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第二話 不思議な板と遅刻のプロ
キンポウゲ
……。
神様、苦しい時だけ神様を頼るのは良くないなとは思うんだけどさ、一個だけ教えて欲しい。
「不思議な板はどこにあるの!?」
私は、不思議な板を当てにすることにしてから、えまちゃんの記憶を辿った。どうやら、机の上に置いたらしい。私は早速机の上を見た。……ない。なんで!?私は机の上を二度見、三度見、四度見……。何度も見た。それでも見つからない。
えまちゃんの記憶には確かに机の上に置いてあるのに……。私の顔がサァーと青ざめていく。不思議な板を頼ろうって時に、まさかそれが見つからないなんてだれも思わないよね!?私の頭の中で、不思議な板作戦 the endという文字がチカチカ点滅する。いや、まだ諦めちゃダメだ!!うん、もう一度見てみよう。
今度は時間をかけて、丁寧にゆっくりと見た。
……どんなふうにみようが何度見たって机の上にないのが事実だ。不思議な板は諦めきれないけれど、諦めるしかない。……うん、きりかえよう。
私は、他に何か使えそうなものがないか詰め込まれた記憶を思い出していく。えっと、七瀬えまでしょ、朝ごはんでしょ、学校でしょ……。
学校!!遅刻しちゃう!!私は反射的に腕時計を見た。遅刻しそうな時に残り時間を確認するのは遅刻常習犯の基本だよね。(残り時間を確認するこの時間を登校時間に当てるべきなんだろうけど)
時計を見ると、長い針が4、短い針が8ら辺を示している。ええと、確か8時半までに教室で席についてないといけないんだよね。
残り時間、10分!!!
私は残り時間を確認するとえまちゃんの記憶を辿る。家から学校まで徒歩で15分かかるらしい。よし、間に合う!!
私は急いで家を出ると、猛ダッシュで学校へ向かった。まわりの景色を楽しんでいる暇はない!!景色が次々とうつりかわっていく。
しばらく走っていると、目の前に大きな建物が見えた。これがえまちゃんの学校らしい。おっと、ここで急いで門を通るのは遅刻のプロとして言わせてもらうけど、大変よろしくない。遅刻しそうになったことまで隠して何事もなかったかのように振る舞うのがプロだ。急いで門を通ると門を見張っている生活指導に呼び出されてしまう。
そうならないように、私は裏ルートがないか門を通る前に学校に関する記憶を確認する。ええと、四年連続皆勤賞じゃなくって、道中のパン屋さんが潰れたのもどうでもよくて……。
まずい!!えまちゃんが優等生すぎて裏ルートについての情報が一つもない!!
こうなったら強行突破だ。後で生活指導に呼び出されることは確実だが、仕方ない。ごめんね、えまちゃん!!
私は精一杯力を振り絞って、全力ダッシュで校門を抜けていく。途中、おそらく生活指導であろう先生のおい!!戻ってこい!!という怒鳴り声が聞こえたが、聞こえない聞こえない。
よし!!校舎に入った!!このまま教室までダッシュだ!!
学校のルール代表『廊下を走るな』を見事に破りながら私は教室まで向かう。
あっ!!2ーAの表札!!教室が見えた!!間に合えー!!
私は勢いよくドアを開けてすぐに時計を見る。8時30分ぴったりを示していた。よし!!間に合ったぁ!!セーフ!!えまちゃん、5年連続皆勤賞は守ったよ!!
私は急いで席に着いた。席に着くまでが遅刻のプロの鉄則だよね。
そうして、朝のHRが始まった。どうやら朝、校内や通学路を走って登校した大馬鹿者がいたらしい。
みんなの視線が、私に集まる。
……私は何も知らないよ?
先生はそんなエマの白々しい顔を見てこういった。
「ああ、そうだ。七瀬、生活指導の先生がよんでいたぞ。後で職員室に行きなさい。」
職員室に呼び出されたエマはこってり怒られ、エマの努力は虚しく、今回のことは遅刻扱いになったとさ。
……とほほ、えまちゃん、ごめんよ。
今回はほぼ、エマちゃんの遅刻回避の話になってしまいましたね。
スマホは思っていたより書けませんでした(前回あれだけ言っていたのに!?)
次はちゃんと物語が進むのでご安心ください。
それでは!