公開中
タイム、ステップ?ジャンプ! #2 失踪事件と不思議な出会い
「今月13日、大分、長野、東京の各都県で、相次いで少年少女の行方が分からなくなっている事件で、新たにーー」
ふーん……。変な情報で勝手に変な推測をしようとするんですね……。
「……たぶんたまたまなのに……」
ボソッとつぶやいた、私、|水凪玲苑《みなぎれおん》は、身長124センチで、髪の毛をボブカットにして切りそろえている、やせ型の、……12歳、`男`です!
何?どうしたの?あ、女だって思った?あっそ!
もういいーーー
「玲苑おつかい行ってきて」
「……何買うの?」
お母さんに言われるがままエコバックと財布を持たされて玄関に行くと、お母さんは「……そうだなぁ~……。カレーの材料!」
……だから、具体的に何が足りないのかを聞いてるんだけど……。
仕方なく家を出て、再寄りのスーパーマーケットに行けばいい、のかな。
そう思って私は道に落ちている石ころを蹴りながら歩きだした。
---
「……もう20分、経ってるよね……。」
腕時計は忘れちゃったけど、少なくとも再寄りのスーパーに行くまでの時間ではない。
本当なら3分ほどで赤色の看板が見えてくるはず。
でも歩いても歩いても、スーパーには着かない。
それどころかーーー、見えてくるのは赤色の看板ではなく赤色の鳥居だった。
「…神社?」
その時後ろから、「あの……」と男の人の声が聞こえた。
「この……、じあらそい神社…?って……」
振り返ると、そこには大正時代のような学ランを着た男の子がいた。
私が何か帰す前に、その子は「~っと、僕は、|松井秀夫《まついひでお》……って言います」
「私は水凪玲苑。よろしく」
挨拶を交わすと、私は鳥居にかけられている社号標……、あ、わかんないよね……、神社の名前が書いてある看板に、目を向けた。
「えっと、なんて書いてあるんだろう………」必死に目を細める。秀夫さん、あんなに上の小さい字を読んだの?
秀夫さんはあたふたしながら「えっと、時っていう字に、争うって書いて……。」
「ってそれ|時争《じあらそい》神社じゃなくて|時争《ときそう》神社じゃない?」
「あ、多分そうです……。」
……それは、ともかく。「どうやって帰るの?てかここどこですか!?」
「……」「……」
「とりあえずお参りでも……しますか…?」
秀夫さんの提案でとりあえず参拝することにした。
持たされたお小遣い全部使っちゃうけど、帰るに越したことはない。
そう思ってあるだけのお小遣いをどさっとお賽銭箱の中に入れていく。
「……お願いします」
知ってる場所に、お家に、帰れますように…。
一瞬だった。
黒い船でわかった。
ここは……、幕末…?