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固有スキル『翻訳』で魔物たちと、共存生活!! 「第六話」
俺__佐藤健太は、街に入ったものの、俺の胃袋は限界に達していた。チョコパイを門番に献上してしまった今、俺の全財産は「名刺入れ」と「社員証」だけだ。
サトウ「タマ・・・・・俺も腹が減った。とりあえず、この街の『経済状況』を把握しないと、野垂れ死ぬぞ!」
タマ「グルル・・・・・(サトウ、あそこだ。あの人だかりを見てみろ)」
タマが指し示した先には、露店が並ぶ広場があった。しかし、そこには活気があると言うよりは、どこか殺伐としている。獣人たちが獲物の肉や皮を並べているが、客はそれを見ても首を振って通り過ぎるばかりだ。
サトウ「なるほど・・・・・。供給過多で、需要が停滞しているのか?」
俺はスーツの襟を正し、一番売れ残っている肉を並べている、イノシシ獣人の店主の元へ向かった。
店主「あぁ?何だ人間。俺の肉を買う気か?」
サトウ「いや、買うわけじゃない。・・・・・その肉、鮮度はいいが、『見せ方』が最悪だな」
店主「あぁん!?見せ方だと!?」
俺は店主の許可を取らず、無造作に積まれていた肉を手に取った。そして、ポケットから名刺入れを取り出し、中に入っていた『会社支給のボールペン』を抜く。
サトウ「いいか、ただ肉を置くだけじゃダメなんだ。こうやって、脂身の断面を客の方に向け、一番いい部位を一番上に配置する。そして・・・・・」
俺は地面に落ちていた木炭を拾い、適当な木の板にこう書き殴った。
**『本日限定!魔獣のスタミナ回復肉!今なら特別価格!!』**
サトウ「『限定』と『効能』を付け加える。これで客の心理が変わる」
店主は半信半疑で俺の言う通りに肉を並べた。すると、通りかかったウサギの獣人が足を止めた。
ウサギ獣人「あら、このお肉・・・・・すごく美味しそうね!スタミナが付くの?」
店主「お、おう!そうだよ!今日獲れたてでな!」
ウサギ獣人「じゃあこれちょうだい!」
あっという間にお肉が売れていく。店主は目を丸くして俺を見た。
店主「お、おいお前、何者だ?ただの人間じゃないな?」
サトウ「ただの『営業マン』だよ」
タマ「グルルルル(サトウ。お前は、異世界に来てもやることが変わってなくないか?)」
サトウ「当たり前だろ?俺の武器は剣じゃなくて、営業なんだからな!」
俺はニヤリと笑う。異世界転生早々、俺は「コンサルタント」として、この街の市場を掌握し始めた。・・・・・まぁ、まずは腹一杯飯を食うのが先決なんだけどな。
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