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4話「王都」
「っし。それじゃ!いざ!王都へ出発!!」
この世界の移動方法は、徒歩、馬車、竜車、風魔法のみだ。
ということで、最初は徒歩で進むことにした。
「暇ですねぇ〜」
「歩いてるから暇ではないと思うんだが」
「違いますよ。何か…歩くのに飽きてきたんです!」
「…それは知らん」
そんな雑談を繰り返す。
そうやって歩いていると。
グルルルル
と。
何かのうなり声が聞こえた。
この感じ…
ヘッド・ゴアですね…!
やってやりましょうよ。
「**アイシクルアーズ**」
杖から放たれた50本の氷柱がヘッド・ゴアへ向かう。
「え?嘘…ですよね…?」
氷柱は、1本も。
当たらなかった。
「っは!突然変異体か?面白いじゃないか…アルト!!せーのっ!」
「**アイシクルアーズ・セコンズ 氷柱放射**」
氷柱放射とは、火炎放射の氷版だと思えばいいだろう。
「**ファイアリングアーズ!!**」
氷と炎は途中で混ざり合って。
氷が溶け、炎も少し威力が弱まり。
最終的に起こるのは…
水蒸気爆発。
バァァァァァァン!!!!!!!!!!!!!
激しい爆発がヘッド・ゴアを襲う。
「これでおしまい」
「なんですか…?これは…?」
「あー。国王がよく使うオリジナル技って言えばいいのかな?そんな感じの所」
そう。にこやかに言うと、2人は旅を進める。
「遅いですね…」
「そうだな…」
「ん?」
「**ウィンキングウーズ**」
「ちょ…うわあああああああああああ!?!?!?」
2人が急激に風で王都まで飛んで行く。
「はは!速い速い!」
「速いですけどぉ!!着地どうするんですかぁ!?」
「…あ」
「何も考えてないんですかぁ!?」
「なるようになれだよね」
「…神様、今まで僕を産んでくれてありがとうございました。そしてさよなら」
王都が見えてきて。
そのまま落下を始める。
「**ディフェンシングアーズ・セコンズ 弾性集中バリア**」
落下地点に弾性のものが展開されて。
2人はバウンドして何とか助かった。
「っはぁ…危ないですねぇ…」
「王都に来たってことで国王をぶっ殺す!」
「何言ってるんですか!?」
「………**ウィンキングウーズ・セコンズ ウィンドブレード**」
「…!**ディフェンシングウーズ**」
「招かれざる客…でしょうかね?グルトさん」
「っは。シュルト。クルシア家に情でも移ったか?」
物陰から彼が姿を表す。
彼の姿は、狼。
獣人だろうか。
「移ってませんよ。もうもともとそちらの王家にあったものでもないですし。最初からクルシア家にしかありませんんよ」
「ここで堂々と宣戦布告をするか…いいだろう。ぶちのめして裏切り者がいましたって報告してやるよ」
僕はいつも…
守られてばっかで。
そんなの違う…!
僕もやらなきゃいけないんだ…!!!!
「**彩りを作れ。数々の精霊!炎の精霊!私に力をお貸しください。ファイアリングウーズ・セコンズ 火炎放射+α!」
炎の塊がグルトの前方。後方に設置される。
集中バリアでは片方しか防げない。
それといって通常バリアでは完全には塞ぎ切れない。
つまり…
絶対に当たる。
「**ディフェンシングウーズ・セコンズ 絶対防御2方面展開**」
炎の塊の方向に、集中バリアのようなものがどちらにも展開されて。
少しだけの火の子を残して、完全に塞ぎ切った。
「甘いんだよ。少しひねっただけの上級魔法じゃよぉ。セコンズをもっとうまく使えないのかぁ?まだそんなガキだもんなぁ。無理に決まってるか」
「ちゃんと周り見ろよ」
シュルトが自身の手に持っていた氷の剣でグルトの背中を突き刺す。
さっきの精霊の詠唱中に…
「**アイシクルウーズ・セコンズ 近接攻撃」を詠唱していたのだ。
「お前の負けだ。グルト」
「…はは…さすが王国随一の魔法使いってとこだぜ…」
グルトは意識が朦朧になりながらその場に倒れて。
意識を完全に失った。
5話次回予告
「よう。俺様はグルトだぜ」
「シュルトです」
「なぁシュルト」
「なんです?」
「国王への報告って既に終わったか?」
「昨日のうちに終わらせました」
「よし。俺様が敵を10体倒したって伝えといてくれ」
「誰が伝えますか。そんな偽情報。次回5話「王都からの永久追放」お楽しみに」
「伝えろよぉ!!」