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【温度調整】のゴミスキルだけど、絶対零度と超高熱核融合が出せます。 第一話
今回少し長いかもー!(2000文字)
13歳になったその夜___ノルア・ラクスは教会の前に立っていた。
この教会、昼間は貴族や商人が売買などをしている。
子供は教会の聖域を汚してしまうかもしれない危険性があるからだ。
だが、13歳になった夜…「ギフト鑑定」の時だけ、教会に並ぶことが可能なのだ。
初めて教会に並んで、早く教会に入りたいのか、順番を抜かしをしている子供もいる。
「オラッ!テメェ、邪魔なんだよ!」
俺の方に誰かがぶつかり、僕はバランスを崩したが、なんとか転ぶのを防ぐことができた。
…だけど、ぶつかってきた人、謝りもせずに…というか逆に煽ってきていた。
教会に並ぶのはいいんだけど、ぶつかったなら謝りくらいしろよ!と心の中で密かに思った。
「おい、お前ら!今から「ギフト鑑定」をする。静かに入れ。」
教会の神父様がドアを開け、そういった。
教会の中はたくさんの光で照らされており、まるで神秘的であった。
今更だが、ギフトは色々なものがある。
《筋力強化 I》《剣術II》などがある。
ギフトにはレベルがある。「I・II・III・IV・V…」など様々なレベルがあるのだ。
レベルが上がるにつれて、もちろんだがギフトの精度や強さも変わってくる。
「椅子には座るな、汚れる。」
神父のその発言に何人かが睨んだ。
僕も少しは睨んだ。
仕方なく、神父の発言通り椅子には座らなかった。
「順番通りにギフト鑑定をする。名前を呼ばれたらこちらにきて、水晶に手をかざせ。」
神父が指差したのは、青と紫に光り輝いており、グラデーションが綺麗な水晶であった。
普通の水晶では無いことは、みた時から一瞬でわかった。
「アルベス・ローラン。」
最初にローランという人が呼ばれた。
ローランは、「はい」と返事をし、神父の元へ向かっていった。
「手を水晶にかざせ。」
ローランが水晶に手をかざすと、水晶が光り輝き、水晶にギフトの文字が浮かび上がった。
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《ギフト:魔法I》
「炎・水・雷など色々な魔法を使うことが可能」
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ギフトが魔法と浮かび上がった瞬間、周りが少しザワザワした。
「魔法」はレベルがなんであろうと、希少なギフトだからだ。
そこは僕も驚いた。
ローランも手でガッツポーズをして、ルンルンで場所に戻っていった。
「ランクス・ウォールマー。」
ウォールマーはローランの魔法のギフトみたいに、希少なギフトなのかな?
ウォールマーが水晶に手をかざすと、ローランと同じように光り輝いて、文字が浮かび上がった。
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《ギフト:アイテムBOXII》
「その名の通り、アイテムを保管することが可能」
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今度はローランの時みたく、ザワザワはならなかった。逆に、笑い声が上がった。
アイテムBOXは希少なものではないし、レベルもIIくらいが普通だからだ。
ウォールマーはみんなに笑われて、トボトボしながら場所に戻っていった。
「ノルア・ラクス。」
僕の名前が呼ばれた…!
「はい。」
僕はきちんと返事をし、神父の元へ向かっていった。
人生初のギフト鑑定だ…。僕は緊張して体が小刻みと震えている。
「水晶に手をかざせ。」
僕が水晶に手をかざすと、何故だか分かんないけどローランの時よりも光り輝いた。
僕は「これはレアスキルなんじゃ…!?」と心の中で思った。
ついに、光が収まり水晶に文字が浮かび上がった。
僕はなんのギフトか気になりすぎて、水晶に顔が当たるくらい近づけた。
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《ギフト:温度調整I》
「温度を調整することが可能」
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そう浮かび上がった瞬間、周りからドッと笑い声が聞こえてきた。
僕は一瞬理解できなかった。「温度調整」というギフト。
ローランの時よりも光り輝いたのだから、レアスキルだと思った。
…なのに…「ゴミスキル」戦闘にも使えない…日常に役に立つくらいだ。
日常で役に立つだけ…なんの収入もない。
「お、お前!ゴミスキルじゃん!」
後ろからローランの声が聞こえてきた。
その一言を僕は…聞きたくなかったんだ。
「ゴーミ!ゴーミ!」
みんなが一斉に僕をゴミ扱いしてきた。
ゴミギフトだったら、こうなるのか…。僕は一瞬泣きそうになったが、涙を堪えた。
僕はみんなに言われながら、場所に戻った。
「はぁ…。」
僕はそれからずっと目を瞑っていた。
もう…何も見たくなかった。
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全ての人のギフト鑑定が終わり、帰ることが許された。
僕は走って教会から出た。
「おい、待てよゴミ!」
またローランに呼ばれた。
だが、僕は止まらずに家に向かって一直線に走り続けた。
誰も見たくなかった。
何も聞きたくなかった。
何もかも…。
僕は教会から十分離れたところで、止まった。
いつの間にか、僕の目からは一粒の涙が頬を伝っていた。
走るのに無我夢中で、涙が出ていることには微塵も気付かなかった。
そこで、僕のお腹がグルルルと声を上げた。
「…スープでも食べよ。」
僕は家に帰って、家に保管しておいたスープを食べた。
「ぬるっ…。」
僕はそう思った時、僕のギフト「温度調整」を思い出した。
思い出したくもなかったのに、思い出した。
僕はスープを温めることにした。
「温度調整」
「おっ…。」
温度調整を使うと、スープから少しずつ湯気が上がってきた。
終いには、今の冬にピッタリで僕の心を癒してくれそうな…そんなあったかいスープが出来上がった。
そのスープを一口飲むと、一度流れたはずの涙がもう一粒流れてきた。
「優しい味…。」
そう言うと、なぜかさらに涙が溢れてきた。
涙が…止まらない。
拭いても、拭いても…流れてくる。
何故こんなにも泣くのだろうか。自分でも訳が分からない。
「ご馳走様。」
僕はスープを食べ終わった時にはもう、涙は流れていなかった。
「ゴミ」そう言われた時、堪えていた涙がスープを食べる時に溢れ出したのだろう。
--- 「あったかい」その言葉だけで僕はもう…十分だった。 ---