心からの祝福

編集者:ホットケーキ
「死刑の決まった人間の思考データを取る」 これは、今最重要とされている課題であった。 全ての人間の救済を願う宗教団体、しかし裏の顔は脱獄のアシスト、指名手配者の国外脱走の手助けなどを行う団体「ハピネス・ピースズ」により、死刑囚の脱走率が70%を越えようとする今、ある心理学の研究者がこう言った。 「死刑の決まっているもの特有の脳波がわかれば、犯罪者の特定が可能である。」 脱走死刑囚による事件の数々、見つからないハピネス・ピースズのメンバー、その他もろもろにより治安が急激に悪化していた日本で、その案は唯一の希望だった。 これは、通称「貢献死刑人」に選ばれた、1人の少年の物語
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