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林檎売りの泡沫少女っ!(4) 完結
しばらく走り、街から離れた小さな森のような場所にはいる。
そこを3分ほどまた走ると、小さな家が、ぽつんと建っていた。
レンはハアハアと息を吐きながら、
「ここがリコの家?」
と言う。
「うん。そうだよ。」
私はレンを家の中に入れて、家の中を案内し始める。
「ここは赤い実のお菓子を作ってるキッチン!」
「ここは私の寝室!あまった布団があるから、しばらくはそこで寝てくれると助かる!」
「ここはお風呂&トイレ!」
「どう?覚えた?」
私はレンに聞く。私の家は平屋だし部屋数も少ないからもう覚えられたと思うけど…
「うん。大丈夫だよ。」
「そっか!」
私はフッと笑う。
レンも私につられて笑い出した。
「うん…今日もいい天気!」
朝、私は家の窓から外をみる。
レンを家に招き入れた日から、何年経っただろう。
10年?
20年?
40年くらい経ったかな?
私はレンと一緒に今日も、赤い実のお菓子を売りに行く。
レンと出会った日から、赤い実のお菓子を買ってくれた人はいない。まあ、当たり前か。
時計塔のみえる市に着く。
この時計塔も街並みも、40年ほど前からほとんど変わらない。少しは新しい家やお店が建ったりはしているけど。
「赤い実のお菓子、どうですか?」
「美味しいですよ。」
レンも言う。
あの日よりずっと低い声で、私とレンは街の人達に呼びかける。永遠の命を持つ人は、30歳くらいから見た目の変化はなくなる。だから街の人達も、子供以外は30歳くらいの見た目のままだ。
私がお菓子の籠を持って突っ立っていると、誰かの声がした。おそらく女の人だ。
「あの人、赤い実を食べた人だわ。昔の少女の頃からずっと赤い実のお菓子を売っている人よ。」
今度は男の人の声が、
「永遠に生きられず死ぬのさ。あぁ、なんて可哀想な話なんだろうね。」
街の人達は哀れむ。赤い実を食べ呪われた者を。
私はレンの方をみる。レンも私の方をみていた。
「「………」」
「フフッ」
レンの声、だった。
「フッ、フフフッ!」
2人は笑う。
それでも笑う。
「フフッ!とっても素敵な呪いね。」
私は言う。
「たとえ明日死んでも、今が確かで大切になるから……」
「そうだね。」
レンも頷く。
「今日でお菓子を売るのは最後にする。」
私は決意した。
もう声は届かないのね。
「…まるで透明になったみたいだわ。」
昔、1人で呟いた言葉。
懐かしい。
そんな光景を誰もが白い目でみた。
そして誰もが知らぬふりをした。
何故なら。
…何故なら世界が呪われているから。
永遠の呪いは解かれていた。
まるで2人の方が狂ったみたいだろう。
「…リコ、シワが目立ってきた気がする。」
「ほんと!?」
何故なら2人は放たれているから。
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死んだ世界で唯2人だけが幸せだった。
かなり急展開なラストでしたが、無事、元の歌にあわせることができました!
ちなみにリコの名前の由来は林檎、レンの名前の由来は呪いが連なるの連からきています!
ここまでありがとうございました!!