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青春を探す旅『第二話』
「おはようございまーす!」
「おはよー!」
「おはー!」
朝。学校に着くと、もうたくさんの人がいた。大星と2人きりのわたくしはなんだか居心地が悪くて、早足で教室に向かった。
「中川先生。おはようございます」
「おはよう。藤宮。」
わたくしはどうしても中川先生のこのテンションについていけない。大体の先生はこんな軽くない。
「あっ!牡丹!おはよう!」
「紫。おはよう。今日も視線を感じるわね…」
「今すぐ処分しましょうか。牡丹様。」
「やめなさい。」
わたくしはすぐに処分しようとする大星を宥める。でも、視線を感じて居心地が悪いのは事実だわ。学校だとわたくしのことを「お嬢様」ではなく、「牡丹様」と呼ぶのは入学した頃からのお約束。
「席に着けー」
中川先生の大きな声でみんな静かになり、自分の席に戻っていく。わたくしは元々席で大星と喋っていたから話をやめてスッと前を向いた。
「一時間目は歴史だぞ〜!今日は江戸時代だ。まず、江戸時代の始まりは…」
「俺の先祖の榊原康政ってやつが活躍したんだぜ!」
「ん?関ヶ原の戦いの話をしようと思ったんだが…関ヶ原だと大して活躍してないことないか?」
「戦っただろ!」
「家康の息子の秀忠と遅刻したじゃないか」
「だが…」
榊原さんと中川先生は歴史の時にいつも言い争っている。大体中川先生が正論である。
「さて、関ヶ原の戦いというのは……………」
長いなぁ。わたくしは歴史が嫌いなわけではない。ただ中川先生が好きな方向に脱線していくから嫌なのよ。今だって推しの石田三成の良さを語り続けているわ。
「先生〜!脱線しすぎー!」
美澄さんの一言で中川先生は石田三成から抜け出したようだ。今は大阪夏の陣の話を始めた。これも長くなるのかしら。
「あっ!チャイムなったー!よっしゃおわりー!次理科実験やー!」
チャイムが鳴った途端男の子たちが騒ぎ始めた。うるさいわね。
「これで終わりまーす。礼!」
「ありがとうございました!」
わたくしはすぐに教科書を片付けると、隣の大星に話しかけた。
「今日も中川先生は脱線したわね。次は実験よ。中川先生の話が長くなって実験出来ないとかないといいのだけれど…」
「そうですね。あり得ますね。そんなこと。」
大星と話していると自然と楽になる。長年の付き合いだからなのかな。
はぁー。疲れた。ゴロゴロしながら書いてるのですけどね。