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覚悟してください、お嬢様。②
*お父様に早く、婚約しろと言われたのよ!お父様に早く婚約しろと言われたのよ!お父様に早く婚約しろと言われたのよ!*
レノの頭の中で何度も反響していた。
「ぶふっ…!あっははははは!!」
レノは大笑いしている。
…だから嫌だったのよ!!このッ…
「あはっ、あはははは!」
「もう、笑わないでちょうだい!」
…はぁ、ったく…この執事…絶対バカにしてるわね…
呆れながら私はドサッとたくさんの資料をテーブルの上にのせた。
「…もう、なんて量なの…」
ため息がでる。
「こちらは?」
レノは不思議そうにこの大量な資料を見ている。
「…全て婚約者候補よ。身長から体重、趣味から性格、これまでの功績から今後見込まれる功績まで。1人2人でもこんな詳細な情報集めるのは大変でしょうに。こんな量よ?お父様は暇なのかしら…?」
「…へえ、"リアム・リュカ・キリス"。身長179cm、体重70kg。年齢20歳…お嬢様と4歳も違いますね…旦那様は正気なのでしょうか。
"レオ・ファランド"。身長180cm、体重71.3kg。…小数点以下まで筒抜けとは…末恐ろしい旦那様ですね…」
え、怖っ。………ドン引き。どこまでしてるのお父様。
さすがのレノもこれには引いてる様子ね…
「って!!読み上げないでちょうだい、レノ!!」
「なぜですか?」
いや、きょとん…?じゃなくて…!!
そんな顔もイケメンだけども……!!!
「私はお嬢様に似合わないご令息をバッサバッサ却下しているだけですが…?」
「……待って私がいつまでも婚約できないのコイツのせいかもしれない…!!」
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「レノ、どうやらメルア嬢の父上が本格的に婚約者探しを始めたようだね」
暗闇の中で、かの御仁は不敵に微笑んだ。
「……はあ、せっかく敵がいなくなったかと思った矢先…」
「ははっ、君はまだ僕のことを恨めしく思っているのかい?」
「当たり前だろう…」
「ははっ…それはそうと、もう数日でナーダレアの王子が到着する」
「…………はっ、アイツ…」
「それに伴って舞踏会が行われるが……君は出席しない方が良さそうかな…?」
「…お嬢様は、出席するんだろう?」
「ああ、というかほぼ全ての家の者が出席する大規模なものだ。父王…いやこの国は、事実上ナーダレアと同盟関係にあるからな」
「…………偽王子め」
「まあ、そうピリピリするな。だから言っただろう?君は
"今やナーダレア国と呼ばれる、かつてルネサンダ帝国によって滅ぼされた国ディメアルテから亡国してきた王子"なんだから…
なあ、レノ・ルズベ・ディメアルテ」
そう言われた彼の後ろで雷が光った。
その光に照らされた綺麗な青眼もまた、共鳴するように静かな迫力をもって光った。