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花火の形7
初流
しばらくすると、障子の向こうから君の声がかかる。
「もう、いいよ……」
慎重に足を踏み入れる。いつもより畳が固くなったように感じた。
君と目を合わせないようにしながら、身体を部屋へと滑り込ませる。もう後戻りはできない。
絶対に殺されると思っていた僕だったが、最初に君が口にした言葉は、あまりにも意外なものだった。
「私は……全然いいの。あの……一つだけ、お願いしてもいい……?」
殺されると覚悟していた僕は安心すると同時に、頭の上にハテナを浮かべた。
あまり深く考えずに答える。
「いいよ。お願いって?」
すると、君の顔にパッと笑顔が灯った。
「あのね! 一緒にここの町を回らない? 明日お祭りがある場所にも行ってみたいし、町も探検してみたいの……ダメかな……?」
ダメだ、上目遣いを使いこなしてやがる。正直、めちゃくちゃ可愛かった。
「全然大丈夫だよ。それくらいならおやすい御用だよ」
僕の答えに、君の顔がパッと明るくなる。
「じゃあさ! さっそく出かけようよ!」
「え……っ」
言うやいなや君に腕を引っ張られ、そのまま気づいた時には、家の近くにある小さな川の前に二人で立っていた。
なのに、隣に立つ君の顔は、なぜかまた不機嫌そうに見える。
(なんでだよ……俺、またなんかしちゃったっけ……?)
これ以上機嫌が悪くならないよう、恐る恐る声をかけてみる。
「……なんで、最初にここに来たの?」
君はこっちを見ようとせず、川のせせらぎをじっと眺めながら答えた。
「お家の近くに流れてて……気になったんだ……」
なぜか、君は頑なにこちらを向いてくれない。
「おすすめな場所ってある? そこに行かない?」
そう言って君が振り向いたその瞬間――。
脳裏に、昨日の夢の光景が重なって見えた。
だけど、それがなぜ重なって見えたのかまでは、やっぱり思い出すことができなかった。
ごめんなさーーい9月になっちゃったー
学校が始まるので頑張って完結させれるように勉強の合間にがんばりますーーー