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惚れ薬の偽物の恋⑤
5話〜 檻の進化、月日から年へ
お酒による強制投与の成功を経て、小夏の何気ない言葉が、裕太のヤンデレ脳をさらに新しい領域へと進化させた。「何度もたくさん飲ませたら体に悪いから、効果がもっと長く続くやつにしたら?」という言葉を、裕太は自分への深い愛の証として受け止めたのだ。
裕太は寝る間も惜しんで研究を重ね、薬の持続時間を一週間、そして一ヶ月へと伸ばすことに成功した。
毎月の一日、裕太の作る美味しい料理(ハンバーグやパエリア)のソースに混ぜられた一ヶ月持続型の薬を食べるだけで、小夏は完全に裕太を愛するお人形のままでいられる完璧な楽園が完成した。裕太自身は、小夏を完璧に管理するために自分は薬を飲まず、常に素の、恐ろしいほどクリアな正気の瞳で小夏を支配し続けた。
ある日、小夏がインフルエンザの高熱を出して一週間入院するというアクシデントが発生した。病院の食事には薬を混ぜられないため、裕太は「効果が切れてしまうのではないか」と狂気的な不安に駆られたが、小夏は病院のベッドの上でも「近づいちゃだめ……うつっちゃう……//」と健気に裕太を気遣った。退院後、小夏は「熱出たらなんか……ゆうたのこともっとすきになっちゃって」と、さらに深い依存を見せた。高熱という身体の危機が、薬の成分と脳内で最悪の結合を起こし、効果時間をさらに爆発的に引き伸ばしていたのだ。
裕太はその結果を元に、ついに「愛情持続型」、そして「一年持続型」の究極のあまみるく成分を完成させ、特製のパエリアに混ぜて小夏に与えた。
半年に一回、あるいは一年に一回、裕太の料理を食べるだけで、小夏は永遠に裕太を愛し続ける。裕太の完璧な管理のもとで、二人の狂気の日常は二年の月日をあっさりと積み重ねていった。