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エレクロ 本編 第27話「鼓動する命運」
4期エレクロOP曲
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※イヤホン推奨※
※フルで約4分40秒あります※
《お知らせ》
この話から、ネタバレになりそうなことが多くなりそうと判断したため、
最初の方に表記してあった「主な登場人物たち」を、
最後にクレジットのようなイメージで表記することになりました。
**本編 第27話「鼓動する命運」**
風に揺れる髪と凛とした顔立ちをした青年を前に、
レッドたちは一瞬、声を失った。身長はレッドと同じくらいだろうか。
どうも端麗な容姿が少しばかり気になる。――イケメンだった。
その青年は、スキルスーツを身に纏っている。
レッド「.....き、君は....」
?人「面と向かって話すのは、これが初めてだな」
その青年は、実に淡々とした口調だった。
涼しげな声とともに発せられる言葉は、愛想がない。
年齢も、きっとレッドたちと同じくらいのはずなのに。
気になることが山程あるが、レッドは彼の左手の紋章に目を向けた。
そして、先程の彼の動きを思い出しながら言う。
レッド「....あの感じからだと....君は、雷のエレメンターなのか....?」
?人「左様で」
レッド「....とにかく、ありがとう。助かったよ」
?人「そうか」
その青年は異常な程に落ち着いていた。
緊張も、恐怖している様子もない。
――どうしてだろうと考えていると、レイラが切り出した。
レイラ「ね、ねぇ。2人のこと、忘れてない?」
レッド「あぁ....っ、そうだったな。大丈夫。忘れてないよ」
エルナ「その、エレメンターとかって.....」
レッド「奇妙なものを見せちゃったな....でも、気にしないで」
エルナ「けど〜....」
レッド「本当に大丈夫だから。エルナはフランを連れてってあげて」
フラン「.......」
エルナ「....っ、わかった。じゃあ、またあとで」
一般人であるエルナとフランがいては、少し都合が悪いため、
エルナにフランと、別の場所へと行ってもらうことにした。
その間、フランは何の素振りも見せなかったが、
エルナが何故か心配そうに話していたのは、少し引っかかった。
レイラ「あぁ〜、行っちゃったー」
レッド「まぁでも、まさかこんな所で|仲間《エレメンター》と出会えるなんてな」
?人「....仲間、か。思いも寄らないことを」
レッド「でも、君がここにいるってことは....何かあったの?」
?人「それはお前たちもわかっているだろう。異変だ」
レイラ「へ?」
レッドは顎を撫でた。思い返せば、薄々わかっていたんだ。
学年旅行に来てから――特に、あの霧。絶対に自然現象ではない。
レッド「....まぁ、考えてみれば、色々と....」
?人「わかったようだな。ならもう会話は不要だ。俺は戻る」
レッド「ああ、ちょっと!」
?人「....なんだ」
レッド「つまりは、異変ってことだろ...?
確信はなかったけど、あの獣と、君が来たことで確信がついた。
....だから、同じエレメンターとして、名前が知りたい。
それに、今後も一緒に行動するかもだろ! 一緒に来てくれないか」
すると青年は、こちらをじっとを見つめる。
獣を討ち取ったときの動きは見事だった。この人となら、
きっとやっていけると思ったから、レッドはそう話しかけた。
そうして、帰ってきた言葉は――
?人「笑わせるな」
レッド「....え?」
レイラ「....むぎゅ?」
?人「あの数の程度の獣も対処できないエレメンターに、付いてこいと?」
レッド「そ、それは....」
?人「それ以前に、たとえエレメンターである人間だったとしても、
結局人間が起こす行動の発端は、〝善意〟によるものではなく、
“欲望” という名の〝悪意〟が原動力なんだろう?」
レッド「それはちがっ....!」
レッドは言い止めようとしたが、次の瞬間、
彼は雷のエレメンターが持つ神器――
『神槍』をこちらに突きつけて言い放った。
?人「所詮、人はみな欲望の塊でできた生き物だ。
少し頭が賢いだけの、ただの獣にすぎない!」
レッドたちは、彼の圧に押されたまま何も言えなかった。
しかし、その言葉には底しれない説得力が感じられた。
レッド「.....、、」
レイラ「.....あ....あわわ....」
?人「わかったか、俺は戻らせてもらう」
そして青年はそう言い残すと、森の上へと姿を消した。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
あの青年との出来事を終え、
レッドとレイラは学年の人たちと離れた場所へ移動した。
2人は設置されていたベンチに座り込み、レッドは地面を眺めている。
レイラ「あの人....行っちゃったね」
レッド「そう、だね」
レイラ「....やっぱり、気にしてるの?」
レッド「....ん....なんだよ、レイラは急に大人しくなちゃって」
レイラ「そうかな〜。でもレッドが元気ないと、私も元気なくなっちゃうかも」
レッド「....ごめんな。気を遣わせて」
すると、レイラは手を広げ、
膝元をポンポンと叩きながらこちらに向かって言った。
レイラ「そしたら、私が甘やかしてあげよっか〜?」
レッド「....何をだ」
レイラ「見ればわかるでしょ〜。早く横になりなよ。ほら」
レッド「....下心がある....」
レイラ「女の子がせっかく膝枕してあげようと思ったのに〜。釣れないな〜」
レッド「....気持ちだけ受け取っときますよ」
レイラ「じゃあ、頭撫でてあげる〜」
レッド「.....今じゃない」
レイラ「....うぅ....私に触られるの....いや....?」
レッド「........逆にレイラにしか触らせないけど」
レイラ「ふぇ...っ!」
??「あぁ、いたいた」
しばらくすると、ひどく赤面するレイラを横に、
聞き覚えのある声が背後から聞こえてきた。
そうして姿を顕したのは、神獣のフレイとミズリー。
フレイ「数日ぶりだな」
レッド「あ、にしてもこんな公衆の面前で姿出していいの?」
ミズリー「一般人には見えないから大丈夫よ」
フレイ「あまり表には出ないのが一般的なんだが....
今回は少しお前たちに用事があって特別に、だ」
ミズリー「でもレイラは何で顔が赤いの? 熱かしら」
レイラ「赤くないもん....っ!!!」
ミズリー「ほらもっと赤くなった」
レイラ「....〜っ」
フレイ「それで、だ。せっかくの行事だというのに....話がある」
フレイは真剣な眼差しで2人を見つめる。
そして、重たい口を開くように話し始めた。
フレイ「雷のエレメンターと会ったそうだな」
レッド「そうだけど....フレイたちが
エレメンター全員のことを知ってるんじゃないの?」
フレイ「いや、我々は各自が選定したエレメンターにしか干渉できず、
神獣同士でも、常に互いを認識しているわけじゃないんだ」
レッド「つまり、雷のエレメンターの人物については知らない、と」
フレイ「そうだ。|雷の神獣《あいつ》からも、何も言われてなくてな....」
レッド「ちなみにだけど、ここで異変って....本当に起こるのか?」
ミズリー「それは....正直、全然読み取れないの。
ただ、何となく異変の気配がしたから、
組織についてここで説明しておこうと思って来たのよ」
レッド「なるほど....確かに、俺たちは全く知らずにいたな」
フレイ「そうだな。だからこの場を借りて説明させてもらう」
---
**《神獣たちによる要約》**
♦異変を起こしている組織の名は【ゼノカディア-XenoCadia- 】。
♦存在は人類が現代までに繁栄した初期の頃から確認されている。
♦ゼノカディアについての核心的な正体や目的等は一切不明。
♦当然ゼノカディアの存在は一般社会に認知されていない。
♦ゼノカディアの組織は、
『幹部』
『戦闘部』
『情報・解析部』
『医療部』
『無所属(その他)』
で構成されているが、『幹部』と『戦闘部』が大きな力を持つ。
♦組織を構成する人数は膨大なものとされているが、
実際には [ |No.《ナンバー》 ] という称号を持った戦力上位15名が
表に出たり、異変を起こしたりしている。
ナンバーはその人の戦力によって格付けされ、偉さではない。
数字は上から[ No.1 ] 〜 [ No.15 ] の順。
また、ナンバーを持つ者は『|闇傑《あんけつ》』と称される。
♦闇傑の中では1番下にあたるの [ No.15 ] でも、
その戦力はランク〈C〉に該当していると考えられる。
♦闇傑のナンバーは必ず、目に付く衣服などのどこかに書いてある。
♦歴代エレメンターと今現在まで敵対してきたが、
ゼノカディアのメンバーは、何故か《《`存在当初から変わっていない`》》という。
♦ゼノカディアのメンバーは皆、『|託式術《ギフト》』という特殊能力を持つ。
ギフトの種類は人それぞれだが、本来人間はそのような力を持てないのに、
なぜそういった力を有することができているのかは不明。
---
フレイ「こんな感じだな」
レイラ「ほわわぁ....」
レッド「待てよ。そういえば、あのエリックとかっていう人....
[ No.7 ] っていう文字があったような....」
ミズリー「いきなりそんな強敵と戦ったのね....」
レッド「けど、歴代エレメンターって一体どれくらい続いて....」
フレイ「これもまだ言ってなかったな。
いわゆる君たちは、〔第5代〕エレメンターにあたる。
そして《《〔第4代〕が死んだのは、今から1000年前》》だな」
レッド「1000年....でも、組織のメンバーが変わらないって....」
ミズリー「そこなのよ。例え〔第1代〕〔第2代〕〔第3代〕のときには
まだいなかったとしても、〔第4代〕にはいた人物の
生命の活動終了が感じ取れない....つまり、生きている。
だから少なくとも、1000年は生きていることになるの」
レッド「人間なのか....? でも神獣は相手がどんなやつか知ってるってことじゃ....」
フレイ「一応そういうことにはなるんだが....
今も生きてるというのは我々の観測上であり、
実際に目で確認したわけじゃないため、あくまでも可能性なんだ」
ミズリー「そう。だから、今も必ず生きてるっていう保証はないの」
レッド「わ、わかった....本当に謎だらけなんだな」
フレイ「たくさん話したが、俺たちも不明確なことが多くてな」
ミズリー「いくら神獣でも、神代と違って現代では衰退してるからね....
全知全能ってわけじゃないの。ごめんね」
レッド「....いや、色々と教えてくれてありがとう」
ミズリー「ええ。でも、念の為これからは気をつけてね」
フレイ「雷のエレメンターにもよろしく伝えてくれ」
ミズリー「それじゃあ、私たちは一旦ここで戻るわね」
レッド「うん。またいつか」
そうして、神獣は光の中に溶け込むように姿を消していく。
しかし、その中でレイラは悲しそうな顔を浮かべていた。
レイラ「.......」
レッド「レイラ? どうしたの、そんなしょんぼりしちゃって」
レイラ「....だって....」
レッド「うん?」
レイラ「....学年旅行、楽しみにしてたのに....」
その声にはいつもの元気が全くなかった。
穏やかでもなく、声の抑揚すらも感じ取れない。
レッドはそれを聞いて少し考えてしまった。
レイラが――実際にどれほど楽しみにしていたことか。
そんな彼女を前にして、レッドは優しく話しかけた。
レッド「大丈夫だよ」
レイラ「....?」
レイラは戸惑いを隠せないようだった。
しかし、レッドは微笑んで続ける。
レッド「今回の学年旅行はお預けになっちゃうかもだけど....
俺が今度、旅行に連れてってやるからさ!」
レイラ「....!」
レッド「だから、そんなに悲しまないで」
すると、レイラはベンチから立ち上がりこちらに詰め寄り始める。
そうして前かがみで指をレッドに向けながら口を開いた。
レイラ「絶対だよ?」
普段ならこんな時に、グイグイと押しかけてくるレイラが、
今回はどこか、いつもより緊張でもしているかのように感じられた。
レッド「ああ。わかってる」
レイラ「.....っ、、っ」
そして、レイラはその場を急いで去っていってしまう。
この時の彼女は、実にぎこちない様子だった。
まるで、何かを隠しているかでもしているように。
レッド「あれ、ちょっ....!」
去ってしまったレイラは、両手を強く握り合わせ、
曖昧な感情に胸を熱くする。
それと同時に、無意識に心拍数が上がっていた。
レッド「ふぅ、あれは喜んで....くれたのかな?」
レッドは去っていったレイラの背中を見つめる。
しかし、そのときの彼女の違和感に、気づくことはなかった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
カラミティアルランドの森林エリアを一望できる展望台。
その上に、彼――雷のエレメンターが風に揺れていた。
?人「....全く、どこまで呑気なんだ。あいつらは」
その青年はレッドたちと出会ったあの時を思い出す。
ともに行動をしようとしなかったことに、後悔はない。
ただ、今回感じる異変の気配――
それは、何かが複雑に絡み合った異様な雰囲気を放っている。
?人「本当に面倒なことになりそうだ」
彼はこの時、エルナとフランのことを思い返していた――。
**本編 第27話「鼓動する命運」 終わり**
《今回の出演》
レッド・フレイア
レイラ・アクランド
エルナ・エヴァレット
フラン
?人
フレイ
ミズリー
〜おまけ〜
作者
「さぁついに雷のエレメンターがちゃんと出てきましたね!!」
レッド
「果たしてあれちゃんとした登場に入るのか....?」
レイラ
「むぎゅ。にゃー」
エルナ
「レイラちゃん、、、??」
レッド
「顔は見れたけど....ちょっと冷たかったなぁ」
エルナ
「でも結局〜、名前教えてくれなかったみたいだね」
レッド
「雷も出てきたし....あとは風のエレメンターを待つだけ、か(メタ発言) 」
作者
「ギクリ、、、あまりそういったことはここで言いたくないんですが....」
レイラ
「早く登場させないと作者をハンバーグにするぞー☆」
作者
「あなたは本当にしかねないので絶対にやめてください((((((事実 」