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Level 0 【ロビー】
…
ここはどこだろう。
壁は黄色く、カーペットはやや湿りっぽく感じる。天井の蛍光灯は「ブーン」と耳障りな音を出している。
どこを見渡しても、終わりが見えない。まるで迷路みたいだ。
目の前に見える景色に、感動と絶望を覚える。
事の発端は、とある動画配信サイトで、こんな動画を見たことだった。
『開け!異世界への道!?誰でも簡単にできる異世界へ行く方法!』
再生回数は5回ほど。アカウント自体の知名度も低く、正直信用していなかった。
けど、やっぱりいつになっても童心は忘れられない。その異世界が気になってしまった。
動画でやっている手順に従って準備を進める。
その動画の最後に、
「あとは壁に向かって勢いよく走るだけ!この動画では異世界の様子は取り上げないけど、気になるよって人はぜひ自分で確かめてみてね!」
と言っていた。
これが嘘だったら最悪だな、とか思いながら深呼吸をして、壁に向かって走った。
ぶつかる。
そう思った瞬間、視界が歪んで、体から力がなくなった。
そうして、今に至る。
ここがどんな所だとか、何があるかとかなんて誰も分からない。
けど、1つだけ言える事がある。
ここが本当の異世界だってこと。
** 正真正銘の、“Backroom”だってこと。**
* 終わりの始まりへようこそ。放浪者よ。*
Level0 ロビー
ここに資源や食料はありません。カーペットが湿っていますが、そこに染み込んだ液体は水ではないので、摂取は推奨されません。
エンティティは存在しておらず、他の放浪者に出会うこともできません。そこにあるのは孤独だけです。
一部の人達は、黒い人形のようなものがいたと証言していますが、それは幻覚によるものだと言われています。
永遠と続く迷路の中で、出口を見つける事はできますか?
では、良い旅を。