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不壊の壁は刃を持たない 第十三話
カマイタチ編最終回!
「マルチさん!!!!」
誰も、間に合わない。この人たちがいてくれたから、こんな生活を送れているのに。もし、この人たちがいなくなったら…。
**|また《・・》?**
**それだけは嫌だ!!! 絶対に!!!! **どうにかして助けないと!!! でも……。
「間に合わない!!!!」
くそっ……!!!!
カマイタチの|突風刃《ウィンドエッジ》がマルチに当たりそうになった…その瞬間の出来事だった。草むらから飛び出してきたスライムが、|突風刃《ウィンドエッジ》をその体で受け止めたのだ。
「え!?」
「あれって……!!」
そう、そのスライムとはまさに…!!!
**「プロフェッサアアアア!!!!」**
「ふっ、どうよ。スライムはこんな事だってできるんだぜ!!」
「てゆうかお前、ずっとどこにいたんだよ。このクエストが始まった時からいなかっただろうが。」
「ああん!? お前らが『|こいつ《プロフェッサー》なんていなくてもだいじょーぶ☆』って言ってギルドに置いていったんだろーが!!!!」
「あ、そうだった。」
「寂しかったぜぇ〜? ギルドなんて何にもする事ないしさぁ〜? 俺の心は深く傷ついたぜぇ〜?」
「ごめんて。」
「ま、いいや。とりあえず今はカマイタチ討伐を優先しよう。」
「お、おう?」
「|突風刃《ウィンドエッジ》は|お前《ガルフ》か|お前《シンゴ》が受け止めろ。」
「おう!」
「は、はい(?)」
「本体の方は|スライム《プロフェッサー》が止めるわ。」
「え、でも、どうやって…。」
「スライムの|粘性《とくちょう》を使うんだよ。」
「なるほど!!! ** |非牛頓流体《アブソリュート》としての|性質《プロパティ》を利用した|衝撃分散《ディフューズ》ですね!!! でも、|スライム《プロフェッサー》の|細胞膜《ゲノム》の|断層剪断力《シア・ストレス》に対する|粘度変化《メタモルフォーゼ》の|関数《ロジック》は、カマイタチが持つ運動エネルギーを|完全《パーフェクト》に|相殺《カウンター》できるレベルに達しているんですか?**」
「はい?」
「くっくっく、話が早いじゃねえか。**俺の|体細胞《マテリアル》は今、|剪断速度《ベロシティ》の増加に伴って|指数関数的《オーバーロード》に粘度が増大する『ダイラタント流体』へと|局所的相転移《スポット・フェイズシフト》を遂げている。カマイタチと|衝突《インパクト》したその|瞬間《とき》、俺の|表面《アウター》はダイヤモンドを凌駕する|莫氏硬度《デュラビリティ》へと硬化し、エネルギーを|熱力学的《サーマル》に周囲の|空気《アトモス》へ|散逸《リリース》させてるのさ**」
**「すごい!!!!」**
「あの。シンゴさん…?」
「なんですか?」
**「言ってることが1㎜もわかんないんだけど。」**
「とりあえずプロフェッサーが本体を止めてくれるらしいです。」
「おお!!! 今回はちゃんとわかりやすく説明してくれている!!!」
「……。」
「じゃ、俺のいうことに従え!!! 作戦開始だあああ!!!!」
「おう…?」
「スライムに指揮されるって、なんか変な感じですね。」
「なんか悔しい。」
「うるせえ!!!! 黙って俺に従っときゃいいんだよ!!!!」
「は〜い…。」
**カマイタチ討伐作戦 開始!!!!**
**|突風刃《ウィンドエッジ》!!!!**
「|突風刃《ウィンドエッジ》だ!!! シンゴ、頼む!!!」
「了解です!!!」
「ア!!! コッチニモキタ!!!」
「俺が受け止める!!!」
**ガキイン!!!!**
シンゴとガルフが、飛んで来た|突風刃《ウィンドエッジ》を受け止める。
「よっしゃ!!! そろそろ俺様の出番だな!!!」
「でも、よく考えたらカマイタチって速すぎて捕まえる以前に追いつけないんじゃないの?」
「ふふふふふふふふふ。」
「キモっ。」
「そこもちゃーんと考えているのだよ。」
「え。」
「カマイタチは確かに速い。だから、普通に追いかけても捕まえられない。」
「はあ!? じゃあどうしろってんだよ!!!」
「だまれだまれ!!! だ・か・ら、俺は作戦を考えた。その名も……**『地面にスライムくっつけて動けなくする作戦』**だ!!!!」
**「ネーミングセンスがねぇ!!!!」**
「うるさい!!! でも、この作戦は成功したみたいだぞ? ほら、あそこを見てみろ。」
「あ゛!!!!」
なんとそこには、プロフェッサーが出した(ほぼ体の一部)スライムに足を取られて動けなくなっているカマイタチの姿が!!!!
「えええええ!?」
「どんなに足が速くても、所詮は足で走っているだけ。こうなってしまえばもう勝ち確なのよ。」
「すごい!!! じゃ、ガルフさん!! とどめを!!!」
**「……もうこのままでよくね?」**
**「はい?」**
「いやだってさ、こうして動けなくなっているわけだし。なんかかわいそうだし。」
「……じゃあ…いっか。」
「帰ろ帰ろ。」
「ツカレタ~。」
「ちなみにガルフさん!!! 今日の分のエクレアは!?」
「もちろんあるぞ!!!」
「やったー!!!」
**カマイタチ 討伐(?)完了!!!!**
その後カマイタチはめずらしいモンスターとして町の観光名所になったという……。
長らく更新できずすみませんでした。