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1.私の人生の分け目は雨
20xx年5月
雨。雨が降っている。あの日もそうだった。私の人生を変えた一年前のあの日。一粒一粒の雨がやけに鮮明に見えて、私にはそれが助けてと泣いている人の涙に見えたんだ。
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20xx年8月
関係ない話だけど、昔、誰かに「花は好き?」って聞かれたことがある。その時は迷わず頷けた。もし、今同じ問いを言われても迷わず頷けるだろう。特別思い出があるわけでもないが私は花が好きだ。野山に咲き誇る美しい花を見ると頑張れ!っと思う。
たとえ、今の世界が花の形をした人間に滅ぼされようとしていても___
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20xx年5月
私__|花里 サチナ《はなざと さちな》15歳中3。とりわけ頭がいいわけでも何か取り柄があるわけでもない、中高一貫の私立学校に通う極普通の一般人だ。中3女子が電車に乗って通学時間にボーッと雨を見て、あ、雨だと思っている。世間から見れば完璧に「脳天気」である。正直、うっせえわって言いたくなるのは私だけなのか。電車に揺られながら目を閉じてソッと友達の北中アイの好きな曲を口ずさむ。雨は好きだ。全てを洗い流してくれそうで好きだった。電車が駅に停車するさえ、大きく揺れて私は慌てて壁に手をつく。その時、皮膚が火傷したように赤くただれているのに気づいた。
「なにこれ……?」
電車をでると雨が私を濡らす。再び手を見ると、皮膚の火傷は綺麗さっぱり消えていた。
(夢だったのかな………?)
特に気にせずに私は学校へ向かった。下駄箱につくといきなり背中を思いっきり叩かれた。振り向くとやっぱりニッコリ笑顔のアイ。いつも通り地毛の茶髪が目立ってる。
「よっ、サチナ!」
「ちょっとアイ……めっちゃ痛い……。」
まあ毎回毎回やられてるので流石に慣れた。アイはいい子だけど加減ってものを知らない奴だ。力加減をしろと何回言えば分かるんだよ。
「あ、サチナ。タオルいる?」
「ありがとう?」
「なぜ疑問形?」
「さあ?」
疑問形を疑問形で返し更に疑問形で返す。言葉にしたら意味わかんない状況だね。アイから受け取ったタオルで髪や顔を拭くとアイの顔が青ざめていった。
「ちょっ、サチナ!その皮膚どうしたの!?」
「え?」
アイに顔を指差されて私は廊下にある鏡を見る。顔の皮膚が赤く焼け爛れているのが見えた。
「保健室行こ!」
アイに手を掴まれて半ば引っ張られる形で保健室に行く。アイに手を掴まれたところが酷く熱い。普段はそんなことないのに。アイはノックもなしに保健室の扉を開ける。
「せんせー!サチナが!」
「北中さん保健室はノックしてから……って花里さん!?」
保健室の日中先生が慌てる間も私の皮膚は焼け爛れていく。取り敢えず冷やそうと水を持ってきてそこに腕を浸すと焼け跡は嘘のように消えた。それを見た日中先生は瞬き二つ。暗い表情をした。それからスマホを取り出すとどこかに電話をかけた。
「ええ。そうです。0017です。」
切迫した空気を感じながら私は0017という言葉に青ざめた。噂でしか聞いたことないが0017は奇病にかかっている恐れのある者を病院に診察させるときのCODEのようなモノ。それが日中先生の口から発せられた。つまり、私は奇病患者として扱われる。
「花里さん、行きましょう。……分かってるよね?」
分かってる。ここで素直について行けば奇病患者として一生隔離されて過ごす。逃げれば政府に捕まったとき最悪その場で射殺。私は現実から目を背けるように窓の外を見た。さっきから降り続く雨は勢いを増していた。
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「水触無病です。」
無感情、無関心そうな医師が淡々と告げた。水触無病。水に触れていないと生きていけない奇病。触った人も水触無病になる。
「え……じゃあアイは!?アイはどうなったんですか!?」
「キミの場合は症状があまりでない時に触ったから大丈夫でしょ。宝条くん後はよろしく。」
無表情で宝条と呼ばれた医師は頷く。金色と赤っぽいグラデーションのオッドアイが目を引く。全体的に白髪だが先っぽらへんが灰色。何というかスゴい不思議な色合いだなとしか思わない。黒いタートルネックに白衣が似合う青年だ。
「…………|宝条 カエデ《ほうじょう かえで》。」
名乗られたのだと気づくのに約三秒。無口だから喋らないとか喋れないとかなのかと思ってた。
「わ、私は花里サチナです……。宝条さんですね……?よ、よろしく?」
疑問形になってしまうのはあまり受け入れたくない事実だからなのかもしれない。いや、名前の話じゃないよ?
「……ついて来て。」
宝条さんは振り返りもせずに歩き始める。向かった先にあったのは鬱蒼とした森だった。宝条さんは躊躇なく森に足を踏み入れる。私もその後を慌てて追った。その時、森の奥から赤髪の女の子が現れた。薄い銀色の目は爛々と光っている。
「おいカエデ!そいつは誰だ!」
「………。」
どうやら喋る気はないらしい。それでも構わずに女の子は喋り続ける。
「さては新入りだな!私は|海廼廻 ハナキ《うみのかい はなき》!奇病隊隊長だ!わっはっは!スゴいだろ!?」
「奇病隊……。」
奇病隊。|花人《かじん》と戦う奇病患者のみで構成された隊。あるとは聞いていたが17歳の少女が隊長?どうなってるの?
「花里サチナです……。」
「おどおどしいな!サチナ!ついて来い!カエデに任せてたら日が暮れる!」
「……そんなことない。」
一応小声で否定する宝条さん。しかし海廼廻さんには聞こえていないようだ。ついて来いと言いながら駆け出す海廼廻さん。私は慌ててその後を走って追った。
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「ちょっ、海廼廻さん……速い……もう無理……。」
「貧弱じゃな!ついたぞ!」
私は肩で息をしながら建物を見上げる。白い二階建ての建物。隔離病棟と言われる場所。想像していたよりかは意外に綺麗だった。外装は剥がれててもっと蔦が張ってるとかだと思っていた。
「ようこそサチナ!奇病隊へ!」
「……へ?」
あとがき
意味不明な終わり方、と思った人。作者もそう思います。
つまんないですか?つまんないですよね!分かりますよ!意味不明ですし伏線なのかよく分かんないですし!
きっとおそらく伏線は回収します。多分。自信はないです。はい。確証もないです。
それではまた。