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最終話 今は
2人の最期を最後まで見届けてね。
待ってる。病気を治してくれるのを。
でも、はなこはずっと疑問を抱いていた。
どうして人を未来に連れて来ていたのか。
明日香と仲が悪そうだったのは無理やり連れて来ていたから?
かさね「八川さん?」
ふと気付くとかさねが顔を覗き込んでいた。
はなこ「っ…///いやなんでもないです。」
『私、八川さんの事好きだよ?』
あの言葉を思い出すと、いつであれど心臓がドキドキする。
……あれは、友情的にだったのかな?
はなこ「七浦さん…一昨日の…その……」
かさね「一昨日の?あー…えと…あれ?」
はなこ「その、それ…どういう意味だったのかなって……」
かさね「…なーんだと思う?」
イタズラな笑み。やっぱりドキドキする。
はなこ(私、七浦さんが好きなんだなぁ…)
はなこ「うれ…しいのは………恋愛的……か…な、…」
かさね「答えはねー」
胸が苦しくなってくる。これで違ったらどうしたらいいのだろう、と。
かさね「私が死ぬ時。」
はなこ「…あ…」
あ!と、それではなこが思い出す。
はなこ「そ、そうだ!私が七浦さんの病気を治すって話!」
かさね「あーね!八川さんに出来るかなあ…?」
はなこ「…で、出来る!出来ます!!」
かさね「楽しみ。」
そして、病院ができた。
なにか手助けがしたくて、でもはなこはそれぐらいしか思いつかなかった。
はなこ(私が子供じゃなければもっと助けられてるのかなあ)
悲しみで心がいっぱいになった。
もっと何かが出来たかもしれないのに。
かさねが死ぬまで残り3日。
はなこ「シ、シラナミさん!なんか…効く薬とかないですか?」
シラナミ「かさねの病気は初めてだったカラ、効く薬は分からない。無理に飲ませて悪化しても困るからネ。」
はなこ「じゃあ…私が作ります。」
シラナミは「危ない、はなこには出来ない。」そんな言葉を飲み込んだ。
シラナミ「ウン、じゃあこっちの部屋で一緒に研究しよう。」
はなこ「……正直、私に七浦さんが救えるかどうかは分からないんです。」
シラナミ「何でもそうヨ。」
かさねの今までの笑顔を思い出す。
こんな笑顔、もう見れないかも、と涙があふれる。
視界が悪くなる。
はなこ「でも…もっと私が大人だったら絶対救えるのかなって…」
震える声で言う。
シラナミ「大人でも出来ないことは出来ない。ワタシだってそう。救えたら今頃2人は楽しく過ごしてる。」
はなこ「そう…ですよね…」
シラナミ「ソウヨ。未来の事は誰にも分からない。もし今《未来》の時代になってもこんな未来があるかどうか知らない。」
はなこ「薬…少し医学は勉強してたので作り方は分かりますけど…何と何を合わせたら…」
シラナミ「時間が無くても、材料はいくらだってある。時間内に作ればいい。」
はなこ「教えてください。先生。」
シラナミ「んじゃ、理科の授業始めるか。」
はなこ「お願いします!」
薬は簡単には作れない。そりゃ何回も失敗をした。
何時間も、ご飯さえも忘れて研究し続けた。
その間に千早がご飯を差し入れてくれた。
制限時間は残り1日になった。
これでかさねの病気が治っても、はなこは帰れないけど。
はなこ「これ…で良いんですよ、ね…?」
1つだけ、ちゃんとした薬ができた。
シラナミ「…アァ、ちゃんと薬が機能するかは本当に2分の1なんだが、試す価値はある。アンタの恋人を守るためナラネー」
はなこ「っは!?付き合ってませんって!?!!?!///」
シラナミ「へへ、じゃあ頑張ってこいよ。はなこ。」
はなこ「っ…はい。」
はなこは大急ぎでかさねの元へ向かう。
息が切れても、転けても、雨が降っても。
病院へ着く。かさねの病室へ向かう。
ガラッ
ドアを強く開ける。
かさね「………」
はなこ「…七浦さん…?…寝て…る…?」
生きてるのか死んでるのか、本当に心配だ。
早く答えを教えて欲しい。死ぬ時に教えると言っていたのに。
はなこ(教えてよ、起きてよ。)
かさね「うーん、ぅゲホッ…あ、八川さーん!!」
表情はいつも通り、でも泣いたであろう顔。目のクマ。
はなこ「その…薬が…出来たんです。」
かさね「…!!!!良かった…死ぬまで会えないのかと。」
かさね「会えて良かったぁ…」
はなこ「シラナミさんと一緒に作ったんです。そのせいで時間を使いすぎたんですけど…」
かさね「ありがとう、私なんかのために。」
はなこ「いいんです、私だってもう帰れないので。」
かさね「……ごめん、ごめんなさい…私が未来に連れて来たせいで…」
はなこ「私はいずれ未来に来るって本に書いてたので大丈夫です。」
かさね「……じゃ、じゃあ…その…薬…」
はなこ「は、はい!どうぞ…」
かさね「…ふふ、見た事ない色してる。ペットボトルみたい。」
はなこ「ちょ、ちょっと意識しました!」
かさね「ありがとう、じゃあいっただきまーす!」
かさねが口に薬を入れ、水を飲む。
はなこ(だ、大丈夫…かな…?悪化したりしないよね…)
かさね「………うん!…治るかどうか分かんないけど、作ってくれてありがとう。」
はなこ「、はい!じゃあ明日まで待ってます。」
はなこが病室から出ようとした。
だが、
かさね「待って…あの…」
はなこ「…どうしました?」
かさね「その…ここに…居てほしいなって………寂しい…から。」
はなこ「っ〜〜〜〜〜!!!/////もちろんです!!!!」
かさね「ありがとお…」
数十分。少しの会話と多くの沈黙が続いた。
残り18時間。
はなこが時間を見る。
はなこ「あっあの……私…」
かさね「なあに!」
はなこ「私…七浦さんと出会ってからずっと楽しくて…その…」
かさね「答え合わせを言うまでその言葉、待って?」
人差し指がはなこの口元に触れる。
体温を感じる。
はなこ「わっ分かりました!、///」
それからは二人で思い出話をした。
あの先生怖かったよね、あの時すっごい笑ったよね、
話しきれないほど、楽しい思い出だった。
気付けばもう時間が無い。
残り5分。
そろそろ来る、最後。そして、答え合わせ。
かさね「もうお別れだね、……じゃあ、答えを言うね。」
はなこ「っはい…」
心臓の音が煩わしい。うるさい。怖い。
聞きたい、でも違ったらどうしよう。
はなこは不安な事しか頭によぎらなかった。
かさね「私、八川さんの事好きだったよ!!」
はなこ「好きだった…?か、過去形ですか…?」
頭の中が真っ白になった。やっぱり気持ち悪かったかな。と。
はなこ(ど、どうしよう、最期まで…楽しませたかったのに…っ!)
かさね「今は……はなこのこと愛してる!」
下の名前で呼ばれた。最初で最後だった。
はなこ「……ぁ……わ…私もかさねのこと…す、すごい愛してる……!!!!!」
涙があふれる。かさねの最後の表情は見れなかった。
でも、笑顔だった。はなこもかさねも2人とも。
はなこ「ありがとう…ありがとう……!!かさね…七浦さん……大好きです…!!!!」
はなこ「何千光年先でも一緒にいてください…」
かさね「もちろん!」
はなこ「っ…またね!!」
かさね「またね」
ピーーーーーーーーーー
答えとともに、終わりが来た。
見てくれてありがとうございました!!!
やっと処女作が完結した…
思いどおりの結末にできてよかった。
じゃあまたどこかでー!