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高校生のサプライズ
今日はアカリの誕生日~^^
6月5日。今日はアカリの誕生日であった。今日は日曜日なので学校は休みだ。
誕生日というのに、アカリはいつもの休日と同じように家でまったりとしていた。そんな時、家のチャイムが鳴った。家族は仕事や買い出し中なので、アカリが出た。
「はーい」
インターホンの画面を覗く。
「・・・は?」
そこには、ヤナギの姿があった。
「アカリちゃーん!やほー!」
「何で来てるの!?」
「何でって・・・僕んちに呼ぶため?」
「え」
アカリは嫌な予感がした。しかし、
「いいからあーけーてー!!!!!!」
と、大声でドアをドンドンと叩く。
「あーもう分かったよ・・・」
あまりにもうるさいので、アカリはとうとう折れた。
玄関を開けると突然、
「アカリちゃん、その服外に出れる!?」
「は?え・・・っと・・・部屋着だけど出れるけど・・・?」
そう言うとヤナギはアカリの手首を掴んだ。
「よし!今から僕んち来て!!」
「は、え・・・!?」
アカリが抵抗する間もなく、ヤナギはアカリを自分の家まで連行した。
「はい!ここが僕の家ー!」
ヤナギの家は、アカリの家から数軒移動した所にあり、今まで気づかなかったのが奇跡なほど近かった。
「で・・・?私を連行して一体なにを・・・」
「まあまあ!皆待ってるから入ろ!!!」
「え、皆って何・・・うわっ!?」
アカリが話し終える前にヤナギがアカリを家に入れた。
そこには、
「あ、福田先輩!遅いですよ!」
サザンカがいた。他にも、見慣れない人物が2人。
「あら、あなたがヤナギのお友達?初めまして」
「お、ねーちゃんのダチ?」
どうやらヤナギの家族のようだった。
「あ、え、は、初めまして・・・」
アカリは動揺した。なぜなら、ヤナギの家は、誰がどう見ても、
誕生日パーティーの会場だったからだ。
「なにこれ!?」
「え?だって、今日って確か、アカリちゃんの誕生日でしょ?びっくりさせようと思って・・・」
「はあああああああああああああ!?!?!?!?!??!?!」
「ダメだった・・・?」
ヤナギが目を潤ませて聞いてくる。周りもオロオロしだした。
「いや・・・ダメじゃ・・・ないけど・・・いいの?」
ヤナギの顔が明るくなる。
「もっちろん!友達の誕生日だもん!」
ヤナギははしゃいだ。その顔は、純粋無垢だった。
「アカリちゃん、よね?ヤナギから話をよく聞いてたの。意外かもしれないけど、ヤナギが友達の事話すのは珍しいのよ?最近とても楽しそうなの」
ヤナギの母は、そうアカリに話した。ヤナギは少し気恥ずかしそうにしており、ヤナギがそんな顔をするのは大変珍しかった。
「そう、なんですか・・・」
「ええ。だから、うちの子は少し・・・いや、結構変な子かもしれないけど、根はいい子だから、これからもよろしくね」
ヤナギの母はそう言うと、アカリの手をそっと握った。その母性溢れる仕草は、本当にヤナギの母か?と疑うほど、落ち着いていた。
「まっまぁまぁ!ケーキ!ケーキ焼いたから、食べよ?ね?」
ヤナギは少し恥ずかしいらしく、アカリ達に話をやめるよう催促した。
「えっ、ケーキ焼いたの!?」
「うん!」
ヤナギの計画していた誕生日会は、アカリが思っている以上に大がかりだった。親がいるならまだしも、ヤナギの弟までいたのだ。
「あ、ヤナギの弟の桜です。姉がお世話になってます」
「あ、福田アカリです。桜くん・・・、名前で女子と間違われそうだね・・・」
「あぁ、よくありますね」
そう言うと、桜はふにゃっと笑った。後から聞いたところ、中学3年生らしい。しかし、姉よりしっかりしていた。
(ほんとに血繋がってるのか・・・?)
アカリは疑った。
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それからしばらくして、昼だった今日は、もう日が沈みだしていた。
「今日はありがとうございました!」
アカリは玄関で礼をした。
「いえいえ。ヤナギがやりたいって言ったからやっただけなのよ?」
「そっか・・・じゃぁ」
アカリはヤナギと顔を合わせて、
「ありがとう・・・・・ヤナギちゃん」
「・・・!!」
アカリは初めてヤナギの名を呼んだ。
「・・・ヤナギでいいよ!」
「そう?」
そんなやり取りをした後、アカリは家に帰った。
家に帰ったアカリは、さっきまでの明るさから打って変わって、とても静かな自分の部屋で、「楽しかったなぁ・・・」と呟いた。
アカリちゃんの誕生日だーーー!!!!!!!!!
というわけで、投稿日はアカリちゃんの誕生日ではないんですが、今回はアカリちゃんの誕生日の話です!
なんか最近思うんだけど、これもう青春というか友情物語だよね。
でも主、実は本のジャンルで一番嫌いなの友情物語なのよね。
なんか読んでるとイライラする。(好きな人いたらすみません。あくまで個人の感想です)
というわけで今回はここまで!
では!またにぇ~byby^^