汚れ狂った世界で
編集者:Mako
この世界では生まれた時から一人一人ひとつの「能力」を持つ。
例えば、動物に変身したりできる能力、透明化できる能力など。
……ところが、最近、“生まれ持った能力が使えなくなった”という者が多数現れた。
そこからはすぐだった。この世界の住人全員、能力が使えなくなったのだ。
例外は、主人公、ユウだった。
ユウの能力は、他人の能力を強化する能力だった。
ユウは、能力が使えなくなった、と言ってきた知り合い──名をマオと言う──に、自身の能力を使った。すると、マオは能力が、1時間だけ、使えるようになったのだ。
ユウは、「自分の能力は他人の役にたつ」と浮かれ、同じく能力が使えなくなったと言った母と父に、自身の力を使った。
だが、──能力が使えるようになり、1時間能力を使って遊んでいたマオが、翌日亡くなった。
仲の良かったマオの死に寂しい思いを抱いた更に翌日。
両親が死んだ。
ここで、泣くより先に確信した。
確信して、絶望した。
自分の力を、能力が使えなくなった者に使うと、その人は死ぬ──と。
両親が亡くなってから、1人の大人がユウの家を訪れた。
「ワタシに能力を使ってくれないかい?」
大人はそう言った。──ユウはそれを断った。だって、使ったら死なせてしまうから。
「お願いだ!!頼む、使ってくれぇ!!」
あまりの必死さに怖くなりなんとか逃げたが、逃げれば逃げるほど、何故かユウを追う人数が多くなっていた。
そこを助けてくれたのは、スウォというユウと同い年の少年で……
狂った世界を救うために走り回る、少年たちの話。
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