編集者:月
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笑顔をあつめる魔法店✨
ある街に、小さな魔法のお店がありました。そこでは、優しくてキレイなお母さんが、魔法の薬やアイテムを作って街の人を笑顔にしていました。娘のルナは、お母さんのことが大好き。自分もお店を手伝いたいけれど、ルナが魔法を使うと、スープが爆発したり、お花がチクチクのサボテンになっちゃったり、失敗ばかりです。「私には魔女の才能がないのかな……」と、ルナは落ち込んでいました。そんなある日、大変なことが起きます。お母さんが突然、お仕事の疲れからか、病気でバタリと倒れてしまったのです。お母さんはベッドの中で、とても苦しそうにしています。「お母さんを助けられるのは、私しかいない!」ルナは涙をふいて、お母さんの魔法の本を開きました。そこには、病気を治すための『元気のハーブ薬』の作り方が書いてありました。ルナは一生懸命、魔法の練習を始めました。大きなお鍋にハーブを入れて、おまじないを唱えます。1回目は煙が出て失敗。2回目はドロドロになって失敗。でも、ルナは諦めません。「お母さんに元気になってほしい、また笑ってほしい!」その強い気持ちを込めて、何度も何度も、夜遅くまで練習を続けました。そしてついに、キラキラと金色に輝く、完璧な『元気のハーブ薬』が完成したのです!ルナがその薬をお母さんに飲ませると……お母さんの顔に、スーッと赤みが戻ってきました。ゆっくりと目を開けたお母さんは、ルナを見て優しく微笑みました。「ありがとう、ルナ。ルナの優しい魔法のおかげで、すっかり元気になったわ」お母さんのあたたかい笑顔を見たとき、ルナの心はハッピーな気持ちでいっぱいになりました。「私、魔法が大好きになった!これからはお母さんみたいに、たくさんの人を笑顔にする魔女になる!」こうして、見習い魔女ルナの、お助け魔法ショップが本格的にスタートするのでした。
笑顔を集める魔法店✨
お母さんが元気になってから数日後。ルナちゃんは『笑顔をあつめる魔法店』を本格的にオープンさせました。ドキドキしながらお店番をしていると、カランコロンとドアのベルが鳴って、ひとりの優しそうなおじいさん、ジェームズさんがやってきました。ジェームズさんは「お父さんからもらった、大切な思い出のオルゴールを無くしてしまったんだ」と悲しそうに話します。ルナちゃんは「よし、魔法で助けてあげよう!」と、お母さんの魔法の本を開いて、探している宝物が立てる『小さな音』が耳に届くようになる『みつけてハーブティー』を作りました。自信満々でジェームズさんにお茶を飲んでもらいましたが……ジェームズさんは首を傾げます。「おや……何も聞こえないぞ? ポカポカもしないなぁ」魔法はまさかの大失敗!ジェームズさんはがっかりして、トボトボとお家に帰ってしまいました。「なんで!? 本の通りにちゃんと作ったのに!」ルナちゃんはお店でひとり、頭を抱えました。材料も分量も間違えていないはずです。「なんで魔法がうまくいかなかったんだろう……」悩むルナちゃんの頭の中に、お母さんを助けたときの記憶がよみがえりました。あの一瞬、ルナちゃんは涙を流しながら、「お願い、本当にお母さんを救いたい!絶対に助けたい!」って、心の底から、必死に祈るような気持ちで魔法を使っていました。でも、今回はどうだったでしょう?「おじいさんのオルゴールだし、命に関わるわけじゃない。そんなに急がなくてもいいや」「これくらいの魔法なら、簡単にできるでしょ」そんな風に、どこか油断して、本気でおじいさんの悲しみに向き合えていなかったことに気づいたのです。魔法の力は、使う人の「心」の強さで変わるものでした。「私、なんてことをしちゃったんだろう。おじいさん、あんなに悲しんでいたのに……!」ルナちゃんは自分の冷たさを反省して、きゅっと拳を握りしめました。「今度は違う。おじいさんのあの寂しそうな顔を、絶対に笑顔に戻したい!」ルナちゃんはもう一度、今度は一文字一文字に「おじいさんを助けたい!」という強い願いを込めながら、丁寧に丁寧にお茶を淹れ直しました。金色にキラキラと輝くハーブティーを持って、ルナちゃんはジェームズさんのお家へと走ります。「ジェームズさん、さっきはごめんなさい!もう一度だけ、このお茶を飲んでみてください!」ルナちゃんの真剣な目を見て、ジェームズさんは微笑んでお茶を飲み干しました。すると次の瞬間! ジェームズさんの耳の奥に「チリン……トントン……♪」と、懐かしい優しい音が響いてきました。「聞こえる、聞こえるよルナちゃん!」音をたどって本棚の裏をのぞくと、ずっと探していた大切なオルゴールが無事に見つかりました。ネジを巻くと、お部屋いっぱいに美しいメロディが流れます。おじいさんは涙を流して大喜びしてくれました。おじいさんの最高の笑顔を見たとき、ルナちゃんは魔女として一番大切な「まごころ」を学びました。お店の「笑顔の小瓶」の中に、前回よりもずっと大きく、まばゆい光がシュワシュワと溜まっていくのでした。