下も見えぬ巨大な時計塔に集められた13歳の男女達。
大きな時計塔の最上階、時計盤の裁判所に集められた男女たちに、一匹の白蛇が告げる。
「人間の『負荷実験』の為、君達実験対象には死ぬまでここに居てもらう。」
「時計塔には3つの禁忌が備えられている。
『深夜0時に目を開けていてはならない』
『自分以外の《遺品》に触れてはならない』
『裁判所の真ん中にある《時の樹》に実をつける《禁断の果実》を食べてはならない』」
それぞれに割り当てられた《遺品》を抱え、恐怖と混乱に怯えながら日々を過ごす中、何かの植物の種が裁判所に落ちていた。
白蛇が実験対象たちを集め、慈悲無く告げる。
「《禁断の果実》を食し、中身が傀儡になった者を処刑しろ」
全員が全員を疑い、処刑対象を選んでいく、地獄の裁判が開廷する。
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目次
「深夜ⅩⅢ時、失楽園裁判ノ開廷」キャラクター見本
作者 夕希
名前 |望月 朧《モチヅキ オボロ》
年齢 13
性別 男性
性格 一見どこにでもいる普通の青年。しかし、どこか影を帯びており、敵意を持つと無慈悲になる。子供の無邪気な残酷さを持ち、自己至上主義。自分の為なら人殺しでも神殺しでも躊躇無く、罪悪感や痛みが完全に麻痺している為、自分が死ぬまで願望に従い続ける。よく女性に間違えられる
一人称 僕
二人称 君
遺品 傾かない天秤
他の実験対象全体に対するイメージ 協力ごっこをする物好き
容姿 黒髪で、前髪が目に薄くかかっている。目は細く、小さく覗く眼は月色に朧気で、しかし感情を映さないビー玉のよう。黒いワイシャツに赤いネクタイ、黒に太い眼と同じ色の線が入っているパーカーを緩く羽織っている。色だけ見たら危険信号のように見える。
好きなもの 餅 願望 身勝手
嫌いなもの 甘いもの 協調性
過去 小学校で深刻ないじめを受けており、自殺未遂3回。3回もすると慣れたのか体が痛みをシャットアウトし始めた。「ここまでやったなら自分の願望通りに生きてやろう」という精神で、自己至上主義で生きている。
サンプルボイス
「こんにちは。僕は望月朧です。宜しくね」
「えー…と、僕、これでも男なんだよね…」
「あは、バレちゃった?…そこ、退いてくれる?君が誰で、どんな人生を送ってきたかなんて、僕には一切関係ないからね。僕には僕の願望がある。」
「他人に合わせるなんてまっぴらさ。もう決めたんだ。これからは僕の身勝手、僕の願望のためだけに生きようって。…そのためなら、目の前に神様が立ちはだかったって殺してみせる。僕を動かせるのは、僕だけだ」
「この時計塔に閉じ込められた|実験対象《僕達》はもう死んでて、ここは地獄…っていう今勝手に考えた設定。」
「甘いのはキライなんだ。…へぇ、醤油を塗って焼いた餅?有り難く頂くよ」
その他資料 なし
希望 なし
【PROLOGUE】
『失楽園』
旧約聖書に出てくる、人類の始祖「アダム」と「イヴ」が蛇にそそのかされて神に禁じられた善悪の知識の木に生る禁断の果実を食べ、怒れる神に楽園「エデンの園」を追放される出来事――
---
高い時計塔の最上階、一人の少年が佇んでいた。
…いや、その少年は、人間ではなかった。黒い翅が背中に生え、留まることがやっとのような光輪は黒く光り、所々が欠けている。
『…まさか、此程の力が有り余っておるとはな。すこし、お前のことを見くびっておった。』
全方位から向かってくるような、厳格で、どこか慈悲を感じる声。
静かに裁判所に木霊した声に、少年が静かに口を開く。
「すべてを作ったカミサマに褒めてもらえるなんて光栄だよ。」
『しかし、ここに集う人々を狡猾に騙し、唆すのを黙認しているわけにもいかない。』
『カミサマ』の声が重く響いた。それと同時に少年の体が静かに発光し、光が収まる頃には少年の姿は無く、一匹の白蛇だけがそこに居た。
『罰とし、お前は獣のうちで最も呪われる。永遠甚だしい時間を腹で這い歩き、ちりのみを食べるであろう。』
蛇が目を細め、赤い舌をちろりと出してシャーと鳴いた。
それっきり、何も声は聞こえなくなった。
「…すべてを作ったカミサマも、蛇に堕ちればもう懲りると思ってたみたいだ。僕の執念はそんなもんじゃあ済まないよ。…僕を動かせるのは、僕だけだ。」
それだけ呟くと、蛇はずり、ずりと動きながら暗闇の中に消えていった。
時計塔の鐘がリンゴーン…リンゴーンと鳴った。
それと同時、時計塔の中に13歳の男女が現れた。
どこからか、蛇の嗤う音が木霊した。