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あの花の名を、僕は知らなかった
今度はバンプオブチキン「花の名」をテーマにしてやりました。
5分じゃ読めないかも…すみません!
僕は学校の裏であの花を見つけた。
あの花との出会いはここからだった。
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下校時間が来たので帰ろうとしたとき、窓の奥から何か光るものが見えた。
何かはわからない。でも見なきゃいけないと思った。
その場所に行ってみると、そこには綺麗な花があった。
光を受けて、露が光っている。
初めて見た花で、とても綺麗な色だ。
サーモンピンクというのだろうか。
なんていう花なんだろう。
その花の花びらが落ちていたので、拾ってノートに挟んでおいた。
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僕の頭の中はずっとその花のことだったと思う。
あまりお腹も空かないし、勉強も上の空。
夢の中にもあの花は出てきた。
あの花はなんなのだろう。どうにかして突き止めたい。
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僕は翌日、図書館に行った。
「花の調べ」
「図鑑 植物」
「花の研究」
などなど…花に関係する本をたくさん集めてきた。
かたっぱしから目を通していく。
でも、これに意味はなかった。
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どこにも、載っていない!
既に二時間ほど経過している。
お母さんが「千秋〜!」とか叫んでるかもしれない。
でもこんなに本がある中でどこにも載っていないというのは想定外だった。
グーグルレンズで花びらの写真を撮って調べてみたけれど、形が違かったり、色が違かったり…
ひとまず、帰ることにしよう。
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もう一度あの場所に行ってみたが、もうあの花はなかった。
さらに謎が深まるばかり。
ひとまず集中して、あの花のことは考えないようにする。
ことん。
消しゴムが落ちてしまった。
もうまん丸になって小さくなった消しゴム。
そろそろ引退か。
拾おうとする手に、もう一つの綺麗な手が重なった。
見上げると、クラスの中での不思議ちゃん、桜井 伊吹(さくらい いぶき)だ。
「ど、も。」
「………」
無言で姿勢を元に戻してノートを取り始めた。
よくわからないやつ。
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下校時間。
「ねえ、千田さん」
「………なんすか
また話しかけてきた、桜井め。
「妖花って知ってます?」
「……あやかってだれすか」
「人じゃないです。妖しい花と書いて妖花と読みます。」
「へぇ。知らないけど。どんなやつすか」
「乾鮭色…サーモンピンク色の花で、とても綺麗なんです。」
「……知ってる。」
「大変です。それを知った人はだんだん人間として機能しなくなってしまうんです。」
「は?ふざけてんの?」
「ふざけてません!」
急にムキになって。なんだこいつ。
「ま知ったこっちゃねぇわ。じゃな」
「っつ…」
ふざけてない彼女が何を伝えようとしてくれたのか、あとでわかることになる。
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数週間後、クラス、というか学校全体がある話題で持ちきりになった。
「桜井伊吹が消えた」
は?なんだよそれ。
「桜井伊吹が、五月十六日から行方不明なんだって!家にも帰ってないらしい!」
え、僕がなんかしたみたいじゃん。
僕たちがちょっと喋ったのは五月十五日だから、他の人から見たら一番怪しい。
彼女が消える前に残したこと。
「妖花」の存在だ。
妖花と桜井には必ず関係があるんだろう。
机を開けると、あるものがあった。
メモだった。
「こんにちは。伊吹です。
私は、普通の人じゃなかったんです。
妖花だったんです。
でも、妖花は不老不死のため、私は永遠にあそこ…今では学校の裏に生えていたのです。
私は多くの人を魅了します。そのため、私に心を奪われて命を無くす人も何万といました。
でも、私の好きな人にはどうしても亡くなって欲しくありませんでした。
私は、自殺することにしました。
人間の姿で自殺することはできます。
でも、あなたに話しかけられ、しかも命を救えたので私は万々歳です。
桜井伊吹より」
おい、ちょっと待て。
好きな人って。
僕かよ。
「畜生…桜井…先に逝っちゃうなんてズリィじゃねえかよ…」
僕の目から出た露は、あの日とっておいた花びらに落ちた。
あなたの心に刺さったなら私も万々歳です。
読んでくれてありがとうございます。