいあれ‼︎」
「え______」
「嘘…」
周りの人が悲鳴のような大声を上げる。何が、あったのか___
みんなの視線の先をみて絶句する。ちょうどその時だった。
校舎の窓から人が落ちた。
「武藤___?」
落ちた人物こと武藤は呆然とした顔でをしていた。時が過ぎるのが遅く感じる。
あまりにも残酷な光景だった。武藤が落ちた所の周りにみんなが集まる。
「おい‼︎意識はあるか⁉︎」
「誰か、先生呼んでこい‼︎」
みんなが色々話してる中、少しだけ武藤の手が動く。その手にはいつのまにか紙が握られていた。武藤はその紙を握った手を軽く動かして紙を飛ばす。私に向かって。周りの人は誰も気づいてないみたいだった。飛んできた紙を開くと殴り書きのように急いで書いたと思われる字で書かれていた。
──叶と碓氷から絶対逃げろ。逃げろ。逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ──
どういう文章だ──これ。とても死にそうな人が嘘で書くような物ではない。これは何かしら意図があって___?
「先生連れてきたからみんな退いて」
そう言っ声は聞き覚えがあった。叶先輩__。怖くて目を合わせることさえ出来なくなる。まず、落ちた瞬間叶先輩はここにいなかった。なのになぜ、落ちた場所に明確に先生を呼べるのだろうか。生徒の何人かは寮に帰っていく。武藤の言葉を信じて逃げるべき。そう自分の本能が語る。逃げろ。この場から。叶先輩から。碓氷先輩から。私は一歩後ずさったあと、すぐに向きを変えて寮に向かう。人影が少なくなってから私は走り出す。なぜか無性に怖かった。
「そんなに急いで…武藤に何か言われたのかな?」
「______っ」
気づけば私の前に人がいる。碓氷先輩だ。もしかしてこれは罠だった___?
叶先輩から私が逃げる事を予想して最初からここで待ち伏せをしていた可能性もある。
「大人しくしてて。怪我はさせたくない」
紛れもない脅しに、碓氷先輩の手が私に伸びてくるのから逃げようがなかった。
はい。眠過ぎる藤空木栾です。
今回からどんどん物語が動いていきます‼︎
これからの展開もお楽しみに。
私立桜学園物語 第1部 ~10~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。武藤と関係がある___?
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
「あの___」
私は目の前で何かを読んでいる叶先輩に声をかける。
「どうした?」
叶先輩は私の視線に合わせるようにしゃがみ込む。
「いつまで、ここにいさせるつもりですか?」
私がそう聞くと叶先輩はにっこり笑ってから質問には答えずに私の頭を撫でる。本当にいつまでここにいさせるつもりだろうか___
出来る事なら今すぐ逃げたが、自分にしっかりとつけられている鎖のせいでそう簡単に動けない。少し動いて音が鳴るだけで叶先輩は私を見てくる。
「ねえ、もう一回聞いていい?」
急に叶先輩が口を開く。
「自分だけ助かって塁くんや他のクラスメイトを見殺しにするか、自分の身は捨ててみんなを助けるかだったらどっちを選ぶ?」
叶先輩はボーッと前を見ながら私に問いかける。何か先輩らしくない気がした。叶先輩の瞳が何か悲しそうに見える。
私はどっちを選ぶ___?
昔なら自分だけ助かる方を選んだかもしれない。けど、今は___
「私はみんなを守る方を選びます___」
気がついた時には叶先輩の寂しそうな瞳はなく、感情がやめない不気味な瞳になっていた。
「そっかそっか。ありさちゃんは優しすぎるね」
叶先輩はそう言うと私を繋いでる鎖を引っ張る。叶先輩との距離が一気に近くなった。
「君のクラスメイトの大半は君と仲が悪いのに___?助けるんだ。そんな奴の為に自分の身を捨てて」
耳元で呟く叶先輩のその声は気を引き締めないと飲み込まれてしまいそうになる。
「優しすぎるんだよ。そんな優しいからみんな良いように君の悪口を言う。何も言い返さないから。何もやり返されないから___やり返してやろうよ。そいつらに。一生馬鹿にされないように。一生悪口を言わせないように。ねぇありさちゃん___一緒にそいつらに仕返ししようよ。僕はいつまでも君の味方でいるよ」
先輩は私の体に手を回してからまた口を開く。
「一緒に幸せになろうよ______」
確かに______なぜ私は悪口を言ってくるクラスメイトを守る必要があるのだろうか。守る理由なんて何もない。あんなクラスメイトなんて___
「僕は君の味方だよ。ずっと…永遠に___」
私は先輩が差し出してきた手を取ろうとした時だった。
『"一条さんなんか"じゃない。ありさちゃんだって、クラスメイトで1人の人間だよ?私は今日ありさちゃんと食べたの』
『どうしてって私がありさちゃんとお話ししたいって思ったからだよ?』
『改めて、これからよろしくね。ありさちゃん』
頭に今日の光景が流れてくる。
今、私は何をしようと___
「誰がそんな提案にすんなり乗ると思ったんですか___?」
私は目の前にいる叶先輩を睨みつける。叶先輩は私をしばらく見てから立ち上がると聞き取れるか聞き取れないか微妙な声で呟く。
「邪魔者は排除しないと___」
明日体育祭で嫌だなと思っている藤空木栾です。
なんか昨日作品数すごかったね。少ない日は0個なのにきのうだけで、11個も出てた。すごい。そして何個か消されてる。
こんなクズ人間にファンレターをくれる方がまた2人いたんですよ。嬉しすぎて泣けます。6人?くらいから貰えて嬉しすぎます。ガチで感謝です。
これからもよろしくお願いします。
私立桜学園物語 第1部 ~11~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。武藤と関係がある___?
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
◇◆◇
「え___⁉︎もう治ったのですか?いや、けどやっぱまだ入院していた方が___」
俺、武藤塁の怪我の状態を見た医者がすごく驚いた顔をする。治るのは当たり前だ。落ちたと言っても、落ちた___いや、落とされたとわかった瞬間に受身を取ったからまずまずそんな怪我はしていなかった。俺的には今すぐに退院をしたいくらいだ。
「怪我が治ったのに入院する必要はあるのですか?」
俺の問いに医者は困ったような顔をする。
「ああ、まあね___うん。やっぱね」
ちゃんと話せ。とりあえず治ったのに入院する必要はないらしい。ならとっとと退院させてくれ。
「ま、まあとりあえず…今日は警察側が事情聴取をしたいらしいですし、今日は入院していてくださいね…」
事情聴取か。面倒だな。本当のことを全て言うか、それとも嘘をつくか___
どちらにしろ面倒なことには変わりはない。
俺は病室に入ってきた警察を軽く睨む。
「君が___武藤くんかい?」
俺が頷くとその警察は手を振って人払いをする。
「武藤くんの事は早崎くんから聞いている。なかなか素晴らしい後輩だと」
"早崎"と言う名前に驚く。あいつ…警察相手に何を言ったのだろうか。
「全て話してくれ。今日、俺が来たのも全てを隠さず話してもらうためだ。武藤くんたち側の事情は知っている。誰が武藤くんを突き落としたのか教えてくれないかい?」
「誰かが突き落としたというのは前提なんだな」
俺が呟くと警察はフッと笑う。
「武藤くんが自殺しようとしたならもっと大怪我しているはずだろう?」
その通りだった。予想以上にこの警察は勘が鋭く頼りになりそうだった。早崎が選んだだけある。
「もう一度言おう。全て話してくれ」
俺は一度深呼吸をしてから口を開く。
「貴方を信じて話そう」
「では、改めて。奥域陵大だ」
「武藤塁です」
そのような軽い挨拶をしてから俺は話して始める。俺が落とされたあの出来事の事を
こんにちは。体育大会から帰ってきたら大量に作品が出ててビビった藤空木栾です。
今回は少し短めで、武藤くん視線でした。
"落ちた"のではなく"落とされた"武藤くんの身に起こった出来事が多分、次回明らかになります。
私立桜学園物語 第1部 ~12~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。武藤と関係がある___?
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤のことを知っている警察官。早崎に武藤を聞いたと言っている。
・早崎(𝕳𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
武藤の何かの先輩。未だ詳細は不明。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
俺、武藤塁は、あの出来事を詳細まで思い出し、奥域に伝えた。
◇事件の発生時◇
「武藤」
俺は誰かに呼び止められ足を止める。振り向かなくても声で誰かはわかった。
「何の用ですか?」
俺が振り向かないまま聞くと声の主、碓氷十夜は喋り出す。
「先輩が話しかけたのに、振り向きもしないとは__随分と生意気な後輩だな」
「で、何が要件なんですか?」
碓氷の言葉は完全にスルーしてまた問いかける。
「最後のチャンスをあげようか______」
「_________っ」
その言葉に思わず振り返る。碓氷と目が合ってしまった。やらかしたがもう遅い。一度碓氷と目を合わせると話が終わるまで中々目が離せない。恐ろしい能力だ。
「ようやく目を合わせてくれたね。嬉しいよ」
そう言うと碓氷は冷ややかな笑みを浮かべる。
「私たち側もそう厳しくはない。武藤の力は認めている。あんなクズみたいな集団から抜けてこっちに来ればいいじゃないか。そうすれば君は自由なのにね__」
碓氷は本気で憐れむような目をしていた。
「武藤、これが最後のチャンスだ。君はどっち側に着く______?」
碓氷の問いに対する答えは決まっている。誰がそう簡単に揺らぐものか。
「おまえらに着くはずがないだろ」
「そうか。そうか。なら___」
俺の言葉が終わる前に碓氷は言葉を被せてくる。
「今すぐここで死んでこい」
「は?____________」
気がついた時には窓枠から落ちていた。周りの生徒たちが騒いでいる。生徒たちの中に一条がいるのを見て俺は受け身を取りながらとある紙を作成する。勘の良い一条ならすぐにこれを受け取るだろう。俺は軽く手を動かし一条に紙を飛ばす。予想通り一条は綺麗に紙を掴んだ。___が、それを見るのが限界だった。受け身を取ったとは言っても、紙を作成したせいで少し受け身が完璧ではなかった。それに、6階から落ちたのだ。流石に辛い_____________________
◇◆◇
「こんな感じだ」
俺は目の前にいる奥域に話終わる。奥域は何か考え込むような態度だった。
「一条さんというのは、護衛対象ですか?」
「早崎はどこまで話したんだ___?まあ、その通りだ」
奥域は探るような視線を窓の外に向ける。
「碓氷と、叶だったか?桜学園の生徒会ペアは」
俺が頷くと奥域は立ち上がる。
「今日は金曜日ですので、月曜になったらその2人に話を聞きましょう。それなりに何とか聞けるはず。なので、武藤くんは___しばらく入院していてください」
「___わかった」
とりあえず、味方が増えること自体はありがたい事だ。
少しずつ登場人物が増えていくことに少し面倒な気持ちを感じている藤空木栾です。
小2の自分を少々恨みます。
これ、シリーズに作品100個まで入れられますが、なんか100個超えてしまう気がしなくもなくもないみたいな?
ま、その時はその時で何とかしますw
これからもよろしくお願いします。
私立桜学園物語 第1部 ~13~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。武藤と関係がある___?
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤のことを知っている警察官。早崎に武藤を聞いたと言っている。
・早崎(𝕳𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
武藤の何かの先輩。未だ詳細は不明。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
暇だ。私一条ありさはそう思いながら周りを見渡す。"邪魔者は排除しないと"と叶先輩が言って部屋を出て行ってからどのくらい経ったのだろうか。もし、抜け出すなら、誰もいない今のうちだろう。けれど、抜け出そうとするのが怖かった。叶先輩ならきっと…誰かを殺すくらいとても簡単なことだろう。そうなると、もし逃げようとしたあとどうなるかは軽く想像がつく。それがとても恐ろしかった。
「ありさちゃん。ご飯食べたい?」
突然声が聞こえ驚く。ドアにもたれかかるように立っている叶先輩がいた。いつからそこにいたのだろうか。流石にご飯は食べたい。お腹も空いている。
「___食べたいです」
私がそう言うと叶先輩は一度出て行ったあと、少ししてからまた帰ってくる。私の前にご飯を置いた後、にっこり笑った。
「ありさちゃんはどうやって食べる?」
「_________っ⁉︎」
手を鎖で繋がれている状態の私は普通に食べることは出来るはずがない。その時だけ取ってくれるのかと思ったがそう甘くはないらしい。
「食べさせてあげようか___?」
叶先輩は優しく微笑む。
「はい。あーん」
「いや…流石に______」
中学生が先輩に食べさせてもらうのは恥ずかしすぎる。心臓がもたない。
「じゃあどうやって食べるの?」
叶先輩は顔を軽く傾げる。
「なんなら…口移しで食べさせてあげようか______?」
「_________っ」
叶先輩は楽しそうに笑う。
「ありさちゃんは反応が初心で可愛いね__」
叶先輩はそう言うと叶先輩は私の目の上に手を置く。
「何を_________⁉︎」
口に滑らかな感触が伝わる。それと同じタイミングで食べ物が口に入ってきた。
「美味しかった?」
叶先輩は相変わらずニコニコしながら訪ねてくる。突然のことすぎて味はなんもわからなかった。
「先輩___流石に口移しは______」
私がそう言うと叶先輩は笑顔を深める。
「ごめんね。あまりにも可愛いからからかってみたくて」
叶先輩はそう言うと鎖に手を伸ばす。カチャッという音と同時に鎖が私に手から外れる。
「ゆっくり食べな」
叶先輩はそう言うと部屋を出ていく。最初から外してほしかった。叶先輩の唇の感覚がなかなか離れてくれなかった。
なんか最近知らない人のユーザページが増えていくことに焦り(なぜ)を感じている藤空木栾です。
最近暑くないですか?地球温暖化って恐ろしい。
久しぶり(?)のありさ視点です。
一応キスシーン(?)があるのでPG12にしときました。
短編カフェtopに出ているシリーズ欄が全て璃玖さんでびっくりですw
私立桜学園物語 第1部 ~14~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。武藤と関係がある___?
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤のことを知っている警察官。早崎に武藤を聞いたと言っている。
・早崎(𝕳𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
武藤の何かの先輩。未だ詳細は不明。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
△▲△
月曜日、俺、奥域陵大は桜学園の敷地に入る。噂では聞いていたが、リアルで見ると恐ろしいくらいでかい校舎に驚く。まるで本当にお城じゃないか。綺麗な外見に高い階数、そして整理されたグラウンド、広すぎる校舎。これが名門私立ということか。恐ろしい。一応、今回は桜学園に堂々と警察が入っていくとマスコミが騒ぎ出すだろうから私服で入っていく。が、それもある意味生徒から見ると変な状況だろう。初めて見る人が敷地に入っていくのだから。けれど、事前に学校には許可を得ているし、そんなことはおかまいなしに俺は校舎に入り、校長室の扉を叩く。
「奥域さん。今回はわざわざありがとうございます」
まだ若く、俺と同じくらいの年の校長が校長室から出てきて俺にそう言った。
「今回、少し桜学園中等部の生徒会長と副会長と関係あると武藤くんが言っていたので、おふたりにもお話を伺いたいのですが」
俺がそう言うと校長は軽く目を見開くと頷く。
「わかりました。2人も呼びましょう」
校長はそう言うと一度校長室を出て行く。しばらくすると校長は生徒を2人連れて帰ってきた。
「はじめまして奥域さん。桜学園中等部生徒会長の叶流星です」
「生徒会副会長の碓氷十夜です」
俺に向かってそう頭を下げる2人は武藤くんを落とした様には全く思えない様な人物だった。これが表の顔だろう。どれだけ分厚い仮面をつけているんだ。
「校長、申し訳ありませんが、生徒だけと話をしたいのですが」
俺がそう言うと校長は俺たちを隣の談話室に連れて行く。どれだけ色々な部屋があるんだ。この学校は。
談話室の椅子に腰をかけると叶くんが口を開く。
「お話とはどの様なことでしょうか?武藤くんはどんな余計なことを言ったのでしょう?」
言い方は優しいが声色がとても恐ろしいくらい怖くなった。話す前に、俺が武藤から色々聞いた前提で話始める。
「まさか、警察がここなで無防備だとは思いませんでした。僕たちと3人だけになるという意味を理解しているのでしょうか?」
そう言うと叶くんは立ち上がる。
「今、この場所で速攻殺すことも可能ですが?」
全く子供じゃない。絶対叶くんたちは俺よりも長く生きている。人生の経験量が桁違いだ。そう感じる様な話し方だった。
「まあ、こちら側も何も関係ない人を巻き込むのは好みではありませんので。これから二度とこの事件に、僕たちに関わらないというのなら、見逃して差し上げましょう。その反対の場合は___勿論想像がつきますよね?」
俺を睨みつけてくる目は本気の目だった。今まであってきた、何人もの殺人鬼と同じ目をしている。
「こちらからの話は以上です。他に何かありますか?」
「いや…ない」
俺がそう答えると満足そうに叶くんは微笑む。
「それではこれで失礼させていただきます」
そう言うと叶くんは談話室を出て行く。叶くんが出て行った後に碓氷くんが口を開いた。
「流星様を怒らせたら、命はないと思っていてください」
確実な脅しに寒気がする。予想以上に、桜学園の生徒会長、副会長は恐ろしかった。
な、、、なぜか家にある桜学園の小説が途中抜けている…‼︎そしてそれが今回の話の後半から…‼︎一体何があったのだ⁉︎と疑問に思いながら適当に今回の話を作った藤空木栾です。やっぱ何年も前の作品は消えても仕方がない。
と、言うことで今回〜数回は原作なしでいくのでよくわからない変な作品になりますがご了承の上、ご理解をよろしくお願い申し上げます。
はいw
今回は初めて奥域視点で送らせていただきました。
次回は奥域視点かありさ視点のどっちかです。家にないせいでまだ決まっていませんが。
これからも応援よろしくお願いします。
私立桜学園物語 第1部 ~15~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。武藤と関係がある___?
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤のことを知っている警察官。早崎に武藤を聞いたと言っている。
・早崎(𝕳𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
武藤の何かの先輩。未だ詳細は不明。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
△▲△
「2人からは話を聞けましたか?」
俺、奥域陵大が校長室に戻るとそう聞かれた。
「はい。すごく素晴らしい生徒でしたね」
凄くお世辞を言っておく。あれが素敵な生徒だったら、世の中の大半が素敵な生徒になってしまう。が、校長は気づいてないみたいだった。少し安心してる様にも見える。
「あと、一条さんともお話をしたいのですが___」
叶くんに止められたが、関わらないという選択肢などない。武藤くんの護衛対象が一条さんなら、一条さんを叶くんたちから守る必要がある。
「い、一条さんとですか⁉︎」
校長はまた目を見開く。
「学年1位がこんなに連続で___」
ぼそっと呟きながら校長室を出た校長は、また少ししたら戻ってきた。
「はじめまして。一条ありさといいます。以後、お見知りおきを」
随分と顔が整った少女だった。そして、言葉使いがかなりしっかりしている。金持ちのお嬢様という感じがした。俺と一条さんはまた校長に許可を取り、談話室に入っていく。
「あの___」
「一条さん___」
俺と一条さんの声が同時に重なる。俺は一条さんに先を譲る。一条さんは探る様な瞳を俺に向けてきた。
「あなたは、なぜ私を呼び出したのですか?武藤と、何か関係があるのですか?」
勘が良い。
「もし、出来るのであれば___」
そこまで言うと一条さんは言葉を止める。言うか言わないかを悩んでる様に見えた。
「私を、助けてください______」
今にも途切れそうな小さい声でそう呟く。聞き捨てできない言葉だった。既に何かあったのかもしれない。
「何があったのか教えてくれますか___?」
俺がそう尋ねると一条さんは決心した様な瞳を俺に向けてきた。
「武藤の事件があった日、私は武藤が最後にくれた手紙を読んで逃げたんです。武藤の逃げろという手紙を見て。ですが___碓氷先輩が待ち伏せをしていて、無理やり何か薬を飲まされました。気がついた時には、叶先輩がいる部屋で鎖に繋がれていて______」
そこで言葉が途切れる。まだ中学生の女子が、突然学校の先輩にそんなことをされたら普通、誰でも泣くだろう。なのに、一条さんは泣いていない。どれだけ我慢していたのだろうか。一条さんは軽く震えている。きっと、とても怖かったのだろう。
「一条さん。わかったから今は無理して話さなくていい」
俺がそう言うと一条さんは少し安心したような顔をする。
「一緒に、叶くんたちから逃げないかい___?」
俺がそう尋ねると一条さんは少しだけ目を見開く。
「一緒に逃げよう。武藤くんの怪我はもう治っている。そして、いつ君がまた叶くん達に何されるかわからない。もう二度と、学校に来れないかもしれない。なら、今のうちに逃げてしまおう」
俺が差し出した手を一条さんは恐る恐る握る。守らなければ。あの危険な叶くん達から。一条さんを。国民を守るのが、警察の仕事だ___
はい。結局奥域視点で作った藤空木栾です。
うん。書くことない。
これからも応援よろしくお願いします。
私立桜学園物語 第1部 ~16~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。武藤と関係がある___?
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤のことを知っている警察官。早崎に武藤を聞いたと言っている。
・早崎(𝕳𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
武藤の何かの先輩。未だ詳細は不明。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
私が助けを求めることで、奥域さんに迷惑がかかるのはわかっていた。けど、気がついた時には無意識に、私は奥域さんに助けを求めていた。
「とりあえず、この後は体調を崩したので帰るということにしましょう。そこら辺の処理はこちらがやっておきます。その間に、寮に行き、自分の生活に最低限必要な物を用意してください。教科書などはこちらでなんとかできますから下着とかそこら辺を」
私は奥域さんの言う通り一度寮の部屋に戻る。丁度準備ができた時に、奥域さんが寮の私の部屋をノックする。
「とりあえずそれなりに誤魔化せた」
奥域さんはそう言うと私と一緒に裏庭に回った。
「先に、武藤くんに会ってからの方がいいかもな」
とのことなので武藤が入院している病院に向かう。
「武藤くん、お邪魔するぞ…なんでお前が⁉︎」
奥域さんがそう言って入った瞬間、奥域さんの驚きの声が漏れる。
「おお、奥域さん久しぶりですねぇ〜。塁くんがお世話になっていま〜す」
随分と気の抜けた声がした。元気っ子みたいな雰囲気の人だった。武藤と奥域さんの知り合いらしい。
「あ、君がありさちゃん?はじめまして。武藤の先輩の早崎じんです。じんって呼んでね〜」
そう言って私の手を握りぶんぶん振る。なんだこの人。申し訳ないが、真っ先に出てきたのがそれだった。
「塁くんから話は聞いてるよ〜。クソ野r…ンンッ。叶くんが色々面倒な事をやってるみたいだね。けど、安心して。僕も塁くんも奥域さんもありさちゃんの事を全力で守るから」
クソ野郎…と言ったのは気のせいだろうか。そして、守る…?早崎さんはどんな人なのだろうか。
「とりあえず武藤、退院の手続きは出来てるか?」
奥域さんが武藤に声をかける。
「ああ。完璧だ」
武藤は短くそう返事をすると、荷物を持って立ち上がる。
「で、この後どこに行くんだ?少なくとも、俺の家はやめた方がいい。既に叶達に場所を知られている」
「俺の家はここらへんに近すぎう。至る所を探しまくられたらすぐに見つかるだろう」
奥域さんと武藤はそう言うと早崎さんに目を向けた。
「ん〜僕の家にする?隣の区まで行くから見つかりにくいけど」
「一条さんはそれで良いかい?」
「あ、私はどこでも大丈夫です」
私がそう答えると早崎さんは伸びをする。
「なら早速行かないとね〜」
私達は早崎さんの家へと向かった。
みなさんこんにちは‼︎昨日出かけた藤空木栾です。
次回は、多分、ありさを叶達が狙う理由がわかるはずです
私立桜学園物語 第1部 ~17~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。武藤と関係がある___?
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤のことを知っている警察官。早崎に武藤を聞いたと言っている。
・早崎じん(𝕵𝖎𝖓 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
武藤の何かの先輩。未だ詳細は不明。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
「ようこそ。僕の家へ」
早崎さんはそ言うと私達を招き入れてくれた。一人暮らしの割には予想以上に広かった。
「あ、ありさちゃん座って座って。話さないといけないことがあるから」
私は早崎さんにそう椅子を出されたので座った。話さなきゃいけないこととは何だろうか。
「叶くん達が、どうしてありさちゃんを狙っているのか。そして僕たちは叶くんとどういう関係なのか、僕たちはなんでありさちゃんを守るのか、説明しようと思う」
早崎さんはそう言うと私の眼をじっと見てくる。
「聞きたくなければ聞かなくてもいい。いずれか勝手にわかる物だから。聞くか、聞かないかはありさちゃんが決めよう」
聞くか、聞かないか。そんなの私の答え決まっている。
「聞きたいです」
私がそう言うと早崎さんは座り直す。
「そしたら、まず叶くん達がありさちゃんを狙っている理由から説明しようか」
そう言うと早崎さんは話し出す。
「この世界には、2つの種類の人間がいる。まあ、片方は人間じゃないかもしれないけど。1つは普通の人間。もう1つは魔力を持った人間。魔力を持った人間はほとんど不老なんだ。ある程度まで経ったらそれ以上歳はとらない。そんな不思議な人間を不気味に思った普通の人間は、魔力持ちを人間界から追い出すようになった。そのせいで、昔から生きている魔力持ちはほとんどみんな人間を殺そうと考えてる。その考えている奴らの1人が叶くんだ。叶くんの魔力は本当に恐ろしいくらい強い。けど、魔力持ちにはとある特徴があったんだ。魔力持ちの女子はほぼいないっていう特徴が。叶くんはそこで初めて魔力持ちの女子を見た時、何が動機か知らないけどそれを自分のものにしたいって思ったらしい。胡桃ちゃんという女の子に」
私は少し胡桃という名前に反応する。夢に出てきた女の子…?
「けど、胡桃ちゃんはものすごく魔力が少なかった。男の魔力持ちからすればないも同然の様なもの。そのあと、叶くんはもっと素晴らしい子を見つけた。女子なのに、恐ろしいくらいの量の魔力をもった子___ありさちゃんを見つけたんだ。今まで沢山見てきた中でも、ありさちゃんは1人ずば抜けて魔力がある。男に比べても上の方。そんなすごい子が女子だったら叶くんはすぐに目をつける。それが君なわけだ」
早崎さんは一回一息つくと、また口を開く。
「じゃあ、次に僕や塁くんの事を説明しようか。僕と塁くんは、叶くん達とは逆の立場の魔力持ちなんだ。人間に愛情を注いでもらったから人間を守る側。"Light shade"という組織があってね、そのメンバーなんだ。Light shadeは叶くん達のような魔力持ちから、普通の人間を、魔力持ちだけど人間の味方の方を守るための組織。今回は塁くんがありさちゃんの護衛になった。Light shadeのメンバーはそんなに多くない。1番後輩の塁くんでさえ、今年で11年目、僕は30年目、他にも数人いるけど、今は合計で10人しかいない。その10人の中の全員が叶くんと一度は接触している物の、未だ全く倒せてない。叶くんはそんな危険人物だ」
早崎さんはそう言うと笑う
「何か質問はある?」
「ないです__」
情報が多すぎて今は整理するので精一杯だ。
「安心して___。ありさちゃんは絶対、私達Light shadeが傷つけません」
一人称が変わり、敬語になる。そして早崎さんは私の前に跪いた。その隣で武藤も同じように跪く。
「「絶対に、守り抜きます」」
2人の声が重なる。2人の真剣な瞳に私は何も言葉が出てこなかった。
はい‼︎今話から、小説が復活したことに喜んでいる藤空木栾です。
17話かぁ。結構行きましたね。
これ何話まで行くんだろう?わからないわぁ。
これからも応援よろしくお願いします
私立桜学園物語 第1部 ~18~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。叶が昔狙っていた。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤のことを知っている警察官。早崎に武藤を聞いたと言っている。
・早崎じん(𝕵𝖎𝖓 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
武藤の先輩。Light shadeに所属。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
〜次の日〜
「ありさちゃんおはよう」
朝、起きると早崎さんがそう声をかけてくれた。
「おはようございます」
長い間寮生活をしたせいか、友達がいないせいか、朝、誰かおはようと言ってくれるのは久しぶりで、不思議な感覚だった。
「一応今日はありさちゃんと塁くんは学校を休もうか。叶くんに何をされるかわからないからね」
早崎さんはそう言うと武藤の方を向く。
「塁くん、あとは色々やっといて」
「はいはい」
仲が良さげな2人の会話を見ると、何か少し微笑ししかった。
「あ、そうそうありさちゃん、奥域さんは、最低限の仕事が終わったらこっちに帰ってくるって」
警察の奥域さんも大変そうだ。それなのに、こんな私情に付き合ってもらい申し訳ない。
〜午後〜
「ただいま」
午後になって奥域さんが帰ってくる。
「あ、奥域さんお帰り〜」
早崎さんが1番に出迎えた後、急に固まる。
「奥域______‼︎」
早崎さんの珍しい大きな声に奥域さんはかなりのスピードで私の方に向かう。
「逃げますよ」
「え?」
奥域さんは私の手を掴み部屋の窓から外に出る。嫌な予感がする。何か、赤い物が私の横を通り過ぎる。それが壁に当たると火がついた。何これ___火の球___?その球は大量の量が飛んでくる。
「クソッ___」
奥域さんが呟く。勢いはどんどん増していく。
「一条____________‼︎」
武藤の大声が聞こえた瞬間、目の前に赤い物が迫ってくる。奥域さんが私を抱き抱えるようにしてしゃがみ込む。
「っ______」
危なかった___本気で。
「なぁんだ。ありさちゃんを庇った時に奥域さんに当たると思ってたのになぁ」
その声の持ち主はまるで物のように引きずっていた早崎さんは放り投げる。目の前の光景に何も言葉が出なかった。叶先輩が、早崎さんを___。血塗れの早崎さんは1ミリも動かない。奥域さんは私を守る様に前に出る。
「ねえ奥域さん。折角忠告してあげたのに関わるとか、馬鹿すぎでしょ」
叶先輩はそう言うと楽しそうに笑う。
「塁くんも、好き勝手に暴れるなって言っといたのになぁ」
かなり息切れしている武藤を見て叶先輩はにっこり微笑む。
「ありさちゃんと、塁くんにお土産もってきたよ」
そう言って叶先輩が手を上げた時、上から落ちてきた物は____________
はい。ちょっと成績がやばそうな藤空木栾です。
そろそろ20話ですね‼︎
桜学園物語は長いですので、多分めっちゃ沢山これからも出すと思います。
これからも応援よろしくお願いします
私立桜学園物語 第1部 ~19~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園中等部2年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。叶が昔狙っていた。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤のことを知っている警察官。早崎に武藤を聞いたと言っている。
・早崎じん(𝕵𝖎𝖓 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
武藤の先輩。Light shadeに所属。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
「うたちゃん___?」
「胡桃___」
私と武藤の声が重なる。目の前に倒れているうたちゃんを見て私は凍りつく。なぜ___なぜうたちゃんが___ なんで、胡桃さんが______
「いいお土産だろう?うたちゃんは良い子だったよ。なんでも言うことを聞いてくれたからね。すぐに連れてこれた」
叶先輩は、うたちゃんが叶先輩に向けてる気持ちをつかって______
無性に腹が立つ。
「大丈夫。殺してはない。けどそれは"今は"分かってるよね?」
そこまで言っただけで叶先輩がどうしたいのかが分かった。
「まず、奥域さん。君が動いたら君と、この倒れてる少女2人を殺そうか。国民を守る警察にとってはまさか、見殺しになんて出来ないよね___?」
奥域さんは顔を顰めながらも動くことができない。
「武藤くんは、胡桃ちゃんが大切だよねぇ。それにクラスメイトのうたちゃんも。絶対にそこから動かないで、魔力も使わないでね?」
武藤は歯を食いしばる。
「さてありさちゃん。うたちゃんがかかってるんだし、勿論、こっち側に来てくれるよね___?」
叶先輩はそう言うとのんびり私に近づいてくる。
「まあ、断るなんて選択肢は元からないけど」
笑みを深める叶先輩は私に手を差し出す。きっとここで断れば叶先輩は本気で___
うたちゃんを殺すだろう______
それだけはどうしても避けたかった。私は震える手を差し出された叶先輩の手に向ける。叶先輩の手にあたった瞬間に叶先輩が私の腰あたりに手を伸ばし私を引き寄せる。
「大変結構」
そう言うと叶先輩は軽く手をふった。その瞬間に武藤たちがいる所に火がつく。
「っ___何___を_________」
私の呆然とした呟きに叶先輩はにっこり微笑む。
「うたちゃんはちゃんと助けたよ?他のやつは___どうでもいい」
叶先輩はさらに笑みを深めると優しい声色で呟く。
「さあ、もう眠ろう。起きた時には嫌なことは全て忘れているからね_____」
ああ___きっと叶先輩から逃れることは不可能だ_____
͕̙̩̪̤̩̟́̉͋̑͊ ̫̭͍̠̳̥̌̔̑͋̀ ̲̪͖̭̠̤̋͂̿̄ ̪͎̤͍̳̙̟̝͉̬͙̯̾͆̋̋̾͂̌̄͑̓ ͕̙̩̪̤̩̟́̉͋̑͊ ̫̭͍̠̳̥̌̔̑͋̀ ̲̪͖̭̠̤̋͂̿̄ ̪͎̤͍̳̙̟̝͉̬͙̯̾͆̋̋̾͂̌̄͑̓ ͕̙̩̪̤̩̟́̉͋̑͊ ̫̭͍̠̳̥̌̔̑͋̀ ̲̪͖̭̠̤̋͂̿̄
みなさん…なんと、うたちゃんを登場人物の所で書いていなかったことを今更ながら発見しました。今までのは面倒なので直しません(( が、今回からはしっかり書くようにします。
ということで藤空木栾です。
なんで忘れてたんだろうなぁ?
私立桜学園物語 第1部 ~20~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園中等部2年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。叶が昔狙っていた。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤のことを知っている警察官。早崎に武藤を聞いたと言っている。
・早崎じん(𝕵𝖎𝖓 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
武藤の先輩。Light shadeに所属。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
「ん______」
どこだろう。ここは。私は___何をしてたんだっけ?目の前に広がる大きな部屋に私はいる。あれ___?私は何をしてたんだっけ?何でここにいるんだっけ?何も、思い出せない?私は体を起こす。頭痛がする。
「ありさ、起きた___?」
扉の方から声がする。1人、男性が立っていた。
「叶___先輩___?」
私がそう答えると叶先輩?は少し目を見開く。
「先輩呼び___なんだね。今までは下の名前で呼んでくれたのに」
流星様___?叶先輩___?頭の中に2つの呼び方が流れてくる。けど、気づいたら流星様の方が大きくなる。
「流星___様?」
私がそう呟くと流星様はにっこり微笑んで私の頭を撫でた。
「ありさ、どこか痛いところとかはないかい?」
優しく笑顔でそう声をかけてくれる。
「大丈夫です」
私はそう答える。何か少しだけ違和感を感じた。なんで私はこんなに気持ちが不安定なのだろうか。なぜ私は今まで何があったか覚えてないのか。流星様は一体なんなのか。なぜ、私は___
「ありさ、大丈夫?」
ああ。考える必要はないか。流星様がこんなにも私に優しくしてくれてるのに、何を疑う必要があるのか。
きっと、大丈夫だ
めっちゃ短くなっちゃったことに少し後悔している藤空木栾です。
はい。
うん
なんかね、最近成績がやばいんですよね。
そろそろ期末なんですよね。
はい。終わりですね。
ああ
終わりですね。
まあ、、、、
頑張ります。
はい。これからも応援してくれると嬉しいです。
私立桜学園物語 第1部 ~21~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園中等部2年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。叶が昔狙っていた。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤のことを知っている警察官。早崎に武藤を聞いたと言っている。
・早崎じん(𝕵𝖎𝖓 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
武藤の先輩。Light shadeに所属。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
✴︎➿✴︎
私、二見うたは気がついたら自分の家に眠っていた。
なぜか、あまりはっきりとした記憶はない。けど___
流星先輩が、私に何かして、それでそのあと、ありさちゃんが___
何か___
私を守ってくれたような_________?
自分でも何を考えているのかわからない。けど、これだけははっきり分かった。
流星先輩は、普通じゃない。
違和感を感じながらも学校に行く。いつもとほとんど変わらない風景。ただ、武藤くんとありさちゃんがいない___?ありさちゃんはいつも本を読んでから来るからいないのはなんとなくいつも通りだけど、武藤くんがいないのは珍しい。何か、あったのかな?
私がそんなことを考えていると、1人教室に入ってくる。ありさちゃんだ。
「あ、ありさちゃんおはよう」
私がそう声をかけるとありさちゃんは少し私を見てから視線を逸らし自分の席に無言で座る。何___で?
「うっわ何あれ」
「姫が折角声をかけてあげたのに」
「最低じゃん」
クラスメイトたちが少しざわつく。あれ、普段のありさちゃんじゃない。
普段のありさちゃんはきっと挨拶くらいは返す。それに、あんなに冷たい瞳は見たことない。何が起きているのか分からなかった。ありさちゃんがありさちゃんじゃないみたい。なんで?どうして?ありさちゃんは_________
もしかして______流星先輩が?
なぜかそこに辿り着く。
「姫‼︎」
「あ、どうしたの?」
クラスメイトに呼ばれていることに気がついた私は笑顔を浮かべて返事をする。
「姫、どうしたの?体調悪い?なんかボーッとしてるよ?」
クラスメイトはそう心配そうに声をかけてくれる。
「大丈夫だよ。少し考え事をしてたの。心配してくれてありがとね」
私がそう笑顔で答えるとクラスメイトはみんなにっこり笑う。
「よかった」
私は自席につき、また考え始める。流星先輩に会わないと。今日の休み時間、いち早く。私はそう決意した。
はいいい‼︎テスト3週間前だよ?と先生に脅された藤空木栾です。
何が3週間前だああああ⁉︎
ふう。お騒がせしました。
はいw
こんな人間ですがこれからもよろしくお願いします。
私立桜学園物語 第1部 ~22~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園中等部2年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。叶が昔狙っていた。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤のことを知っている警察官。早崎に武藤を聞いたと言っている。
・早崎じん(𝕵𝖎𝖓 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
武藤の先輩。Light shadeに所属。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
✴︎➿✴︎
終了のチャイムが鳴った瞬間に私は立ち上がり教室を出る。流星先輩のところに行って、確認しないと。私は3年生のフロアに行く途中の階段で人とぶつかる。
「あ、ごめんね。大丈夫?」
私にそう声をかけてくれた人は私が今探していた人だった。
「流星先輩‼︎十夜先輩‼︎あの、私先輩に話したいことが___」
流星先輩は私のその言葉を聞いてにっこり微笑む。
「うん。どうしたの?」
そう聞いてくる流星先輩を見てから、私は深呼吸する。
「ありさちゃんに、何をしたのですか?」
私のその言葉を聞いた流星先輩の瞳は優しい光がスッと消えていく。笑っているけど、冷たくて怖いそんな瞳だった。
「随分と、妙なことを聞くね。血相を変えて走ってたからもっと大変なことかと思ってた」
流星先輩は冷たい瞳を私に向ける。
「______っ」
ただただ怖かった。流星先輩が。
「何もしてないよ。ただ、ありさちゃんがこっち側についてくれただけ」
流星先輩は私の横を通り過ぎると同時にそう呟く。
「無防備に踏み込まない方がいい。面倒なことになるから」
十夜先輩も私にそう言うと去っていく。おかしい。絶対に。
ありさちゃんが、私を守ってくれたなら今度は______
私が守らないと。
ありさちゃんは私の_______________
1番大切な友達だから。1番大事な人だから。憧れだから。私が、ありさちゃんを助けないと___
はい。こんにちは‼︎
部活前に軽く書いている藤空木栾です。
次回は、多分、うたちゃんがありさちゃんを憧れとする理由?とか出てくるかなぁと思います。
はい。
では。
これからも応援してくれると嬉しいです
私立桜学園物語 第1部 ~23~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園中等部2年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。叶が昔狙っていた。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤のことを知っている警察官。早崎に武藤を聞いたと言っている。
・早崎じん(𝕵𝖎𝖓 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
武藤の先輩。Light shadeに所属。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
✴︎➿✴︎
初等部入学時から、ありさちゃんは私の憧れだった。
お金持ちの家に生まれて、お母さんや、お父さんや、お兄ちゃんや、親戚や、様々な人達に愛されて育った私は、誰かがいつも一緒にいるのは当たり前だった。自分がいつも誰かの上にいるのは当たり前だった。桜学園に入学できたのも当たり前だった。
入学してから1日後、私は沢山の友達ができた。その時、1人だけで本を読んでいるありさちゃんを見つけた。席に座って、同年齢とは思えないくらいの落ち着きがあってカッコよかった。顔も整っていて、美人さんで、成績もよくて、学年1位で。私が1位じゃないのはこの時が初めてだった。学年2位の私にとってありさちゃんは本当にカッコよくて憧れで。嫉妬とか、そういう感情は一切なくて。仲良くなりたいって思ってた。
けど、小3になってからクラスメイトのありさちゃんに対するいじめが始まった。なんで?ときいたらみんな、ありさちゃんが私より上の順位にいるのはおかしいって言って、いじめを続けた。それは私のためなの?ならやめてよ。本当は私はありさちゃんと仲良くしたい。けど、いじめてるクラスメイトがみんな怖くて中々止めることが出来なかった。弱い自分に無性に腹が立った。気づいたら私はみんなに姫と呼ばれていた。
中等部に上がって、Sクラスには1人加わって、1人下のクラスに落ちた子がいた。加わったのは中等部から入学してきた武藤くんだった。やけに大人っぽく、冷たい雰囲気で、みんなから怖がられていた。そして私は武藤くんの入学のせい?おかげ?で学年2位から学年3位に落ちた。それが原因でクラスメイトは武藤くんも無視する様になった。狂ってる。何で私より上の人をいじめたいのだろうか。私は嫉妬など1ミリもしてないのに。みんな本当に狂ってる。止められない私も______狂ってる。
中2に進級して、ありさちゃんが流星先輩と話しているのを見た時はびっくりした。私が少し思いを寄せていた先輩に、あのありさちゃんが、先輩と話しているっていうのに、初めてありさちゃんに嫉妬して、奪われるのが怖くて、私はありさちゃんを呼び出した。けど、ありさちゃんは全く思いを寄せてないと言って、ただの先輩と言って、大丈夫と言ってくれた。ありさちゃんは優しすぎる。変な誤解されて、睨まれても許すなんて。けど、私はありさちゃんと関わる機会ができて嬉しかった。だから私はお昼、ありさちゃんとお弁当を食べた。すごくびっくりした顔で私を見てきたけど、断らずに一緒に食べてくれた。クラスメイトからありさちゃんの悪口を言われてることが気に食わなくて私は思いっきってみんなを叱った。そしたらありさちゃんがありがとうって笑ってくれて。私が差し出した手を握ってくれて___本当に嬉しかった。
こないだの記憶はほとんどない。けどありさちゃんが、私を守ってくれたような気がして___。もしそうなら。そうじゃなくても。ありさちゃんは私が取り戻さないと。
私の憧れで、優しくて、頭が良くて、美人さんで______
絶対に私が守るんだ。ありさちゃんを_______________
はい。みなさんこんにちは。
何か無性にドキドキしている藤空木栾です。なんか何故かずっと緊張しているんですよね。なんででしょうか?
はい。
もう23話だと思うと早いですね。
これからも応援してくれると嬉しいです。
私立桜学園物語 第1部 ~24~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園中等部2年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。叶が昔狙っていた。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤のことを知っている警察官。早崎に武藤を聞いたと言っている。
・早崎じん(𝕵𝖎𝖓 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
武藤の先輩。Light shadeに所属。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
「ありさちゃん‼︎」
私が教室で本を読んでると誰かに声をかけられる。可愛い女の子だった。誰だっけ?二見さんだっけ?そういえば、朝も挨拶してきたな。そんなことを考えながら私は本から顔をあげる。
「なんの用ですか?」
私がそう聞くと二見さんは私をじっと見たあと、軽く息を吸ってから喋り出す。
「ありさちゃんと、友達になりたいんだ」
「友達___?」
おもわず声が漏れる。二見さんは急に何を言ってるのだろうか。
「そう。友達」
二見さんはにっこり笑うと私に手を差し伸べる。
「ありさちゃんのことカッコいいと思ってる。いつも難しそうな本読んでて、勉強も頑張ってて、私の憧れなんだ」
二見さんはそう言うと、また話を続ける。
「だからさ、私と。友達になってくれませんか___?」
二見さんは真剣な瞳を私に向けてくる。何だろうこの子。変な子。だけど、とても興味が湧いてきた。仲良くしてみても良いいかな。そう思い、私は差し出された二見さんの手を握る。
「────っ」
その瞬間、かなりの頭痛を感じた。頭の中に何かが思い浮かんできそうで、だけど思い出せない。
「ありさちゃん──大丈夫?」
あれ──────?私二見さんと前話してなかった?何か似たような光景なかった?二見さんと仲良くするのは、初めてじゃない?
「あ、大丈夫だよ」
私は二見さんにそう言いながらもずっと考え続ける。二見さん──うたちゃん?あれ?何か忘れてる。絶対に。なんで忘れてる?何も思い出せない。そういえば、このクラスのあの空席、誰だっけ?流石にクラスメイトを忘れるわけがないのに、名前も顔も出てこない。男だった気がする。唯一出てくるのがそのくらいの記憶。嘘。なんで思い出せないの?やばい。なんでこうなった?
「ありさちゃん‼︎」
二見さんの声が聞こえて顔を上げる。
「授業中もずっとボーっとしてるけど大丈夫?」
授業中──?そうか。もうこんなに時間が経ったんだ。
「二見さん、あの空席の男子って」
私がそう聞くとと二見さんはすぐに答える。
「武藤くんのこと?なんか最近来れてないんだよね。学年2位なのに順位下がっちゃったりしないかな」
武藤______
学年2位______
武藤塁_________?
頭の中に少しだけ顔が浮かんでくる。
そうだ。武藤が、最後、私を守ろうと_________
そんなことあったかどうかよく覚えてないがなぜか頭に浮かび上がる。
私は、何かを絶対忘れてる_________
はい。こんにちは‼︎
今日遅めのワクチン3回目をやりに行く藤空木栾です。
もう24話ですよw早いですね。すごいすごい。
なんか今更思ったんですけど、結構400文字作文って短くないですか?大体1000文字くらいは1話で使ってるので案外短いなあっと。
はい。
これからも応援してくれると嬉しいです。
私立桜学園物語 第1部 ~25~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園中等部2年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。叶が昔狙っていた。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤のことを知っている警察官。早崎に武藤を聞いたと言っている。
・早崎じん(𝕵𝖎𝖓 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
武藤の先輩。Light shadeに所属。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
授業が終わり、エントランスで靴を履き替え、少し歩くと流星様が待っていた。
「帰ろうか」
流星様はそう言うと私の手を握って歩き出す。帰り道、ふと思った。
私は、学校から帰る時学校の敷地内を出たことはないよ______?
そんなことに気がつく。なんでかわからないが自分の心がそう言っていた。そして無性に心配になる。私は何を忘れているのだろうか。前を歩く流星様の姿を見て何かが引っかかる。本当に、何かがおかしい。何がおかしいのか。何がいつもとちがうのか。何を忘れているのか。そこら辺は何もわからない。ただ、ただひたすらに何か怖かった。
「どうしたの?」
何か変な顔でもしてたのか流星様にそう聞かれる。どうもしてない。そう言いたいけど何故か言葉が出てこなかった。そして、帰り道に通り過ぎた交番を見てふと立ち止まる。
奥域さん
誰かわからないけど勝手に名前が出てくる。
奥域さん、早崎さん、武藤、ありさちゃん胡桃さん______
何故かどんどん浮かんでくる名前に頭痛がする。
思い出した______
何故私は、あんなに私を守ってくれた人たちを忘れていたんだろうか。
私は前を歩いている叶先輩を軽く睨む。武藤は学校に来ていなかった。怪我を負ったのかもしれない。
全て___
私と叶先輩のせいで________________________
12時にワクチン打ってからどんどん腕が重くなっていく藤空木栾です。いやあ。みんな結構3回目打ってたんですけど、自分は遅めで今なんですよね。
明日投稿出来ないかもしれません。
はい。
これからも応援してくれると嬉しいです
私立桜学園物語 第1部 ~26~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園中等部2年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。叶が昔狙っていた。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤のことを知っている警察官。早崎に武藤を聞いたと言っている。
・早崎じん(𝕵𝖎𝖓 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
武藤の先輩。Light shadeに所属。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
「ありさ?」
私が立ち止まったことに気がついたのか、叶先輩が振り返り私にそう声をかける。私は気づかれない程度に軽く足を一歩引く。しかし、叶先輩は少しだけ顔を顰めると軽く手を振る。その瞬間、空間がぐにゃりと歪んだ気がした。目に映ってる全ての物が歪む。気がついた時には私が昨日起きた部屋にいた。今まで、意識がなくなってから移動していたから、実際に意識があるうちに場所が動くのは初めてだった。
「叶先輩」
私は少し息を吸ってから叶先輩に声をかける。
「武藤や、他のみんなは、生きてますか?」
私がそう聞くと叶先輩は冷たい瞳を私に向ける。
「もし、ありさの理想以外の答えだったらどう思うの?」
叶先輩のその問いにゾッとする。まさか___
「けどさ、それって教えて何か変わるの?何も変わらなくない?傷つくだけかもしれない。そんな無意味なことして何になるの?」
叶先輩の言葉に苛立ちが湧いてくる。
「ねえ、君はこっち側の人間なんだ。敵に同情など必要ない」
「ふざけんなっ」
叶先輩のその言葉に思わず本音が漏れる。
「ありs______」
「気安く呼び捨てで呼ばないでください」
私は叶先輩を睨みつける。下手したら、簡単に飲み込まれてしまいそうだ。叶先輩はしばらく私を見つめてから何か悲しげに呟く。
「君は拒絶するんだ」
ぼそっとそう呟いたあとの叶先輩を見て背筋が凍る。怖い。いつものあの笑顔はなく、冷たく鋭い瞳で私を見てくる。叶先輩はのんびりと私の方に足を進める。私は叶先輩が一歩進めるごとに後ろに下がる。追いつかれるのが怖かった。けれど、後ろは無限じゃない。途中でベッドの端にぶつかる。
「みんなそうやって離れていく」
叶先輩はまたぼそっと呟く。本当に、呟く時は寂しそうな声をしている。
「ならさ」
叶先輩は私の肩を掴むとそのままベッドの上で押し倒した。年上の男性の、強い力に抑えつけられ全く動けない。
「本当に気に入った物は離れられないようにすれば良い」
「____________っ⁉︎」
逃げようと思っても逃げられない。叶先輩の瞳は複雑な雰囲気を纏っていた。何かを恨んでそうな。何か寂しそうな。何か羨まそうな。そんな瞳。
コンコンッ
誰かが扉を叩く音がする。叶先輩はハッとしたように私に肩から手を離す。叶先輩は何も言わずに部屋を出て行く。それとすれ違いざまに入ってきたのは、碓氷先輩だった。
昨日ワクチンの副反応で一日中寝込んでた藤空木栾です。
なので投稿できてませんがお許しください。
はい。
昨日ね、一応書いたのよ。5文字。たったの5文字w
うんw
はい。
これからも応援してくれると嬉しいです
私立桜学園物語 第1部 ~27~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園中等部2年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。叶が昔狙っていた。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤のことを知っている警察官。早崎に武藤を聞いたと言っている。
・早崎じん(𝕵𝖎𝖓 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
武藤の先輩。Light shadeに所属。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
碓氷先輩はベッドの上で呆然としている私を見ると
「何をやったんだか」
と小声で呟く。
「お手をどうぞ」
碓氷先輩は私にそう言うと優しく微笑んで手を伸ばしてくれる。私は躊躇いながらもその手を取った。私が手を取った瞬間に碓氷先輩は優しく引っ張って起こしてくれる。
「紅茶は好きですか?」
「あ、はい」
碓氷先輩は私がそう答えると部屋から出ていき、少ししたら返ってきた。
「お気に召すかわかりませんが」
そう言って私にティーカップを差し出す。
「あ、ありがとうございます」
謎に親切な行動に少し驚きながらももらった紅茶に口をつける。
「___おいしい」
気づいたらぼそっと呟いていた。本当に美味しかった。
「よかった」
碓氷先輩はふんわり微笑むと私の頭を軽く撫でる。なんかやけに子供扱いされてないか…?気のせいかもしれないが。碓氷先輩はみんなに冷たいので氷の貴公子様と呼ばれていたが全然そんなことない気がする。叶先輩のようにずっと笑顔な方が怖いものだ。碓氷先輩は私が座ってる隣に腰を下ろす。そしてぼそっと呟いた。
「流星様が色々しでかしてすみません___」
「え___?」
まさか、碓氷先輩から謝られるとは思ってもなかった。碓氷先輩は私を見て苦笑する。
「中々、面倒な人ですよね。けど、根はいい人なので」
なぜ碓氷先輩
はこんなにも叶先輩思いなのだろうか。
「あの、碓氷先輩はどうして叶先輩に_________」
「優しいんですよ。流星様は」
私の問いが終わる前に碓氷先輩は答える。
「昔、ひとりぼっちだった俺といつも一緒にいてくれました。家を追い出された時も一緒にいてくれて、ついてこないかいって声をかけてくれて。まだ自分も流星様も小学生くらいの歳の時の話ですけど。本当に頼りになって、優しかったんです」
碓氷先輩はそう言うと軽く微笑む。
「一条さんなら、流星様を戻せると思っています。いつからか少し狂ってしまった。確かに、自分も魔力をもってない人間は嫌いです。大嫌いですが、流石に殺したいとまでは思わない。けど、自分が言ってもきっと流星様は俺の体調の心配をするだけ。それと、よければですが、ありさと呼んで良いでしょうか?名前で呼ぶ方が呼びやすいので」
碓氷先輩はそう言うと私に手を差し出す。良いなら手を取れと言う意味だろう。少しだけ、碓氷先輩が身近に見えた。案外、良い人かもしれない。ここで、碓氷先輩の手を取ることは、間違いではない。そう直感で感じた私は碓氷先輩の手を取る。
「ありがとうございます。俺はあまり自分の苗字好きではないのでよければ名前で呼んでくださいね」
碓氷先輩はそう言うと私に軽く手を振って去っていく。
碓氷先輩___
いや、十夜先輩は結構、良い人なのかもしれない
はい。
藤空木栾です。
なんかね、期末ね、。嫌だね。
はい。
これからも応援してくれると嬉しいです
私立桜学園物語 第1部 ~28~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園中等部2年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。叶が昔狙っていた。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤のことを知っている警察官。早崎に武藤を聞いたと言っている。
・早崎じん(𝕵𝖎𝖓 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
武藤の先輩。Light shadeに所属。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
十夜先輩が部屋を出て行ってからしばらく経ったあと、予想外の人物が部屋に入ってきた。
「早崎さん_________?」
部屋に入ってきた人物こと、早崎さんは少しいたずらっ子みたいに笑って人差し指を口元に立てる。なぜ、ここに_________
いや。それよりも。無事で良かった________
「ごめんね。ありさちゃん守れなくて。だからちょっと、侵入しちゃった」
早崎さんは笑顔でそう言うと私の手を取る。
「戦おう。叶くんと」
最初はその言葉の意味が理解出来なかったが、早崎さんの後に目をやることですぐに理解できた。扉にもたれかかるような体制で叶先輩が私たちを見ている。早崎さんは、叶先輩にバレることが前提で侵入してきた___? なぜ______?
「相変わらず、懲りないね。それ、無断侵入だよ?」
叶先輩はそう言うと目を細める。その瞬間に空気が一気に冷たくなり、先輩の目も鋭くなる。
「邪魔者は徹底的に排除する」
先輩のドス黒い声にぞってする。
「ありさちゃん。いざとなった時、自分が望むことを深く考えるんだ」
早崎さんはそう言うと私を庇うように前に立つ。
「ありさちゃんならできるよ」
早崎さんはそう笑顔で言うと一瞬にして叶先輩との距離を縮める。何か光と光がぶつかり合ったような様子に見えた。きっとこれが魔力だろう。
「っ___⁉︎」
早崎さんが危ない。そう直感で感じた瞬間に早崎さんと入れ替わるように新しく、他の人物が叶先輩に攻撃を仕掛ける。新しくやってきた人物___武藤は私に背を向けたままつぶやいた。
「助けるのが遅くなって申し訳ない」
そう言うとまた叶先輩に魔力を放つ。
私は魔力がぶつかり合ってできる光を呆然と見つめることしかできなかった____
いやあ。時代の流れってすごいですねと思っている藤空木栾です。
え?急に何言ってんの?だって?
なんでだろう?適当に言ってみた。
はい。すみません。
だんだん第1部が終了へと向かっています。
てかさ、小2の作品に文句言っても仕方ないんだけどさ、なんかぐちゃぐちゃだなあって思いますw
これからも応援してくれると嬉しいです
私立桜学園物語 第1部 ~29~
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園中等部2年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。叶が昔狙っていた。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤のことを知っている警察官。早崎に武藤を聞いたと言っている。
・早崎じん(𝕵𝖎𝖓 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
武藤の先輩。Light shadeに所属。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
何か、重い物が壁に当たる音がする。武藤が壁からずるっと落ちていく。叶先輩はそれを冷ややかな瞳で見つめると呟く。
「さようなら」
私は、何をやってるんだろうか___
自分だけ守られっぱなしで、みんなを怪我させて___
最低だ_________
私は気がついた時には武藤の前に立っている。
「ダメっ____________‼︎」
何か、強い光がぶつかった気がした。叶先輩が私をみて目を見開く。
「あり_________」
「叶先輩、やり直しましょうよ。こんなことしないでも楽しいことは沢山あります」
私のその言葉を聞いて叶先輩は悲しそうに目を細める。
「もう、戻れない所まで来てしまったんだよ____________」
叶先輩がl何かをぼそっと呟いたが聞き取れなかった。
私には叶先輩を止められない_________?
私は何も出来ないのかな_____________?
叶先輩が放った魔法が目の前まで近づいてくるのを呆然と眺める。最後の希望は__
「十夜先輩____________‼︎」
私がそう叫んだ瞬間、目の前に大きな光が上がる。私を軽く抱きしめるような体制で十夜先輩は立っていた。
「ありさ、呼びましたか?」
十夜先輩は笑顔で呟く。
「よくここまで頑張ったね」
流石の叶先輩も十夜先輩が私たちを守るのは予想外だったのか完全に動揺している。そんな叶先輩に十夜先輩は声をかける。
「十夜_________」
叶先輩の声に私は重なるように口を開く。
「叶先輩、私は、人を傷つけて平然と笑っている叶先輩が大嫌いです。ですが、私が嫌いなのはそういう先輩だけ。一緒に、新しく楽しみを見つけませんか?私は先輩をそう簡単に見放したりしません。だから_________」
叶先輩は呆然と私を見つめている。
「だから、そんなこともうやめませんか____________?」
私は危険を承知の上で叶先輩に手を差し出す。叶先輩の選択は_________
---
次回予告(急になんか書きたくなった)
叶先輩が選んだのは_________?
次回、第1部完結
やった〜‼︎30話ぴったりで第1部終わりそうと喜んでいる藤空木栾です。家の小説だと、31話まであるから少し調整したんですよね。よかったよかった。
はい。
次回はついに第1部完結です‼︎
まあ、完結と言っても第1部ですからね___
はい。
これからも応援してくれると嬉しいです
私立桜学園物語 第1部 ~30~ 第1部完結
────悪魔は誰も逃がさない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部2年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。クラスメイトから距離を置かれている。本が好き
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園中等部生徒会長。3年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園中等部生徒会副会長。3年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部2年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園中等部2年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達
・胡桃(𝕶𝖚𝖗𝖚𝖒𝖎)
ありさの夢に出てきた少女。叶が昔狙っていた。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤のことを知っている警察官。早崎に武藤を聞いたと言っている。
・早崎じん(𝕵𝖎𝖓 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
武藤の先輩。Light shadeに所属。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
ずっと続くと思っていた…。この平和の毎日が___
「なんでだろうね」
叶先輩は天井に向かって手を伸ばしながら呟く。
「ありさちゃんを見ると、戦う気が失せた」
叶先輩はそう言うと私に笑いかける。
「ありがと。ありさ」
その笑顔は、今まで1番優しく綺麗だった。
「ありさちゃん‼︎」
外に出ると、うたちゃんと奥域さんが待っていた。奥域さんは予想通りだったがうたちゃんがいるのはびっくりした。
「奥域さんを説得して状況を教えてもらったんだよ」
うたちゃんが笑顔でそう言う。奥域さんはは少し顔を引き攣らせる。
「あれが、説得___?」
_________。うたちゃんは何を言ったのだろうか。誰かがこう、支えてくれて、笑いかけてくれて、そういうことが幸せだと思った。
---
〜1年後〜
「武藤先輩‼︎この手紙受け取ってくれませんか‼︎」
うたと校舎を歩いていると女子に告白されている塁が目に入る。
「塁くんもだいぶモテモテだね」
うたはそう楽しそうに呟く。流星先輩と十夜先輩が高等部に進級してから、武藤が生徒会長になり、結局先生に負けた私が副会長、うたが書記の立場に着いた。
「あ、そうだありさ。今日流星先輩と十夜先輩と会うんでしょ?私も一緒に行っていいかな?」
うたがそう笑顔で聞いてくる。
「もちろん」
そう。流星先輩とのことが一件落着したとはいえ、私の魔力はなくなったわけではない。それを制御したりするために、流星先輩と十夜先輩が週に1回私に色々教えてくれているのだ。
「ありさ。ごめん待たせたかな?」
流星先輩と十夜先輩は高等部でも生徒会に入っている。高等部は少しルールが特殊で、生徒会長だけは選挙を行い、残りは会長が推薦する。2人ともそれで生徒会役員になったらしい。ちょっと独特な先輩で、たまに意思疎通ができないらしいが。
平和で楽しい日々。それが私の今の日常だった。
はい。
第1部完結‼︎やったね‼︎と1人喜んでいる変人な藤空木栾です。
ちなみに、第2部は高等部がメインになるので、ありさたちが進級する直前くらいから始まります。
これ第2部で終わるんじゃない?って思ってる。なんか話見た感じ、第3部〜先はほとんど何も起きないから書く意味ないなあって思いまして。ということで、多分第2部で終わるかな?
これからも応援してくれると嬉しいです。
私立桜学園物語 第2部 ~1~
────悪夢はまだまだ続く────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部3年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。生徒会長。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部1年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部1年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部3年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。生徒会長
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園中等部3年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。生徒会書記。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤のことを知っている警察官。早崎に武藤を聞いたと言っている。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
続いてほしかった。この平和な日々が___
「中等部のみなさん。はじめまして。高等部生徒会長|速水《はやみ》|深紅《しんく》です。今回は高等部の見学をぜひ楽しんでいってください」
高等部の生徒会長がそう挨拶をする。流星先輩が、変人と言っていたがそんな気はしなかった。普通に顔はいい方だと思うし、愛想も良さそうだった。
「ありさ、今日ペア組まない?」
うたが私にそう声をかけてくれる。今回は2人組で見学する。ペアは自由だそうだ。
「うん。いいよ」
私がそう答えるとうたは満面の笑顔になる。可愛い。私はうたと歩き出す。中等部の校舎もかなり広かったが、高等部はそれ以上にもっと広い。迷子になりそうなくらい広かった。
「ねえ、なんかピアノの音しない?」
しばらく歩いてからふと気がつく。綺麗な音色のピアノが鳴っている。
「本当だ。音楽室から…だよね。見に行ってみない?」
うたのその言葉に賛成し、私達は丁度結構近いところにいたので音楽室に向かう。音楽室に入ると1人、ピアノを弾いている生徒がいた。速水先輩だ。私達が入ってきたのには全く気づかないくらい真剣に弾いている。
「「綺麗___」」
私とうたの心からポロリと出てしまった言葉で私達がいるのに気がついたのか、先輩が演奏を止め、顔を上げる。
「あ、ごめんね。気づかなくて」
先輩はそういうとピアノの椅子から立ち上がり、私達の元までやってくる。
「一条さんと、二見さんだよね?はじめまして。速水深紅です」
速水先輩は人懐っこそうな笑顔を浮かべると私達に挨拶をする。
「一条ありさです」
「あ、二見うたです」
私達も挨拶をする。
「あ、そうだ。2人に渡したい物があるんだよね」
速水先輩はそう言うとブレザーの胸ポケットから何か取り出す。
「はい。これ。ぜひよければだけど、高等部に進級したら出してくれると嬉しいな」
速水先輩がそう言って渡してきたのは小さな紙だった。
【高等部生徒会長より、以下の生徒を生徒会に推薦します。一条ありさ殿】
そう書かれている。生徒会。会長が選ぶと言っていたがこんなのが渡されるのか。
「よければ学校案内しようか?その方が見学スムーズに行くでしょ?」
速水先輩は突然そう言い出す。
「え?あ、いや」
うたは完全に戸惑っている。
「高等部のルール。中等部が見学に来た時、中等部生徒に会ったら校舎を案内すること。これ。ルールなんだよね。だから既に何人かは案内してもらってると思うけど」
速水先輩はそう言うと私とうたの手を引っ張る。
「さ、行こ‼︎」
私とうたは顔を見合わせ、まあいっかとついていくことにした。
「ありさ?」
音楽室を出てすぐに、聞きなれた声が聞こえる。塁と石井さんと、高等部の生徒が1人いた。このペアも案内してもらっているらしい。
「あ、京。いいところにいた」
速水先輩は高等部の生徒を京と呼ぶと笑顔を浮かべる。
「会長___ピアノの音がうるさすぎるです。迷惑ですよ」
高等部の生徒はそう言うと私達の方を向く。
「はじめまして。高等部生徒会副会長、葉月京です」
葉月先輩はそう挨拶をするとそのまま塁たちと歩いていく。
「冷たい人でしょ京って」
速水先輩はそう言うと___僕たちも行こうかと歩き出す。とりあえず、速水先輩の説明はわかりやすかった。
みなさんこんにちは。
藤空木栾です。
はい。
第2部スタートしましたね。
嬉しいですよ。
これからも応援してくれると嬉しいです
私立桜学園物語 第2部 ~2~
────悪夢はまだまだ続く────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部3年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。生徒会長。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部1年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部1年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部2年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部2年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部3年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。生徒会長
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園中等部3年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。生徒会書記。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤のことを知っている警察官。早崎に武藤を聞いたと言っている。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
続いてほしかった。この平和な日々が___
「中等部の生徒みんないい人そうだったなぁ」
生徒会室で速水の声が響き渡る。俺、碓氷十夜は仕事をしながら速水の声を聞いていた。
「ねえねえ流星くんってさ、好きな人とかいるの?」
「僕ですか?いますよ。とても大事な子が」
話しかけられた流星様はそう答える。なぜここでそんな話をしているんだとツッコみたくなるが、相手はまあ一応先輩なので言わないことにする。学校の上下関係は面倒だな。
「京も十夜くんも好きな人はいる?」
そしてついに話しかけられた。俺は少し流星様を見てから言う。
「好きな人。ならいます」
きっと流星様も同じ思いだろう。けど絶対彼女は俺にも流星様にも興味がない。鈍感にも程がある。
「十夜くんもいるの?意外だね」
速水はそんなことを言う。意外で悪かったな。
「俺にはいませんよ。それよりさっさと仕事してくださいよ会長」
葉月がそう顔も上げずに答える。___流石だ。
「流星くん、折角だし外で話そうよ。中だと京が怖いから」
速水はそう言うと戸惑っている流星様を外に連れて行く。マイペースにも程があるだろう。酷すぎる。葉月もよくこの会長の下でずっとやっていけるものだ。
「書類を出しに行ってきますね」
葉月はそう言うと立ち上がって生徒会室を出て行く。部屋には俺が1人だけぽつんと残される。なんか___虚しい。ふと、速水の席が目に入る。パソコンがつきっぱなしだった。電源の無駄遣い。消しとくかと思い立ち上げり、パソコンの画面を見て少し引っかかる。なんだ、このロックがかかってるフォルダは_________
1つだけ、ロックがかかってるフォルダがあった。適当にパスワードを打ってみる。絶対当たらないと思ったパスワードを。そしたら_________
「空いた_________?」
空いてしまった。あのパスワードで。そのフォルダの中を見て絶句する。
なんだこれ_______________
ページいっぱいに書かれているのは全て_______________
ありさの個人情報だった。
ありさの現在の写真、幼少期の写真、など沢山の写真も貼られている。やばくないか。これ。しかも、寮ではなく、家の住所、親の名前、性格、とても細かい個人情報まで全てが書かれている。俺はとりあえず自分のスマホでその画面を撮ってから速攻で閉じた。パソコンをシャットダウンしたら、怪しまれるかもしれないからそのまんまで。
後ですぐに流星様に連絡しないと____________
初めての十夜視線‼︎
はい。テストが嫌で嫌だ仕方がない藤空木栾です。
はい。
これからも応援してくれると嬉しいです
私立桜学園物語 第2部 ~3~
────悪夢はまだまだ続く────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園中等部3年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。生徒会長。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部1年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部1年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部2年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部2年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園中等部3年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。生徒会長
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園中等部3年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。生徒会書記。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
続いてほしかった。この平和な日々が___
「会長が、ありさのことを調べまくってる?」
放課後、流星様に相談すると流星様は顔を顰める。
「はい。これがその証拠写真です。ロックがかかっていましたが適当にやったら開きました」
俺は流星様にスマホで撮った写真を見せる。それを見ると流星様の瞳はどんどん鋭い光が宿る。怒ってる。そう感じた。
「つまり、会長も魔力持ちか」
流星様がぼそっと呟く。
「とりあえ、1ヶ月後まではありさも中学生だからそんなに手を出すことはできない。怖いのは、ありさが高等部に進級してからだよね。多分、副会長は会長とグルだろうし」
流星様はそう言うと面倒くさそうにため息を吐く。
「とりあえず、塁には連絡しとこう。ただ大袈裟に態度は変えないようにと。ありさにはしばらく黙っておいた方がいいかもね」
流星様はそう言ってから立ち上がる。
「会長と距離を置くなら、ありさは生徒会に入れない方がいい。けど、ある意味入れないと守ることが難しくなる。どっちがいいんだろうね___」
---
〜1ヶ月後〜
「予想以上に、何も怒らなすぎて怖いんだが」
高等部の制服を身に纏った塁がそう呟く。
「あの2人の目的が全く読めない」
「なんなんだよあいつら」
流星様と塁がそう文句を言っている。
「とりあえず、今日はありさの高等部入学式ですし、お祝いしません?」
俺がそう言うと2人は頷いた。
「あ、一応。塁も入学おめでとう」
俺が塁にそう言うと流星様もにっこり微笑んで言った。
「そうだね。塁も《《一応》》入学だもんね。おめでとう」
「おい、2人揃って一応ってなんだよ⁉︎」
「え、だって塁が入学しても対して何も変わらないし…?」
「ふざけんな」
「ハハハッ。ごめんごめん」
騒がしい。なんだかんだ言って、2人は仲良いな。
___ありさの高等部生活が幕を開ける___
はい。
テストが近づき心臓バクバクに藤空木栾です
これからも応援してくれると嬉しいです
私立桜学園物語 第2部 ~4~
────悪夢はまだまだ続く────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園高等部1年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部3年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部3年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園高等部1年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部1年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
続いてほしかった。この平和な日々が___
「ありさ」
私ありさとうたと塁と廊下を歩いていると十夜先輩が声をかけてくる。
「進級おめでとう」
そう笑顔でいうと軽く私の頭をなでる。その手つきはとても優しいものだった。
「うたも進級おめでとう」
十夜先輩はうたにもそう言うと少し塁を見てから呟く。
「___塁もおめでとう」
「なんだよその間は」
地味に間があったお祝いに塁が顔を顰める。可哀想に。
「ありさ______高等部入学おめでとう」
後ろから声をかけられて振り向くと流星先輩が立っている。
「うたも塁もおめでとう」
流星先輩はにっこり微笑むと私の姿をまじまじと見つめる。
「制服___似合ってるよ」
「______え?」
「ところで、Sクラスのメンバーは変わったかい?」
私は呆然と流星先輩を見つめる。けれどすぐに話題は変わっていく。
「ああ。2人高等部から入学してきた。他は5人、通常クラスからSクラスに上がっている」
流星先輩の問いには塁が答える。
「高等部から入ってきた奴らがちょっと面倒そうだ。どこぞのお嬢様かぶりっ子女子とずっと一緒にいる男子が入ってきた。男子はお嬢様と呼んでるからきっと執事かなんかだろう」
塁は吐き捨てるようにそう言う。よほど嫌っているのだ。その2人を。
「そっか。順位はどのくらい変わったかい?みんなそれぞれ何位だった?」
そう言って流星先輩は私を見てくる。
「私は1位でした」
「俺は2位」
「私は位です」
順番に言うその言葉を聞いて流星先輩はフッと微笑む。
「みんな変わってないね」
「4位は相変わらずの石井だった」
石井さん。なんか静かなメガネ男子。なんだかんだ塁と仲が良く、不動の4位だった。
「5位が、入ってきたぶりっ子女。6位がその付き添い。7位は今まで5位だったやつ」
塁はそう言うと呟く。
「まあ、5位と4位の差が50点あるけど」
塁の説明を全部聞き終わると流星先輩は呟く。
「結構変わったみたいだね」
「ありさ、ところで生徒会には入りますか?」
流星先輩の言葉を遮るように十夜先輩が話しかけてくる。
「生徒会はまだ___決めてないです」
私がそう言うと十夜先輩は微笑む。
「のんびりしっかり考えて決めな」
十夜先輩はそう言う方向転換すると、流星先輩と一緒に教室へと帰っていく。これから、どのような生活が待っているのか、私はまだ知らない。
はい‼︎流石に少しは勉強しようかなと投稿控えても全く勉強してない藤空木栾です。
ちょっと書くことないね。
これからも応援してくれると嬉しいです
私立桜学園物語 第2部 ~5~
────悪夢はまだまだ続く────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園高等部1年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部3年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部3年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園高等部1年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部1年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
続いてほしかった。この平和な日々が___
「いちじょうさん‼︎」
帰り、うたと階段を降りていると誰かに声をかけられる。こんな声の人、いたっけ?振り向くと1人の少女がいた。
「|秌場《あきば》さん___」
そこには高等部から入学してきた学年5位の秌場姫乃さんがいた。隣には従者だと思われる学年6位の男子、倉持仙くんがいる。
「なんのようですか?」
私がそう聞くと秌場さんの目がウルっとする。
「酷いよ一条さん___なんでそんな冷たいの?私何かしたの?」
そうぶりっ子声で言う。何言ってんだ。こいつ。秌場さんのその声を聞いて倉持くんが私を睨みつける。
「お嬢様を泣かすな」
そう怒鳴りつけてくる。本当に、なんなんだこいつら。
「冷たくしたつもりは一切ありません。いつも通りです」
私がそう言うと秌場さんは涙目で私を睨みつける。
「酷い‼︎だって二見さんとはあんなに優しく話すのに。私だけになんてぇ___」
面倒くさいな。この人。私がそう思っているとうたが私を庇うように前にでる。
「私たち、もう寮に戻りたいの。要件がないなら先に行かせてもらうね」
そう、天使のような笑顔を浮かべるとうたは私の手を引っ張る。流石だ。
「寮______?」
秌場さんの声が聞こえ立ち止まる。寮に何か問題でもあるのだろうか。
「もしかしてぇ、一条さんも二見さんも寮生活?」
「そうだけど?」
うたがそう聞き返すと秌場さんはフッと笑う。
「嘘ぉ。嫌だぁ。私庶民と話しちゃった」
秌場さんは私たちを馬鹿にしたような微笑みを浮かべる。
「寮世界とか大変そぉ。それに、庶民ならぁ私の言うこと聞いてよ。じゃないとパパに言いつけるわよ?」
秌場さんはそんな脅しをかける。何言ってるんだ。この人。
秌場と言われて思い浮かぶのは1つある。秌場カンパニーという会社がある。そこそこ大手だ。
「もしかして、秌場ちゃんって秌場カンパニーのお嬢さん?」
うたも気がついたのかそう問いかける。
「そうだよ。だから、私の言うことは聞いた方がいいよ?」
秌場さんはそう言うとにっこり微笑む。
「だっていうて庶民だよ?お金持ちのお家のお気に入りになる方がお得なあの庶民が逆らうとか有り得ないでしょぉ?だって庶民だもんね」
「庶民庶民五月蝿いですね」
私はそう呟く。秌場さんは驚いたように私を見る。
「私が庶民だという証拠がどこにあるのですか?ないのにそうツラツラ呟くなど。やっぱ5位ですね」
私が皮肉を含めてそう言い軽く微笑むと秌場さんは顔を真っ赤にして怒り出す。それをみた倉持くんは口を開いた。
「お前‼︎いい加減にしろ。許されると思うなよ」
そう叫ぶ。そんな2人を無視して私とうたは歩き出した。
はい。
ガチでテストノー勉の藤空木栾です。
秌場ちゃんと倉持くんが加わってさらに面倒なことになりましたねw
これからも応援してくれると嬉しいです
私立桜学園物語 第2部 ~6~
────悪夢はまだまだ続く────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園高等部1年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部3年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部3年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園高等部1年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部1年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。
・秌場姫乃(𝕳𝖎𝖒𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖐𝖎𝖇𝖆)
高等部から桜学園にきた高等部1年生。学年5位秌場カンパニーのお嬢様。
・倉持仙(𝕾𝖊𝖓 𝕶𝖚𝖗𝖆𝖒𝖔𝖈𝖍𝖎)
姫乃の従者。桜学園高等部1年生。学年6位。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
続いてほしかった。この平和な日々が___
♡♣︎♡
「なんなの一条さんって子は‼︎」
可愛いの代表の私、秌場姫乃はお迎えの車で叫ぶ。
「お嬢様落ち着いて。あいつらは私が処分しますから」
従者の仙がそう声をかけてくれた。優しいなぁ。私は誰よりも可愛くて、誰よりも頭がいいはずなのに。なんなのあの2人はぁ‼︎一条さんって子はムカつくくらい済ましてるし、学年1位だし、二見さんって子は可愛いキャラで私と被ってて学年3位だし。私が1位以外なんて許せないんだから。
私は家に着くなりパパの元に行く。
「ねぇパパ聞いてよ〜」
「お帰り。私の可愛い姫。どうしたんだい?」
「それがね、私のことを馬鹿にする2人がいるのぉ。一条ありさと、二見うたって子」
パパはそれを聞くとすぐに私を抱きしめてくれる。
「わかった。今回もいつもの情報屋に頼んで調べてみるよ。そのあと、ちゃんと始末するからね」
「ありがと」
ふふっ。馬鹿な2人だったなぁ。私に従ってれば、平和に過ごせたのにね。ドンマイ。
---
「ごめん。可愛い姫のお願いでも今回はちょっと出来ない」
次の日、パパが私にそう言ってくる。なんで?なんでなの⁉︎
「一条ありさちゃんはね」
パパはそう言うと少し間を空けてから呟く。
「あの、星宮財閥のトップ、星宮あきと。本名一条あきとの娘さんだ_____」
「え_________?」
私は声を漏らす。そして昨日一条さんが言ってたことを思い出す。
『私が庶民だっていう証拠はあるの?』
それは多分、こういう意味だった_________?
「二見さんは_________?」
私がパパに聞くとパパは顔を顰めてから呟く。
「二見さんは双葉コーポレーションの二見嘉雨の娘さんだ」
星宮財閥は医療も、研究も、その他諸々も色々やってる1番大きいグループ。それに、双葉コーポレーションは、星宮財閥の次に大きいグループで______。
なんで寮生活中のあの2人がそんなにお金持ちの家の子なの______?
パパができないなら、私が私の手で潰さないと。
はい。
やばいね。どんどんテストへの焦りが増えていく中、勉強しない藤空木栾です。
こういう人間をアホと言うのです。
定期テストがある方、決して真似しないようにお願いします。
私立桜学園物語 第2部 ~7~
────悪夢はまだまだ続く────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園高等部1年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。日本で1番でかいグループ星宮財閥のお嬢様。みんなには隠している。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部3年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部3年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園高等部1年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部1年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。星宮財閥の次にでかい双葉コーポレーションのお嬢様。家族に溺愛されている。
・秌場姫乃(𝕳𝖎𝖒𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖐𝖎𝖇𝖆)
高等部から桜学園にきた高等部1年生。学年5位秌場カンパニーのお嬢様。
・倉持仙(𝕾𝖊𝖓 𝕶𝖚𝖗𝖆𝖒𝖔𝖈𝖍𝖎)
姫乃の従者。桜学園高等部1年生。学年6位。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
続いてほしかった。この平和な日々が___
♡♣︎♡
私、姫乃は学校に着くなり、一条さんと二見さんがいないことを確認して、クラスメイトに声をかけた。
「ねぇみんなぁ。一条さんと、二見さんいじめてみたくない?」
私はみんなにそう聞く。だってみんな嫉妬してるでしょ?それなら一緒にいじめようよ。いざとなった時、あなた達に責任を押し付けられるしね?けど、クラスメイトの反応は予想外の物だった。
「ねえ、今虫の羽音が聞こえなかった?」
誰かが声を上げる。それに男子も女子もみんなが笑った。
「アハハっ。やっぱり聞こえた?」
「なんか喚いてたよな」
「やばい‼︎煙霞ちゃん最高‼︎」
煙霞…。美濃煙霞。今まで学年5位だったけど、私の入学で学年7位に落ちた女の子の名前だった。私より下のくせに、何言ってるの?
「姫乃ちゃん、私たちの姫はうたちゃんで、ありさちゃんは神だから」
美濃さんはそう言うと私をまっすぐ見つめる。
「うたちゃんはね、初等部の時から姫って呼ばれてたくらいの姫だし、ありさちゃんは、私達のような最低な人間も許してくれた。優しく接してくれた。それだけで神だよ。姫乃ちゃんが、2人をいじめるというのなら」
「「「「「「「「「「私・俺達が許さないから」」」」」」」」」」
クラスメイト全員がそう言う。なんなのこいつら…。隣の仙はいつもみたいに守ってくれない。なんで⁉︎仙も一条さん達が怖いから私を守れないの⁉︎最低だよ。こうなったら、最終手段。生徒会に入ればいい。
---
「無理だね。申し訳ないけど、君を生徒会に入れることはできない」
生徒会室で会長の深紅先輩に生徒会に入れてほしいと頼むとそんな答えが帰ってきた。なんでよ?頭が良くて、可愛い私が入るんだよ?良いことだらけじゃん。
「私達生徒会は君を求めていない。今年から桜学園に入った箱入りお嬢様に何ができるの?自分の意思だけ押し通すような君が何をするの?」
深紅先輩はそう私に冷たく言い放つ。
「お嬢様に何を言うのですか‼︎やる気のある人にやらせるべきです‼︎」
仙が私を庇ってくれる。けど深紅先輩は何一つ態度を変えない。
「深紅先輩も高等部入学で、しかも1年生で会長になったじゃないですか」
私がそう言うと深紅先輩の後にいた京先輩が答える。
「会長は少なくとも、生徒の選挙で会長の座をとりました。貴方が今やったらなれると思いますか?」
京先輩はそう言うと私を冷たく睨みつける。
「仕事の邪魔です。そろそろ帰ってもらえます?」
京先輩に睨みつけられ私は仙の後に隠れる。
「お嬢様を怖がらすな」
仙は京先輩を睨みつけるが、先輩は何も気にならないかのように平然としている。
「「失礼します」」
誰か、2人の声がして生徒会室の扉が開く。イケメン男子が2人。流星先輩と十夜先輩。
「なんですか?この微妙な空気。会長何かしでかしました?」
十夜先輩がぼそっと呟く。
「馬鹿言うな。そんなことするわけない」
深紅先輩はそう言うが私はチャンスだと思い十夜先輩に近づく。
「十夜先輩。私、深紅先輩に酷いこと言われたんす」
私がそう言うと十夜先輩を押し退けるように流星先輩が私の前に立つ。
「会長にどんなことを言われたんだい?」
笑顔でそう聴いてくれた。流星先輩は誰にでも優しいって聞く。この人を味方につければ…。
「君のような、クズに会長が何を言ったんだい?」
「え___?」
流星先輩は笑顔を浮かべたまま私にそう問いかける。クズって言った___?仙もついにキレたのか、私を守るように私の前に立つ。
「さっきから聞いてれば‼︎お嬢様を馬鹿にするようなことばかり言って何様のつもりですか‼︎」
仙がそう言って、流星先輩と深紅先輩の胸グラを掴もうとする。良いよ。そのままやっちゃって。そうすれば、私が桜学園の天下をとれるし。
「汚い手で深紅様に触れるな」
「汚い手で流星様に触れるな」
京先輩と十夜先輩の声が重なる。2人は完全に流星先輩と深紅先輩を守るように前に立っている。様付けしてるってことは、みんな、主と従者___?
「京、もう良いよ」
「十夜、ストップ」
深紅先輩と流星先輩が2人を止める。
「秌場姫乃と、倉持仙といったかな___?」
深紅先輩はそう言うと不気味な笑みを浮かべる。
「生徒会に嫌われない方が身のためだよ?少々、躾けてあげようか___」
「え_________?」
深紅先輩は仙に何かぼそっと呟く。何を言ったのかな?それを聞いた仙は一気に顔色が悪くなる。
「お嬢様、帰りましょう」
そう言うと私を引っ張って出て行く。何を言われの_________?
はい‼︎
テスト1週間前なのに今まで5時間程度しか勉強していない藤空木栾です。
久しぶりの投稿ですね。
多分、次はテスト明けになるかと。
これからも応援よろしくお願いします。
私立桜学園物語 第2部 ~8~
────悪夢はまだまだ続く────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園高等部1年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。日本で1番でかいグループ星宮財閥のお嬢様。みんなには隠している。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部3年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部3年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園高等部1年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部1年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。星宮財閥の次にでかい双葉コーポレーションのお嬢様。家族に溺愛されている。
・秌場姫乃(𝕳𝖎𝖒𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖐𝖎𝖇𝖆)
高等部から桜学園にきた高等部1年生。学年5位秌場カンパニーのお嬢様。
・倉持仙(𝕾𝖊𝖓 𝕶𝖚𝖗𝖆𝖒𝖔𝖈𝖍𝖎)
姫乃の従者。桜学園高等部1年生。学年6位。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
続いてほしかった。この平和な日々が___
「流星くんか十夜くん、僕のパソコン見たよね?」
姫乃と仙が出て行った部屋で、深紅は2人に問いかけた。
「何を今更?もちろん見ましたよ」
それに流星は隠そうともせずに答える。
「ありさちゃんって可愛いよね。なんかすごく自分の物にしたくなる」
深紅はそう呟くと流星と十夜を真っ直ぐ見つめる。
「魔力持ちが人間の味方をすることが未だによく理解できないな」
探るような視線を向ける深紅に流星は笑みを深めるだけだった。
「言っておきますが、ありさは十夜と付き合ってますよ?流石に人の彼女を奪い取るのは良くないかと」
「え______?」
深紅は流星のその言葉に声が漏れる。
「イラつくぐらいラブラブなので」
そう言って十夜を連れて出て行く流星に深紅は呟く。
「彼女_________ねぇ」
---
「ありさ」
私がいつもの場所で流星先輩と十夜先輩を待っていると結構すぐに2人がくる。
「ありさ、俺と付き合ってくれませんか?」
「ん_________?」
十夜先輩は急に何を言ってるのだろうか。何かのドッキリか?
「これでしかありさを守れない」
私の耳元で十夜先輩は呟く。これは、もしかしたら魔力に関係しているのかもしれない。それが関係してるなら私は______
「いい___ですよ」
私が答えると十夜先輩はにっこり笑う。
「ありがとう。折角だし、今日どっか行かない?」
十夜先輩はそう言うと私の手を軽く引っ張る。
「たまには、沢山遊ぼうよ」
流星先輩はいってらっしゃいと言って笑顔で手を振る。何を考えてるんだこの人達は。私はただ不思議でしかなかった。
私立桜学園物語 第2部 ~9~
────悪夢はまだまだ続く────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園高等部1年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。日本で1番でかいグループ星宮財閥のお嬢様。みんなには隠している。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部3年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部3年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園高等部1年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部1年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。星宮財閥の次にでかい双葉コーポレーションのお嬢様。家族に溺愛されている。
・秌場姫乃(𝕳𝖎𝖒𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖐𝖎𝖇𝖆)
高等部から桜学園にきた高等部1年生。学年5位秌場カンパニーのお嬢様。
・倉持仙(𝕾𝖊𝖓 𝕶𝖚𝖗𝖆𝖒𝖔𝖈𝖍𝖎)
姫乃の従者。桜学園高等部1年生。学年6位。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
続いてほしかった。この平和な日々が___
___次の日___
「流星、十夜」
私とうたと塁は流星先輩と十夜先輩に声をかける。
「俺ら全員生徒会入ろうと思ってる」
「わぁ‼︎入ってくれるの?嬉しいな」
塁の声を聞いた後、予想外に後ろから声が聞こえる。速水先輩がそこに立っていた。いつからいたのだろうか。
「生徒会で毎日会えるね」
十夜先輩はそう言うと私の頭を軽く撫でる。前から十夜先輩、しょっちゅう私の頭を撫でてくる。
「ありさ、ちょっと2人でお話ししない?」
耳元で呟くその声がいつもより、少しだけ何かにびびっているように聞こえる。気のせいか?なぜか、ここから離れた方がいい気がして、私は十夜先輩とその場を去って行った。
・°°・°°・
ありさと十夜が去り、塁とうたも去ってから、深紅は僕、叶流星に声をかける。
「自分の従者に好きな人を取られるって悲しくない?」
しょうもないことを聞いてくる。あくまでもあの2人の付き合いは深紅から逃れるための"仮"だ。それに
「従者の幸せは守りたい物ですよ」
「そっか。けど、あまりグダグダしてると奪っちゃうよ?」
そう言って深紅は笑顔で微笑む。
「これから毎日会えるわけだし」
案外、面倒なことになりそうだな。
---
次の日
「今日初の生徒会仕事だよ‼︎楽しみだけど怖いね」
私と塁にうたがそう声をかける。うたが1番楽しそうだ。私も少し、楽しみな気持ちはある。
「失礼しまs_________⁉︎」
ノックして扉を開けようとしたら私がドアノブに手をかけた瞬間、内側から開かれ腕を引っ張られる。私だけ生徒会に入れると速攻でドアを閉められた。
「乱暴になってごめんねありさちゃん」
目の前にいる速水先輩はそう言うと、私の頬に手を伸ばす。ひんやりとした感覚が頬に走る。
「少し、休んでてね」
先輩のその声が聞こえたあと、私は自分の意識が遠退いて行くのがわかった___
---
「流星______‼︎ありさが」
生徒会室にありさだけ連れ込まれ、残った私うたの隣で一緒にいた塁が流星先輩が来た瞬間にそう叫ぶ。それだけで内容が伝わったらしく、流星先輩はドアノブに手をかける。開かないのを確認すると軽く一呼吸置いてから思いっきり扉を蹴り飛ばした。
「「「え______?」」」
流石の私も塁も、ましてや十夜先輩も驚いた声を出す。
「___取り込み中、失礼じゃないかい?」
中から速水先輩の声が聞こえた。先輩の前にはありさが倒れている。
「まぁ、丁度いいや」
速水先輩がそう言った瞬間に、視界がぐにゃりと歪む。テレポート魔法を使った証拠。まずいと思ってる意識の中、流星先輩が_________
私にキスをした
久しぶりの投稿
月、火曜日でテストが終わる…
ちなみに昨日のテストは死にました
私立桜学園物語 第2部 ~10~
────悪夢はまだまだ続く────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園高等部1年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。日本で1番でかいグループ星宮財閥のお嬢様。みんなには隠している。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部3年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部3年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園高等部1年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部1年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。星宮財閥の次にでかい双葉コーポレーションのお嬢様。家族に溺愛されている。
・秌場姫乃(𝕳𝖎𝖒𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖐𝖎𝖇𝖆)
高等部から桜学園にきた高等部1年生。学年5位秌場カンパニーのお嬢様。
・倉持仙(𝕾𝖊𝖓 𝕶𝖚𝖗𝖆𝖒𝖔𝖈𝖍𝖎)
姫乃の従者。桜学園高等部1年生。学年6位。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
続いてほしかった。この平和な日々が___
目が覚めると、そこは何もない真っ暗な場所だった。
「あ、おはよう。ありさちゃん」
この暗闇に合わない明るい声が飛んでくる。姿は、見えない。けど、声だけで速水先輩だと分かった。コツコツと、のんびり歩く音が近づいてくる。
「ねぇ、ありさちゃん。なんであんな奴らとつるんでるのかな?」
あんな奴ら、、、というのはきっと十夜先輩や塁のことを指しているのだろう。
「ありさちゃんなら、察してると思うけど、僕は君をこの国の一員にしたいと思ってる」
速水先輩がそう言ったかと思うと、頬に冷たい手の感触がくる。目の前にいるはずなのに、見えなかった。姿が見えない。それだけで、怖さが一気に増える。
「ここはね、流星くんたちのような、中途半端な集いじゃない。魔力持ちが大量に集まった一つの国なんだ。僕は君を、この国の王妃にしたいなぁ」
先輩の、気持ち悪いくらい穏やかな声に寒気がする。
「悪くはないと思うよ?王妃ってことは僕の妻だけど、僕は君のことちゃんと愛すし、かなりの生活も保障される」
寮生活なんかよりずっと良いだろう?と聞いてくる速水先輩に、私は怖くて言葉が出なかった。
「今、一言言えば良いんだよ。よろしくお願いしますって。そうすれば、全てが楽に終わる」
子供を諭すような言い方で、速水先輩は呟く。
「ほら、早く」
耳元で囁かれたその声に、寒気がする。私の手首を掴む先輩の手を、魔力を込めて振り払った。バチッと痛そうな電気音のような音が流れる。先輩はとっさに手を離した。
「反抗するんだぁ、、、へぇ。そっか」
さっきよりも冷たさが増したその声に、私はギョッとする。ヤバい。直感でそう感じた。
「_________っ!?」
とっさのことで声が出なかった。お腹に、激痛が走る。流星先輩のときは、なんだかんだで1回も暴力をふるわれたことはなかった。けど、速水先輩は___今、私を容赦なく蹴り飛ばす。
痛い___かなり痛い___
咳き込みながら、真っ暗で見えない先輩を探す。
「あぁ___ごめんね。思わず蹴り飛ばしちゃった。痛かったかな?あぁ___けど、良いねそれ」
「え…?」
先輩は、何か楽しそうに話し出す
「そのありさちゃんの苦しそうな顔…。驚いてる顔…。恐ろしい物を見るような顔…。怖くて仕方がないって顔…。可愛いねぇ…うん。可愛すぎる。このまま、両手両足切断して、人形のように僕の隣にずっと置いといてみたいなぁ、、、」
平然とスラッと恐ろしいことを言う速水先輩に、沸いてくるものは、ただの恐怖だった。
「ねぇ、なんでそんなに僕達を拒否するのかな?だって、同じ魔力持ちっていう仲間だよ?折角ならその力使って、一緒に楽しいことしようよ。一緒に君が嫌ってる星宮あきとを殺そうよ」
「なん、、、で___?」
最後に出てきた、自分の父親の名前に、気の抜けた声が出る。誰にも教えてないことだった。私が、星宮財閥の娘ということは、誰にも___誰にも教えてないし、ニュースなどで報道されたこともないことだった。なぜかせれを、速水先輩が知っている。
「ありさちゃん。次僕がここに来たときに、良い返事が聞けると嬉しいな」
そう言って去って行く速水先輩は、ただと化け物としか思えなかった
眠い藤空木栾です。
テストぉぉぉぉぉぉ!
私立桜学園物語 第2部 ~11~
────悪夢はまだまだ続く────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園高等部1年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。日本で1番でかいグループ星宮財閥のお嬢様。みんなには隠している。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部3年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部3年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園高等部1年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部1年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。星宮財閥の次にでかい双葉コーポレーションのお嬢様。家族に溺愛されている。
・秌場姫乃(𝕳𝖎𝖒𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖐𝖎𝖇𝖆)
高等部から桜学園にきた高等部1年生。学年5位秌場カンパニーのお嬢様。
・倉持仙(𝕾𝖊𝖓 𝕶𝖚𝖗𝖆𝖒𝖔𝖈𝖍𝖎)
姫乃の従者。桜学園高等部1年生。学年6位。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
続いてほしかった。この平和な日々が___
どのくらい、時間が経ったんだろうか。部屋が真っ暗な為、時間感覚がわからない。寝て目覚めても真っ暗だから、今がいつかもわからない。多分、連れてこられてから2日・3日くらいかな?とりあえず、喉が渇いたしお腹が空いた。流星先輩のときは、ちゃんとご飯は食べさせてくれたし、もう少しだけ快適だった。
「うっわぁ、、、え、ちょ暗っ」
奥の方から、初めて聞く声が聞こえる。
「えぇ…深紅様これマジ?流石に酷すぎない?」
「ありさちゃんへのちょっとした調教だよ」
「調教だからっさ!こんな真っ暗な部屋に閉じ込めて、食べ物だけじゃなく、水とかも何もあげないとか普通に下手したら死んじゃうよ!?」
速水先輩は相変わらずだが、もう一人の方は少なからず私の心配をしてくれてそうな状況だった。
「ありさちゃん、のんびりこれ、飲める?」
速水先輩ではない声と一緒に、目の前にコップらしきものが差し出される。私はそれをのんびり飲んだ。
「深紅様。僕がこれからありさちゃんの面倒を見るんで。もう調教は十分でしょう?」
キレ気味のその言葉。少しだけ、気が楽になる。
「そしたら、これからよろしくね。ケノ」
速水先輩が去って行くと、ケノと呼ばれた男性は私の手に軽く口づけをする。
「あらためまして、明日葉ケノと申します。これからありさちゃんの世話をさせていただきます。よろしくお願いします」
真っ暗だった部屋が急に明るくなり、久しぶりの感覚なる。目の前にいる明日葉さんは、わんこ系男子を想像させるような印象だった。
「気軽にケノと呼んでくださいね!」
「よろしくお願いします…?明日葉さん」
「ケノと呼んでください!」
「、、、明日b」
「ケノです!」
中々押しが強い。
「よろしくお願いします。ケノさん」
私がそう言うと、ケノさんは満面の笑顔を浮かべた。
テスト、死んだ
テスト、死んだ
はい。終わり。
どうも。藤空木栾です。
なんかですね、テストで低い点取ったらスマホ没収って言われました。
はい。つんだ☆
私立桜学園物語 第2部 ~12~
────悪夢はまだまだ続く────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園高等部1年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。日本で1番でかいグループ星宮財閥のお嬢様。みんなには隠している。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部3年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部3年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園高等部1年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部1年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。星宮財閥の次にでかい双葉コーポレーションのお嬢様。家族に溺愛されている。
・明日葉ケノ(𝕶𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖘𝖚𝖇𝖆)
深紅の国にいるわんこ系イケメン男子。何かとありさの心配をしてくれている。ありさの世話役となった。
・秌場姫乃(𝕳𝖎𝖒𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖐𝖎𝖇𝖆)
高等部から桜学園にきた高等部1年生。学年5位秌場カンパニーのお嬢様。
・倉持仙(𝕾𝖊𝖓 𝕶𝖚𝖗𝖆𝖒𝖔𝖈𝖍𝖎)
姫乃の従者。桜学園高等部1年生。学年6位。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
続いてほしかった。この平和な日々が___
「うん。昨日よりだいぶ顔色が良くなったね」
いつ寝たのだろうか。目が覚めたとき、ケノさんがそう声をかけてくれる。その時、トントンと、扉を叩く音がした。
「ケノ様。食事をおもちしました」
「あぁ。ありがとね!」
執事服の男性が一礼してから部屋に入ってくる。部屋の中央に置いてある机に皿を並べると、静かに礼をして出て行く。
「さ。ありさちゃんも座って。朝ご飯にしよっか」
ケノさんは笑顔で私を椅子に座らせる。
「______ありさちゃん。そっちのやつ、少しゴミが入ってるから変えてくるね。代わりに僕の食べててください」
ケノさんは急に立ち上がると私の前に置いてあった皿を持って部屋を出て行く。私から見たら、ゴミなどは入っていないように見えた。
「いただきます」
のんびりと口にご飯を運ぶ。久しぶりに何か食べたのもあって、とても美味しく感じた。
「ありさちゃん!」
少ししてから、部屋の扉がいきおいよく開く。
「速水___先輩?」
少しだけ息を切らせた速水先輩がそこには立っていた。
「ちょっとついてきて______ケノが___やばい」
_________?やばい?ケノさんが?何がなんだか分からず、私は速水先輩について行くことになる。そこで目にした光景は、たくさんの調理師さんたちが集まっている中で、ケノさんが1人の調理師と話をしている所だった。
「ケ______ケノ様‼︎だから私は毒などは一切盛っていません!」
“毒”その一言に一気に寒気がする。私にゴミが入っていると言っていたが、もしかしたらそれは、ゴミではなく毒だったのかもしれない。
「へぇ___盛ってないのかぁ。なら、今これ食べてくれないかな?毒を盛ってないなら、食べれるよね?」
男性は震えながら、ケノさんが指差している料理に手をのばす。
「あれ、止めてくれないかな___?僕が言っても、何も聞いてくれないんだよね。下手したらケノ、あの調理師のこと殺しそうだし」
速水先輩が困りきった顔をして私にそう言ってくる。正直、ここは私がどうこう言う場面じゃない気もする。
「ケノ___さん」
私がそう声をかけると、全員の視線が一気に私に集中した。
「ありさちゃんどうしたの?」
さっき見た笑顔と何も変わりのない綺麗な笑顔でケノさんはそう私に問いかける。私は少し深呼吸してから、口を開いた。
「そこまでしなくても、いいじゃないですか。私には何も被害がなかったわけですし」
「被害がなかったとしても、毒を盛ったんだよ?」
何を言ってるの?とでも言いそうな勢いでケノさんは軽く首を傾げる。
「それでも___です。彼だって、何か事情があったのではないのですか?ただの娯楽とかなら流石に怒りますが、本人の話も聞かないのは、酷いと思います___」
私がそう言うと、男性はボロボロと涙を溢す。
「______ッ本当に、申し訳ございませんでしたっ______」
そのあとも泣きながら謝り続ける姿は、なかなかシュールな物だった。ケノさんは、何か諦めたようにため息を吐き男性に手を差し伸べる。
「申し訳なかったね___もう少し、話を聞くべきだったかもしれない」
周りの空気が一気に緩んだ。
「あれが、深紅様が連れてきた女性だそうだ___」
「なんと___美しいだけでなく心優しいとは、まるで女神様じゃないか」
「流石深紅様。お目が高い___」
ん_________?
なんか、周りの人たちの話が良くない方向に進んでる気がしてくる。軽く隣の速水先輩を見ると、計画通りと言うような笑顔を浮かべていた。完全にはめられた。
「みんなに問おうか。ここにいるありさちゃんは、近い未来僕の妻となる。近い未来この国の王妃になる。賛成の者は拍手を」
私を抱き寄せたあと、たかだかとそう宣言する速水先輩に吐き気がする。そして、あろうことか、周りからは盛大な拍手が鳴り響く。
「流石にもう______逃げられないよ?」
耳元でそう呟かれたその言葉は、まるで悪魔の言葉のようだった。
おい君たち。
こないだの日記のやつ
なんで6人も見たい!って言うんだよ
どうせ誰もいないだろとか思ってたのフラグだったわ。
いや、まぁ約束したから書きますけど、書くときはR18にしておくので、見たくない人は見ないでください。
そしてテストやばい
私立桜学園物語 第2部 ~13~
────悪夢はまだまだ続く────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園高等部1年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。日本で1番でかいグループ星宮財閥のお嬢様。みんなには隠している。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部3年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部3年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園高等部1年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部1年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。星宮財閥の次にでかい双葉コーポレーションのお嬢様。家族に溺愛されている。
・明日葉ケノ(𝕶𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖘𝖚𝖇𝖆)
深紅の国にいるわんこ系イケメン男子。何かとありさの心配をしてくれている。ありさの世話役となった。
・秌場姫乃(𝕳𝖎𝖒𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖐𝖎𝖇𝖆)
高等部から桜学園にきた高等部1年生。学年5位秌場カンパニーのお嬢様。
・倉持仙(𝕾𝖊𝖓 𝕶𝖚𝖗𝖆𝖒𝖔𝖈𝖍𝖎)
姫乃の従者。桜学園高等部1年生。学年6位。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
続いてほしかった。この平和な日々が___
「そうだ。ありさちゃんに見せておきたい場所があるんだ」
速水先輩はそう言うと、私の手を引っ張って歩き出す。着いた先で見た光景に、絶句した。
「う______た_________?」
そこにはボロボロになったうたが倒れており、倒れてるうたを蹴っている男性がいた。
「何をやってるんですか⁉︎」
私がそう叫ぶと、速水先輩はにっこり笑う。
「うたちゃんにはね、なぜか魔力があるんだよ。流星くんの魔力がね。他人に魔力を移すとか、聞いたことない。それをやった流星くんに色々尋問してるんだけど、何も教えてくれなくてね。折角の戦力だし、鍛えておこうかなって思って」
速水先輩がそういったとき、微かにうたと目が合う。うたは私を見ると、何かホッとしたように微笑んだ。
「それでね、ちょっと賭けをしないかい?うたちゃんを賭けたゲームを」
笑顔でそう言う速水先輩に、嫌な予感がした。
「ありさちゃんが、そこにいるうたちゃんの教育係と戦ってみてよ。ありさちゃんが勝ったら、うたちゃんとか諸々助けてあげる」
「ありさ______駄目___」
速水先輩に被せるように、うたが消え入りそうな声でそう呟いた。その姿は、とても辛そうだった。
「勝てば______良いんですよね?」
私のその言葉に、速水先輩はにっこり微笑む。
「あぁ___もちろん。快斗、僕が止めるまで、殺す覚悟で攻撃して良い」
速水先輩は、うたちゃんの教育係という男性、快斗という男性にそう声をかける。下手したら、死にそうだ。思い出せ。のんびり焦らず、流星先輩と十夜先輩に教えてもらったことを。私は軽く深呼吸をしてから、快斗さんに向き直る。
「では、お言葉に甘えて、本気でいかせていただきますね」
先程、うたを蹴ってたとは思えないくらいの真面目そうな声でそう言うと、無表情で私を見つめる。
「用意_________」
速水先輩の声と同時に、軽く片足を引く。基本の構えだった。
「スタート」
「っ_________⁉︎」
予想以上に、相手の動きが速かった。ギリギリ防げたが、あれが当たってたら間違いなく気絶はしていた。その後も躊躇いなくどんどんと攻撃を仕掛けてくる。所々、自分の攻撃を入れられたが、ほとんど防がれている。その時、自分に何か冷たいものが突き刺さる。氷の刃物のようなもの。快斗さんが放った魔術。やばい。負ける、これ。そう思った時にはもう遅かった。私は床に倒れる。そして起きあがろうとしたところを、容赦なく蹴られた____________
◆◇◆
《快斗視線》
深紅様が連れてきた美少女が倒れて気絶してから、私は静かに深紅様の方を見る。
「なんですか______この化け物」
率直に出てきた感想がそれだった。他には何も浮かばなかった。今まで、深紅様、京様、ケノ様以外の格上の人たちに以外に負けたことはなかったし、負けそうになったこともなかった。だが、この少女は、少しでも油断すると負けそうだった。女子だとは思えない身のこなし。まだ力を制御しきれてないとは思えない攻撃力と防御力。恐ろしいくらいに優れてる身体能力。全てが少しでも鍛えるとすぐに自分を抜かしていきそうな物だった。先程まで教えてた、うたとかいう少女とは、かけ離れていた。
「うん______僕も少し想定外だった」
「は?」
深紅様はしみじみとそう呟く。
「もっとすぐ負けると思ってたね___予想以上に鍛え上げられてたよ」
「はあ______?」
深紅様は少女をまるで割れ物を扱うかのように大切に抱き上げると言った。
「あ、うたちゃんはいつも通り死ぬ寸前くらいまでやっといて良いよ。ただ今度、ありさちゃんと戦う時はもう少し手加減してね」
そう言って深紅様は去って行く。向こうが殺す覚悟でやれと言ったのに。まぁいいか。久しぶりに、もっと自分をあげないとと思えるきっかけになったわけだし。良いだろう。
なに?
前に桜学園公開したの11月だって?
しらねぇよw
私立桜学園物語 第2部 ~14~
────悪夢はまだまだ続く────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園高等部1年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。日本で1番でかいグループ星宮財閥のお嬢様。みんなには隠している。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部3年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部3年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園高等部1年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部1年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。星宮財閥の次にでかい双葉コーポレーションのお嬢様。家族に溺愛されている。
・明日葉ケノ(𝕶𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖘𝖚𝖇𝖆)
深紅の国にいるわんこ系イケメン男子。何かとありさの心配をしてくれている。ありさの世話役となった。
・秌場姫乃(𝕳𝖎𝖒𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖐𝖎𝖇𝖆)
高等部から桜学園にきた高等部1年生。学年5位秌場カンパニーのお嬢様。
・倉持仙(𝕾𝖊𝖓 𝕶𝖚𝖗𝖆𝖒𝖔𝖈𝖍𝖎)
姫乃の従者。桜学園高等部1年生。学年6位。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
続いてほしかった。この平和な日々が___
「星宮財閥に生まれたなら、全てが完璧でなければいけない」
幼い頃から、私にはそれしか言われなかった。
生まれた時から、メイド長と執事長に言われてきた言葉。
他の使用人は、私のことを「あの星宮様の娘だから」という理由でしか見てなかった。
表向きの笑顔を貼り付け、裏では私への文句を言う。
お父さんは忙しく中々私に会えない。
そんな環境で育った私は、楽しいということがわからなくなった。
ある日、初めて本を読んだ時、それは変わる。
本の中には、広い世界があった。
それがとても嬉しくて、私は本に没頭した。
それがたまたまメイド長に見つかった時は、勉強をしろと怒られると思ったけど、違った。
「ありさ様が、ようやく自然に笑ってくれて嬉しい限りです」
メイド長はそう言って笑ってくれた。
だからこそ、久しぶりにお父さんにあった時、私はお父さんが怖く感じた。
「メイド長と執事長は、君に勉強を押し付けたらしいね。完璧なんて僕は求めてないのに。ウザいからクビにした」
その言葉を発せられた時、私は世界のどん底に突きつけられた。自分のありのままを見てくれていたたった2人の人間が、私のそばからいなくなった。それだけで、私に絶望を与えるには十分だった。
「寮に入ればいい──お父さんから逃げればいいんだ──」
そう考えた私は、桜学園への入学を決意する。勿論余裕で入れた桜学園で、私はお父さんを説得して、3年生から寮に入ることにした。
お父さんから離れるため。
星宮財閥という鎖から逃れるため。
全員に秘密にしてきた。
それなのに────
速水先輩は、私の秘密を知っていた──────
次回は謎にリクエストが多かったアレです。はい。
R18にするので、無理な方は見ないようにしてください。
次回の見ないだけで話分からなくなるとかはないので
私立桜学園物語 第2部 ~15~
────悪夢はまだまだ続く────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園高等部1年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。日本で1番でかいグループ星宮財閥のお嬢様。みんなには隠している。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部3年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部3年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園高等部1年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部1年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。星宮財閥の次にでかい双葉コーポレーションのお嬢様。家族に溺愛されている。
・明日葉ケノ(𝕶𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖘𝖚𝖇𝖆)
深紅の国にいるわんこ系イケメン男子。何かとありさの心配をしてくれている。ありさの世話役となった。
・秌場姫乃(𝕳𝖎𝖒𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖐𝖎𝖇𝖆)
高等部から桜学園にきた高等部1年生。学年5位秌場カンパニーのお嬢様。
・倉持仙(𝕾𝖊𝖓 𝕶𝖚𝖗𝖆𝖒𝖔𝖈𝖍𝖎)
姫乃の従者。桜学園高等部1年生。学年6位。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
続いてほしかった。この平和な日々が___
「ありさちゃん、おはよう」
目が覚めると、見慣れない部屋にいた。広い部屋──雰囲気からして速水先輩の部屋だと思われるその場所に、速水先輩と2人っきり。なにをされるかはわからない。
「ありさちゃんにはやっぱり、こっち側に来てほしいなぁ」
そう言うと速水先輩は、黒い笑顔を浮かべる。
「そうだなぁ───例えば、逃げられない様に鎖で繋ぐとか、一回抱けば大人しくなったりするのかなぁ?」
その言葉に息を呑む。速水先輩は、流星先輩と違う。こないだだって、躊躇いもなく暴力を振るってきた。やろうと思えばきっと本気で────
「んっ────いやっ」
突然塞がれた唇に、舌が絡まる。必死に抵抗しようとはしたが、先輩は男性だ。力では敵わない。そのままベッドに押し倒された。
「これから何されるか、想像つく?」
楽しそうに笑う先輩に、寒気がする。強い力で押さえつけられている今、どんなに起きあがろうとしても動けなかった。
「ハハハッ──必死に抵抗するその姿────すごい可愛い────大丈夫だよありさちゃん?優しくしてあげるし、すぐに気持ち良くなるから────ね?」
「いやっ────────んっ────あっ────」
無理やりキスをされた後、首を舐められる。不気味な笑みを浮かべる速水先輩から、逃れる方法はないと脳が理解した────
---
「キスだけで、結構感じるんだね──?」
恐ろしいくらいに綺麗な声で速水先輩はそう声をかけてくる。
「おねが──────い──────速水先輩──やめてくだ──────んっあぁっ」
必死に抵抗するも、速水先輩は気にもしてなさそうに、キスをしながら右手で首筋と耳を擽られる。唇を離した先輩は、恐ろしいほど不気味に笑っている。
不気味に笑うその顔を呆然と眺めていると、速水先輩は慣れた動きで私を横向きに抱き上げた。
「速水──────先輩?」
「イライラするなぁ───いつまで経っても僕に従ってくれないし、流星くん達と仲良いのもムカつくし。折角ならお仕置きしてあげようか?」
サラッと出てきたその言葉に恐怖を感じる。先輩が指を鳴らすと同時に、魔力で作られた紐がぐるぐると私の手首を縛り上げ、ベットの柵に結びつけられた。
「ハハハッ───やばい──────可愛いよありさちゃん」
先輩は楽しそうにそう笑うと、もう一つ、横幅が広い布のようなものを作り出すと、私の目元に巻きつけた。両手を縛られている今、目隠しを取ることはできない。腰には速水先輩が跨っているため上に動くこともできなかった。
「あっ…んんっ───いやっ」
口だけでなく、体中を下で弄ばれる。何をされているのか、それを想像するだけで本当に気持ち悪くなる。
「ねぇありさちゃん。知ってるかい?ここがこんなに濡れるってことは、体が気持ちいって感じてるってことだよ?」
私のスカートの中に手を入れた先輩は楽しそうに耳元でそう呟いた。
「─────────っ」
恥ずかしさで変な声が出る。
知らない
こんなの知らない
「アハっ…こんなにグチョグチョだよありさちゃん───体はとっても正直なんだね?」
指で乱暴にアソコをかき乱される。そのたんびに信じられないくらい嫌らしい声が出る自分に嫌気がする。
「ねぇ───目隠しされて、全裸でもなく半端に脱がされてグチョグチョにされてるありさちゃん───まじで可愛い───エロいね。顔も赤いし、胸なんてもうこんなに主張してる」
「んんっ!、あっやめっ」
「ありさちゃん───まだ指しか入れてないのにそんなに感じちゃっていいの?ちょっと動かしちゃおうか?」
先輩の指が、私の中をかき乱すように動く。
「あああっ!、んんっ───────────────‼︎」
「可愛いよありさちゃん─────ってごめん刺激強すぎたかな?ハハっもう気絶しちゃったのかぁ」
うっすらと、不気味な先輩の声が脳内に響いた気がした。
「あぁ──────どうしよ。可愛すぎて手出しちゃったなぁ。ケノ様に謝らないと───」
前回から信じられないくらいの時間が空きました。大変申し訳ございません。
この度受験生となりましたので色々と遅くなるかと思います。
さてさて。
速水先輩が言っていたケノ様…
疑問に思いません?
ケノくんと速水先輩って、速水先輩の方が上なんじゃないの?
そう思ったお方、正解です。
今後の展開もお楽しみに
私立桜学園物語 第2部 ~16~
────悪夢はまだまだ続く────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園高等部1年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。日本で1番でかいグループ星宮財閥のお嬢様。みんなには隠している。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部3年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部3年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園高等部1年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部1年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。星宮財閥の次にでかい双葉コーポレーションのお嬢様。家族に溺愛されている。
・明日葉ケノ(𝕶𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖘𝖚𝖇𝖆)
深紅の国にいるわんこ系イケメン男子。何かとありさの心配をしてくれている。ありさの世話役となった。
・秌場姫乃(𝕳𝖎𝖒𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖐𝖎𝖇𝖆)
高等部から桜学園にきた高等部1年生。学年5位秌場カンパニーのお嬢様。
・倉持仙(𝕾𝖊𝖓 𝕶𝖚𝖗𝖆𝖒𝖔𝖈𝖍𝖎)
姫乃の従者。桜学園高等部1年生。学年6位。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
続いてほしかった。この平和な日々が___
「叶───いい加減に情報を吐け。そうしないといつまで経ってもこの尋問は続くのだが」
健康に害が出そうな暗い部屋で、今日も葉月の声はやけに響き渡る。俺、武藤塁はその様子をここ最近ずっと、十夜と一緒にただただ見つめる日々を送っていた。
流星がうたに対して行った魔力移し。自分の魔力の一部を相手に流し込むことで、力のない人間でも使えるようにできる魔法だった。
何をやったのかは俺も知らないが、たまたま成功したそれがうたに流れ、方法を尋問する葉月と速水。今日は葉月の番らしいが、よくも懲りずにここまで聞き続けられる物だ。
「いやぁ───そう言われても葉月くん。僕もそうそう口を割るような人じゃないからね?君が飽きるまでずっと言い続けてあげるよ。僕は何も知らないってね」
流星のその言葉にイラッとしたのか、葉月が氷の刃のような物で流星の腕を軽く切った。ポタポタと垂れる血をまるで気にもしない流星は、ある意味不気味に思えるが、俺はそれ以上に葉月の魔力に意識が向かう。
‘今の攻撃を───俺は知っている’
なぜなのかはわからない。
勿論俺は葉月と戦ったことはない。
ただ、そんなことを考えていると、ふと1人の名前が浮かんでくる。
「望月──────先輩──────?」
俺が漏らしたその言葉に、空気が凍り付いたのがわかった。呆然と俺を見つめる葉月の目がどんどんと鋭くなっていく。
「望月 恭弥先輩───恭弥さん‼︎恭弥さんだろ⁉︎Light shadeの氷の貴公子って呼ばれていた、あの、恭弥さ──────」
ドロドロと気持ち悪いくらいに俺の脳に流れてくる情報をそのまま口に出していくにつれ、葉月が声を上げた。
「やめろっ───────」
葉月はそのまま頭を抱えて崩れ落ちる。
「これ以上──────これ以上俺から大切なものを奪わないでくれ────塁くんだけは助けてくれ────俺の大切な後輩を傷つけるな────お願いだよケノ様──────」
辛そうに顔を顰め、葉月はぶつぶつとそう呟く。『塁くん』その言葉に、俺は息を呑んだ。間違いない───葉月は、望月先輩だ。幼少期の時、殺されかけた俺を助けてくれたあの────
「望月先輩‼︎大丈夫です───大丈夫です‼︎俺は生きてます。先輩の記憶が止まっているこの数十年間、ちゃんと生きてます。大丈夫です──────一緒に、速水の────水無月先輩の記憶を取り戻してから、アイツを───ケノを倒しましょう───」
思い出した
俺も全てを思い出した
曖昧になっていた幼少期の思い出、過去。
残酷にも惨たらしく流された家族の血、不気味に微笑む不気味な男、必死に俺を助けてくれた2人の英雄、
そうだ、その後2人は俺だけを逃して────
---
昔、俺がまだまだ小学生だった頃、Light shadeには御三家様と呼ばれていた3人の最強の英雄がいた。
氷の貴公子──望月 恭弥
光の騎士──水無月 新流
闇の賢者──黒鉄 悠馬
俺が入ったばっかの時、俺は運悪く強敵に出会した。家族を皆殺しにされ、後一歩で俺も死ぬというところで、その男に仲間にならないかと提案されたのを覚えている。俺は必死に抵抗した。独特な力を持っているだとか、そういう胡散臭い言葉を並べ立てる目の前の男から、逃れたくても逃れられず、途方に暮れていた時、英雄の2人が訪れた。
望月先輩は俺をその場から救出し、水無月先輩は敵を半分以上削った。
だが、敵は強すぎた。
その様子を見ても平然と笑い、今度は2人への勧誘が始まる。それはそれは楽しそうに。恐怖を感じた2人は、俺だけを先に逃した。
俺だけを────
その後から2人は行方不明
なぜか同時刻、もう1人の英雄、黒鉄先輩も行方不明に。
Light shadeは大きな損害を受けた。
きっとあの男は、2人が俺を守る気持ちを利用して魔力で洗脳した
反対すれば味方を殺すと脅され、恐怖と恐ろしいほどの魔力で支配された
名前も、容姿も、声も、全てを変えられて──────
気づかなかった俺がバカだったのかもしれない。
それでも────
俺はありさを、先輩を、みんなを助ける義務がある
絶対に、成し遂げなければならない義務が────
私立桜学園物語 第2部 ~17~
────悪夢はまだまだ続く────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園高等部1年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。日本で1番でかいグループ星宮財閥のお嬢様。みんなには隠している。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部3年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部3年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園高等部1年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部1年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。星宮財閥の次にでかい双葉コーポレーションのお嬢様。家族に溺愛されている。
・明日葉ケノ(𝕶𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖘𝖚𝖇𝖆)
深紅の国にいるわんこ系イケメン男子。何かとありさの心配をしてくれている。ありさの世話役となった。
・秌場姫乃(𝕳𝖎𝖒𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖐𝖎𝖇𝖆)
高等部から桜学園にきた高等部1年生。学年5位秌場カンパニーのお嬢様。
・倉持仙(𝕾𝖊𝖓 𝕶𝖚𝖗𝖆𝖒𝖔𝖈𝖍𝖎)
姫乃の従者。桜学園高等部1年生。学年6位。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
続いてほしかった。この平和な日々が___
「ありさちゃん、一緒に駆け落ちでもしよっか」
「はい────?」
突然速水先輩から告げられた言葉に私は呆然と声を漏らす。
何を言ってるんだこの先輩は。
そんな私の様子をみた先輩は楽しそうに笑った。
「いやはや冗談だよ?駆け落ちじゃなくて、下剋上──かな」
「──────は?」
余計わからなくなってくる。
「ま、こういう事」
速水先輩がそう言ったかと思うと、部屋の中に入ってくる人影がいくつか。
「うたに、塁に、流星先輩に、十夜先輩に、葉月先輩──?」
呆然と速水先輩を振り向くと、先輩からは想像できないくらいの冷たい温度が感じられる。一瞬身構えたが、それが私たちに向けてじゃないことはなんとなく察することができた。
「僕はアイツが憎い───人の感情を操り、記憶を操り、全てを破滅へと導くアイツを許すつもりは到底ない。この数十年間の恨みを全て────」
速水先輩の瞳に浮かぶのは完全なる怒り。
「Light shadeの名にかけて──全ての悪に剣を下す時、私の無礼をお許しください」
「Light shadeの名にかけて──全ての悪を裁く時、私の無礼をお許しください」
速水先輩の後に葉月先輩と、2人が呪文のような何かを唱えた時、周りの空気が一気に変化する。それに──先輩達から出てきたLight shade───それを言うということは────
「洗脳魔法が解けた今、それを気づかれる前に行動しないと意味がない。バレればより頑丈に洗脳されるか、殺されるかの2択──行動全てが命取りになる」
速水先輩はそう呟くと、優しい瞳でうたと塁を見つめた。
「君たち2人は普通の人間界に帰れ。この国にいるのは危険だ」
予想外のことに、その場にいた全員が動揺を隠せない。塁は辛そうに顔を顰めてから口を開いた。
「俺は戦えます‼︎それにありさだってこの国に置いておくのは危険じゃないですか‼︎」
訴えるような塁の言葉を速水先輩は笑顔で受け流す。
「随分と──────楽しそうな話をしているね」
扉の奥から、聞き慣れた声が降って来る。速水先輩と葉月先輩が、瞬時に前に立つ。声の主ことケノさんは、見たことないくらい冷たい瞳で速水先輩を見つめていた。
「折角2人ともいい感じだったのに──やっぱり塁くんはあの時殺しておくべきだったなぁ──塁くんの家族と一緒に殺しておくべきだった」
もしかして────この国の本当の支配者は────
ケノ────さん──?
私の視線に気付いたのか、ケノさんは私の方を向く。目が合った瞬間に、ケノさんは今まで通りの優しい笑顔を浮かべた。
「ありさちゃん──ありさちゃんは良い子だから、僕の言うこと聞けるよね?」
鳥肌が立つような不気味な音色だった。だけどどこか優しい感じで──
「ありさちゃん、ケノの言葉に耳を傾けないように。目を合わせて彼の話を聞いてはいけないよ。彼は簡単に人の感情を乗っ取れるから」
速水先輩のその言葉に、私はハッと息を呑む。私はケノさんと目が合わないように少し視線を下げた。
「信じられないなぁ深紅。君はこんなにも優秀なのに───Light shadeの光の騎士?水無月新流?くだらない。俺は君のことは評価していたし、君にならこの国を任せても問題ないと思ってた。けど俺は君を評価しすぎていたようだ───」
ケノさんはそう言うと、スッと目を細め、冷たい瞳で速水先輩を見据える。
「君は殺さないよ深紅───殺すよりもより君を痛めつける方法を知ってるからね」
ケノさんから魔力が放たれると同時に、速水先輩は眩しい光の剣らしきものを作り上げる。魔力でできたそれは綺麗にケノさんの魔力を弾き飛ばした。
「申し訳ないけど、僕は弱いんだ。弱くて弱くて仕方がないからこうやって武器に縋る。お前に記憶を封じられた状態で魔力のみを鍛え続けたから少なくとも僕は君の予想以上に成長しているだろうね───京、本気でいくぞ」
「了解」
短く言葉を交わした葉月先輩は──────
「っ────────────」
何が─────起き──────
「さて、確かに深紅。君はとても強くなった。だけどね、君は人質を目の前にした時は本当に弱いんだ。俺は今ありさちゃんの体を完全にコントロールできる。勿論ありさちゃんに死なれちゃ困るから殺しはしないけど、それでも死よりも辛い激痛を、全てありさちゃんに送ることだって出来るんだ。それでも君は俺に攻撃を続けるのかい?」
その瞬間、速水先輩は固まった。手に握っている魔力の剣に力を込めたまま、何も感じられない無表情でその場に固まる。そして静かにケノさんの方に剣を向けた。
「無論、僕は戦う。それが僕の仕事ですから」
目の前の光景に、私とうたは呆然と立ち尽くす。ケノさんと速水先輩の"腕が飛んだ"
血吹雪が飛び、もう一度目を向けると、少しずつ切られた腕が再生していく。これが───この2人の実力。私達じゃ到底及ばないほどの速さに再生能力。
「一条さん、少しだけ貴方の魔力お借りします」
突然ボソッと私の耳元で葉月先輩がそう呟くと、肩に手を置かれる。次々と降り注ぐ氷の矢。まるで雨のように上から降り注ぐそれは、ケノさんに直接怪我をさせるわけではないが、確実にケノさんの動きを鈍らせる。
「今、一条さんと明日葉は魔力で繋がれている状態だ。その一条さんの魔力を俺が借りれば、明日葉の動きを軽く封じることくらいできる。爪が甘かったな、明日葉」
葉月先輩の冷たい声に、ケノさんは顔を顰め、自らが放つ魔力の量を多くする。
「さて、僕はあまり戦闘は得意じゃないんだが───これはやむを得ないかな」
流星先輩はそう言うと片手を上げ炎を作り上げる。その炎は次々と色々な所に燃え移り、辺り一面が燃え盛る。普通ならその炎は私達にも被害が出るはずだが、十夜先輩が作っている水の結界によって、私達の周りだけは水と炎が相殺されている。
「ありさちゃん‼︎コイツは僕たちの魔力じゃ殺せない‼︎封印するんだ───君にしかできない‼︎ありさちゃん君が───ケノを封印しろ‼︎」
私が、封印───?
どうやって──────
その時、脳裏に流星先輩から教えてもらった秘技を思い出す。恐ろしいほどの魔力の消費量に、体力、生命力、全てが一気に減る危険な力。1人でいる時には絶対に使うなと言われていたこの魔術。周りにいるのは魔力がたくさんある先輩達。
私は目を軽く閉じて、ケノさんの魔力に集中する。
「ทุกอย่างจะถูกปิดผนึกโดยเปล่าประโยชน์」
初めて使うから無詠唱では出来ないけど、詠唱すれば話は別だ。唱え終わったあと、目を開けてケノさんに手を向ける。
「馬鹿──────な──────」
崩れた
ケノさんの体の一部から消えるように、崩れるように見えなくなっていく。
「ハハハッ──────これがありさちゃんの封印魔法かぁ───‘アイツ’のより心地良い───けど覚えておいてね?僕は必ず蘇る。必ず君を手に入れるよ───ありさ」
不気味に微笑んだケノさんが全て見えなくなった時、最後に耳元に鳴り響いた声にゾッとする
『星宮あきとによろしく言っておいてね───?』
嘲笑うように私の耳元に残るその声が、ジンジンと痛みに繋がっていく。そのまま意識が切れたかのように、私はその場に崩れ落ちた
言っていませんでしたが、第二部は短めですので次回第二部完結です!
私立桜学園物語 第2部 ~18~ 第二部完結
────悪夢はまだまだ続く────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園高等部1年生の不動の学年トップ。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。日本で1番でかいグループ星宮財閥のお嬢様。みんなには隠している。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部3年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部3年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園高等部1年生の学年2位。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部1年生の学年3位。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。星宮財閥の次にでかい双葉コーポレーションのお嬢様。家族に溺愛されている。
・明日葉ケノ(𝕶𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖘𝖚𝖇𝖆)
深紅の国にいるわんこ系イケメン男子。何かとありさの心配をしてくれている。ありさの世話役となった。
・秌場姫乃(𝕳𝖎𝖒𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖐𝖎𝖇𝖆)
高等部から桜学園にきた高等部1年生。学年5位秌場カンパニーのお嬢様。
・倉持仙(𝕾𝖊𝖓 𝕶𝖚𝖗𝖆𝖒𝖔𝖈𝖍𝖎)
姫乃の従者。桜学園高等部1年生。学年6位。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
続いてほしかった。この平和な日々が___
「ありさ──────‼︎」
目が覚めると、流星先輩の屋敷だと思われる天井と、心配そうに覗き込んでくれていた十夜先輩の顔が目に入る。
「よかった───封印魔法のせいで疲れたんだろうね───。速水が生徒会メンバーでしばらく他県の方に講習に行ってることになってるから安心して休んでて大丈夫だよ」
いつものように優しく撫でてくれる十夜先輩の温もりに、平和に戻ったことへの安心感が湧いて来る。
「ありさ‼︎よかった。目覚めたんだね‼︎」
その後部屋に入ってきたうたや塁、流星先輩に速水先輩に葉月先輩に───。ここにいる全員が私のことを心配してくれたのだと思うと、すごく心が温まる。
「改めてありさちゃん。この度は、私たちLight shadeのミスにより、大変な事件に巻き込んでしまって申し訳ありません」
見たことない白に金色の刺繍が入った制服らしきものを着ていた速水先輩と葉月先輩は、私に向かって頭を下げた。
「いえ───先輩方が元に戻れたみたいでよかったです」
私がそう言うと、2人は軽く目を見開いてからふっと笑った。
「それでは、僕達は珍しくLight shade本部から全員収集の命令がかかってますのでそろそろ出かけますね。塁くん行こっか」
速水先輩はそう言うと踵を返す。ふと塁を見ると、塁も速水先輩達と似たような服を着ていた。塁のは少し色が違う───が、胸元に刻まれている金色の刺繍。そこには『Light Shade』と書いてある。きっとLight Shadeの制服なのだろう。
「あ、そうだ。ありさちゃん」
ふと思い出したように速水先輩は私を振り返ってにっこりとそれはそれは楽しそうに微笑んだ。
「こないだの夜は楽しかったな。僕結構本気だから、覚悟しといてね?次は───最後までやりたいなぁ」
「───────────────っ」
その言葉に、あの日のことを思い出す。自分でも顔が赤くなっているのがわかる。
というか、本気───?
速水先輩の、私への気持ちはただの国に便利だから好きってだけじゃないの?
どんどん混乱していく中、十夜先輩が物凄く冷たい目で私を見つめている。
「ねぇ───ありさ。こないだの夜って、何?」
あまりにも冷たい言葉にギョッとして流星先輩を見るも、流星先輩も似たような冷たい瞳で私を見据えていた。うたと目を合わせてみても軽く目を逸らされる。
「え、いや、あの───速水先輩が、その」
うまく言葉に出来なくて詰まっていると、十夜先輩に無理矢理抱きしめられる。
「ありさ───俺はありさが大好きだよ。偽物じゃなくて、本物の彼氏になりたいな」
「え─────────?」
「ありさ。ちなみに僕は君のこと本当に好きだからね?僕も本気になっていいかな?」
「はい───────────────?」
どうやら、私の平穏は、そこまで簡単に手に入らないみたいです
私立桜学園物語 第3部 ~1~
────悪夢は終わらない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園高等部1年生の不動の学年トップ。生徒会役員。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。日本で1番でかいグループ星宮財閥のお嬢様。みんなには隠している。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部3年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。本名は水無月新流。Light shade御三家のうちの1人、光の騎士と呼ばれている。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部3年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。本名は望月恭弥。Light shade御三家のうちの1人、氷の貴公子と呼ばれている。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園高等部1年生の学年2位。生徒会役員。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部1年生の学年3位。生徒会役員。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。星宮財閥の次にでかい双葉コーポレーションのお嬢様。家族に溺愛されている。
・石井彰(𝕬𝖐𝖎𝖗𝖆 𝕴𝖘𝖍𝖎)
桜学園高等部1年生の学年4位。無口なメガネ男子で塁と仲が良い。
・早崎じん(𝕵𝖎𝖓 𝖍𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
Light shadeのメンバー。御三家を除くと1番強い。武藤の先輩で元気っ子系男子。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
・秌場姫乃(𝕳𝖎𝖒𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖐𝖎𝖇𝖆)
高等部から桜学園にきた高等部1年生。学年5位秌場カンパニーのお嬢様。
・倉持仙(𝕾𝖊𝖓 𝕶𝖚𝖗𝖆𝖒𝖔𝖈𝖍𝖎)
姫乃の従者。桜学園高等部1年生。学年6位。
・星宮あきと(𝕬𝖐𝖎𝖙𝖔 𝕳𝖔𝖘𝖍𝖎𝖒𝖎𝖞𝖆)
本名一条あきと。ありさの父親。世界一の財閥、星宮財閥のトップ。自ら研究して作り上げた歳を取らない薬を飲んだと世間に知られているが…
・明日葉ケノ(𝕶𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖘𝖚𝖇𝖆)
深紅と京を魔力で洗脳し操っていた。現在はありさによって封印されている。
・黒鉄悠馬(𝖄𝖚𝖒𝖆 𝕶𝖚𝖗𝖔𝖌𝖆𝖓𝖊)
Light shade最強と言われている男。現在は行方不明。闇の賢者と呼ばれている。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
また訪れる。恐怖の時間が___
5月
高等部に進級して、速水先輩達と色々あって、気づけば既に一カ月。ここ最近は大分平和に暮らせている。
「え──────?」
突然、何もしていないのに空間が歪んだ。転移魔法──
一体誰が──────
「ん──」
「あ、起きましたか──?」
目が覚めると、少しだけ薄暗い部屋に、何人もの女の子がいた。違う制服の子達が大半と、私の隣に同じ桜学園の制服の子。金色の刺繍が入ってない所をみると、きっとSクラスではなく通常クラスの子だ。Sクラスの子なら流石に全員覚えている。
違う学校の制服を着た女の子の1人が、私たちに話しかけた。
「ここは、とある国の調理室です。1ヶ月に一回のパーティーで、この国の人たちは人間を調理して食べます。そのために集められた食材が私達です。また、実際の世界にはあなたの分身が置かれているので消えたことにはなりません」
その女の子は軽く震えながら私たちにそう説明する。
食べる──────?
人を──────?
「ここからは注意事項で、この国の偉い人──陛下が来た時には必ず跪くようにしてください。じゃないと、より残酷に、殺されてしまうので」
彼女はそう言ったかと思うと、突然開いた扉を見てすぐに跪く。周りの子達もそれを見て一斉に跪いた。桜学園の子も、あたふたとしながら同じように跪く。呆然と取り残された私は、入ってきた人物と目があった。
綺麗な黒髪から除く赤い瞳。誰が見てもイケメンに分類される見た目の彼は、私のことをマジマジと見つめると、さっき私に話しかけてきた女の子に声をかけた。
「新人の教育が──なってないね。俺は君みたいな子を欲してない」
そう言ったかと思うと、その子のいた所の床が抜けて下に落ちる。悲鳴と共に消えたその子を見た瞬間、周りの空気が緊張する。そしてその男はのんびりと私の方へ近づいてきた。座っている私と視線を合わすようにしゃがむと、綺麗な笑顔を浮かべて口を開く。
「君、名前は?」
呆然と目の前の男を見ると、彼はもう一度口を開く。
「君の名前だよ。教えてよ」
「────一条ありさ」
私がそう答えると、男は満足そうに頷く。
「ありさねぇ───いいな、君。ほしい────君がほしい。その力もすごく綺麗だ」
全て、見透かされている気分になった。少なくとも私が魔力持ちなのは気づかれてるし、それに、この人には全てを見透かされている感じがする。
「んーその魔力。アレだね───水無月くんと望月くんのも混ざってる。あとはそうだなぁ、誰だろうこれ。結構独特だけどLight shadeの雰囲気だしな───あぁ、数十年前入ったあの誰くんだっけ?あぁ武藤くんだ。そうそう武藤くんのも感じられるね。あとはLight shadeの御三家が行方不明になってから力をつけたせいで長年倒されなかった叶くんと碓氷くん。今俺が言った人達とよく一緒にいるよね?ありさ」
その言葉にぞっとした。私に残っている魔力の気配だけで誰かを探り当てる。それに、流星先輩と十夜先輩、塁は関わりがないはずなのに、耳にした情報だけで正確に導き出す───
化け物だ。
「君、望月くんの魔力の痕跡が多いね。アレかな?そういう行為を行ったのかな?」
男はそう言うと私の腕を引っ張り無理やり立ち上がらせる。
「ありさにここは向いてないね。魔力持ちが魔力持ちを食べても美味しくない」
「それじゃあ行こうか」と言って男は私の手を引っ張って歩いていく。せめて───せめてこの部屋にいる他の子達を元いた場所に帰──────
「余計なことした瞬間に君の目の前で全員殺すから」
考えているこちがバレて息を呑む。駄目だ。下手に動くのはよくない。男は何事もなかったように部屋の扉を開け部屋を出る。明るい。さっきまでの部屋が暗かったせいもあり、今歩いている廊下はとても明るく感じる。
男は一つの部屋の前まで行くと扉を開け、私を中に入れる。そこにあった物を見て、私は固まった。
「ありさ───別に俺はこれを君に使おうとは思ってないからね?ちゃんと言うことに従ってくれれば何もしないから」
部屋に沢山置いてあるのは漫画でしか見たことないような拷問器具達。紛れもない脅しに、私は息を呑む。
「さて。まずはそうだな。俺のことは魁斗って呼んでね?」
想定外のことに少し呆然とする。もっと恐ろしい要望でも突きつけられるのかと思っていた。
「魁斗──さん」
「折角なら呼び捨てにしてほしいな」
「───魁斗」
普段中々男子を呼び捨てにしないためか少し戸惑いはあったがその程度のことならどうってことない。
「そしたらありさ、少し口開けて」
っ──────少しだけ、嫌な予感がする。冷たい瞳で私を見据えてる魁斗さんの視線が微かに近くにある拷問道具に動く。
「───ん、いい子だね」
「んっ──────んんっ」
微かに口を開けると、無理やり舌を中に入れられキスをされる。その瞬間体に電気が流れたかのようにビリッとした。
「ちょっとだけ俺の魔力を流してみたんだ。大丈夫、すぐに慣れるから」
そう言ったかと思うと魁斗さんは部屋の扉を開ける。
「少しだけ大人しくしててね?」
そう言い残して部屋を出て行った。
私立桜学園物語 第3部 ~2~
────悪夢は終わらない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園高等部1年生の不動の学年トップ。生徒会役員。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。日本で1番でかいグループ星宮財閥のお嬢様。みんなには隠している。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部3年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。本名は水無月新流。Light shade御三家のうちの1人、光の騎士と呼ばれている。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部3年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。本名は望月恭弥。Light shade御三家のうちの1人、氷の貴公子と呼ばれている。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園高等部1年生の学年2位。生徒会役員。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部1年生の学年3位。生徒会役員。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。星宮財閥の次にでかい双葉コーポレーションのお嬢様。家族に溺愛されている。
・石井彰(𝕬𝖐𝖎𝖗𝖆 𝕴𝖘𝖍𝖎)
桜学園高等部1年生の学年4位。無口なメガネ男子で塁と仲が良い。
・早崎じん(𝕵𝖎𝖓 𝖍𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
Light shadeのメンバー。御三家を除くと1番強い。武藤の先輩で元気っ子系男子。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
・秌場姫乃(𝕳𝖎𝖒𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖐𝖎𝖇𝖆)
高等部から桜学園にきた高等部1年生。学年5位秌場カンパニーのお嬢様。
・倉持仙(𝕾𝖊𝖓 𝕶𝖚𝖗𝖆𝖒𝖔𝖈𝖍𝖎)
姫乃の従者。桜学園高等部1年生。学年6位。
・星宮あきと(𝕬𝖐𝖎𝖙𝖔 𝕳𝖔𝖘𝖍𝖎𝖒𝖎𝖞𝖆)
本名一条あきと。ありさの父親。世界一の財閥、星宮財閥のトップ。自ら研究して作り上げた歳を取らない薬を飲んだと世間に知られているが…
・明日葉ケノ(𝕶𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖘𝖚𝖇𝖆)
深紅と京を魔力で洗脳し操っていた。現在はありさによって封印されている。
・黒鉄悠馬(𝖄𝖚𝖒𝖆 𝕶𝖚𝖗𝖔𝖌𝖆𝖓𝖊)
Light shade最強と言われている男。現在は行方不明。闇の賢者と呼ばれている。
・如月魁斗(𝕶𝖆𝖎𝖙𝖔 𝕶𝖎𝖘𝖆𝖗𝖆𝖌𝖎)
黒髪に赤目のイケメン。感情は読み取りにくく、不気味なオーラを醸し出している。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
また訪れる。恐怖の時間が___
「この世界はいつまでも不平等だ」
ありさによく似た容姿に綺麗な髪のイケメンは、そう呟くと目の前で優雅にお茶を飲んでいる男を軽く睨みつける。
「で?一体お前は何をしているんだい?───ケノ」
目の前の青年ことケノはその言葉に顔をあげ、笑った。
「いやぁ───君のありさちゃんの封印魔法の感覚を思い出しているんだよ。そうだなぁ───まだありさちゃんの力が弱いから1日で封印は壊せちゃったけど。なんていうかすごく───すごく心地よかった」
青年はその言葉を聞いてため息を吐く。
「変態が」
青年こと、一条あきとは大きなため息を吐いて自分の隣にいる男にも声をかける。
「そっちの進み具合は?」
「順調順調───もう完璧すぎてねぇ。けどすごいよね君も。わざわざ一回自分の魔力を捨ててありさちゃんを好きでもなんでもないやつに生ませ、また魔力を取り戻してまで‘アレ’を成し遂げようだなんて」
男、魁斗はそう言うとケノが座っている席の隣に座り、また口を開く。
「あきともさ、最初はただの道具としてありさを作ってた気がしたんだけど、ありさが5歳の時には既にもう道具というよりかは普通に可愛がってたよね」
魁斗のその言葉に、あきとは頷く。
「本当に、最初はただの道具だったはずなのに、気づけば信じられないくらい愛してた」
あきとがそう言うと、ケノが楽しそうに微笑んだ。
「俺もだなー。最初はただの利用価値があるとしか思ってなかったけど、やけに惹かれる。あきと、君とは大違いだ」
ケノの言葉を最後まで聞く前に、魁斗は口を開く。
「ところで───水無月新流と望月恭弥の支配を‘自ら解除した’のはなぜだケノ。予定と違う」
魁斗の冷たい瞳にケノは笑顔で返した。
「その方が丁度いい。彼ら御三家の3人には本人の意志でこちら側についてもらった方が得だろう?実質、あきとはそうやって黒鉄悠馬を味方に付けたんだ。御三家の中でも一番強く、1番優秀でリーダー格だった彼がこちら側に寝返ったことにより、俺たちは多くの情報を把握できている。そういうものだ。あの2人にも自らの意志でこちら側に来てもらう」
ケノはそう言い、あきとを見つめた。
「ケノの言うとおりだ。その2人は必ずこちら側に引き込め。二見うたと武藤塁は邪魔になるなら殺していい。叶流星と碓氷十夜も味方につけることが可能なら引き込め。わかったかい?悠馬」
あきとはそう言うと、いつからかそこに立っていた1人の男に声をかける。
少し長めの軽くパーマがかかった髪を後ろに結び、紫の瞳を楽しげに輝かしているこのイケメン。
彼こそがLight shade最強の黒鉄 悠馬
闇の賢者という名で知られており、御三家メンバー以外と黒鉄悠馬として顔を合わせたことのない人だった。
「わかってますよー?あきと。僕はこれでもちゃーんと優秀ですからぁ?もう既にじんくんは仲間にしてますし?それ以外のLight shadeは武藤くんと新流と恭弥───深紅と京の3人以外はもう全員処分出来てますしー?」
悠馬はそう言い楽しそうに手を広げた。
「けどまぁ僕も一応色々とやらないといけないこともあるのでここら辺で失礼しますねぇ」
悠馬はそう言って去っていく。謎が多い人間だった。
「魁斗───俺はケノにありさは渡したくない。お前がありさをしっかり調教してくれると助かるな。とりあえずはありさが人を食べれるようになってほしい。君には期待しているよ」
あきとの言葉に、ケノは不満そうに顔を顰め、魁斗は静かに立ち上がり頭を下げた。
「御意」
◆◇◆
「ありさ───お腹すいたでしょ?」
ふと顔を上げると、魁斗さんが部屋の扉の前に立っている。勧められた席に座ると、美味しそうな匂いが部屋中に広がった。
「味付けがありさの口に合うかわからないけど───よかったら食べて」
「──────いただきます」
ジロジロ見られたまま食べるのは少し恥ずかしいが、そんなこと言ってる場合じゃない。それに確かにお腹も空いている。
「───美味しい」
ふと声に出てしまったその言葉に、魁斗さんはマジマジと私を見てから微笑んだ。
「そう───よかった。たくさん食べてね」
少しだけ間があった気がしたのは気のせいだろうか。
もしかして──────
私は咄嗟に口元を抑える。
「これ──────何ですか?」
想像したくなかった。私が今食べて物は何なのか。見た感じだとただの生姜焼きのようなメニューだったが、そのもしかしてを考えてしまうと吐きたくなってしまう。
「何って───ただの人肉?」
「────────────っ」
嫌な予感が当たってしまった。私はなんてものを食べて美味しいと言ってたか。それを考えるだけで気持ち悪くなってくる。
「魔力持ちが魔力持ちを食べても美味しいと思わないけど、魔力持ちがただの人間を食べると本当はとても美味しいんだ。特に女の子の人間は───ね。栄養が豊富で魔力の特訓にも良いんだよ?」
平然と喋り続ける魁斗さんに寒気がする。
「ほら、美味しかったんでしょ?ありさも魔力持ちだ。本能には抗えない」
「食べたくない───です」
ようやく絞り出せたのがその言葉だけだった。食べたくない。こんなもの食べたくない。
「ありさ───じゃあこれは命令ね?残さず全部食べろ」
命令と言われたとしても私の気持ちは変わらない。嫌だという意志を込めて首を横に振る。どんどんと私を見据える魁斗さんの瞳が鋭くなっていくのを感じる。
怖い───
流星先輩は、ここまで空気を冷やすことはなかった。
速水先輩は、もう少しだけ優しそうな笑顔を浮かべていた。
ただ魁斗さんは──────
ただただ怖い。
「まぁいいや───少し痛くても我慢してね」
魁斗さんはそう言ったかと思うと、私に手を伸ばしてきた──────
先に言っておきます
桜学園はあっけぬく完結します
ww
以上です
私立桜学園物語 第3部 ~3~
────悪夢は終わらない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園高等部1年生の不動の学年トップ。生徒会役員。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。日本で1番でかいグループ星宮財閥のお嬢様。みんなには隠している。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部3年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。本名は水無月新流。Light shade御三家のうちの1人、光の騎士と呼ばれている。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部3年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。本名は望月恭弥。Light shade御三家のうちの1人、氷の貴公子と呼ばれている。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園高等部1年生の学年2位。生徒会役員。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部1年生の学年3位。生徒会役員。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。星宮財閥の次にでかい双葉コーポレーションのお嬢様。家族に溺愛されている。
・石井彰(𝕬𝖐𝖎𝖗𝖆 𝕴𝖘𝖍𝖎)
桜学園高等部1年生の学年4位。無口なメガネ男子で塁と仲が良い。
・早崎じん(𝕵𝖎𝖓 𝖍𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
Light shadeのメンバー。御三家を除くと1番強い。武藤の先輩で元気っ子系男子。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
・秌場姫乃(𝕳𝖎𝖒𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖐𝖎𝖇𝖆)
高等部から桜学園にきた高等部1年生。学年5位秌場カンパニーのお嬢様。
・倉持仙(𝕾𝖊𝖓 𝕶𝖚𝖗𝖆𝖒𝖔𝖈𝖍𝖎)
姫乃の従者。桜学園高等部1年生。学年6位。
・星宮あきと(𝕬𝖐𝖎𝖙𝖔 𝕳𝖔𝖘𝖍𝖎𝖒𝖎𝖞𝖆)
本名一条あきと。ありさの父親。世界一の財閥、星宮財閥のトップ。自ら研究して作り上げた歳を取らない薬を飲んだと世間に知られているが…
・明日葉ケノ(𝕶𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖘𝖚𝖇𝖆)
深紅と京を魔力で洗脳し操っていた。現在はありさによって封印されている。
・黒鉄悠馬(𝖄𝖚𝖒𝖆 𝕶𝖚𝖗𝖔𝖌𝖆𝖓𝖊)
Light shade最強と言われている男。現在は行方不明。闇の賢者と呼ばれている。
・如月魁斗(𝕶𝖆𝖎𝖙𝖔 𝕶𝖎𝖘𝖆𝖗𝖆𝖌𝖎)
黒髪に赤目のイケメン。感情は読み取りにくく、不気味なオーラを醸し出している。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
また訪れる。恐怖の時間が___
~桜学園生徒会室~
「今日のありさ、おかしくない?」
私、二見うたは隣にいた塁に、ありさに聞こえないように小声でそう問いかける。
今日というよりかは、昨日の午後から───?
急にありさの様子がおかしくなった。
「確かにそうだな───あの4人が来たら相談してみるか」
塁はそう言うと、時計を見つめる。
「それにしても、アイツらも遅いな」
普段遅刻なんてしない先輩達が誰も来ていない。何かが動き始めてる。そんな気はした。
「ごめん───‼︎ちょっと先生の長話に捕まって遅れた」
そう言って扉を開けた流星先輩は、私達3人しかいない生徒会室の中を見て少し呆然とする。そして微かにありさの方に視線を動かしてから息を呑んだ。信じられない物を見るような目でありさを見つめている。
何か、あったのかな?
流石に塁も不審に思ったらしく、顔を顰めていた。
「おや、流星くんも遅刻かい?僕たちも色々あって遅れたんだけど、たまたま君の従者にあったから一緒にきたよ──────ってどうした?」
後ろから声をかけてきた速水先輩は、立ち止まっている流星先輩を見て不思議そうに顔を傾げる。速水先輩と一緒に、十夜先輩と葉月先輩も入ってきた。速水先輩は、流星先輩の視線の先のありさを見て、不思議そうに私を見た。
「ありさちゃん何かあったの?」
やっぱり、先輩から見ても不思議に思うらしい。私が知らないと首を振ると、流星先輩がかなり思いっきりありさを殴った。
「「「「「ハ──────?」」」」」
そこにいた全員の声が重なる。
な、何をやって──────
ただ、全員が目の前のありさを見た瞬間に言葉を飲み込んだ。徐々にありさとしての形が崩れていき、1人の男の姿になる。
「痛いなぁ───何してくれんの流星」
目の前のありさだったはずの男は、楽しそうに微笑んで流星先輩を見つめる。当の流星先輩は、信じられないくらい冷たい物を見つめる目でその男を見つめていた。十夜先輩は、完全に恐怖に染まった目で男を見ている。
「お前こそ何をしている────」
流星先輩の言葉を男は完全にスルーし、十夜先輩を見つめた。
「久しぶりだね十夜。流星の元で楽しくやれてそうで何よりだよ」
十夜先輩は、何も喋らなかった。ただ本当に恐怖を感じられる目で男を見つめている。思えば十夜先輩とこの男、なんか似てる気がする。
「ねぇ十夜───シカトしないでくれよ。久しぶりにあった大好きな弟の声を聞きたいんだよ」
弟──────十夜先輩はこの男の───
「魁斗───兄さん───なぜここに───ありさは──────」
十夜先輩は男───魁斗さん?に震えた声で喋りかける。
「別に今日は特にやりたいことはなかったんだけどね。ただの忠告的なやつ?ケノは既に自分で封印を解いている。俺はありさを預かってる。Light shadeは君たち以外闇の賢者によって殺されてる。俺たちは本気で世界を潰す」
衝撃の言葉を連続で浴びせられた。ふと前を見ると、もう既に男はいない。ただただ沈黙の時間が流れる。
「十夜っ────‼︎」
流星先輩の声でハッと先輩を見ると、十夜先輩が青ざめた顔で倒れている。苦しそうに呼吸を荒くしながら、微かに口を開いた。
「ごめ──────なさい───兄さ───ん」
流星先輩が悔しそうに歯を食い縛る。流星先輩と十夜先輩を見るだけで、あの魁斗さんがよほどヤバいやつだということは分かる。それに魁斗さんが言っていたLight shadeの闇の賢者───。塁に前聞いた話だと、本当に恐ろしい強さだとか。
それだけじゃない。ケノさんが封印を解いてるとなればかなり恐ろしい。
「もう全ては動き出している。時間がない。僕は闇の賢者───悠馬を探したいと思ってる。彼にちゃんとあったことがあるのは僕と京だけだから。京と塁はありさちゃんを探してほしい。確かケノのパソコンに入ってたデータだと───全ての黒幕は星宮あきと───星宮財閥のトップでありながらありさちゃんの父親であるその男だ」
速水先輩はそう言うと、意志の強い瞳で私達を見つめる。
「もしかしたらしばらく生徒会を留守にするかもしれない───その時は申し訳ない」
速水先輩はそう言うと、軽く髪を掻き上げ金色の刺繍が入ったLight shadeの制服になる。
「君たち全員の無事を祈るよ」
そう言って消えて行った───
私立桜学園物語 第3部 ~4~
────悪夢は終わらない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園高等部1年生の不動の学年トップ。生徒会役員。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。日本で1番でかいグループ星宮財閥のお嬢様。みんなには隠している。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部3年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。本名は水無月新流。Light shade御三家のうちの1人、光の騎士と呼ばれている。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部3年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。本名は望月恭弥。Light shade御三家のうちの1人、氷の貴公子と呼ばれている。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園高等部1年生の学年2位。生徒会役員。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部1年生の学年3位。生徒会役員。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。星宮財閥の次にでかい双葉コーポレーションのお嬢様。家族に溺愛されている。
・石井彰(𝕬𝖐𝖎𝖗𝖆 𝕴𝖘𝖍𝖎)
桜学園高等部1年生の学年4位。無口なメガネ男子で塁と仲が良い。
・早崎じん(𝕵𝖎𝖓 𝖍𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
Light shadeのメンバー。御三家を除くと1番強い。武藤の先輩で元気っ子系男子。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
・秌場姫乃(𝕳𝖎𝖒𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖐𝖎𝖇𝖆)
高等部から桜学園にきた高等部1年生。学年5位秌場カンパニーのお嬢様。
・倉持仙(𝕾𝖊𝖓 𝕶𝖚𝖗𝖆𝖒𝖔𝖈𝖍𝖎)
姫乃の従者。桜学園高等部1年生。学年6位。
・星宮あきと(𝕬𝖐𝖎𝖙𝖔 𝕳𝖔𝖘𝖍𝖎𝖒𝖎𝖞𝖆)
本名一条あきと。ありさの父親。世界一の財閥、星宮財閥のトップ。自ら研究して作り上げた歳を取らない薬を飲んだと世間に知られているが…
・明日葉ケノ(𝕶𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖘𝖚𝖇𝖆)
深紅と京を魔力で洗脳し操っていた。現在はありさによって封印されている。
・黒鉄悠馬(𝖄𝖚𝖒𝖆 𝕶𝖚𝖗𝖔𝖌𝖆𝖓𝖊)
Light shade最強と言われている男。現在は行方不明。闇の賢者と呼ばれている。
・如月魁斗(𝕶𝖆𝖎𝖙𝖔 𝕶𝖎𝖘𝖆𝖗𝖆𝖌𝖎)
黒髪に赤目のイケメン。感情は読み取りにくく、不気味なオーラを醸し出している。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
また訪れる。恐怖の時間が___
僕、速水深紅は生徒会室を出た後、Light shadeの本部に向かう。
着いた時の衝撃はそこまでなく、ほとんど予想通りだった。
惨たらしく荒らされたその場所───
そこにいるのは、僕と同じ服を着た男。
Light shadeで白に金の刺繍が入った制服を着ているには3人のみ。僕と京と───悠馬のみだ。勿論置いてきた京がいるはずがない。そこにいるのは間違いなく‘あの男’
「新流───今は深紅というべきかなー?久しぶりぃ」
楽しそうに僕の方を振り返り、その人物は僕に手を振る。綺麗な紫色の瞳を楽しげに輝かせ、軽くカールがかった金色に近い茶色の髪を綺麗に結んでいる。
「悠馬───なぜ早崎じんと武藤塁を殺していない?」
僕のその質問に、悠馬は少し不思議そうに首を傾げた。
「深紅達もLight shadeのメンバーなのに、君と京が殺されないのは当たり前みたいな言い方だね?」
悠馬のその言葉に、僕は思わず笑いが溢れる。くだらないことを問いかける物だ。僕のこの力と京のあの力が彼らにとってどれほどの脅威になるのかぐらい理解している。京はまだ気付いてないかもしれないが───この力は使うように使えば簡単に世界を滅ぼせる。
「なんで早崎くんは死んでない前提なの?」
悠馬はまたそんなくだらない問いを重ねた。
「なぜって───彼は僕と君には及ばなくても、京と並ぶほどの力を持っている。彼が己の本気を出すのが嫌いなだけで、その実力は計り知れない。今までだって何度も他のメンバーを陰ながら助け続けてきた。そんな彼がそう簡単に死ぬはずがない。アレほどの実力者が死んだら魔力の流れでわかる」
僕のその言葉に、悠馬は満足そうに微笑んだ。相変わらず───僕はこいつと分かり合えそうにないな───そう思いながら僕は悠馬に手を差し伸べる。
「で───?君たちが僕の力を望む理由はなんだい?それが僕にとって利の話しかけ害の話か───それによって僕は君たちに協力しよう」
他の生徒会メンバーを置いてきた理由はこれだった。いくら妙な、いくら僕とは分かり合えない悠馬だとしても、嘘だとわかるような馬鹿馬鹿しい勧誘にそう簡単に乗るはずがない。
行方不明になってまでもLight shadeを裏切る価値がある話なのだろう。
それが僕にとっていい話であるのならば協力する以外の選択肢などありえない。
少なくとも僕は京よりもLight shadeに執着がない。あるのはいつもアレのみ。
僕がLight shadeというくだらない組織にいつまでも留まるくだらない理由よりも価値のある理由ならば躊躇いなく彼らに着こう。きっと既にありさちゃんは彼らの支配下にある。彼女も頭は悪くない。理解力も判断力も思考力もある。
「話が早くて助かるよ深紅。僕と君は根本的な考え方が同じだからねぇ。話が伝わりやすくてストレスがたまらない」
悠馬はそう言うと僕の予想通りの言葉をはっきりと告げた。
「██████████████」
やっぱり、そういう事なんだろう。
愚かな奴ほどそれに簡単に流される。
たまらない。この感覚がたまらない。思わず口元が緩み笑顔が浮かぶ。
そうだよ。このためだ。
僕が───俺がこのくだらない組織に留まっていた理由はこのためだ。
そういうことなんだよありさちゃん。
「少なくとも、僕は君たちに協力しよう。流石悠馬だ。僕の予想通りのことをそのまま言ってくれた。最高だよ───最高だ。あぁけど折角だしありさちゃんに会わせてほしいな。僕は今すごく彼女と話したい」
僕の言葉に悠馬は軽く顔を顰める。
「深紅お前───やっぱり気持ち悪いな。僕の想像以上に気落ち悪かった。いや、そういう奴なのは知ってたし、どうせ協力してくれるのは目に見えてたんだけど──いや、うん。まぁいいや。あと僕はありさちゃんに会ったことがないからその頼みは聞けない。魁斗かあきとに直接言いにいけ───僕は付き合わないからね?」
そう言うと悠馬は僕に一枚の紙を投げ捨てる。謎の術式が書かれた紙だった。
「それ、あきとの家に飛べるから」
そう言って悠馬はその場から消える。
これだから僕は───
ありさちゃんがケノにかけた封印をわざと緩めたんだ
きっとケノはそれに気づいて1日もかけずに封印を解いたのだろう。
「ハハハッ───うたちゃんと塁、流星くんに十夜くんはどう動くのかなぁ?」
きっとこれが全ての始まり
ここから起きるのがどれほど残酷な争いになるか、もしくはとても穏やかに静まるか。そんなものは僕にだってわからない。
ただそれでも───
‘全てはここから動き出す’
本当にあっさり完結しますからご注意ください(w)
私立桜学園物語 第3部 ~5~
────悪夢は終わらない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園高等部1年生の不動の学年トップ。生徒会役員。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。日本で1番でかいグループ星宮財閥のお嬢様。みんなには隠している。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部3年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。本名は水無月新流。Light shade御三家のうちの1人、光の騎士と呼ばれている。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部3年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。本名は望月恭弥。Light shade御三家のうちの1人、氷の貴公子と呼ばれている。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園高等部1年生の学年2位。生徒会役員。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部1年生の学年3位。生徒会役員。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。星宮財閥の次にでかい双葉コーポレーションのお嬢様。家族に溺愛されている。
・石井彰(𝕬𝖐𝖎𝖗𝖆 𝕴𝖘𝖍𝖎)
桜学園高等部1年生の学年4位。無口なメガネ男子で塁と仲が良い。
・早崎じん(𝕵𝖎𝖓 𝖍𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
Light shadeのメンバー。御三家を除くと1番強い。武藤の先輩で元気っ子系男子。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
・秌場姫乃(𝕳𝖎𝖒𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖐𝖎𝖇𝖆)
高等部から桜学園にきた高等部1年生。学年5位秌場カンパニーのお嬢様。
・倉持仙(𝕾𝖊𝖓 𝕶𝖚𝖗𝖆𝖒𝖔𝖈𝖍𝖎)
姫乃の従者。桜学園高等部1年生。学年6位。
・星宮あきと(𝕬𝖐𝖎𝖙𝖔 𝕳𝖔𝖘𝖍𝖎𝖒𝖎𝖞𝖆)
本名一条あきと。ありさの父親。世界一の財閥、星宮財閥のトップ。自ら研究して作り上げた歳を取らない薬を飲んだと世間に知られているが…
・明日葉ケノ(𝕶𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖘𝖚𝖇𝖆)
深紅と京を魔力で洗脳し操っていた。現在はありさによって封印されている。
・黒鉄悠馬(𝖄𝖚𝖒𝖆 𝕶𝖚𝖗𝖔𝖌𝖆𝖓𝖊)
Light shade最強と言われている男。現在は行方不明。闇の賢者と呼ばれている。
・如月魁斗(𝕶𝖆𝖎𝖙𝖔 𝕶𝖎𝖘𝖆𝖗𝖆𝖌𝖎)
黒髪に赤目のイケメン。感情は読み取りにくく、不気味なオーラを醸し出している。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
また訪れる。恐怖の時間が___
「ありさ。君にお客様だよ」
ふと、部屋で本を読んでいた私に魁斗さんはそう声をかける。顔を上げたそこにいた人を見て、私は軽く目を見開いた。
「速水先輩───?」
ニコニコの笑顔でそこにいた先輩に、気づけば私の腰に腕を回し、抱き上げられていた。
「ありさちゃん───会いたかった」
「キm──────あ、いや、なんでもないです」
思わず漏れてしまった本音に、見ていた魁斗さんが笑いを堪えてるのがわかる。速水先輩は少しだけ不満そうに私を離すと近くの椅子に腰掛けた。
「やっぱり───ありさちゃんは僕の予想通りの選択をしたんだね」
魁斗さんにお願いして私と先輩の2人きりにさせてもらった部屋で、速水先輩はそう言った。きっと速水先輩は、全てを知っている。
「魁斗さんの言葉を───ケノさんとお父様の言葉を完全に信用したわけではありませんが。私には彼らが嘘をついているようには見えなかったので。それに───今までずっと疑問に思っていた謎が解けたような気持ちです」
私のその回答に、速水先輩は笑顔を浮かべた。
「やっぱりそうなるよねぇ。ならありさちゃんはどこまで気づいてる?」
速水先輩の意味深な問いに、私は少し躊躇いながらも口を開いた。
「まず、お父様は普通の魔力持ちですね。魁斗さんは魔力の流れが十夜先輩によく似てます。容姿も──2人は兄弟ですよね?ケノさんはわざと速水先輩と葉月先輩の洗脳を解いた──と言っても、速水先輩の場合は洗脳されてるように見せかけた演技──ケノさんもそれに気づいていてもわざと触れていない状態だった。そして私がかけた封印をわざと緩めたには速水先輩ですよね───?」
全て言い終わると、速水先輩は楽しそうに笑う。
「流石だよありさちゃん。完璧な答えだ。ただ一つだけ言ってない物があるね?」
「先輩の───あの力のことはまだ曖昧なので」
私の言葉に、先輩はさぞかし楽しそうに私に手を差し伸べる。
「そうだなぁありさちゃん。僕は今君に本当にとても興味があるんだ。色々な意味でね。勿論恋愛的な意味もあるし、それ以外もある。あきとと魁斗には既に許可を貰ってるから──もしよかったら2人で少し協力してみない?」
速水先輩が耳元で呟いた内容に、私は軽く微笑みを浮かべる。
「恋愛的な感情というのは先輩の気の迷いでしょうが、それ以外はなかなか納得できる物でしたので。これからよろしくお願いします。──────深紅先輩」
私が速水先輩を下の名前で呼ぶと、先輩は少し苦笑しながら口を開いた。
「中々君は壁が硬いねありさ」
きっとこれは塁達にとっては地獄のような物。それを分かった上で私は自らこの選択を選ぶ。
これは私が選ぶ道だから───
---
「早崎じんくん───だっけ?君、前にあった時より格段に───恐ろしいほど強くなっている。もしくは前に会った時に力を塞いでいたのかな」
ふと、最近僕、叶流星を見張っている人影が気になり、声をかけた。
その人物こと早崎くんは、隠れる様子もなく僕の前に姿を現す。綺麗な水色の透けるような髪に、漆黒の瞳の彼からは、以前ありさとのことで塁達と戦った時よりも恐ろしいほどの力を感じる。
京に並ぶか───それ以上かの
自分よりは遥かに上を行く力を持っている。
「改めまして───初めましてですね。叶流星くん」
早崎くんはそう言うと不気味に笑った。‘初めまして’やはり僕は彼と会ったことはない。僕が会ったのは彼の一部───
「お察しの通りだと思いますが、俺が以前流星くんと戦った時は、俺を十分割して色々な場所に分布させていた状態だったので、力は本来の十分の1以下になっていたかと。なかなか───不思議な感覚です」
表情を動かさずに淡々と語るその様子は、どう見ても恐ろしい。
「さて。そろそろ本題に入りますか流星くん」
そう言った早崎くんは軽く人差し指を口元に立て、不気味に微笑んだ。
「愚かな物ほど、未熟な物ほど、くだらない場所に縋り続ける」
「悪いけど、僕はそちら側につくつもりはないよ。たとえその選択が僕ら力持ちを追い詰めることになったとしても、僕は十夜をアイツから守る必要がある」
僕は早崎くんの言葉を遮ってそう答えた。
「────────────全てを知っている上でその選択をしたのは君が初めてだよ流星くん。ただ君のその守る必要があるって何?それは君を縛ってんじゃないの?十夜くんという鎖が君を繋いでいる───だから君は───」
つらつらと喋り続ける早崎くんに、怒りが抑えきれなくなり、近くにあった壁を叩いた。思いっきり。ボロボロと崩れていく壁を早崎くんは呆然と見つめている。
「十夜のことをそれ以上馬鹿にするなら───俺はお前を許さない」
自分の力を目に込めて、僕は早崎くんを睨みつけた。
「ぁ───なるほど。なぜあんなにもみんなが流星くんを警戒するのか分かった───流星くん、どこにその量の力隠してんの?それにその目───そういうことね」
少し早い種明かしをした僕に、早崎くんは頷きながらぶつぶつ呟く。
「きっと流星くんが本気を出したら俺なんて瞬殺なんだろうね」
不気味に微笑んだ早崎くんに、僕は軽く笑みを貼り付ける。
「さて───どうだか」
早崎くんは何かを探るように僕を見てから諦めたようにため息を吐いた。
「ハァ──勝手に殺すことも出来ないし、今日は帰るよ。ただこれだけは言っておくけど───ありさちゃんは自分の意志でこちら側に付いている」
─────────確実に、自分の中の何かが崩れたのが分かった
私立桜学園物語 第3部 ~6~
────悪夢は終わらない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園高等部1年生の不動の学年トップ。生徒会役員。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。日本で1番でかいグループ星宮財閥のお嬢様。みんなには隠している。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部3年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。本名は水無月新流。Light shade御三家のうちの1人、光の騎士と呼ばれている。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部3年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。本名は望月恭弥。Light shade御三家のうちの1人、氷の貴公子と呼ばれている。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園高等部1年生の学年2位。生徒会役員。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部1年生の学年3位。生徒会役員。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。星宮財閥の次にでかい双葉コーポレーションのお嬢様。家族に溺愛されている。
・石井彰(𝕬𝖐𝖎𝖗𝖆 𝕴𝖘𝖍𝖎)
桜学園高等部1年生の学年4位。無口なメガネ男子で塁と仲が良い。
・早崎じん(𝕵𝖎𝖓 𝖍𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
Light shadeのメンバー。御三家を除くと1番強い。武藤の先輩で元気っ子系男子。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
・秌場姫乃(𝕳𝖎𝖒𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖐𝖎𝖇𝖆)
高等部から桜学園にきた高等部1年生。学年5位秌場カンパニーのお嬢様。
・倉持仙(𝕾𝖊𝖓 𝕶𝖚𝖗𝖆𝖒𝖔𝖈𝖍𝖎)
姫乃の従者。桜学園高等部1年生。学年6位。
・星宮あきと(𝕬𝖐𝖎𝖙𝖔 𝕳𝖔𝖘𝖍𝖎𝖒𝖎𝖞𝖆)
本名一条あきと。ありさの父親。世界一の財閥、星宮財閥のトップ。自ら研究して作り上げた歳を取らない薬を飲んだと世間に知られているが…
・明日葉ケノ(𝕶𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖘𝖚𝖇𝖆)
深紅と京を魔力で洗脳し操っていた。現在はありさによって封印されている。
・黒鉄悠馬(𝖄𝖚𝖒𝖆 𝕶𝖚𝖗𝖔𝖌𝖆𝖓𝖊)
Light shade最強と言われている男。現在は行方不明。闇の賢者と呼ばれている。
・如月魁斗(𝕶𝖆𝖎𝖙𝖔 𝕶𝖎𝖘𝖆𝖗𝖆𝖌𝖎)
黒髪に赤目のイケメン。感情は読み取りにくく、不気味なオーラを醸し出している。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
また訪れる。恐怖の時間が___
「おはよう」
朝、少しだけ久しぶりの気がする声が降り注ぐ。私、二見うたは呆然とドアの方を見つめた、クラスメイトも全員が一斉に視線を向けた。
「なんか───色々あって。変なことしちゃってたらごめんね」
本当に申し訳なさそうに謝るありさに、クラスメイトはみんな集まる。
「大丈夫だった?」
「なんか体調悪そうだったし休んでたし───」
「え、てか後ろにいるの──────」
誰かの声にありさの後ろにいる人物に目が行く。速水先輩だ。きっと速水先輩がありさを見つけてくれたんだ。そんな呑気なことを考えていると、速水先輩がにっこり微笑みありさを抱き寄せた。
「ねぇ男子たち。僕の彼女、虐めないでね?」
「「「「「─────────────────────え?」」」」」
全員が呆然と2人を見つめる。少しだけ照れくさそうに微笑むありさは、心から喜んでそうだった。
「ちょちょちょ、ありさちゃんどういう事⁉︎」
「お───俺らの一条が───」
「ハ?ちょ、男子キモい」
「え、どういう経緯?」
質問攻めになっている2人は、私を見つけると笑顔を深める。
「うた───‼︎」
ありさは私に手を振ってから、速水先輩と別れて私の方に寄ってくる。
「ごめん───急で驚いたよね。ちょっとだけ色々あって…話を合わせてほしい」
そう言ったありさに、少しだけ事情が分かった気がした。
きっと、十夜先輩の時みたいに、付き合ってるふりをする必要があったんだ。
「けど───うたに会えてよかった」
ありさはそう言うとにっこり微笑む。
ありさ───何か変わった?
そう言いかけて途中で飲み込んだ。下手な詮索は危険かもしれない。少ししてから来た塁は、ありさを見て軽く目を見開く。「詳しいことはあとで話す」と言うありさは、やっぱり少しだけ雰囲気が変わっていた。
---
「ねぇうたちゃん。流星くんとありさが全然来ないんだけど、探してきてくれるかな?」
放課後の生徒会室で、速水先輩はそう言うと書類整理を再開する。溜まってた分が少し忙しそうだ。私も微かに来ない2人を不思議に思い、探しに行くことにする。
校舎裏を通った時、聞き覚えのある声が聞こえた。
「そ───っか。ありさはそう思うんだね。まぁ僕も正直───何が正解かはよく分からない」
流星先輩の声だ。ありさもいる。声をかけようと思ったけど、何か真剣な話をしてそうなので少しだけ隠れる。盗み聞きは良くないと分かっていても、気になってしまった。
「流星先輩───私は───」
「けど君がその選択を選ぶなら僕は自分のやるべきことを真っ当する必要がある」
ありさの言葉を遮って流星先輩は、少し悲しそうに微笑んだ。
「ごめん──────ありさ」
徐々に流星先輩の右目に強い魔力が集まる。星の残像のような物が流星先輩の瞳に映ったかと思うと、綺麗な栗色の瞳が禍々しい赤に変わった。
ありさが息を呑むのがわかる。
「まって─────────‼︎」
耐えられずに出してしまった私の声と同時に、2人の姿は無くなった。
まるで何かに包まれるようにして消えていった。
「何──────今の──────ありさ?流星先輩?」
私の声に応える人は誰もいない。私は急いで生徒会室に戻って行った。
今起きたことを速水先輩に報告すると、先輩は持っていた書類を全て落とす。その書類を見て、私は少し固まった。
【魔力持強制殺害計画計画書】
そう書かれた紙が目に入る。沢山のところに線が引かれており、テレビで見たことがあるような沢山のお偉いさん達の名前が書かれている。赤い先輩が付け足したと思われる所には、その計画を妨害するための行為だと思われる物が書かれていた。
「なんだよこれ───」
塁はそう呟き書類を拾おうと手を伸ばすが、途中で手を止めた。というよりかは、動かしたくても動かせないというような顔をしている。ふと動こうとした私も動けなことに気がついた。
「なぜ──────なぜ流星くんがあの禁句をっ──────」
速水先輩はそう言うとスマホを取り出し、誰かに電話をかける。
「あきと───流星くんが禁句を使った───ありさが一緒の時に、だ。許可をくれ。俺に禁句を使う許可をくれ」
速水先輩の荒れている言葉に、変わった一人称。私も塁も、十夜先輩も葉月先輩も、動けないまま呆然とそれを見ていた。
『──────深紅。落ち着け。お前が禁句を使ったとして無事に帰ってこられるとは限らない。使えば命の保証はされない。それが‘禁句’だ。流星くんのดาวは右目で、深紅のดาวは耳だ。同じ目である魁斗がやるならまだしも、お前がやると危険が多───』
「関係ない。言ったはずだ。俺がお前らに協力するのは自分が有益だと考えたからだ。お前はどうせ魁斗にも禁句を使わせないんだろう?お前は娘を助けたくないのか?自分の本当の娘を見殺しにするのか?信じらんない」
電話越しに聞こえる相手の声は、私でも聞いたことがある声だった。星宮あきと───星宮財閥のトップ。しかも出てきた魁斗さんの名前、速水先輩のこの様子。この様子だとまるで───
まるで速水先輩とありさは私達を裏切っている
‘相手側についている’
信じたくない事実が胸に刺さる。ありさが裏切るわけがない。けど目の前で起きてることを考えるとそれ以上は何も言えない。
『──────助けたいに決まってるだろ。死ぬことは許されない。必ずありさを連れて帰ってこい。流星くんは本気だ。彼の使える禁句の量を魁斗に調べてもらった結果、想像以上に多かった。完璧に扱えるかは置いておいて、使用できる量は余裕で葉月くんを超えている。気をつけろ』
速水先輩は電話を切ると書類を魔力で消してから生徒会室を出ていく。最後に振り向いた先輩は、本当に冷たい目をしていた。
「邪魔をするやつは徹底的に潰す。それが僕のやり方だ」
先輩の視線の先にいたのは葉月先輩と十夜先輩。2人は息を呑む。
「叶のดาวの力の強さが分かった今、俺は不要ってことか」
葉月先輩のその言葉に速水先輩は応えることなく消える。
「碓氷、次に狙われるのはお前だ。俺から離れるな」
葉月先輩は十夜先輩にそう言うと右手を見つめながら小さな声で呟いた。
「きっと俺が死ねば碓氷に引き継がれる」
その言葉の意味を、私は理解できなかった。ただ、十夜先輩だけは、悔しそうに歯を食いしばっていた。
私立桜学園物語 第3部 ~7~
────悪夢は終わらない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園高等部1年生の不動の学年トップ。生徒会役員。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。日本で1番でかいグループ星宮財閥のお嬢様。みんなには隠している。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部3年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。本名は水無月新流。Light shade御三家のうちの1人、光の騎士と呼ばれている。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部3年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。本名は望月恭弥。Light shade御三家のうちの1人、氷の貴公子と呼ばれている。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園高等部1年生の学年2位。生徒会役員。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部1年生の学年3位。生徒会役員。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。星宮財閥の次にでかい双葉コーポレーションのお嬢様。家族に溺愛されている。
・石井彰(𝕬𝖐𝖎𝖗𝖆 𝕴𝖘𝖍𝖎)
桜学園高等部1年生の学年4位。無口なメガネ男子で塁と仲が良い。
・早崎じん(𝕵𝖎𝖓 𝖍𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
Light shadeのメンバー。御三家を除くと1番強い。武藤の先輩で元気っ子系男子。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
・秌場姫乃(𝕳𝖎𝖒𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖐𝖎𝖇𝖆)
高等部から桜学園にきた高等部1年生。学年5位秌場カンパニーのお嬢様。
・倉持仙(𝕾𝖊𝖓 𝕶𝖚𝖗𝖆𝖒𝖔𝖈𝖍𝖎)
姫乃の従者。桜学園高等部1年生。学年6位。
・星宮あきと(𝕬𝖐𝖎𝖙𝖔 𝕳𝖔𝖘𝖍𝖎𝖒𝖎𝖞𝖆)
本名一条あきと。ありさの父親。世界一の財閥、星宮財閥のトップ。自ら研究して作り上げた歳を取らない薬を飲んだと世間に知られているが…
・明日葉ケノ(𝕶𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖘𝖚𝖇𝖆)
深紅と京を魔力で洗脳し操っていた。現在はありさによって封印されている。
・黒鉄悠馬(𝖄𝖚𝖒𝖆 𝕶𝖚𝖗𝖔𝖌𝖆𝖓𝖊)
Light shade最強と言われている男。現在は行方不明。闇の賢者と呼ばれている。
・如月魁斗(𝕶𝖆𝖎𝖙𝖔 𝕶𝖎𝖘𝖆𝖗𝖆𝖌𝖎)
黒髪に赤目のイケメン。感情は読み取りにくく、不気味なオーラを醸し出している。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
また訪れる。恐怖の時間が___
なんだろう、ここ。
あぁ、流星先輩の魔力空間だ。
私、一条ありさはとにかく明るくて広い空間をぐるっと見渡す。
「ありさ───こんな所に閉じ込めちゃってごめん…」
流星先輩はそう言うと、私に椅子をすすめてくる。私はそこに座ってどこか遠くを見ている流星先輩を少しだけ眺めていた。
「ありさは‘星’についてどれくらい知ってるの?」
「自分がそれを持っていることくらいしか───」
私のその答えに流星先輩は星について話し始める。
「どの時代にも必ず10人の魔力持ちの色々な所に‘星’が刻まれる。星が刻まれた場所を上手く使うことで、恐ろしい量の魔力を扱うことができる。今分かっているのは8人。まずは心臓に星が刻まれている星宮あきと、と君、一条ありさ。この心臓に刻まれた場合、どこにでも魔力を送りやすく、いわゆる怪物に育ちやすい。次に左目に刻まれている如月魁斗と、右目に刻まれている僕…叶流星。目に力を送りやすく、観察力などが優れているんだ。次に耳に刻まれている速水深紅。彼は様々な音を形として捉えることができる。手に刻まれているのが葉月京と黒鉄悠馬。手に魔力を込めやすく、活用しやすい星。それが手に刻まれた星の特徴。最後に口に刻まれた明日葉ケノ。語りかけて惑わすことがしやすい面倒なやつだね」
次々と出てくる私が知っている人達の名前に、それぞれの星。思ったより情報が多すぎる。
「それでこの星持ちは、1人死ぬと必ず誰かに受け継がれる。必ずこのโลกに10人の星持ちが現れる。今はまだ確定していない残りの二人も見つけられたらすぐに君たち側に取り込まれるだろうね」
「──────倉持」
私を少しだけ躊躇いながらも、1人のクラスメイトの名前を口にする。流星先輩は不思議そうに私を見つめる。
「倉持仙が先週、突然魔力に目覚めて──手に星が刻まれました。お父様が既に接触してこちら側に引き込んでます」
私のその言葉に、流星先輩は目を見開く。そして私は一つの疑問を口にする。
「先週刻まれたということは、先週星を持っている誰かが死んだということです。なぜ、倉持よりも適任だと思われる十夜先輩に刻まれてないのでしょうか?」
「──────僕に、その情報を教えてよかったのかい?」
私は小さく頷く。これは、流星先輩に言うべきだと私の直感が語っていた。
「アレネロク・シュドー。星は魔力の流れが似ている物に受け継がれる。十夜と全く似ていない魔力を持ち、星を持っていた人物だ。きっと、彼が死んだんだろうね。彼は昔僕に言ったんだ。『10の星が集まりそうになった時、私は自殺することにしよう』とね。彼の死が、全てを動かす歯車となるだろうね」
さっき流星先輩は、残り2人を探せばと言っていたのに、すらすらと出てくるもう1人の名前。きっと、私達も流星先輩も見つけてないのは後1人のみ。
「あ、言っておくけど、本当にあともう1人はわからない。記憶の奥底に、封印されたような感覚で、思い出せないんだ」
流星先輩はそう言うと、静かに伸びをする。そして、いつからかそこにいた彼を見つめた。
「どうやって入り込んだのか知らないけど───人の魔力空間に勝手に入るとか、礼儀がなってないね」
流星先輩は目の前にいる深紅先輩を嘲笑うようにそう言った。人の魔力空間に入るには、本人に許可を貰うか、無理やり入り込むしかない。無理やり入り込むのはほとんど不可能と言われているほど難しいこと。それを、目の前の深紅先輩はやってみせた。
「魁斗に何を聞いたかはわからないけど、僕は数多くの禁句を使える」
「無闇に使うと命が削られるぞ───?」
「──────その様子を見るに、まだ魁斗本人から直接聞いてないんだね。僕は禁句を使っても命が削られないんだ。逆にその力に特化されてるせいで、他の物を扱いにくいけど───ね」
流星先輩のその言葉に、私は息を呑む。
「ประโยคต้องห้าม5...ใบมีดแห่งไฟ」
流星先輩の不気味な声を聞いた瞬間に、深紅先輩は魔力壁を作ってから口を動かす。
「ประโยคต้องห้าม4...ดาบแห่งแสงสว่าง」
2人の呪文が複雑に絡み合う───
そんな気がした。
私立桜学園物語 第3部 ~8~
────悪夢は終わらない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園高等部1年生の不動の学年トップ。生徒会役員。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。日本で1番でかいグループ星宮財閥のお嬢様。みんなには隠している。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部3年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。本名は水無月新流。Light shade御三家のうちの1人、光の騎士と呼ばれている。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部3年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。本名は望月恭弥。Light shade御三家のうちの1人、氷の貴公子と呼ばれている。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園高等部1年生の学年2位。生徒会役員。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部1年生の学年3位。生徒会役員。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。星宮財閥の次にでかい双葉コーポレーションのお嬢様。家族に溺愛されている。
・石井彰(𝕬𝖐𝖎𝖗𝖆 𝕴𝖘𝖍𝖎)
桜学園高等部1年生の学年4位。無口なメガネ男子で塁と仲が良い。
・早崎じん(𝕵𝖎𝖓 𝖍𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
Light shadeのメンバー。御三家を除くと1番強い。武藤の先輩で元気っ子系男子。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
・秌場姫乃(𝕳𝖎𝖒𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖐𝖎𝖇𝖆)
高等部から桜学園にきた高等部1年生。学年5位秌場カンパニーのお嬢様。
・倉持仙(𝕾𝖊𝖓 𝕶𝖚𝖗𝖆𝖒𝖔𝖈𝖍𝖎)
姫乃の従者。桜学園高等部1年生。学年6位。
・星宮あきと(𝕬𝖐𝖎𝖙𝖔 𝕳𝖔𝖘𝖍𝖎𝖒𝖎𝖞𝖆)
本名一条あきと。ありさの父親。世界一の財閥、星宮財閥のトップ。自ら研究して作り上げた歳を取らない薬を飲んだと世間に知られているが…
・明日葉ケノ(𝕶𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖘𝖚𝖇𝖆)
深紅と京を魔力で洗脳し操っていた。現在はありさによって封印されている。
・黒鉄悠馬(𝖄𝖚𝖒𝖆 𝕶𝖚𝖗𝖔𝖌𝖆𝖓𝖊)
Light shade最強と言われている男。現在は行方不明。闇の賢者と呼ばれている。
・如月魁斗(𝕶𝖆𝖎𝖙𝖔 𝕶𝖎𝖘𝖆𝖗𝖆𝖌𝖎)
黒髪に赤目のイケメン。感情は読み取りにくく、不気味なオーラを醸し出している。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
また訪れる。恐怖の時間が___
「そこをどけ、京」
目の前で、俺、碓氷十夜を守るように立っていた葉月に、男は声をかけた。黒鉄悠馬───こいつが、Light shade最強の男───隠す気もなさそうな殺気を漂わせ、葉月に冷たい瞳を向けている。
「俺は今、後ろの碓氷十夜くん───如月十夜くんに用があるんだぁ?君はちょっとだけ邪魔なんだけど、どいてくれないかなぁ?」
「申し訳ないが、どく気はない。俺は最後までLight shadeとしての仕事を果たす」
葉月の声は、軽く震えている。同じ御三家でありながらも格上の黒鉄相手に、少しだけ怯えているようにも見えた。
「京さぁ、どうしてそこまでその組織にこだわるの?そんな、自らを破滅へと向かわせる行為をするの?俺はこれでも君のことは大切に思っているんだ。深紅とかいう気持ち悪いやつとは違って、向上心もあるし、努力も人一倍している。俺と同じ手に星が刻まれた仲間としても、大切な後輩として、俺はずっと君を大切にしてきたんだ。殺すような真似はしたくない。そこをどいてくれないかい?」
淡々と喋り続ける黒鉄の言葉に、微かな情がこもる。きっと、葉月へと向けている気持ちは本当なのだろう、俺は歯を食いしばる。俺がもっと強ければ、俺がもっと──────
「俺はどかない。今これから、どちらかが滅びるまで」
葉月はそう言うと、黒鉄に攻撃を仕掛けた。早い動き。俺じゃ到底真似できそうにないその動き。それを黒鉄は平然と避ける。
「残念だよ京───」
「葉月っ─────────‼︎」
俺が急いで黒鉄に向けて魔力を放った時には遅かった。黒鉄が放った黒い刃に刻まれて、跡形もなく消えていく。
魔力持ちは死ぬ時に、姿を残さない。
その場から消えていくように死んでいく。
俺はただただ目の前の光景に呆然とした。
まさか───嘘、だろ
黒鉄がのんびりと振り向き、俺の方を見た瞬間に、足に激痛が走る。
「っ────────────」
体に流れてくる大量の力。
ドロドロと流れ込んでくる沢山の禁句。
「足、か───。珍しい。初めて見た」
後ろから、突然押さえつけられ声をかけられる。振り向かなくてもわかるこの声は、星宮あきとの物だった。そして、あきとの後ろに立っている俺の兄さんは冷たい赤い目を俺に向けていた。
「十夜───俺は──────」
魁斗兄さんの声を遮るような爆音が、突然鳴り響いた。
全員が呆然と音の鳴った方を振り向く。空中に現れる星の形をした穴。そこから、禍々しい魔力が漏れ始める。流星様の、魔力だ。確かに流星様の魔力なのに、恐ろしさを感じる。俺は、こんなに歪んだ禍々しい流星様の魔力を見たことがない。
「この化け物め──────‼︎」
「──────死ねよ」
「おね──────お願いやめて‼︎」
聞き慣れている3人の声が響く。ドサっていう音とともに、速水が降って来る。咄嗟に受け身を取り足を引いた速水は、恐ろしいほど莫大の魔力を手に込めている。速水の後に続いて、流星様とありさも落ちて来る。流星様の目にしっかりと浮かび上がっている星。ありさの焦っている表情。
どういう状況だ、これ──────
呆然と魁斗兄さんや、あきと、黒鉄を見てみるも、全員が呆然としている。
「魁斗、悠馬‼︎流星くんの魔力を止めろ‼︎自我を失っている」
あきとの声に、2人は動こうとするも、突然動きを止めた。
「全ての駒は揃った────そろそろ蹂躙を開始しようか」
流星様の魔力の塊を、軽々しく指一本で押さえている目の前の桜学園の制服を着ている青年は、軽く手を挙げ、上から武藤と二見、明日葉に、そしてあの倉持とかいうやつを召喚させる。
突然移動したことに驚いた4人は、勿論呆然としていた。
「石井──────お前」
武藤が震える声でそう呟いた。
石井彰
桜学園高等部1年の学年4位───
彼がそこに不気味な微笑みを湛えて立っていた。
「さぁ‼︎10個の星が揃った今、全てを覆そうじゃないか‼︎」
彼の首元に光る刻まれた星。
それが全員の目に動揺を与えた。
私立桜学園物語 第3部 ~9~
────悪夢は終わらない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園高等部1年生の不動の学年トップ。生徒会役員。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。日本で1番でかいグループ星宮財閥のお嬢様。みんなには隠している。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部3年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。本名は水無月新流。Light shade御三家のうちの1人、光の騎士と呼ばれている。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部3年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。本名は望月恭弥。Light shade御三家のうちの1人、氷の貴公子と呼ばれている。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園高等部1年生の学年2位。生徒会役員。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部1年生の学年3位。生徒会役員。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。星宮財閥の次にでかい双葉コーポレーションのお嬢様。家族に溺愛されている。
・石井彰(𝕬𝖐𝖎𝖗𝖆 𝕴𝖘𝖍𝖎)
桜学園高等部1年生の学年4位。無口なメガネ男子で塁と仲が良い。
・早崎じん(𝕵𝖎𝖓 𝖍𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
Light shadeのメンバー。御三家を除くと1番強い。武藤の先輩で元気っ子系男子。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
・秌場姫乃(𝕳𝖎𝖒𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖐𝖎𝖇𝖆)
高等部から桜学園にきた高等部1年生。学年5位秌場カンパニーのお嬢様。
・倉持仙(𝕾𝖊𝖓 𝕶𝖚𝖗𝖆𝖒𝖔𝖈𝖍𝖎)
姫乃の従者。桜学園高等部1年生。学年6位。
・星宮あきと(𝕬𝖐𝖎𝖙𝖔 𝕳𝖔𝖘𝖍𝖎𝖒𝖎𝖞𝖆)
本名一条あきと。ありさの父親。世界一の財閥、星宮財閥のトップ。自ら研究して作り上げた歳を取らない薬を飲んだと世間に知られているが…
・明日葉ケノ(𝕶𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖘𝖚𝖇𝖆)
深紅と京を魔力で洗脳し操っていた。現在はありさによって封印されている。
・黒鉄悠馬(𝖄𝖚𝖒𝖆 𝕶𝖚𝖗𝖔𝖌𝖆𝖓𝖊)
Light shade最強と言われている男。現在は行方不明。闇の賢者と呼ばれている。
・如月魁斗(𝕶𝖆𝖎𝖙𝖔 𝕶𝖎𝖘𝖆𝖗𝖆𝖌𝖎)
黒髪に赤目のイケメン。感情は読み取りにくく、不気味なオーラを醸し出している。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
また訪れる。恐怖の時間が___
───10個の星が揃った時、世界を破滅させる魔力が使える
───平和を維持するためにも、首に星が刻まれた‘彼’の意志以外の時に全員で集まってはいけない
───魔力の始祖、アキラ・ミレイル・ヴァベル
───首に星が刻まれた彼は必ずいつか全員を集める
───全ての駒が揃った時に
───全ての禁句を完璧に扱える人間が揃った時に
ประโยคต้องห้าม1...คืนน้ํา ‘水の夜’
ประโยคต้องห้าม2...ความโกรธของฟ้าร้อง ‘雷の怒り’
ประโยคต้องห้าม3...อัศวินที่สาบานว่าจะจงรักภักดี ‘忠誠を誓う騎士’
ประโยคต้องห้าม4...ดาบแห่งแสงสว่าง ‘光の剣’
ประโยคต้องห้าม5...ใบมีดแห่งไฟ ‘炎の刃’
ประโยคต้องห้าม6...พลังของโลก ‘大地の力’
ประโยคต้องห้าม7...การนอนหลับของความมืด ‘闇の眠り’
ประโยคต้องห้าม8...การรักษาของผู้หญิงศักดิ์สิทธิ์ ‘聖女の癒し’
ประโยคต้องห้าม9...แสงของไม้บรรทัด ‘支配者の光’
ประโยคต้องห้าม10...จุดเริ่มต้นของทุกสิ่ง ‘全ての始まり’
───それぞれの星に、それぞれしか使えない禁句が込められている
───その全てを一斉に使えば、全てが叶う
───ただし、星持ちにもその禁句が扱えない者もいる
───全ての歯車がはまった時、それは叶う
水の夜───碓氷十夜(如月十夜)
雷の怒り───如月魁斗
忠誠を誓う騎士───倉持仙
光の剣───速水深紅(水無月新流)
炎の刃───叶流星
大地の力───明日葉ケノ
闇の眠り───黒鉄悠馬
聖女の癒し───一条ありさ
支配者の光───星宮あきと(一条あきと)
全ての始まり───石井彰(アキラ・ミレイル・ヴェベル)
「ついに───全員が禁句を使える力を持った」
全ての始祖は不気味に微笑む。
「全てはここで始まり、ここで終わるんだ」
アキラは微笑む。
武藤塁に二見うた───
この2人は全ての歯車を握っている。
元水の夜───葉月京(望月恭弥)
元忠誠を誓う騎士───アレネロク・シュドー
この2人は死ぬことで全てを動かす。
---
最後は誰もが────────────
予告通り、次回あっけなく完結します。
私立桜学園物語 第3部 ~10~ 【完結】
────悪夢は終わらない────
──登場人物──
・一条ありさ(𝕬𝖗𝖎𝖘𝖆 𝕴𝖙𝖎𝖏𝖞𝖔)
桜学園高等部1年生の不動の学年トップ。生徒会役員。綺麗な肌にサラサラのボブヘアの美少女。最近はモテる。本が好き。日本で1番でかいグループ星宮財閥のお嬢様。みんなには隠している。
・碓氷十夜(𝕿𝖔𝖞𝖆 𝖀𝖘𝖚𝖎)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年2位。冷たい雰囲気、黒髪にセンター分けのイケメン。モテる。
・叶流星(𝕽𝖞𝖚𝖘𝖊𝖎 𝕶𝖆𝖓𝖔)
桜学園高等部生徒会役員。高等部2年の学年トップ。穏やかな雰囲気に、透けるような栗色の瞳のイケメン。モテる。
・速水深紅(𝕾𝖎𝖓𝖐𝖚 𝕳𝖆𝖞𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部生徒会長。高等部3年の学年1位。愛想の良さそうなイケメン。本名は水無月新流。Light shade御三家のうちの1人、光の騎士と呼ばれている。
・葉月京(𝕶𝖞𝖔𝖚 𝕳𝖆𝖟𝖚𝖐𝖎)
桜学園高等部生徒会副会長。高等部3年の学年2位。滅多に笑わないがイケメン。本名は望月恭弥。Light shade御三家のうちの1人、氷の貴公子と呼ばれている。
・武藤塁(𝕽𝖚𝖎 𝕸𝖚𝖙𝖔)
桜学園高等部1年生の学年2位。生徒会役員。つり目に、サラサラの髪の毛、右目だけ軽く前髪で隠れている男子。Light shadeに所属。
・二見うた(𝖀𝖙𝖆 𝕱𝖚𝖙𝖆𝖒𝖎)
桜学園高等部1年生の学年3位。生徒会役員。クラスの女王様で美少女。ありさの初めての友達。星宮財閥の次にでかい双葉コーポレーションのお嬢様。家族に溺愛されている。
・石井彰(𝕬𝖐𝖎𝖗𝖆 𝕴𝖘𝖍𝖎)
桜学園高等部1年生の学年4位。無口なメガネ男子で塁と仲が良い。
・早崎じん(𝕵𝖎𝖓 𝖍𝖆𝖞𝖆𝖘𝖆𝖐𝖎)
Light shadeのメンバー。御三家を除くと1番強い。武藤の先輩で元気っ子系男子。
・奥域陵大(𝕽𝖞𝖔𝖉𝖆𝖎 𝕺𝖐𝖚𝖎𝖐𝖎)
武藤たちの事情を知っている警察官。
・秌場姫乃(𝕳𝖎𝖒𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖐𝖎𝖇𝖆)
高等部から桜学園にきた高等部1年生。学年5位秌場カンパニーのお嬢様。
・倉持仙(𝕾𝖊𝖓 𝕶𝖚𝖗𝖆𝖒𝖔𝖈𝖍𝖎)
姫乃の従者。桜学園高等部1年生。学年6位。
・星宮あきと(𝕬𝖐𝖎𝖙𝖔 𝕳𝖔𝖘𝖍𝖎𝖒𝖎𝖞𝖆)
本名一条あきと。ありさの父親。世界一の財閥、星宮財閥のトップ。自ら研究して作り上げた歳を取らない薬を飲んだと世間に知られているが…
・明日葉ケノ(𝕶𝖊𝖓𝖔 𝕬𝖘𝖚𝖇𝖆)
深紅と京を魔力で洗脳し操っていた。現在はありさによって封印されている。
・黒鉄悠馬(𝖄𝖚𝖒𝖆 𝕶𝖚𝖗𝖔𝖌𝖆𝖓𝖊)
Light shade最強と言われている男。現在は行方不明。闇の賢者と呼ばれている。
・如月魁斗(𝕶𝖆𝖎𝖙𝖔 𝕶𝖎𝖘𝖆𝖗𝖆𝖌𝖎)
黒髪に赤目のイケメン。感情は読み取りにくく、不気味なオーラを醸し出している。
──桜学園──
通称【天才集団】
には二つのクラスの種類が存在する。【通常クラス】と【Sクラス】
【Sクラス】には成績上位者25名しか入ることができない。
学校には専門医がおり、校舎はお城のように広く、小〜大まであるこの学校は、途中入学、途中退学などがかなりある。そんな学校。
また訪れる。恐怖の時間が___
石井の不気味な笑い声が、その場に響き渡る。私、一条ありさはそれを呆然と見つめていた。
「この世界における魔力持ちの迫害を防ぐためにも、そのための争いを避けるためにも、10人の力を合わせる必要がある」
そのためにも手を貸してくれないか──?石井のその言葉に仕方がなさそうに流星先輩が頷く。それに釣られたかのように、私も含めてその場の全員が石井の提案に乗った。
「全員の禁句を順番に唱え、魔力を重ねていく事で、それは成し遂げられる」
石井はそう言うと、十夜先輩を見た。
「君からそれぞれの禁句の番号順に称えろ」
十夜先輩は頷き、目を瞑って唱え始めた。
「ประโยคต้องห้าม1...คืนน้ํา」
続くように、全員が唱えていく。
「ประโยคต้องห้าม2...ความโกรธของฟ้าร้อง」
「ประโยคต้องห้าม3...อัศวินที่สาบานว่าจะจงรักภักดี」
「ประโยคต้องห้าม4...ดาบแห่งแสงสว่าง」
「ประโยคต้องห้าม5...ใบมีดแห่งไฟ」
「ประโยคต้องห้าม6...พลังของโลก」
「ประโยคต้องห้าม7...การนอนหลับของความมืด」
「ประโยคต้องห้าม8...การรักษาของผู้หญิงศักดิ์สิทธิ์」
「ประโยคต้องห้าม9...แสงของไม้บรรทัด」
「ประโยคต้องห้าม10...จุดเริ่มต้นของทุกสิ่ง」
爆発した。
魔力の破片が上昇していき、散らばっていく。
そして、その一部は、塁とうたにめがけてて飛んでいった。
「っ⁉︎」
2人に破片がささり、その場で2人は崩れ落ちる。
何、これ
こんなの、聞いてない
破片が集まりが一つの塊になって、世界全体を覆ったような気がした。
石井の…アキラの言ったことは、こういうことだったんだ。
【迫害】ではなく強制的に【破壊】するつもりだ。
私自身も、徐々に徐々に力が抜けていくのがわかる。
「ありさ……俺は君を、愛してる。守れなくて、ごめ…」
突然、目の前でお父様が倒れた。
「嘘…嫌だ…お父様‼︎」
語りかけても返事はない。
「ごめん…ありさ」
「大好きだよ」
「もっと一緒にいたかったなぁ」
深紅先輩も、流星先輩も、十夜先輩も、徐々に徐々に倒れていく。
「いち、じょうさん…お嬢様のわが、ままを…押し通して…すみま、せん」
ボソッと倉持が呟いた。
やめて…
どんどん視界が暗くなる。
周りにはもう、誰もいない
これで…最後かな……
---
◆ ◇ ◆
これはまだ、地球が生まれる前の、別の星での物語
その星は、もう存在しない。
それでも伝説は…別の星に語り継がれる。
地球だって、そうだ。
「おか…あ…さん…」
「うるさい‼︎あんたなんか私の子供じゃない‼︎」
雪の日に、無慈悲にその声は響く。
地球、日本、東京。
その場所で、少女は1人きりだった。
「──────君、何があったの?お母さんは?───いないの?それなら…僕の家においでよ──」
全ては、動き出したばっかりだった───
実は最後の少女、桜学園を昔私が書いた1年後に作った同じ世界戦のお話の主人公なんですよ。
読みたいって人がいれば連載しますので、ファンレターか何かでお願いします。