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水みたいに
水のように生きていたい
私の人生は、散々だった。
父の転勤が多く、学校を転々とした。
その中のどの学校でもなじめなくて。
いじめられた。
頭もさほど良くなかった。
親の愛情も、妹に注がれた。
私の人生は、土みたいだ。
人の足場になるだけ。
そして、土が、私がいないと生きていけないくせして、服に着いたら「汚い」と洗われて。
利用するだけ利用して。
あぁ、水に、なりたかった。
水は土と同じで人生に必要不可欠で、それでもって、土みたいに利用されない。
そりゃあ、雨が嫌いな人はいるだろう。
でも、考えてもみれば、水と土、どちらが好きかと聞かれて、土と答える人はそうそういないだろう。
それだけ水は皆に愛されている。
水は何にでもなれる。
固体にも、
液体にも、
気体にも、なれる。
水はどこにでも行ける。
海にも、
陸にも、
空にも、行ける。
私と、真逆で、憧れの、存在。
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ある日、近くの、綺麗な川に行った。
数人の人が、遊んでいる。
気持ちよさそうに、泳いでいる。
もう少し奥の、誰もいない、深い所へ行った。
靴を脱いで、足を水に付けた。ヒヤリとしていて、気持ちいい。
少しずつ、奥へ、奥へ。
数歩進んだ時、足が陸につかなくなった。
水に潜った。
このまま、水と一体化できればな・・・
そんな事を考えていたら、息が苦しくなった。
でも、上がりたくなかった。
このまま水と一緒にいられたら、水になれる気がした。
翌日、私は川の底にいた。
・・・あとがきに書くことないわ!
何となく、水っていーなーって感じで書いたからふわふわしてるわ。