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余命半年、君に嘘をついた
貴方がこれを読んでいるということは、私はもうこの世にはいないということですね。
突然いなくなってしまってごめんなさい。
ここで全て説明するので許してください。
3年生の4月、余命宣告を受けました。
余命は半年。
ずっと憧れていた大学生活を送ることも、高校を卒業することすらできない。
そんな現実に打ちのめされて、絶望しました。
「もう、今、死んでしまおう」
そう思っていた時に出会ったのが貴方でした。
何もかもに絶望して生きる理由を見失っていた私に、貴方は手を差し伸べてくれました。
貴方と過ごした時間は、とっても幸せでした。
人生で最後の体育祭。私は見学で、遠くから見守ることしかできなかったけど、お昼には貴方と一緒にお弁当を食べることができてすごく嬉しかったです。
最初で最後の海。水をかけあって、2人ともびしょびしょになったのはいい思い出です。
定期テスト。ずっと大嫌いだったけど、今年のテストだけは、すごく楽しかったです。高得点を取れなくても何の問題もなかった私は、よく勉強をサボって貴方の似顔絵を描いていて「ちゃんと勉強しなさい」って貴方に怒られてたっけ笑
あの時没収されたノート、結局返してもらえなかったな。
そして、あの日。
私は、貴方の目の前で倒れて、病院に運ばれました。
目が覚めたときに貴方が横にいたときは、全て知られてしまったかと思ってすごく怖くなったのを覚えています。
だけど貴方は何も知らなくて。
私が「ただ疲れてただけだよ」と言って笑うと、貴方は優しい微笑みを返してくれました。
それでも勘の鋭い貴方の事だから、重い病気が隠れていることに気付いていたのかな。
貴方は突然私の手を強く握って、私のことが好きだと言ってくれました。
その言葉を聞いて、貴方の真剣な顔を見て、すごく嬉しくなりました。
でも私は…
「ごめんね」
と、一言だけ。
そして私は、追い打ちをかけるように次の言葉を口にしました。
「もう、友達っていう関係も終わりにしよう。もう私は、貴方には会わないから」
そう言って、貴方を突き放しました。
貴方の泣きそうな顔を見ているのがすごくつらかった。
本当は、本当は‥‥
私も貴方が好きでした。大好きでした。
ずっと傍にいて、隣で貴方の笑顔を見ていたかった。
もっといろんな話をして、いろんなところに行って、たくさんの思い出を作っていきたかった。
でも私には、もう時間がなかった。
倒れたことで、自分の命の限界を悟ったんです。
これ以上貴方と一緒にいたら、死ぬのが怖くなる。死に向かっていく私を、貴方にだけは見られたくない。貴方を、悲しませたくない。
だから私は、貴方を…
もっとうまいやり方があったんじゃないかって後悔しかなくて、貴方が病室から出て行った後、私は声を押し殺して泣きました。
涙が枯れるまで、ずっと、ずっと。
あぁ、ダメだな。涙が止まらない。
ねぇ、あの時貴方に全部伝えてたら、貴方はどうしてた?
「最後までずっと一緒にいてほしい」って言ったら、私の傍にいてくれた?
今となってはもう確かめようがないけど、あの世で会えたら、教えてください。
貴方はきっと、私以上にいい人に出会えるから。
ずっと笑いあっていられる、そんな人に出会えるから。
私はどうしようもなく貴方のことが大好きで、今もすごく会いたくて胸が苦しいです。
本当は私のことをずっと忘れないでいてほしいです。死ぬまで私のことだけを想っていてほしいです。
だけどそれじゃあ貴方は幸せになんてなれないから。
私のことなんて早く忘れて、次の恋を始めてください。
過去にとらわれず、前を向いて歩いて行ってください。
貴方は私の最愛の人です。
今までも、これからも、ずっと。
しわしわになった貴方をこっちで待ってるからね。
またね。
新年一発目の小説がこんな悲しい話に…
結局年越しとは何の関係もない話になったしね。
まぁ今年もゆっくりやっていくのでよろしくお願いします。
ではまた。