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Sun Stone #6 商人の過去
なんかサブタイトルの部分が毎回5文字だから、
このスタイルは崩すわけにはいかねぇなって思っちゃったw
なのでこのまま5文字を貫きまーす
アオとツグは情報を僕たちに伝えた後、すぐに消えてしまった。
…あの2人は、レベルが違った。多分、さっきの戦いも手加減されてたはず。
ボロボロの体でどこかに泊まろうとしたら印象が悪いと思って、
今日は海辺でキャンプをすることにした。
リョ「アユムぅ…そろそろ起きてくれよー…」
アユムは回復防止で早めに倒されてしまったから、回復能力はまだ残ってるはず。
でも、アユムは戦いが終わっても意識が戻らず、今も寝たままだ。
柚「リョウ、飯できたから食べよう。遊星が魚釣って、岬が料理してくれたんだ。」
リョ「おう。魚もいいよなぁ…!」
一旦アユムを放置してご飯を食べようとしたその時。
後ろで影が動いた。
アユ「あれ、なんか…ここ、う、海…?」
リョ「え、お、起きた!アユムが起きた!」
柚・遊・岬「え!?」
3人も驚いて駆け寄ってくる。
アユ「私、アオさんとツグさんにやられて…それから…なんで今海に…?」
岬「あれから私たち、負けたんだよ。」
アユ「じゃあ、私のせいでみんなボロボロ…!?ちょ、すぐ治すから!」
リョ「あー、もう、起きたと思ったら即うるさいな。」
遊「え、リョウが一番アユムのこと心配して様子よく見に行ってたのに?w」
リョ「あーもう、うるさいなぁ!やることなかったんだよ!」
岬「じゃあ料理手伝ってくれたらよかったんだけどね…」
アユ「はいはい、みんなが私のこと心配してくれたのは分かったから!
ここ集まって!一気に回復かけるから!『|範囲回復《エリア・ヒール》』!」
アユムがそう唱えると、完全ではないけど僕たちの傷が治っていく。
痛みは完全になくなった。
柚「アユムさん、すごい…!」
初めてアユムの回復を受けた柚は、感心していた。
治癒を受けた後、みんなで海を見ながらご飯を食べた。
なんとか全員耐えて、明日を迎えられそうだ。
次の日からは、別の街にある教会を目指して移動した。
あれから話し合い、魔王とはどんなものなのか情報集めをすることになり、
出会った人たちに片っ端から声をかけていくと、見事情報をGETできた。
リリーランドの教会は、別名“魔王資料館”と呼ばれているらしい。
その教会では神を祀ると同時に、魔王の文献を集めているらしい。
リョ「やっとついた、教会…!」
休憩も含めて3日もかかってしまった…
汽車を使いたかったのが本音だけど、まあ…お金がないから仕方ない。
そのうちバイトとかも引き受けていかなきゃ食料も買えなくなるかも…まずい。
飛行魔術も、戦いの影響で温存しておきたくなったから使わなかった。
遊「デケーな!迫力やばっ!」
岬「ステンドグラスが太陽の光で煌めいてる…綺麗!」
柚「外観見てるのは別にいいけど…そろそろ教会の中入らない?w」
一同「はーい」
教会に入ると、修道服を着た女性…シスターが話しかけてきた。
「こんにちは、今はお祈りの時間ではないのですが、何か用はありますか?」
リョ「魔王の資料を見に来たんです。」
「それなら、こちらへ。よかったですね、今日は特別講師がいらしています。」
魔王の資料に特別講師…?どういうことだろう。
僕たちは案内されて資料室に入ると、小柄な1人の女性が待っていた。
「こちらは、魔王被害を受けた経験のある特別講師、|村上《むらかみ》さんです。
ここからは村上さんが担当して下さります。どうぞ、ごゆっくり。」
シスターはそう僕たちに伝えたあと、祭壇の方へと消えていった。
村「こんにちは、私が先ほど紹介を受けた村上と申します。
今日はどんなご用件で?」
リョ「魔王がどんな人なのか知りたいんです。まず人なのかも知らないけど…」
僕がそう言うと、村上さんは目を見開き、その後表情を柔らかくした。
この人が本当に魔王の被害を受けた人なのかすら、疑ってしまいそう。
村「そんな風に尋ねてくる人なんてまず珍しいものです。
よし、この資料だけでは何も伝わらないので、まず外に出ましょう!」
一同「「「「「は、はい…?」」」」」
村上さんに連れてこられたのは、リリーランドの外れにある何もない野原だった。
村「ここにはもともと、小さな村がありました。
リリーランドの原点はここで、私の祖父が村長をしていました。
村の長…つまり上の立場ということで、私は村上と名乗っています。」
今はまあまあ栄えているこの場所も、数十年前はただの村だったってことか…
遊「じゃあ、ここにはなんで村の跡形も残ってないのか?」
リョ「__ちょ、お前、流石に敬語…少なくともですます口調くらい使えよ!__」
全く…遊星は相変わらず立場を気にしていなさすぎる…
村「良いんです、私も君たちと年は離れすぎていません。
私もできるならもっとフランクに話したいけれど、
私の口からは丁寧語しか出てこないので…」
それもきっと、何か理由があるんだろう。
村「私の祖父はとても厳しい人でした。
家族とか関係なく、村では村長には敬語を使うという暗黙の了解があるほど…」
村上さんは、少し考えた後、続きを話した。
村「ある日、この村は魔王の襲撃を受け…村は火の海になりました。
そして私の家族は全員焼け死にました。」
岬「それは、ご愁傷様でした。」
村「いいえ、私はそれはどうでも良いんです。
私は家族のいるこの村がなくなった時、嬉しかったんです。」
リョ「…え?」
村「おかしいですよね。でもその出来事は私を解放してくれました。」
魔王は雨矢を攫ったかもしれないのに、
魔王によっていい影響があったってこともある…?
すごく、不思議な感情になる。
村「さて、これで私の過去の話は一旦終わりにしましょう。
次に、今魔王はどうなっているか、です。
はっきり言うと、私を解放してくれたその魔王は、もうこの世にはいません。」
一同「「「「「…え?」」」」」
つまり、雨矢を攫ったのは魔王じゃなかったってこと?
情報を教えてくれた人たちの言ったことは全て嘘?
村「そんなに驚かなくても…w言い方が悪かったですね。まだ、存在しています。
魔王という生き物は、死ぬと別の個体に生まれ変わるのです。」
柚「つまり、魔王は不滅…」
村「そういうことです。
魔王には、それぞれの個体によって司るものがあります。
歴代で私が知っているものなら…水、雷、氷、樹、動物、月などですかね。
私が被害を受けたのは、火の魔王です。」
アユ「歴代って言ってるけど、魔王って何が原因で死んじゃうんですか…?」
確かに。魔王は強いはずなのに、なんで死ぬんだろう。
村「詳しくは知りませんが、寿命があったりするらしいです。
後は焼死とか蒸発死とか…魔王は弱点には少しだけ弱いです。
火の魔王は水に弱いため、海に落ちて溺死?消滅?したという説が有力です。」
なんか…少しかわいそうだな。
って、そんなこと考えてる場合じゃない!
リョ「で、今の魔王は何を司っているんですか?」
村「今の魔王はまだ出現してから10年ちょっとくらいなので、
まだ不確定ですが、今のところ有力なのは、“音”です。」
遊「音?」
村「能力も何も詳しくは分からないのですが、
今の魔王は4人の眷属…四天王を従えています。
そして、眷属の素性もまだ私たちは知りません。」
僕たちが戦うかもしれない相手の情報は、まだ世界中で不足しているのか…
リョ「…僕たちに魔王のことを教えてくれて、ありがとうございました。」
村「いえいえ、こちらこそ、熱中してしまいました…!
ちなみに、なんで君たちは魔王のことを知ろうと思ってくれたんですか?」
理由を言うか迷って他のメンバーの顔を見ると、みんな頷いた。
リョ「それは…僕の親友を攫ったのが、魔王かもしれないからです。」
村「それは…興味深い。ぜひ、また機会があればその話を私にも教えてください。
あ、そうでした。私は、普段は旅商人として働いています。
今も一つ、品物を持っているのですが、見ていきますか?」
遊「見てみたい!」
買えはしないかもだけど…一応見てみるか…
村「ふふ、こちらの瓶の中に紅白色の猫がいるのが見えますか?」
村上さんがカバンから出した小瓶には、言われた通り紅白色の猫がいた。
村「この子は、炎を操る猫又です。って…うわぁっ!」
突然強い風が吹いてきて、村上さんが小瓶を落としてしまった。
そして、封印していた蓋が、開いてしまった。
一同「「「「「うわぁっ!?」」」」」
美しい炎を纏った猫又が、僕たちを見下ろしていた。
村「ご、ごめんなさい…!私の、不注意で…!
私、この子を封印できるほどの魔法を使えなくて…!
申し訳ないですが、この子を封印していただけませんか!お礼はするので!」
見た目からして、猫又は強そう…でも依頼で、報酬があるなら!
リョ「引き受けます!」
遊「一回派手に負けた俺らなら、倒せるはず!」
アユ「私、全力でサポートする!」
岬「岬の水魔法を生かせるチャンス!」
柚「みんなが全力でやるなら、僕もそうするしかないよね!」
猫又との戦い、スタート!
ちょっと長めになったけど内容は濃いつもりだから許してね!